「趣味の園芸」3月の特集テーマは…今日は第2弾の「ジンチョウゲ」をお届けします。
早春に上品な香りを届けてくれる花木。
植え場所置き場を選んで香り豊かに育てましょう。
(テーマ音楽)おはようございます。
三上真史です。
今日ご紹介するのはジンチョウゲなんですが…。
いや〜この香り!たまらないですね。
というわけで「春を告げる花木」の第2弾は「香り」。
香りで春を知らせてくれるジンチョウゲです。
このフローラルな香り!ファンの方も多いのではないでしょうか。
もちろん僕もその一人です。
(嗅ぐ音)いや〜ず〜っと嗅いでいたくなりますねえ。
それじゃ困りますよ。
あっ田中さん!おはようございます。
おはようございます。
本日の講師は…ガーデンデザイナーでもある田中さんは「癒やしの空間」をモットーに多くの庭をつくっています。
そんな田中さんにジンチョウゲの楽しみ方をご紹介頂きます。
田中さんはこれまでたくさんの個人のお庭や公園など植栽されていますがやはりジンチョウゲも取り扱ってきましたか?そうですね昔から人気の花木なんで私もよく使うんですよ。
それほど愛されて人気な訳ってやっぱりこの香りなんですかね?そうですね。
この香りなくしてジンチョウゲは語れませんよね。
しかもこの花もまた愛らしくて優美ですよね。
小さな花なんですけどたくさん手まり状に咲いてかわいらしいですよね。
ここからこの香りが漂ってきて。
ほんとですよ。
皆さんにもこの香り伝えたいんですがこれね顔を近づけなくてももう全体にね一面に甘く優しい香りがふわ〜っと漂ってるんですよ。
癒やされますね。
「香りの三香木」という言葉が業界ではあるんですよ。
香りがいい事で人気の植物なんですが夏のクチナシそれから秋のキンモクセイそしてこの春のジンチョウゲ。
本当にねいい香りが魅力の「三香木」。
すばらしいですよね。
まさに春の訪れを香りで知らせてくれる花木の一つという事ですね。
そんな三香木の一つジンチョウゲの魅力このあとたっぷりとご紹介します。
まずはジンチョウゲの魅力をたっぷりとご紹介。
突然枯れてしまう弱点があります。
ただしポイントを押さえて植えつければ大丈夫!「既に植えつけている」という方はこれで安心!さし木で予備の株を作っておきましょう。
簡単にできるのでお勧めですよ。
後半の「しゅみえんダイアリー」では今が適期。
シバの張り方をご紹介します。
お楽しみに!まずはこちらからどうぞ。
さあたくさんのジンチョウゲに包まれていますがどんな種類があるんでしょうか?まずは基本種の「ジンチョウゲ」。
花を見て頂くと萼片なんですよね花びら実は。
あっ花に見える部分萼なんですか?そうなんです。
ジンチョウゲの花に見えるのは萼で花びらではありません。
この萼から濃厚な香りがするのです。
一般的な花は内側が白外側がピンクですが他にもこんな種類があります。
全体が白い…花だけでなく葉も魅力的なものがあります。
葉の縁に黄色い斑が入る…更に深い斑が入る…こういったリーフとしても楽しめるわけですね。
これは一年中この花がない時期も楽しめるんですか?常緑樹なんで非常に冬も空間を演出してくれてすてきな葉っぱなんですよ。
それはありがたいですね。
じゃあ本当に香りだけじゃなくて花そして葉も楽しむ事ができるんですね。
まだ魅力はあるんですよ。
何でしょうか?普通花木というと大きくなってしまうようなイメージありますよね。
でもジンチョウゲは1mぐらいの大きさで落ち着くんです。
え〜大きくなっても1mぐらいなんですか?そうなんですよ。
…となるとスペースがあまりない方も楽しめるわけですね。
そして自然と丸く樹形が整うんですよ。
自然にですか?はい。
という事は?えっじゃあ剪定がかなり楽ですよね。
そうです。
時折徒長して長く出るものをハサミで切る程度で十分に美しい樹形を保つ事ができるんですよ。
へ〜それは助かりますねえ。
ほんとこう手間要らずで毎年こんなすばらしい香りを楽しむ事ができる。
