ぼこぼこ介護
アルツハイマー要介護1の母がキレると青蚊(あおか)さんに変貌。還暦の長女の目からその日常を書いた。
趣味のその後
私は体操の仕事の時、受講者の方々に
「痛いところは無理しないで。出来るだけやってね」
と、あいまいなことを言ってしまう。
自分も年を経ると身体が痛かったり曲がったりして、
もはや無理はできないと実感する。
趣味のバレエの稽古時、まだ微かに左股関節が痛む。
先生は、特別に私用のプログラムを考えてくださり、
両足のつま先を外側に開く(アン・ドゥオール)のも、
床でなら90度くらいで許してくださるのだが、
片足を挙げた状態で、ぐいっと脚を外に向けられ
直されると、たまに少し痛みがあったりする。
アン・ドゥオールとはなかなか厄介だ。つま先を外に
向け後ろから見るとシューズがねじれてしまっている
ことも、指摘されて初めて気がついた。
週一度ではあるが稽古を始めて半年ほど過ぎて、
「立つ時脚が伸びて、姿勢もよくなってきたわよ」
おだてられて少しは進歩したのかも?
ようやく音楽がカラダに入るようになりつつある。
先日トウシューズが特集された雑誌を、ついつい
先走って買ってしまい、眺めてはトキメイている。
"トウシューズを履く"という目標は叶うだろうか?
「痛いところは無理しないで。出来るだけやってね」
と、あいまいなことを言ってしまう。
自分も年を経ると身体が痛かったり曲がったりして、
もはや無理はできないと実感する。
趣味のバレエの稽古時、まだ微かに左股関節が痛む。
先生は、特別に私用のプログラムを考えてくださり、
両足のつま先を外側に開く(アン・ドゥオール)のも、
床でなら90度くらいで許してくださるのだが、
片足を挙げた状態で、ぐいっと脚を外に向けられ
直されると、たまに少し痛みがあったりする。
アン・ドゥオールとはなかなか厄介だ。つま先を外に
向け後ろから見るとシューズがねじれてしまっている
ことも、指摘されて初めて気がついた。
週一度ではあるが稽古を始めて半年ほど過ぎて、
「立つ時脚が伸びて、姿勢もよくなってきたわよ」
おだてられて少しは進歩したのかも?
ようやく音楽がカラダに入るようになりつつある。
先日トウシューズが特集された雑誌を、ついつい
先走って買ってしまい、眺めてはトキメイている。
"トウシューズを履く"という目標は叶うだろうか?
恥ずかしい事
デイから帰ってきたおかあさんが、おとうさんに
報告をしている。耳を澄ますと、
「カイゴのところ(デイ)で慰問があって、踊りを
踊られた。皆が勧めるので前に出て一緒に踊った。
それが、踊りを忘れてしまって、全然踊れなかったのや。
すぐ止めてひっこんだんやけど、恥ずかしかったわ〜」
ふ-ん。と、おとうさんが相づちを打っている。
恥ずかしかったことはよく覚えていられるらしい。
記憶って、楽しい事だけを覚えているのだったら
いいのにな。おかあさんが認知症になってから
何度かこう思ったことがかある。
普通なら、反省してよりよくなる努力をする為に、
くやしいことや恥ずかしい失敗を
覚えている意味もあるとは思うのだけど、
認知症では新しい記憶は残らないから次に繋がらない。
「それが小さい頃よく踊った踊りやったんや。
覚えていると思ったがやけど。あーなさけないわ〜」
さんざんくやしがっていたのに、
一晩寝たらもう忘れているものね。
報告をしている。耳を澄ますと、
「カイゴのところ(デイ)で慰問があって、踊りを
踊られた。皆が勧めるので前に出て一緒に踊った。
それが、踊りを忘れてしまって、全然踊れなかったのや。
すぐ止めてひっこんだんやけど、恥ずかしかったわ〜」
ふ-ん。と、おとうさんが相づちを打っている。
恥ずかしかったことはよく覚えていられるらしい。
記憶って、楽しい事だけを覚えているのだったら
いいのにな。おかあさんが認知症になってから
何度かこう思ったことがかある。
普通なら、反省してよりよくなる努力をする為に、
くやしいことや恥ずかしい失敗を
覚えている意味もあるとは思うのだけど、
認知症では新しい記憶は残らないから次に繋がらない。
「それが小さい頃よく踊った踊りやったんや。
覚えていると思ったがやけど。あーなさけないわ〜」
さんざんくやしがっていたのに、
一晩寝たらもう忘れているものね。
買ったばかりで行方不明
若い時からおかあさんはスカートばかりで
ズボンを穿いてこなかったが、
最近はさすがに冷えると言って、ズボンが必需品に。
手持ちがあまりにも少なく、洗濯がなかなか出来ない。
スーパーに行ったついでに、廉価なものを買うことに。
おかあさん、最高潮より12キロやせ、手足は細く
なったものの、腹の出かたがハンパないので
Lサイズしか合わない。ウエストはゴム。
ボタンのあるものは、一人で脱ぎ着が無理なので。
店員さんの力も借りて、こげ茶のズボンを一本買う。
ところが、デイに行く日の朝このズボンが見当たらない。
迎えの職員さんに出直してもらって探すが、無〜い。
おとうさんも探してくれたのだが、見つからない。
結局、洗い物のつもりの散々穿いたものを穿いて行った。
ところがおかあさんが帰ってきて、普段のズボンを
探しているとき、タンスからあっさり見つかる。
でも今度は、普段穿きのものがない。
夕食のサバの下処理は不完全、カボチャの煮物は
あわや煮詰まる寸前の大騒動になってしまう。
ようやくつぎはぎだらけの一本を押し入れから
引っ張り出した頃には、寒がりのおかあさんは
毛糸のズロースのまま生脚でコタツに埋まっていた。
「コレ、探しとった」ボロボロズボンに大喜び。
捨てようと隠しておいたけど、役に立ってしまった。
ズボンを穿いてこなかったが、
最近はさすがに冷えると言って、ズボンが必需品に。
手持ちがあまりにも少なく、洗濯がなかなか出来ない。
スーパーに行ったついでに、廉価なものを買うことに。
おかあさん、最高潮より12キロやせ、手足は細く
なったものの、腹の出かたがハンパないので
Lサイズしか合わない。ウエストはゴム。
ボタンのあるものは、一人で脱ぎ着が無理なので。
店員さんの力も借りて、こげ茶のズボンを一本買う。
ところが、デイに行く日の朝このズボンが見当たらない。
迎えの職員さんに出直してもらって探すが、無〜い。
おとうさんも探してくれたのだが、見つからない。
結局、洗い物のつもりの散々穿いたものを穿いて行った。
ところがおかあさんが帰ってきて、普段のズボンを
探しているとき、タンスからあっさり見つかる。
でも今度は、普段穿きのものがない。
夕食のサバの下処理は不完全、カボチャの煮物は
あわや煮詰まる寸前の大騒動になってしまう。
ようやくつぎはぎだらけの一本を押し入れから
引っ張り出した頃には、寒がりのおかあさんは
毛糸のズロースのまま生脚でコタツに埋まっていた。
「コレ、探しとった」ボロボロズボンに大喜び。
捨てようと隠しておいたけど、役に立ってしまった。