(伊達)「東北発☆未来塾」応援団長のサンドウィッチマンです。
(富澤)どうも。
これはどこかのかさ上げ工事ですか?実はこれ東京電力福島第一原発からおよそ20kmの町葉町の除染作業の様子なんですね。
東日本大震災から4年がたった今でもまだこんな状態なんだね。
そうですね。
福島ではいまだおよそ12万人が避難生活をしてるんです。
(開沼)原発や除染などの作業をするために入ってきて住んでる人が増えてるんですね。
このバスガイドさんいやに老けたオジサンだね。
オジサンじゃないです。
えっ!?この方が今回の講師福島出身の社会学者開沼博さんです。
それもですね「未来塾」…え!?俺たちよりも10歳も下!?そうなんです。
年下ですよ。
えっ!?嵐の松潤とためじゃん!ためですね。
そんな事よりいいですそれはね。
福島が抱える問題を研究する開沼さんはですね福島を知るスタディーツアーを主催してるんですね。
知ってる知ってる。
すごい人気なんでしょ。
すごい人気なんです。
今回の6人の塾生の募集にもなんと10倍の応募があったみたいですよ。
嵐のコンサートほどじゃないね。
嵐はいいですよ今はね。
事故のあった原発近くの町々を訪ね震災から4年がたった福島とどう向き合っていくべきかそれを学びます。
開沼流福島ツアーのスタートだ!
10倍の競争率の中から選ばれた塾生はこちらの6人。
福島で起きている事を直接確かめたいと全国各地から集まりました。
そしてもう1人!今をときめくあの超大物スーパーアイドルが特別参加!駅から何気に歩いて来ます
(歓声と笑い声)はじめまして!
ナレーション担当の川島海荷こと私です!
参加させてもらう事になりました川島海荷です。
今日はよろしくお願いします。
(塾生たち)お願いします!
(笑い声と歓声)
講師の開沼博さんは何もなかったかのように合流
現場でいろいろ見る事が一番大事だと思いますんで今日1日よろしくお願いします。
(塾生たち)よろしくお願いします。
じゃあ行きましょうか。
今回のツアー最終目的地は原発から20kmの町。
特別な許可がなくても入る事ができる地域です
先ほどいわき駅出ましたけどもいわき駅で原発から42〜43kmです。
つまりマラソンの距離ぐらいですね。
42〜43km。
福島第一原発からそれぐらいの距離の所にいわき駅があって…
ルートや訪ねる人は開沼さんがコーディネート。
ただし出会った人に何をどう聞くかは私たちに任されています。
実は前日顔合わせを兼ねたスタディーツアーの説明会が開かれました
志望動機は…。
沼能奈津子さんは福島県浪江町の出身。
原発から10kmの自宅には今も許可がないと近づけません。
東京でふるさとの状況を話す度につらい思いをしてきたと言います
東京行って「福島出身です」って言うとやっぱりいろいろ…言われてその時に……場面を何回も経験して。
スタディーツアーに出る前に開沼さんは塾生に伝えたい事があります。
書き出したのは多くの人が福島に対して抱くイメージ
大体このキーワードを使って何か文章を作るとカレンダーどおりね…今言った話って…まあひと言で言うとずっとこれ繰り返してんじゃん。
これたぶんずっと繰り返してると…ず〜っと再生産してると見えないわけですよ。
「原発」「避難」「賠償」「子どもたち」「放射能」「除染」。
開沼さんはこの4年福島が「原発事故」というキーワードであまりに大きくくくられすぎてきたと指摘します
ここでいう質問っていうのは…「なるほど福島の人大変だ」とか家帰って言うのってまあばからしいですよね。
別に行かんでもできる話じゃないですか。
たぶん重要なのは皆さんが…この人たちが抱えている問題から見える福島の問題って何なのかという事を深めて頂く事だと思います。
