NHK高校講座 家庭総合「安全で安心な家」 2015.03.18


親子や夫婦以外の人と共同生活をするシェアハウスなどさまざまな試みが行われています。
始まりました「家庭総合」です。
今日のお悩み漫画はですね妹に1人で留守番させるのが心配だというサクラさんなんですよ。
心配ですよね。
自然災害なんて防ぎようがないですもんね。
急ですからね。
皆さんはふだんから自然災害への備えって何かやってますか?千瑛ちゃんやってる?
(尾崎)え〜特に…。
懐中電灯を近くに1人1個置くという事ぐらいしかやってない…。
懐中電灯か…。
でもそれやってるのはまだね意識がいってるって事ですから。
成君は?いや…何もやってないですね。
何もやってない?はい。
避難する場所さえ調べてないんで。
何を言ってるんだと青木さんが。
ねっ青木さんはもうだって。
私これに関してはちゃんとやってると…。
東日本大震災以降ですけど。
たんすが倒れないようにしたりテレビが倒れてこないように支えたり下に何か付けて支えて。
自分で支えてるのかと…。
あっそうですか。
そういう事はしてますよ。
災害には備えが大事だという事は分かってるんですけどもこれがやっぱり難しいところで我々素人じゃちょっと分かんないですよね。
見てもらったりしたいですよね。
そうそう。
(国崎)こんにちは。
こんにちは。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
本日のゲストは防災の専門家…災害への備えっていうのはどうやったらいいんですかね?まずはですねご自身が…こちらなんですけども。
こちらはですねある地域の建物の倒壊危険度を表してるんですが5段階のレベルがあって最も危険なレベル4から5っていうのがまさに緑の枠のこのドットがある所。
自分の所がこういうふうに描いてあったら危険性があるから気を付けましょうという事ですね。
そうなんです。
そういう事が地図で分かるようにしてあるんですね。
このような地図を…ハザードマップには火災の時延焼する危険性を示したものや津波による被害を予測するもの。
更に液状化の危険性や洪水による浸水を予測したものなどがあります。
どの地図も色の濃さが被害の大きさを表しています。
そしてこれは5つのハザードマップを重ねたものです。
複数の災害の危険度を知る事によってどんな状況が起こりうるのか具体的に予想する事が可能になります。
またハザードマップには避難場所も記されています。
安全な避難ルートも確認しておきましょう。
ハザードマップは自治体が発行しています。
担当窓口に問い合わせるかホームページを検索して手に入れておきましょう。
自分がどんな場所に住んでいるのかが分かったらそのリスクに対して自分の住んでる家がどのような備えになっているのか…っていう事を考えて頂きたいと思います。
防災ってやつですね。
そうなんです。
危機管理ですか…。
(国崎)はい。
国崎さんが訪ねたのは高校1年生…高層マンションの12階に住んでいます。
石井君家の防災十分できていると思いますか?
(石井)あの〜正直あんまり思いません。
水槽だったりおもちゃだったりとか今にも落ちちゃいそうなものたくさんあるんで駄目だと思います。
それでは早速…まずは地震が起きたら落ちてくるものがないかをチェックです。
石井君が気になると言っていた水槽はどうでしょうか?3月11日東日本大震災の時にはこの水槽はどうでしたか?まだなかったんで大丈夫でした。
あのぐらいの揺れがあった時もしくはそれ以上の揺れがあった時にこの水槽どうなると思います?この中の水が周りに飛び散っちゃうと思います。
実は飛び散るだけじゃなくてこの水槽ガラスの素材でよすね。
このテーブルから落ちて破損して水浸しになります。
あ〜…。
なので避難する時に慌ててたらこの水やガラスに足を取られてけがをするかもしれないんですね。
水槽の下にゲル状のマットを敷くなどして落ちないように固定しましょう。