香りだけじゃない魅力また発見しました。
まだ魅力は尽きません。
ジンチョウゲは日当たりが悪くても咲くのです。
常に直射日光が当たらないような場所でも大丈夫。
毎年香りを楽しむ事ができますよ。
でも魅力的すぎますよ。
正直もっとジンチョウゲって人気が出ていい花じゃないですか?でもちょっと困った事があるんですよ。
困った事?何でしょう?病気に少し弱いんです。
病気ですか…。
しかも薬が効かない事があるんです。
え〜…。
ちょっとこちらを見て下さい。
突然葉が落ちてこんな感じで枯れてしまうケースがあるんですよ。
葉がない状態になってますね。
これどうしてこうなっちゃうんですか?これは多くはウイルス病が原因だと思われます。
こうなってしまったらもう駄目なんですかね?そうですね。
他のものにもうつる可能性があるのでこういう場合は残念ですが処分をして下さい。
処分ですか!いや〜それは確かに困りましたね。
まあでもそんな残念がらないで下さい。
こうならないようにする事が大事なんです。
それには育て始めが肝心なんですよ。
…という事でここからは病気にかかりにくい植えつけのコツをご紹介します。
さあ病気対策には育て始めが肝心という事で植えつけ方について教えて頂きます。
どのようにしたらいいんでしょうか?3月の上旬から4月の中旬が植えつけ適期なんで。
ちょうど今ですね。
購入したらすぐに植えつけた方がいいという事ですかね?はい。
この時期に植えつけます。
まずは植え穴を掘ります。
穴の大きさは幅・深さ共に…植え穴を掘りましたら苗を植えつけますが…。
「が」何でしょうか?その時に古い土で埋め戻すんではなくてこちらの新しい土で埋め戻します。
その土を土壌改良して埋め戻すんじゃなくて丸ごと替えちゃうって事ですか?はい。
最初が肝心その1。
ポイントなんですけれども古い庭土には病原菌が結構いたりするんですよ。
そうした事も含めて新しい土で植える事が大切なんですね。
大敵である病気を予防するには清潔な土壌にする事が大切という事ですか?そうなんです。
これがポイントその1ですね。
そしてポイント2は結構水がたまってしまうようなお庭とかありますよね。
そういう時は砂利を敷いたり少し高植えにして水はけを良くする事がポイントの2なんです。
続いての大事なポイントは根鉢にあります。
根を切ると病気にかかりやすくなるので切らないようにしましょう。
特にこの太い根こうしたところを切ると傷口が広くてたくさん菌が入りやすくなりますから太い根は切らないように気を付けて下さい。
それがポイントの3です。
大事なポイントです。
覚えておきましょう。
次に苗木の高さを培養土で調整します。
このあと水をやった時に根鉢が沈むので少し高くしておくといいですよ。
根鉢の周りを土手にして水鉢を作ります。
それから水をたっぷりやりましょう。
株を揺らしながら行うと隙間に土が流れ込み根鉢と土がなじみやすくなりますよ。
水が引いたら水鉢の土を押し固めて終了です。
さあ植えつけ完了しました。
あ〜やりましたねえ。
病気対策のポイントは「清潔な土を使う」。
「水はけを良くする」「太い根は切らない」。
この3つですね。
はい。
この3つはしっかり押さえて植えつけて下さい。
そしてもう一つあるんです。
もう一つ?何でしょうか?植えたらもう移植はしないというふうに心得て下さい。
それはなぜですか?移植をすると根を切りますよね。
その時にまたいろいろとトラブルが起こるんです。
やはり太い根を傷つけないようにする事それが大切ですね。
ただ田中さん皆さんの中には対策せずに既に植えつけちゃったって方もいらっしゃると思うんですよ。
もうそういった方はそのままでしょうがないですかね?いやこの冬ぐらいまでに植えつけたものでしたらまだ根が伸びてないので大丈夫です。
あっよかった。
まだ間に合うんですね。
間に合います。
