現在、日本で最も人気のある声優のひとりとして多忙を窮める花澤香菜さん。声優のみならず歌手としても活躍する彼女が、この度『君がいなくちゃだめなんだ』で実写映画に初主演する。

「いきなり『映画を撮る』と言われて、そんな展開あるんだ！ って素直に驚きました（笑）。もともと子役でお芝居もしていましたけど、主演は初めてで、ここ最近は声優一本でしたから」

 花澤さんが演じるのは絵本作家の楓アン。ある日、失踪した飼い猫のペローを探す街角で、伝言板に謎のメッセージが書き込まれているのを発見する。どこか幻想的な物語が美しい映像で進んでいく。同名のシングルのプロモーションの枠を超え、純粋に映画として楽しめる作品だ。

「撮影中、余裕はなかったです……（笑）。体を動かして演じるのはやっぱり難しい。でも声優として毎日お芝居をしている中で得た、芯の部分や感覚は活かせたと思います。曲は撮影が終ってからのレコーディングだったので、楓の気持ちを込めて歌いました。映画も曲も、人生のどんな場面にでも寄り添うメッセージが込められているので、大事にしてもらいたい作品です」