更にお父さんが作った棚やキッチンに高く積み上げられた皿にもチェックが入りました。
すぐに落下防止の対策をしましょう。
続いて石井家で最も国崎さんが危険だと感じた場所です。
一体どこだと思いますか?それは意外にもバスルームでした。
どうしてここが危険なのでしょうか?洗濯機が倒れていてドアが開かなくなるんですよ。
しかも外からも助けに来られないんですよ。
洗濯機がつっかえになってるんで開かない。
本当に閉じ込められます。
防災のポイント通路の確保!ものが倒れたりした時にドアが開くか逃げ道はあるか想像してみましょう。
最悪万が一出られなかった事を考えてここに飲み水とか笛とか用意しといて下さい。
もしもの時のために。
生き延びるために。
はい。
まず固定してないものがたくさんあったなぁと実感したんですけど…。
一番いけないと思ったのは地震起きた直後はまずいと思ってもそのあと何も対策しなかったのが一番いけなかったと思うんでそういう事を意識していきたいと思います。
国崎さんチェックを受けたから防災はもう安心…ではないんです!
(ブザー)防災は家の中だけではありません。
…も大切なんです。
その事を痛感する出来事が石井君にもありました。
(チャイム)
(石井)こんにちは。
同じフロアに住む…東日本大震災の時すぐに廊下で落ち合い情報交換を始めたんだそうです。
(古市)何かあの〜顔を合わせて初めてちょっとほっとしたところがありますよね。
廊下に集まった石井君たちは話し合いの上避難経路確保のため非常扉を開けておく事を決めました。
災害時のご近所同士のとっさのチームワーク。
秘けつは日頃の挨拶なんだそうです。
小さい頃からの成長見てきて頂いてるのでいざそういう震災の時もお顔を見ると…見ただけで安心するというのは本当に助けられました。
こんなご近所づきあいができたらいざという時とても心強いはずですね。
いや〜知らない事だらけですよ。
そうそうそう。
今のねVTRをご覧頂いて改めてどこに危険があるのかっていう事を気付いて更に自分の家はどうかなって自分の家を見渡して対策をする事って大事なんです。
実はこれ防災でいう自助に当たるんですね。
自分でやる事が自助。
そうなんです。
「自分を助ける」って書く。
そうなんです。
自分の命は自分で守りましょうという意識を持ってできる限りの対策をする。
それに対してそのあと古市さんのようにご近所の方と協力して…例えば入り口を確保しようと。
マンションですと非常出口を確保しようとかそれからもし火災が起きてたら一緒に共同で消火をしましょうとか。
共に助け合う共助になる訳です。
ですから災害時はそれぞれの立場で何をしなくちゃいけないのかという事を明確にしておいてしっかりと実行していく事が大事です。
青木さんどうですか?私はやってる方だと思います。
両隣と前の方と裏の方。
やってますね。
うんやってる。
やっぱり震災があった時は水がなくなったりしたので分けて頂いたりとかおむつとかも頂いたりしましたし助けてはもらいました。
実はですね福島県のある高校の家庭クラブの生徒さんたちが地域住民と交流している様子を取材してきました。
ただですね地域住民といっても東日本大震災の影響で故郷を離れて仮設住宅で暮らす人たちとの交流なんです。
福島県二本松市にある…この日調理室で家庭科の授業の一環として高校生たちが何かを作っていました。
お米をビニール袋に入れてますね。
中には昆布も入っています。
何を作っているんですか?
(スタッフ)ビニ飯って何です?
(スタッフ)ビニール袋でつくるご飯?
(生徒)はい。
高校生たちにはこの不思議な料理をどうしても届けたい相手がいました。
学校から歩いて5分ほどの所にある浪江町仮設住宅の人たちです。
震災後浪江町の人たちは住み慣れたふるさとを離れて避難生活を送っています。
高校生たちはまず仮設住宅の人たちの話をただひたすらに聞くところから活動をスタートしました。
そんな中気になる話がありました。
避難所での食事がいつも冷たいのがつらかったというのです。