既に植えつけたという方は今日の3つのポイントを押さえて是非今のうちに植えつけ直して下さい。
鉢植えで育てる場合は一回り大きな鉢に鉢底石を敷いて庭植え同様新しい土で植えつけましょう。
鉢植えの良さってどんなところなんでしょうか?移植が厳禁という事で鉢植えならいろんなとこに移動できますよね。
好きな場所で香りを楽しむ事ができる。
これ利点ですね。
それこそ例えば玄関先に飾れば出入りの度にこの香りを楽しむ事ができますね。
あとはリビングでちょっと近くに置いておけば香りが風で漂ってきて幸せな気分になりますよね。
最高ですね!そうか好きな場所に飾って香りを楽しむ事ができる。
それが鉢植えの魅力ですね。
植えつけ後の基本管理です。
夏に雨の降らない日が続いたらやる程度で大丈夫です。
加湿を嫌うので土が十分乾いてからやりましょう。
肥料は鉢植え・庭植え共に…ご紹介したように育てれば毎年花を楽しむ事ができますよ。
ここからは「さし木」について。
ジンチョウゲを移植したいと思っている方は必見ですよ。
田中さん「はじめが肝心!」という事で対策を教えて頂きましたがだからといってこれからず〜っと安心というわけにはいかないですよね。
そうなんですよね。
いい環境にあったとしても病気になってしまう事もあるんでそこでお勧めしたいのがさし木です。
移植ができないジンチョウゲもさし木をして株を増やしておけば安心!さし穂にする枝は花後に樹冠から出た枝を選んで切るといいですよ。
枝先から15cmを目安に切りましょう。
ここで注意!病気が疑われる株は使わないようにしましょう。
次がポイントです。
ポイント何でしょう?この先をくさび状に切ります。
これどういう意味があるんですか?水を吸う面積が広がる事で水吸いがまず良くなります。
あと発根もしやすくなるんです。
発根を促すために表面積を増やすって事ですか?そうですね。
さし穂は1時間ほど水につけて吸水させましょう。
その後湿らせた土に穴を開け3cmから5cmほど埋まるくらい挿します。
間隔などを気にした方がいいんですかね?そうですね。
少し多めに挿して全体に空中湿度を保てるようにしておくといいと思います。
たくさん鉢の中に挿して大丈夫ですか?中には駄目になっちゃうものもあると思うんで最初はたくさん挿されるといいと思いますよ。
でこの状態で水をたっぷりかけて完成です。
お〜!簡単ですね。
そうですね。
さし木後1か月は明るい日陰に置き根が出るまで乾かさないように管理しましょう。
鉢穴から根が見えたら鉢上げし通常の管理で育てるといいですよ。
ジンチョウゲもうほんとにこう春心躍るようなみずみずしい香り。
で香りだけでなく魅力にあふれた花ですね。
コンパクトにまとまる。
それから日陰にも強い。
そしてカラーリーフやなんかのね花がない時期も楽しめる。
もうほんと魅力たっぷりの植物なんですよ。
是非春の香りナンバーワンのジンチョウゲ楽しんでみて下さい。
田中さん今日はどうもありがとうございました。
ありがとうございました。
今やりたい作業をご紹介する「しゅみえんダイアリー」。
今回は春が適期のシバ張りに挑戦!庭の事ならこの人にお任せ!講師はガーデナーの福森久雄さんです。
青々とした芝生。
緑のじゅうたん憧れますなあ
そうですよね。
実は今シバ張りの適期なんです。
それでは一緒にやってみましょう!シバを張りやすくする下地づくりから。
シバ張りで大事なのはまずは下地づくり。
まずは整地から始めましょう。
レーキで地面をならします。
この時に小石を見つけたら取り除きましょう。
水がたまらないように勾配をつけます。
中央に土を集め緩やかな山形にします。
シバを根づきやすくする目土。
次にこれを使いますが…。
目土に川砂を混ぜます。
固まりにくく排水性も良くなりますよ。
目土と川砂の割合は…元肥として緩効性化成肥料も加えよく混ぜます。
この土をシバを張る場所全体に元の土が見えなくなるまでまきます。
準備完了!早速シバを張りましょう!
