(船の汽笛の音)キャー!・
(電話の音)
(牟田明子)牟田でございます。
ただいま代わります。
あなたハンカチ!今日君恵と約束してお買いものに付き合いますけど。
(牟田一郎)気がねなくどうぞ。
いってらっしゃい。
(桜井刑事)頚部圧迫による窒息死。
スカーフで首を絞められたようです。
身元は?
(中山刑事)伊藤まり子33歳。
財布にはお金が入っているし物盗りの犯行じゃないようです。
(鑑識)刑事官!クレジットカードが…。
HIDEKOYOKOMIZO…。
よこみぞひでこ?被害者は伊藤まり子ですよ。
調べます。
入っちゃだめだ!
(岩城政則警部補)放せ!俺は刑事だ!山下署の刑事だ!嘘をつきたきゃ相手選べよ!どうした?ああ…岩城政則警部補。
はい。
横浜緑山署から山下署刑事課に転属になった。
事件と聞きましてこちらへ直行しました。
そうですか…早く警察手帳を見せていただければ…。
見せる間もなく腕をつかまれた。
どうもすみません…。
死亡推定時刻は?検視官の見たところでは午前0時前後。
聞き込みを続けます。
(工藤刑事)伊藤まり子さんはこのマンションのオーナー?何年か前に遺産相続したんですって!だからものすごくリッチなの!昨日…5時ごろだったかな…最後に見たのは。
お付き合いのあった方とかわかりますか?ここにはいませんよ。
ね〜。
ええ。
あいさつしても声もかけてもらえなかったから。
じゃあ人の出入りとかは?例えば男…。
そんなね…ないない…。
いい暮らしをしてたんだな…。
独身だっていうんだけど…鑑識さん男の気配ないですね?はい今のところ。
先程はどうも。
あの…あの方…。
どこかで見たことがあるような気がしてたんですけど思い出しました。
伊藤さんと一緒に歩いているところを2〜3度見たような…。
伊藤まり子さん?そんな気もするけど人違いかもしれないし…。
はは。
それは人違いです。
は?あの人刑事なんですよ。
被害者のことを知ってるならそう言ってくるはずでしょ?
(林刑事)横溝日出子のことですが。
ああクレジットカードの。
これは2週間程前に紛失の届けが出ています。
で本人に会えたのか?それがですねカードが発行されたときの住所にいないんです。
(田代婦警)でもカードを再発行してるんでしょう?ところが再発行してないの。
日出子はカードの契約をそれっきり打ち切ってるんだ。
住民票はそのままで移転の届けが出ていません。
とにかく横溝日出子の移転先をつきとめてくれ。
(インターホンの音)・
(取り立ての男)森本さん!いるんだろ!逃げて済むことじゃないんだぞ!返済期限を守れよ!森本吾郎は金を借りてるの?あんた森本の知り合い?あんたもぐりの金貸し?冗談じゃないですよ。
ほらちゃんと認可のある会社ですよ。
森本の借金はどのくらい?この半年全然返済してくれないからその分利子がかさんで350万です。
よそにも借金してるらしいですよ。
あっちで金借りてはこっちに払ってる具合で。
私は上からいやみ言われるし困っちまいますよ。
何とかしてくださいよ。
ちょっと!ちょっと!