福島を研究する社会学者開沼博さん。
出身者だからこそ言える課題をさまざまなメディアを通じて全国に発信してきました。
福島にとって原発事故はとても重大な問題。
でも現地で暮らす生活者一人一人にもっと焦点を当てるべきだと開沼さんは考えます。
そのために2年前から一般に希望者を募り原発の近くを訪ねるスタディーツアーを始めたんです
絡みづらくなっていると思います。
まあ言葉でいうのは簡単ですけれども……ということをつかんで帰ってもらいたいなと思っています。
いわき市からバスで走る事40分。
私たちは広野町に入りました
広野町では原発事故直後当時の町長が避難するよう指示。
住民のほとんどが従いました
1年後避難指示は解除されましたが7割の住民が今も戻って来ていません
じゃあ今広野町に入りましたけど。
家とかを見て頂くとどの家見ても…まだ人影はそんなに見えていないかな…。
まああるわけですよね。
洗濯物がそんなにないなとかね。
事故があった原発近くの町に来るのは私も初めてです
商店街を歩いてみるとシャッターを下ろしているお店が多かったんですけど開いているお店もちらほら
その中の1軒金物屋さんに開沼さんは案内してくれました
まあ見てのとおりいろいろな工事に使うような物とかあとちょっと後ろ側見えにくいんですけどカップラーメンとかまで売っていたりします。
震災前と震災あとでお客さんはだいぶ変わりましたか?
(渡辺)そうですね。
渡辺ユワさんはこの店に嫁いでから50年間ほとんど休みなくお店を開けてきたのが誇りです。
震災直後一時的に避難しましたが3週間後には家に戻りお店を開けました
この町で暮らし始めた原発や除染の作業員のために渡辺さんは生活必需品も扱っています
町を出て行った方とかもいらっしゃいますよね。
それに対して何か思うところは複雑なところとかは…?これをいかに支障がないように仕事にね調達できるかというのが私たちの仕事ですのでなるべく…
震災前も震災後もお客さん第一で毎日お店に立つ渡辺さんの姿が私には凜として見えました
はいはいはいどうもね。
ご苦労さまでした。
はいどうも。
町のあちこちに放射線を計るモニタリングポストがあります
え〜と左手側にモニタリングポストが見えますね。
線量どんぐらいですか?今。
0.11ぐらい。
東京で大体0.05から0.13。
まあ高い所だと0.15ぐらいいきます。
なのでここの線量というのは大体東京でもありえる標準的なレベルかなと思います。
次に開沼さんが私たちに紹介してくれたのは深刻な風評被害を受けながらも農業を続けている人です
広野町で米作りを営んできた農家のなんと14代目にあたるそうです
見てみての感想。
(新妻)あとセシウム放射能がちょっとあるので肩こりはなくなりますから。
(笑い声)え〜とこれは地元ギャグなんで。
あっギャグなの?放射能ジョーク。
そうです。
震災後米作りを自粛してきた広野町が出荷を再開させたのは1年半前の事です。
収穫したお米の放射線量は全て国が定める基準値を下回り日本の他の場所のものと違いません。
しかし福島の米というだけで市場では5分の1まで値段が下げられ採算が合わないそうです
新妻さんは直売所や通信販売で個人のお客さんと直接取り引きする事で値段を下げずに販売しています。
しかし売上げは原発事故前の半分にもならないそうです
震災以降に…直接はないですけど…
(塾生)あっそうなんですか。
(新妻)…だとか。
周りの方辞めちゃった方とかは?
(新妻)いますよ。
いますよね。
私のこの地区でも…
(塾生たち)うわ。
それでも続けるモチベーションって?
