脱原発の日のブログ

12月8日は1995年、もんじゅが事故を起こして止まった日。この時、核燃料サイクルと全ての原発を白紙から見直すべきだった。そんな想いを共有した市民の情報共有ブログです。内部被ばくを最低限に抑え原発のない未来をつくろう。(脱原発の日実行委員会 Since 2010年10月)

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4.2 ミニ学習会のお知らせ
「二本松市周辺は なぜ 甲状腺がんが多いのか?」

http://www57.atwiki.jp/20030810/pages/203.html
<詳細はこちらへ↑>

4月2日(木)午後6時開場
午後6時15分~9時15分
文京区男女平等センター・研修室D

レポート1 「福島の地形と風向きから考える」:菊池京子
レポート2 「ヨウ素131放出量推定の現状」:温品惇一



    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

*新着記事;甲状腺がんの地域差は明らか!
「過剰診断」に地域差はありますか?
http://www57.atwiki.jp/20030810/pages/202.html

<文字だけの転載です、各所にリンクあり、画像もあります。詳細は↑へどうぞ>
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2015.2.16
放射線被ばくを学習する会・共同代表 温品惇一
anti-hibaku@ab.auone-net.jp

甲状腺がんの地域差は明らか!「過剰診断」に地域差はありますか?
地域差は偶然のバラツキではない
「過剰診断」に地域差はないはずです
渋谷「過剰診断」論は何の根拠もない!
「過剰診断」キャンペーンを反省し、受診を呼びかけるべきです

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 2月12 日、福島県民健康調査検討委員会で昨年12 月31 日現在の甲状腺検査結果が報告されました。2011 年~2013 年度に行われた1巡目の検査結果を地域別に示すと下の地図のようになります。一次検査を受けた子ども10 万人当たりの甲状腺がん・疑い発見率を示しています。
<画像>
地域差は偶然のバラツキではない
 甲状腺がん・疑いと診断されたこどもは、須賀川市など「いわき市を除く南東地区」や福島市周辺では10 万人当たり20 人台なのに対し、二本松市周辺では60 人台です。2.6 倍です。この違いが単なる偶然のバラツキである可能性はわずか4%で、二本松市周辺の発見率は、いわき市を除く南東地区より高いことが統計学的な検定(Fisher 直接確率検定)で明らかになりました。

「過剰診断」に地域差はないはずです
 この甲状腺がんが多発であることは、福島県民健康調査検討委員会・甲状腺検査評価部会でも認められています。多発の原因として第一に考えられるのは放射能被ばくです。ところが甲状腺検査は、放射能の影響で甲状腺がんが増えるのではないかという「住民の不安を解消する」ために開始され、「3年目までは甲状腺がんは増えない」ことが前提になっています。
 そこで多発の原因を「説明」するために「過剰診断」キャンペーンが大々的に展開されています。「放っておいてもいい小さながんを見つけているから数が多いのだ」というわけです。
 甲状腺がんかどうかを判定しているのは福島県立医大ですから、「過剰診断」が原因なら、地域差は出ないはずです。しかし、地域差があることが、統計学的に確認されたのです。

渋谷「過剰診断」論は何の根拠もない!
 昨年来「過剰診断」キャンペーンを展開してきた渋谷健司・東大教授は、2月2日の甲状腺検査評価部会に提出した見解で「地域がん登録のデータを見ると、甲状腺がんの罹患率は増大傾向にあるが、死亡率は極めて低いままにとどまっている。同様の傾向は米国などにおいても認められており、これは、超音波検査の普及に伴う過剰診断によるものと考えられる」と述べています。
 これは大人の甲状腺がんの話です。環境省の専門家会議が昨年末に発表した「中間取りまとめ」には「甲状腺は成人においてラテントがん(病理解剖時に初めて発見されるがん39))が高頻度に見られる臓器としても知られ、日本では 1~3 割と報告されている[41][42]。ただし、甲状腺のラテントがんはそのほとんどが 2~3mm 以下、多くは 1mm 以下である[41]。なお、以上のような甲状腺の疫学に関する知見はほとんどが成人に関するものであり、小児についてはこうしたデータが乏しいことに留意する必要がある。小児におけるラテントがんも報告されておらず、未だ明らかではない点が多い」と書かれています(「東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う住民の健康管理のあり方に関する専門家会議・中間取りまとめ」26 頁)。
  このように、潜在がんが多いというのは大人のことであり、子どもの場合には潜在がんの報告もなく、したがって過剰診断とする根拠はまったくありません。
 もし万が一、子どもにも潜在がんがあるかもしれないと考えても、その潜在がんの大きさは大きく見積もっても、大人と同じ2~3mm 以下であるはずです。5mm 未満は調べていない福島県の甲状腺検査では、見つかる訳もありません。
 渋谷「過剰診断」論は、万が一の場合を考えても、根拠がないのです。
 さらに、1巡目検査で甲状腺がん・疑いと診断された110 人のうち、すでに87 名(79%)が手術を受け、その大部分が手術の必要な状態であったことが明らかにされています(昨年11 月11 日甲状腺検査評価部会・鈴木眞一氏資料3)。
 潜在がんの有無からも、甲状腺がんの実態からも、「過剰診断」論には何の根拠もないのです。

「過剰診断」キャンペーンを反省し、受診を呼びかけるべきです
 甲状腺検査評価部会は3月中にも「過剰診断か否か」の結論を出そうとしています。「過剰診断」でないことは明らかなのですが、「過剰診断」を否定すると、放射能の影響を否定できなくなるという根本的な矛盾を抱えています。
 問題は子どもたちのいのちと健康にかかわります。このまま架空の「過剰診断」キャンペーンを続ければ、甲状腺検査の受診率がさらに低下し、手術しなければならない甲状腺がんを見逃す可能性がますます大きくなってきます。すべての関係者が「過剰診断」キャンペーンへの反省を明らかにし、甲状腺検査を受けるよう、広く呼びかけるべきです。


⇒ガラスバッジで放射線量を計ると実効線量が5分の1に過小評価されます
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