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新女川駅“出発進行”!震災から4年 石巻線が全盛復旧

、新しい女川駅を出る始発列車
震災から4年ぶりに全線復旧したJR石巻線で、新しい女川駅を出る始発列車
Photo By 共同 

 東日本大震災の津波で大きな被害を受けたJR石巻線は21日、最後の不通区間だった宮城県女川町の浦宿―女川の約2・3キロが復旧、4年ぶりに全線で運転を再開した。津波で被災したJR路線の全線再開は宮城県内で初めて。

 石巻線は東北線の小牛田(宮城県美里町)と女川を結ぶ約45キロの路線。震災で全線不通となったが、2013年までに小牛田―浦宿の運転を再開。浦宿―女川間は震災後、これまで代行バスが運行していた。

 21日、新しい女川駅では市街地復興の本格スタートと位置付けた「まちびらき」の記念式典が開かれた。須田善明町長は「復興を通じ新しい価値を生むことが、4年前に旅立った人の無念に応える唯一の道だ」とあいさつした。同駅は、旧駅より約200メートル内陸に移設。世界的建築家の坂茂氏が設計し、ウミネコが羽を広げる様子をイメージした屋根が特徴で、温泉も併設されている。

 三陸沿岸にある女川町は最大約15メートルの津波に襲われ、町民の約1割にあたる827人が犠牲になった。約1万人だった人口は震災から4年がたち、約7000人にまで減少。同町の災害公営住宅に暮らす男性(75)は「駅開業で町が活気づけば、若い人も戻ってくるだろう。人口減の歯止めになってほしい」と期待する。

 一方、2000人以上がプレハブ仮設住宅で暮らし、住まいの再建のめどが立たない被災者も多い。宅地を含めた造成工事の完了は4割弱。町内の仮設住宅に住む永沼昭子さん(82)は「駅ができても不安は尽きない。生きている間に仮設を出たい」とため息。

 町は商業施設や住宅など主な機能を中心部に集めた「コンパクトシティー」として再生を目指す。駅と海辺を結ぶ約400メートルの道路周辺に、商店街や水産業体験施設などを16年度末までに整備。海沿いには被災した旧女川交番を見学できる公園を設け、近くの高台に役場や小中学校も造る。

[ 2015年3月22日 05:30 ]

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