(新妻)あ〜そうですね〜…。
(新妻)私が辞めればここ全部ああいう状態になっちゃうので。
行政の復旧復興というのは道路だったり水道だったりインフラなんですよね。
そんな事はないだろうと。
…モチベーションは高くなるよね。
春になったら畑に菜の花が咲く風景は行政はやんないから農家がやるっていう。
かわいい声が聞こえてきました。
福島市で暮らす娘の妙さんと孫の慶基君。
よく遊びに来るそうです
こうやって外で走り回ってる方が子どもにとっては一番いいかな。
「じいじばあば」って言ってるし。
「えっ!?親としていいの?」って言う方もいるとは思いますねやっぱり。
報道とか今偏りとかというかそういうふうにもう…でもふだんどおりの人もいるわけだよ我々みたいに。
ふだんどおりっていうのはニュースにならないから避難した人たちだけのニュースになんだけど。
厳しい状況の中でもひたむきに生きる人たちと出会って私の中の福島のイメージが変わってきました
(むずがる声)
(新妻)バイバ〜イ。
(笑い声)
(慶基)ばぶ〜。
ちゃんと福島の事を語っていくそういう状況を作れたらなというふうに思っています。
…っていうところまで至ってもらいたいと思います。
来る前はもうちょっと苦しい生活というか不満とかたまった生活をしてらっしゃるのかなと思ったらそうじゃなくてモチベーションとかを上げるようにしてて。
自分らが頑張るというふうな気持ちを持っていて…そこがすごく印象に残ってます。
その中でも新妻さんは風景を守るっていう。
やっぱね新聞やニュースで聞いてるのと実際行ってみるってのは違いますよ。
う〜んまさに…訳わかんないですよ。
それ言うなら…ああそうか。
難しく間違えんじゃないよ。
次回はどこ行くの?事故のあった原発に更に近づきます。
福島県葉町に入ります。
町の8割が避難区域に指定され夜間の宿泊ができないんだよね。
そうですね。
更にツアーの体験をもとに塾生たちと開沼さんが福島ために自分たちが何ができるかを話します。
遠藤さん…ヘヘヘヘ…。
ちょっと即答できないですけど。
怖!塾生ボコボコですね〜。
ね〜!今回はさすがのM−1王者の俺もボケられないです。
ボケなくていいですよ。
来週を…。
(伊達・富澤)お楽しみに!続いては「未来への芽」。
(富澤)東北を応援する若者たちの活動報告です。
福島大学3年佐藤俊一です。
今日はこれを使った活動を紹介します。
こちらは福島市内の仮設住宅です
今お湯こぼしちゃったから気をつけてねみんな。
アハハ!
この日僕たちが用意するのは…
これを楽しみにしている人がたくさんいます
(佐藤)いい感じ?こういうふうに顔が向き合う距離でお話をする事によって心身共にあったまる事を意味合いとして自分たちはやっています。
あ〜そうなんですか。
あ〜いわきなんですね。
福島大学災害ボランティアセンターは震災直後から被災者支援をしてきた学生たちで2011年5月に結成しました。
登録する学生はおよそ400人。
活動ごとにメーリングリストで参加者を募り…
あはい。
(学生)はい。
足湯でほっこり。
(一同)にっこり。
番組では「未来への芽」で取り上げる若者たちの活動を募集中。
皆さんどんどん応募して下さい。
詳しくは番組ホームページを見てね
(川島・開沼)「東北発☆」。
(一同)「未来塾」!2015/03/18(水) 11:05〜11:25
NHK総合1・神戸
東北発☆未来塾 震災に向き合うチカラ▽開沼博福島いわき発 原発20キロ圏へ[解][字][再]
社会学者・開沼博さんが企画する「福島」を知るバスツアー。ナレーション担当の川島海荷さんも塾生として初参加。事故のあった原発20キロ圏へ。MCサンドウィッチマン
詳細情報
番組内容
今回の講師は、「福島」を発信し続ける社会学者・開沼博さん。開沼さんが、コースや訪ねる人をコーディネートしたスタディーツアー。まずは福島県広野町を訪ねる。震災直後、当時の町長が避難指示をだし、現在も七割の住民が戻ってきていない。広野町で暮らす人々に会って、思いを聞く。そこで、開沼さんは「定型的な」質問を禁じる。果たして川島海荷さん(9nine)をはじめ塾生は何をかんじるか?【MC】サンドウィッチマン
出演者
【出演】社会学者…開沼博,サンドウィッチマン,【語り】川島海荷
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
趣味/教育 – 旅・釣り・アウトドア
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
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日本語(解説)
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