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【社会】

「安倍政策止める」 武力行使、法整備 辺野古移設 原発推進

大規模集会で「安倍政権NO」と書かれた紙を掲げる参加者=22日午後、東京都千代田区の日比谷公園で(小平哲章撮影)

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 集団的自衛権行使のための安全保障法制整備や沖縄・普天間(ふてんま)飛行場の辺野古(へのこ)移設などが強硬に進められる中、安倍政権が打ち出すさまざまな政策に抗議する大規模なデモが二十二日、東京都千代田区の日比谷公園などであった。参加者約一万四千人(主催者発表)が国会を取り囲み、「戦争反対」「安保法制認めない」などと叫んだ。

 デモは「安倍政権NO!大行動」と銘打ち、原発や環太平洋連携協定(TPP)、労働法制など十一の政治的テーマに関して普段は別々に活動している団体が共同で企画した。

 デモに先立ち、同公園内の野外音楽堂で開かれた集会では、団体の代表者らが一人ずつスピーチした。

 この日、都内の新宿、渋谷、有楽町、上野の四駅周辺でも安倍政権に「ノー」を突きつけるデモが催された。上野で参加した荒川区の主婦乾美紀子さん(55)は「憲法九条が骨抜きになっていく。国民不在で、勝手に決めるなと言いたい。子孫のためにも、ここで止めなければ」と声を張り上げた。

現政権の政策への反対を訴え、国会前で抗議行動をする人たち=22日午後、東京・永田町で

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◆戦争加担NO!若者も熱弁

 「原発やめろ、特定秘密保護法反対!」。都心の官公街や国会周辺で、さまざまな主張が飛び交った二十二日の大規模抗議行動「安倍政権NO!大行動」には、日本の行く末を危ぶむ十代、二十代の若者の姿も目立った。 

 「戦争は自然や命、一人一人の人生を破壊する。幸福を追求し、社会がより良くなっていくことを妨げます」

 日比谷公園での集会で、張りのある声を上げたのは千葉県内の公立高校一年の女子生徒(16)。日本の平和憲法の価値を若者の言葉で発信する市民団体「若者憲法集会」に所属。これまで、弁護士を招いて憲法について語り合う集会やデモなどに参加し、平和に対する理解を深めてきた。

 「集団的自衛権を行使すれば、日本が戦争に加担することになる。もしここで反対しなければ、それもまた加担したことになる。私たちは、ただ言われたことに従うだけの人間ではない」

 昨年二月ごろから特定秘密保護法への抗議行動をしてきた「自由と民主主義のための学生緊急行動」のメンバーで、筑波大二年の本間信和さん(20)も会場を沸かせた。

 「秘密保護法は、一人一人が自由に考え、議論し、行動するための土台を破壊する。民主主義をないがしろにする安倍政権を辞めさせなければなりません」

 若者のきっぱりとした主張に、参加者は太鼓を鳴らしたり、「そうだー」などと叫んだりして気勢を上げた。

 国会前のデモでは、お立ち台の上で、若者がマイクを握った。野球帽をかぶり、スピーカーからはラップ調の音楽。安保法制の整備など、強硬な手法で突き進む安倍政権に「今度は俺たちの言うことを聞かせる番だ」とまくしたてた。

 

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