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「憎しみは友情に」…硫黄島70年の合同追悼式

読売新聞 3月21日(土)20時52分配信

 太平洋戦争末期の激戦地となった硫黄島(東京都小笠原村)で21日、日米両国合同の慰霊追悼式が開かれ、出席した約550人が戦没者を弔い、平和を誓った。

 式典では、日本側遺族らでつくる「硫黄島協会」の寺本鉄朗会長が、「悲惨な争いを繰り返さぬよう、戦いの記憶を語り継ぐ責任がある」とあいさつ。島で戦ったスノードン元米海兵隊中将は「憎しみは友情に変わった。式は日米の結束を示す象徴だ」と述べた。

 海軍通信兵として激戦を経験した栃木県足利市の秋草鶴次さん(87)も参加した。銃火を交えた元米兵から、亡くなった日本兵が持っていた日の丸の旗を託されて固く握手。「持ち主は古里に帰りたかっただろう。旗を遺族に届けたい」と語った。

 島では1945年2月から1か月以上にわたり日米間で激しい戦闘があり、日本兵が約2万人、米兵も約7000人が戦死したとされる。追悼式は、硫黄島協会と米国の退役軍人らの団体が共催。戦後70年の今年は、塩崎厚生労働相と中谷防衛相が閣僚では初めて参列した。

最終更新:3月21日(土)22時40分

読売新聞

 

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