松井氏&ジーター氏の夢タッグに被災児童の瞳キラキラ
東日本大震災の被災地の小中学生を支援する慈善イベントが21日、東京Dで行われた。米ヤンキースの松井秀喜GM付特別アドバイザー(40)と、昨季限りで現役を引退したヤ軍の元主将、D・ジーター氏(40)が参加した。巨人・日本ハムオープン戦(東京D)の始球式や、野球教室、子供たちを率いての日米対抗試合などを行った。
「せっかくこれだけのお客さんが集まってくれたので、僕が打ちます」。チャリティーイベントの最後に行われた「ヒッティングチャレンジ」で、松井氏が高らかに宣言した。小宮山悟氏(元ロッテ)が投じた5球目を、右翼席へ放り込んだ。巻き起こる拍手、大歓声…。「あれ以上のバッティングはないね」と自画自賛した。ヤ軍時代の04年3月31日、デビルレイズ(現レイズ)との日本開幕第2戦以来となる東京ドーム弾。東日本大震災の被災者への大きなプレゼントだった。
その後、がっちりと握手した相手がジーター氏だ。日米スーパースターがチャリティーを合言葉にひとつになった。松井氏は「こういう支援は災害から日がたつと忘れられがちになる。そうならないようにしたい。(協力してくれた)ジーターの力は大きかった」と話した。
ジーター氏も気持ちは一緒だった。「役に立てることがあれば手を貸す、と言ってきた。今回(日本に)来たのは、マツイが大切な友人であるだけでなく、子供たちの役に立てるなら、と思ったから」。当時アスレチックスにいた松井氏にとっても衝撃だった「3・11」。その被災児童らと野球教室やチャリティーマッチでふれ合った。
トークショーでのジーター氏の言葉が印象的だ。「今後マツイが(チャリティーを)やるなら、私がサポートしたい」。ヤ軍時代に「現役引退後、一緒に日本でプレーしよう」と誓った約束は果たせなかったが、違う形で夢は実現した。「子供たちとジーターが素晴らしい日を過ごせたのであれば、僕にとって素晴らしいこと」と松井氏。レジェンドが手を取り合う姿は、これからも見られそうだ。