松笠(松ぼっくり)

P1020475.jpg200mほど東に、行きつけの医院がある。

今日は、検尿・採血をするため、朝食抜きで診察に赴いた。

医師とは、近くのコンビニを襲い直ぐつかまった間抜けな泥棒の話や、日本時間の今夜から始まる欧州の日食で、太陽光発電がパニックになるとか、他愛のない話を交わした。

処置室の看護師とは、サイケデリックな彼女の老眼鏡の縁の模様を冷やかしたりして、腕を捲くった。

歳を取り過ぎたためか、二の腕の静脈がなかなか顔を出さない。

腕を擦ったり叩いたりしてやっと、採血用の針が静脈に刺さり、針と管とを通って注射筒に血が溜まり、めでたしめでたしで終わった。

帰途、医院の前に植えてある赤松の根元に、松ぼっくりが落ちていた。 その中に、珍しく丸い形の物があったので拾ってきた。

うろ覚えだが、松ぼっくりは、四月頃から育ち、翌年の十二月ころに、種子を飛ばすと聞いている。

拾った松ぼっくりは、2年間じっと、種子を守り、三年目の今日、固い鎧を私たちに見せてくれたと思うと、とても愛おしく感じた。

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無陀仏(ムダブツ)

Author:無陀仏(ムダブツ)


  • 生年  1923年・癸亥
  • 生地  旭川市の中心部
  • 住所  札幌市の北東部
  • 家庭  糟糠の妻と二人
  • 晴天  老妻と巷を徘徊
  • 雨天  陋屋で専ら転寝

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