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将棋電王戦が衝撃の結末 「奇手」にソフト対応できず反則負け

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DENOUSEN
対局者の永瀬拓矢六段(右)と将棋盤をはさんでいるのは、ソフトの指し手を実際に着手するマシン「電王手さん」。左の和服姿は、コンピューターソフト「Selene(セレネ)」開発者の西海枝昌彦さん=高知市の高知城追手門 | 朝日新聞社

「奇手」にソフト対応できず 将棋電王戦、棋士が2連勝

将棋のプロ棋士とコンピューターの五番勝負「電王戦FINAL(ファイナル)」第2局が21日、高知市の高知城追手門で指され、永瀬拓矢六段(22)がコンピューターソフト「Selene(セレネ)」に勝った。永瀬六段が成れる角をあえて成らずに王手をかける「奇手」を指したのに対し、Seleneがプログラムの不備でその王手を放置して別の手を指す反則を犯した。コンピューターの反則負けは電王戦では初めて。

対局は若手棋士の登竜門「新人王戦」「加古川青流戦」で優勝した実績を持つ永瀬六段とコンピューターとの力勝負に。永瀬六段が勝ちを読み切り、攻勢に出たとき、「事件」が起きた。

終局後、永瀬六段は奇手を指した理由を「練習段階でコンピューターが『不成(ならず)』にうまく対応出来ない場合があるのは知っていた。自分に勝ち筋が多い局面になったこともあり、時間を使ってくれるなら、と思って指した」と話した。Selene開発者の西海枝(さいかいし)昌彦さん(40)は「飛車、角、歩は『不成』について読みを省き、その分たくさん(別の手を)読めるように設定していた。バグには気付かなかった。ただ、将棋の内容自体も負けだったので悔いは無い。お騒がせして申し訳ない」と話した。

(朝日新聞デジタル 2015/03/21 20:47)

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(朝日新聞社提供) 

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