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【日本の議論】「もう来られない…」不法就労タイ人摘発の瞬間…茨城の廃屋に住み、1日5000円の日雇い農作業

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【日本の議論】
「もう来られない…」不法就労タイ人摘発の瞬間…茨城の廃屋に住み、1日5000円の日雇い農作業

東京入国管理局の入国警備官に摘発され、スーツケースに身の回りの品を詰め込むタイ人女性(奥)=茨城県内(画像は一部加工しています)

 タイ人の入国拒否者数が昨年、約20年ぶりに1000人を超え、国籍・地域別で最多となったことが法務省への取材で分かった。平成25年7月に始まった査証(ビザ)免除の影響とみられ、不法残留や不法就労も後を絶たない。彼らはどのようにして日本に入国し、住居と仕事を得るのか-。ビザ免除を悪用し、不法就労していたタイ人の行方を追った。(池田証志、加藤園子)

「やはり『サメン』だ」

 今年2月のある日。夜明け前の午前5時半ごろ、東京入国管理局の入国警備官らは複数の自動車に分乗し、茨城県内で不法就労するタイ人の住居に到着した。「不法滞在している外国人がいる」との情報提供を基に約3カ月間の内偵をへて着手にこぎつけた。

 摘発対象は、農作業に従事するタイ人男女だ。入国警備官らは、産業廃棄物が山のように積まれた敷地内に建つ平屋を取り囲んだ。目隠しのためか、全ての窓にベニヤ板が打ち付けられている。

 日の出とともに、タイ人男性が玄関から出てきた。青いジャンパーを着た入国警備官が近寄り「東京入管ですが…」と声をかけると、男性は素直に応じ、入国警備官らを家に入れた。

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