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2015/03/23 01:17

姿を現した「E235系」 山手線の新型車両はココがすごい!

Posted by 福岡誠

新潟駅から電車で約20分、JR信越本線の新津(にいつ)駅付近で3月23日、ピカピカの通勤電車が止まっているのを目撃。

前面は黒地にウグイス色のグラデーション、側面はドアごとに縦のライン・・そう、これは山手線に今秋デビュー予定の新型車両「E235系」だ。

【写真更新中】



どうして山手線が新潟に?



東京の中心をぐるっと回っている山手線が新潟県で走っている理由、それはこの「E235系」を製造している工場が新潟県の新津にあるからだ。


この工場では、これまでも首都圏を中心とした数々のJR車両を製造しており、新津は首都圏のJR車両のいわば”生まれ故郷”なのだ。



この工場で落成した車両は、工場内での試験の後、首都圏にやってくる前に近辺のJR線で試運転を行っているので、運が良ければ新津駅付近では出来たてホヤホヤの新型車両の姿が見られることも。


「E235系」って?


改めて「E235系」とは、最新の技術開発成果を取り入れた次世代通勤電車で、現在の山手線の車両「E231系」(2002年デビュー)を置き換える。2020年開催の東京オリンピック・パラリンピックに伴う観光客の増加にも対応する。



「E235系」はココがすごい!


「E235系」のデザインコンセプトは「お客さま、社会とコミュニケーションする車両」 。

現在の山手線車両と比べて様々な進化がみられるが、その中でも特に注目のポイントを5点ほどピックアップする。


①側面のラインがヨコからタテに


首都圏の通勤車両は、側面に横方向にラインカラーが入っていることが多いが、「E235系」では乗降ドアごとの縦ラインに。これは、山手線で設置が進んでいるホームドアにより、横ラインではホームの乗客から見えにくくなるためだ。


②消える「中吊り広告」


電車内の広告といえば屋根からぶら下がる「中吊り広告」を連想する方も多いだろう。E235系では「中吊り広告」を無くし、広告媒体をすべてデジタルサイネージ(液晶画面)化する。



③座席幅が広くなる


現在の山手線「E231系」の座席(腰掛)幅は1人当たり45cm。これが「E235系」では46cmと、1cm幅が広くなる。


E235系 車内

JR東日本プレスリリースより


④優先席の増設・フリースペースの新設


現行の山手線では各車両の片側の車端部にあった「優先席」を両端部へと増設。また現行では1・11号車のみに設置していた車いす・ベビーカースペースを改め「フリースペース」として全ての号車に整備する。


E235系 優先席

JR東日本プレスリリースより


⑤電気系統を二重化、車両状態を監視


これは中央線などを走る「E233系」では既に採用されているが、主要な機器を二重系統化し、万が一その機器の片方が故障しても運転を継続できるように。また車内外の情報ネットワークを強化し、常に機器類の状態監視を行うことにより、故障の予兆を把握したり事前に対処することができるようになる。



「E235系」今後の動きは


この新潟エリアでの試運転後、電気機関車が牽引し「配給」と呼ばれる方法で首都圏へ輸送を行う。

その後、山手線での試運転を経て、2015年秋に営業運転が開始される予定となっている。






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