難しいポーズや構図を描くのに便利な無料ポーズソフトをまとめてみました。バージョンアップで機能の追加・変更などありますので、概略的な説明にとどめますが、個々の特徴はわかると思うのでソフト選びの参考にどうぞ。
POSE STUDIO
CLIP STUDIO PAINTなどを開発するセルシスのポーズソフト。ポージングのための機能に絞ってあるので直感的に使えます。
3Dモデルの動かしたい箇所のドラッグとマニピュレータによるポーズ操作が可能です。カーソルドラッグだけで手のポーズ付けができるハンドセットアップが強力。頭身や体型をカスタマイズする機能はありません。
セルシスの創作支援サイト「CLIP」から可動モデルをダウンロードできますが有料のものが多い。全体的に軽くて使い勝手はいいですが3Dモデルまわりが弱いのが難。
デザインドール
ポージングやボックス配置によるパースの構築など多彩な機能を備えたポーズソフト。3Dモデルの頭身や体型をカスタマイズできるモーフィング機能を搭載しています。
ポーズ操作は、ポーズ作成のスピードを考えられていて、少ないコントローラーで制御が可能。ただ、マニピュレータの操作に慣れていると逆に使いづらいかも。手のポーズはハンドタグで超簡単です。
ポーズ・モデル共有サイト「ドールのアトリエ」でデータをダウンロードできます。無料版とライセンス版があり、無料版はポーズの読み込みができないのが残念。
MMD
3Dモデル(主にボーカロイドなど版権キャラクター)を動かしてダンスムービーを作成するソフト。静止画を書き出すこともできるのでポーズソフトとしても使えます。
とはいえ、ダンスアニメーション作成に最適化されているので、ポーズスタジオやデザインドールと比較すると使い勝手が劣ります。3Dモデルを直接ドラッグしてポーズを取らせることはできませんし、関節の角度制限がないためポーズが破綻しがち。
有志によるフリーのMMDモデルが豊富で、すごいクオリティのものもあり、お絵描きの参考にしたいモデルがあれば選択肢のひとつ。
DAZ STUDIO
3Dフィギュアをカスタマイズ(髪型・体型・衣装など)してレンダリングし、画像やアニメーションを作成する3Dスタジオソフト。海外産なのでインターフェースは英語。
リアルな人体造形の3Dフィギュアがフリーでダウンロードできます。ポーズの操作方法が多彩で自由度が高いですがその分工数が多くなりがち。学習コストも他のソフトと比べても大きくなりますが、ポーズをとらせるぐらいなら検索すれば日本語情報はあります。
各パーツのスケール変更はデフォルトで可能ですが、頭身や体型をカスタマイズするには、DAZからモーフデータを購入する必要があります(旧ベースフィギュア「GENESIS」にはいくつかモーフが入ってます)。
まとめ
どれも特徴があり使う人によって向き不向きがあります。使いやすさを重視するなら「ポーズスタジオ」、3Dモデルの頭身・体型をカスタマイズしたいなら「デザインドール」、MMDモデルをデッサン人形として使いたいなら「MMD」、リアルな人体で絵の錬習や参考にしたいなら「DAZ STUDIO」がひとつの目安になると思います。