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【スポーツ】

<首都スポ>センバツ開幕 13盗塁常総が14点大勝発進

2015年3月22日 紙面から

常総学院−米子北 4回表常総学院2死一塁、二盗を決める宇草(右)=甲子園球場で(平野皓士朗撮影)

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 センバツ高校野球が21日に甲子園球場で開幕、関東勢2校が登場した。昨秋の関東大会4強の常総学院(茨城)は、主将の宇草孔基二塁手と竹内諒外野手(ともに3年)の1、2番コンビが競い合うように走って、ともに5盗塁。1試合個人最多盗塁の大会記録に52年ぶりに並んで打線をけん引し、チームのセンバツでの最多得点に結びつけて、14−1で米子北(鳥取)に圧勝した。東海大菅生(東京)は、大阪桐蔭に敗れた。

 伝統の強打に機動力を備えた「走る常総」を勢いづけたのは1番の宇草主将。1回に左前打で出るとノーサインで二盗。「行けると感じるものがあった」。得点にこそつながらなかったが、いきなり足で重圧をかけた。立ち上がりから見抜いた相手投手のけん制の癖をベンチで共有し、中盤以降は、竹内との俊足コンビで走りまくり、そろって52年ぶりに大会記録に並ぶ1試合5盗塁だ。

 「常に先の塁を狙うように心がけている」と宇草が胸を張る走塁は、盗塁だけではない。3回にはわずかなバッテリー間のミスを突いて、三塁から竹内が生還。佐々木力監督(48)が「これまで甲子園に行った先輩に比べて打力は弱いが、足のある選手が多いので機動力を生かしたい」と鍛えた成果が実った。フリー打撃のときに、走者が打球判断などの練習を繰り返し、観察眼を養うために、野球を離れた日常でも落ちているゴミにも目を配るなどした。

 「あんなに走るとは思っていなかった。全員が次の塁を狙って手抜きがなかった」と佐々木監督も満足げ。練習の合間に佐々木監督自らが中華丼をつくるなどして食事をさせて体をつくり、トレーナーがつくったメニューで筋力強化した選手は打球の威力も増した。昨秋は公式戦8試合でわずか1本塁打だったが、甲子園でいきなり2本も飛び出した。試合前に、佐々木監督の恩師でもある前監督の木内幸男副理事長にゲキを飛ばしてもらう計画は、待機場所の体育館が外部との接触禁止だったためにかなわなかったが、スタンドで観戦した木内副理事長に勝利をしっかり届けた。

 2本塁打を含む16安打に13盗塁を絡めて、センバツでのチーム史上最多となる14得点。宇草とともに5盗塁した竹内は「次は警戒されるだろうけど、相手のミスで次の塁に進んだりしたい。宇草が2つ走ったら、自分は3つ走りたい」とライバル心をむき出しにした。俊足コンビが引っ張る常総学院が、2001年以来14年ぶりの優勝へ、最高のスタートを切った。 (小原栄二)

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