あと一手間。
ここにレーキで筋目をつけるとより一層根が張りやすくなりますよ。
足跡がつかないように気を付けながら筋目をつけます。
筋目の向きは一方向に。
土に凹凸をつける事でシバを上から押した時自然と隙間に入り込みシバの根と土が密着しやすくなります。
次はいよいよシバ張りです。
今回は暑い夏でも元気に育つコウライシバを使います。
シバを張る時は手前の隅から1列ずつ張りましょう。
シバを張る時は少しシバに重なるようにしてそしてたるませてシバ同士の目地をお互いからませます。
そうすると目地が目立たなくシバの張りもよくなっていきます。
あら?シバがずれてますねえ。
直しますか。
よいしょっと
ちょっと!
え?
シバを全面で張る時は角をずらして張るのがコツなんです。
角は時間がたつと剥がれやすいので1か所に集中させないようにしましょう。
シバのシートは半分ほどずらして張るのがポイント。
はみ出たシバはハサミで切り取りましょう。
シバを張り終えたら板に乗って仕上げます。
シバをへこませないように均等に体重をかけて板を踏みます。
これでシバと土を密着させます。
最後にたっぷりと水をやります。
くぼんで水がたまるような場所はへこんでいる証拠ですので芝生を一旦剥がして埋め土を足して平らにしていきましょう。
お〜見事にシバが張れました!孫とはだしで遊ぶのが楽しみですなあ。
ルンルルンルルルルルンルルンルルンルルーン
気温が高くなるとシバはどんどん成長していきます。
是非やってみて下さいね。
じゃ!今日は花の香りにまつわるお話です。
「さほど寒くない日の夕暮れ。
窓を開けるとどこからともなくジンチョウゲの花の香りが漂ってきます。
一人部屋でゆったりとした気分でその香りに包まれていますと主人と2人でこの香りの中で時間を過ごした事を思い出します。
寝たり起きたりの生活を送っていた主人は『ジンチョウゲの花は小さくてかわいいのに香りはしっかりしてるねえ』と笑っていました。
私はそばで本など読んでいました。
ジンチョウゲが香ると今おしゃべりしたいなあと痛切に思う時があります。
空を仰いで主人を思い独り言を言っている時があります。
早く会いたいなと思いつつまだまだ息子や娘と頑張らないとと思う今日このごろです」。
2015/03/19(木) 10:30〜10:55
NHKEテレ1大阪
趣味の園芸「ジンチョウゲが香る庭」[字]
3月特集“春を告げる花木”第二弾。花付きをよくするコツ、トラブル対策、さし木テクニックなど紹介。<コーナー>しゅみえんダイアリー・春のシバ張り/花信
詳細情報
番組内容
3月特集“春を告げる花木”第二弾。花付きをよくするコツ、トラブル対策を紹介。赤紫や白花のほか斑入り品種も人気。香りのほか、スペースをとらない、日当たりが悪くてもOKなどのメリットも。ただし根がデリケートで病害虫に弱いので、土壌改良など植えつけ時に注意。さし木で移すテクニックも紹介。司会:三上真史(D−BOYS)<ミニコーナー>しゅみえんダイアリー【春のシバ張り】/花信〜わたしのメモリアル〜
出演者
【講師】園芸研究家…田中哲,ガーデナー…福森久雄,【司会】三上真史,【語り】笠原留美,園部啓一
ジャンル :
趣味/教育 – 園芸・ペット・手芸
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
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サンプリングレート : 48kHz
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