◆ 少額訴訟はとにかくやばい
少額訴訟の話題があがってたので、タイムリーだから少額訴訟プチ経験者として何か書いておこうかなと。実は学生時代に敷金58,000円を回収するために少額訴訟を起こした経験があります。学生なので58,000円は超大金でその時は資格をとるために働くことができなかったせいもありお金は超重要。社会人の金銭感覚だとそんな金額で訴訟するなよと思うかもしれない。
ただ時間的余裕があったことと民法も少しカジッていたので経験した方が後々いいかもしれないということで伊達と酔狂で少額訴訟を起こしたというわけです。しかしいざやってみると色々落とし穴があることが判明。そんな少額訴訟の落とし穴について情報をシェアしたいと思います。
※昔の知識なので正確さは保証しません。
◆ 相手の住所がわからないとやばい
少額訴訟を始めるには実は相手の住所がわからないと始めることができません。私の場合、訴訟相手が会社だったので調べればわかるので幸いでしたが、相手の名前がわかっていても相手の住所を正確に突きとめないと訴訟すら起こすことができません。
◆ 相手が遠方だとやばい
少額訴訟は相手の住所地にある裁判所で起こさないといけません。つまり相手の住所が沖縄だったら沖縄の裁判所に行って裁判を起こさないといけません。自分の住所が東京だったら東京の裁判所で提訴できるわけではないのです。もし東京と沖縄を行ったり来たりしたら交通費だけで貧乏人は飛びます。
◆ 相手が了承しないとやばい
少額訴訟は実は相手がやりたくないと言ったら通常裁判に移行します。このやばさわかりますよね。少額訴訟なのに通常裁判になったら失う金額と時間は果てしないことになります。弁護士は誰に頼めばいいのか?費用はどのくらいかかるのか?解決するまではたして何日かかるのか?ギリギリで生活している一般人にとって通常裁判に耐えるだけの財力と時間はありません。すごくやばいです。
◆ 立証責任がやばい
不法行為による損害賠償の場合、立証責任は訴訟を起こした人が負います。これがホントに大変。私の場合、借りていた部屋の状態を再度確認しようとしても、少額訴訟を起こそうと思った時にはもう退去から1か月経っており既に入居者がいる状態。本当に退去後リフォームがされていたのかすらわかりません。
入居者もトラブルに巻き込まれたくないのでわざわざ私に協力するわけがありません。他にも会話の録音内容を証拠として提出する場合は、録音内容を紙にすべて書き出す必要があったりで立証責任が自分にあると証拠資料を用意するのが本当に大変です。
◆ 勝訴しても実は提訴前と何も状況が変わってない
勝訴したら負けた側がすんなり賠償金額を払うと思っている人多くないですか?これはホント裁判系のテレビの影響だと思いますが、勝訴しても相手が嫌だといったら事実上ほとんど回収できません。つまり訴訟を起こす前となんら状況が変わってないのです。
差押えを行う相手の財産は、自分で探す必要があります。これ、わかるわけないですよね。例えば相手の銀行口座を差し押さえしようとしても、相手の人がベラベラ銀行口座は何々ですよとしゃべるわけがないし、銀行も絶対に教えません。相手の銀行口座がわからないと差し押さえすらできません。
財産を査定するために相手の家に乗り込んでも、家に上げてくれるわけがないですよね。無理にあがろうとすれば不法侵入で警察沙汰になります。一般人が相手の財産を調べることはほとんど無理です。
◆ まとめ
幸い相手が油断していたときに、こちらに有利な証拠をポロっとくれたこと、相手が殺人予告まがいの脅迫電話をくれ弱みを握ったこと、少額訴訟の訴状が相手に渡ったことで面倒だなと思ってくれたこと等、複合的な理由で裁判をする前に敷金全額回収することができました。
結果、少額訴訟は取り下げお互い顔を知ることなく終了したのですが、解決するまでのストレスは半端じゃありませんでした。私のように58,000円で少額訴訟を起こすなんて人はレアケースでしょうから、いつも家主は敷金が少額なら返してなかったのだと思います。58,000くらいなら普通の人は、まず泣き寝入りするでしょうから。
とにかく少額訴訟をやるなら通常裁判も視野にいれてやらないといけません。そして裁判に勝訴したとしても賠償金額が回収できるわけではないことも。
◆最後に
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