今自分たちにできる事は何だろう?そう考えてたどりついたのがビニ飯の開発でした。
ビニ飯はビニール袋に米や具材を入れて鍋で作ります。
電気を必要としない温かい避難食です。
材料の分量や加熱時間を変えて数か月にわたってビニ飯を改良し続けてきました。
そして仮設住宅の人たちに成果を報告する日を迎えました。
(拍手)私たちは災害時の食生活について考え研究をしてきました。
今日は皆さんに研究の成果を聞いて頂き感想や助言を伺いたいと思います。
袋から直接食べる事ができるので手も汚さず簡単に食べる事ができます。
いよいよ試食です。
さつまいもと塩昆布のご飯です。
交流を重ねながら何回もアドバイスをもらってきたビニ飯。
気に入ってもらえるでしょうか?さつまいもと塩昆布のご飯です。
初めて食べた。
おいしい。
うん…なるほど。
冷めてもおいしいですか?うん。
味付けが上手だから。
シーチキンとケチャップのはどうですか?シーチキンとケチャップおいしいです。
あれで言えばちょっと青物…大根の葉でもいいから細かく切って入れたら…って思うけどそんなんやったら切りないから。
「災害時にも温かいご飯を」。
その思いを届けます。
あぁこれは本当に…ありがたいなって思いました。
こうやって…そういうので…触れ合う事自体で元気をもらえるのかな。
挨拶もすごい元気だったので…話を聞く事から始まった交流。
高校生たちは支え合う事の意味を考え続けています。
だからああいうふうな事でお手伝いができるっていう機会がある…チャンスがあるっていうかね。
そういうのは彼らはすごいいい経験ができてるんだなって。
逆に元気を頂くなんていうふうに言ってたじゃない。
高校生たちのように…それを自分が…また同じように今仮設に住んでいる方のように…なんていう事を…青木さん。
私はご近所とのつながりはある方なんですがそれはいざという時に自分が助けてもらおうという気持ちが強かったんですけど今日VTRを見て助けてあげたいという気持ちで関わるとまた関わり方も違ってくるかなと思いました。
自助じゃなくて共助っていう事ですか?その考え方はすばらしいですね。
ありがとうございます。
今日はありがとうございました。
ありがとうございました。
それではまたお会いしましょう。
さよなら。
ハザードマップは災害による被害を予測して地図で示したものです。
自分が住んでいる地域のハザードマップを調べて防災の準備に役立てましょう。
地震などの災害に備え家の中を点検してみましょう。
ものは落ちてこないか通路が塞がれたりしないかを確認し対策を立てましょう。
災害時には共に助け合う共助の精神が安全を守ります。
日頃から地域でのつきあいを大切にし支え合う関係を作りましょう。
2015/03/18(水) 14:40〜15:00
NHKEテレ1大阪
NHK高校講座 家庭総合「安全で安心な家」[字]

災害に備えた、安全な住まいとは?自分で自分を守る「自助」、お互いに支え合う「共助」の二つの視点から、防災について考えます。【出演】パパイヤ鈴木・青木さやか他

詳細情報
番組内容
この回のテーマは、防災。自分の地域にどんな災害のリスクがあるのかを確認する方法や、家の中の危険を点検するポイントを、防災の専門家に聞きます。また、地域の人とのつながりが防災に果たす役割についても考えます。そうした「共助」の取り組みのひとつ、福島県の高校生による、仮設住宅の人たちとの交流活動を紹介します。【出演】パパイヤ鈴木、青木さやか、足立成、尾崎千瑛、国崎信江【声】沖田愛【マンガ】和田フミ江
出演者
【ゲスト】危機管理対策アドバイザー…国崎信江,【司会】パパイヤ鈴木,青木さやか,【出演】尾崎千瑛,足立成,【語り】沖田愛

ジャンル :
趣味/教育 – 中学生・高校生
趣味/教育 – 生涯教育・資格
バラエティ – その他

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