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複数の既存薬 ALS患者特有の変化抑制
3月20日 20時40分

iPS細胞から全身の筋肉が動かなくなるALS=筋萎縮性側索硬化症の患者の神経細胞を作り出し、医療現場で使われている複数の薬がALSに特有の神経細胞の変化を抑えることを慶応大学の研究グループが突き止めました。
慶応大学の岡野栄之教授のグループはALS=筋萎縮性側索硬化症の患者からiPS細胞を作り出し、脳からの指示を筋肉に伝える「運動ニューロン」という神経細胞に変化させました。そして、すでに医療現場で使われている薬およそ700種類を一つ一つ試したところ、17種類の薬で神経突起と呼ばれる部分が短くなるなどのALSの患者に特有の変化を抑えることができたということです。
研究グループでは、これらの薬が将来ALSの治療薬になる可能性があるとしています。岡野教授は「薬はいずれも別の病気の治療薬として承認されていて、基本的な安全性が確かめられている。中には特許が切れているものもあり、コストが安いのもメリットだ。今後、製薬企業とも協力して動物実験などを進め、1年後をめどに臨床研究を始めたい」と話しています。

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