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【芸能・社会】

BEGIN 6年4カ月ぶりの故郷 恩返しステージ4時間半

2015年3月22日 紙面から

3人がさとうきびの茎で作った「BEGIN」の文字をあしらったステージ。地元のフラダンスチーム、琉球国祭り太鼓のメンバーが花を添える中、「ウルマメロディー」を歌ったBEGIN=沖縄県石垣市で

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 3人組の人気バンドBEGINが21日、出身地の沖縄県石垣市の中央運動公園屋内練習場で「BEGIN25周年記念音楽公園〜石垣島で会いましょう〜」と題したコンサートを開き、約3000人のファンとデビュー記念日を祝った。家族のほか友人ら顔なじみをはじめ本土からも多くのファンが駆けつけ、3人は予定を大幅に上回る4時間半以上のステージで感謝の恩返し。ボーカルの比嘉栄昇(46)は25年ぶりに石垣市に住まいを移し、故郷で音楽を作っていくことを表明した。

 石垣島での単独ライブは6年4カ月ぶり。デビュー記念日のライブは初めてだ。1曲目「NASHVILLE」で抜群のハーモニーを聞かせてスタート。栄昇が「きょうは25周年ですから遠慮なくたくさん歌わせていただきます」とあいさつ。3曲目には、1990年のデビュー曲「恋しくて」を披露した。

 小学校から高校まで同窓の幼なじみが、それぞれの夢を抱いて別々に上京したのが87年。その直後、東京で落ち合っていた等と優がアイロンを買いに出掛けた秋葉原で、冷蔵庫を探していた栄昇と偶然再会して3人の濃密な関係が始まる。音楽にのめり込みながらも、もんもんとした生活。出演したライブハウスで「俺たちも“イカ天”に出ます」といった口からでまかせを実現すべく、オーディションを受け、あれよあれよという間に「いかすバンド天国」(TBS系)の2代目グランドチャンピオンに。優が自分の失恋をモチーフに作って1週目に歌ったのが「恋しくて」だった。

 ステージには、同級生のミュージシャン大島保克、フラダンスチーム、サンバダンサーの宮城姉妹、3人の母校石垣第二中学のブラスバンドもゲスト出演。後半は、次々と繰り出す曲に合わせてファンは総立ち、さながらBEGIN祭りだ。

 最近3人が取り組んでいるブラジルの古いリズム「マルシャ」をフィーチャーしたメドレーでも大盛り上がり。フィナーレの「三線の花」「島人ぬ宝」では、琉球国祭り太鼓が沖縄のアイデンティティーを誇らしげに響かせ、観客の指笛の音と「イーヤーサーサー」の掛け声が相まって、BEGIN史上に残る感動的なシーンになった。

 最後に、「石垣に生まれて本当によかった」(上地等)、「いろんな人に支えられてきました。これからも自分たちらしい音楽作りをしていきたい」(島袋優)とそれぞれファンに感謝。デビューして東京在住後、沖縄本島に住まいを移していた栄昇は、「25年ぶりに石垣に住民票を移すことにしました。都会の絵の具に染まりきれなかった自分ですが、石垣島からツアーに出て、また帰ってきます。これから若い人たちが歩んでいく道をもっと豊かなものにしていきたいと思います」と語りかけ、地元ファンを沸かせた。ライブの一部は、BS朝日「BEGINの音色旅団〜デビュー25年目の真実」(29日午後9時)で紹介される。

 

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