容疑者７人に旅券返納命令　六本木襲撃後、国外逃亡

　東京・六本木のクラブで９月、飲食店経営藤本亮介さん＝当時（３１）＝が男の集団に金属バットで殴られ殺害された事件で、直後にハワイや中国に逃亡し、警視庁が凶器準備集合容疑で逮捕状を取った男７人に対し、外務省は１９日、旅券返納命令を出した。

　捜査関係者によると、７人は暴走族「関東連合」の元メンバー（３０）ら２０〜３０代の男。襲撃事件の直後に出国したことが確認され、警視庁が逮捕状を取って行方を追う一方、警察庁を通じて外務省に旅券返納を命令するよう要請していた。

　命令を受け、２０１３年１月２２日までに旅券を返納しなければ、現地で不法滞在となり強制退去となる。

　警視庁は１９日までに麻布署に捜査本部を設置。国際刑事警察機構（ＩＣＰＯ）に７人の出入国記録の照会を依頼し、行方を捜査している。

　藤本さんは９月２日未明、港区六本木５丁目のクラブで知人と飲食中、目出し帽の男数人に金属バットで頭を殴られ殺害された。

　警視庁は現場付近の防犯カメラ画像で襲撃に関与したとみられる関東連合ＯＢらを特定。近くの路上で金属バットを持って集まったとして、凶器準備集合容疑で１５人の逮捕状を取った。その後、出頭した男１人についても同容疑で逮捕状を取り、任意で捜査している。