(カラオケ)
(カラオケ)マネージャーは?お待ちください。
(川竹マネージャー)どうも。
森本は?今日は来てませんね。
欠勤?ええ。
あいつこのごろ仕事に身が入らないみたいで困ってるんですよ。
この間も無断で休んだと思ったらあんなものを土産に…。
北海道へ?らしいですね。
森本がまた警察に疑われるようなことやったんですか?森本…昨夜は?いいえ。
来なかった?何か用があるから休みたいって殊勝に連絡はくれたんですけど今日は連絡もなしです。
すみません。
ちょっと気になることがありまして。
岩城警部補のことです。
ああ?まここじゃ何だから…。
実は伊藤まり子のマンションに住んでいる主婦が岩城さんを前に2〜3度見かけたというんです。
それも伊藤まり子と連れだってたと…。
え!?人違いだろうとそのときは聞き流したんですがどうも動きがおかしい。
ちょっと気がかりになってきまして。
伊藤まり子を殺したのは岩城君とでも言うつもりか?まさか刑事官…。
何だ君恵…。
失礼します。
(吉村君恵)ちょっとお父さんの顔を見ていこうと思って。
お父さん今夜家に帰れないって聞いたから…。
まあいつものことだ。
私も出発前で次から次へと雑用ができてくるしお父さんはお父さんで忙しいし。
会えるのは今日ぐらいのものかなと思って。
サンパウロだったな。
うんサンパウロ。
ブラジル。
吉村君また思いっきり遠くへ転勤するもんだな。
そう。
思いっきり遠い。
2〜3年会えないかな。
うん…。
2〜3年はね。
成田へ送りに行ってやろう。
ただの思いつきを言わないほうがいいわよ。
予定どおりいかないのがお父さんの仕事なんだから。
じゃあ…。
体気をつけろ。
お父さんも。
お父さん!なるべくお母さんと一緒にお食事してあげてね。
お父さんがいないと…お母さん1人でごはん食べてるのよ。
じゃ。
(森本吾郎)1番会いたくない奴だな。
2番目だろう。
え?会いたくない奴の1番は借金取り。
余計なお世話だ。
おいつれなくすんなよ!お前のこと待ってたんだ。
昨夜どこで何してた?何だいそりゃ?簡単な質問だ。
昨夜12時。
家にいたよ。
仕事に出るのが面倒になったから家でゴロゴロしてた。
伊藤まり子が一緒だった。
伊藤まり子の車で出かけた。
あ?伊藤まり子を殺したのは俺だって言いたいわけだ。
殺されたのは知ってるんだな。
ニュースくらいは見るよ。
かわいそうに。
鼻持ちならない女だったけど殺されたとなると気の毒だよな。
お前がやったんだろう?バカ言うなよ。
借金してたんじゃないのか?催促されて切羽つまって首を絞めた。
あの女は人に金を貸すようなタマじゃない。
じゃあ秘密をばらすと言われた。
秘密?何だいそりゃ?自分の胸に聞け。
きれいな音だ。
何すんだよ!?やっていいぞ!はっきり傷がつくように殴れ。
俺は医者の診断書つきで訴えるからな。
証拠もないのに言いがかりつけるもんじゃない。
おい!今度は逃がさないからな。
必ず手錠をはめてやる!どなたですか?何のご用でしょう?勝手に入ってきちゃ困ります!いや。
こちらは岩城警部補。
昨日ここへ転属になったんだがそれっきり姿が見えなくなった。
田代君。
ああ…。
よろしくお願いします。
刑事官!横溝日出子のことですが。
本人の移転先は不明ですが日出子の父親がわかりました。
入院をしているということで午前中の検診が終わったら会えるという約束になっています。
日出子という人は何年か前から父親と離れて一人暮らしだったそうです。
年齢は23歳。
私が会ってみる。
お願いします。
伊藤まり子についての鑑識の調書は出てる?どの所見でしょう?被害者の乗っていた車所持品部屋。
全部。
はい。
(岩城)死体が発見された車の中から被害者以外の指紋が検出されている。
氏名不詳の指紋…とありますが犯人のものでしょうか?失礼。
失礼しました。
あの人何か変。
うん?何考えているんだかわからなくてちょっと気味が悪い。
(ノックする音)山下署の牟田といいます。
お休みのところ不躾で申し訳ありません。
(横溝博之)娘の日出子のことでとおっしゃってるそうですが。
はい…。
大丈夫です。
あ…日出子さんのお母様?
(内山春子)いえ…内山です。
内山春子です。
早速ですが日出子さんは今どちらにお住まいでしょうか?わかりません…。
私も捜してるんですが…。
健康を損ねると気弱になるんでしょうか…。
無性に会いたいんです。
北海道にいるらしいという噂は聞いてるんですが…。
北海道といっても広いし私が丈夫なら気の済むまで捜せると思うんですが。
伊藤まり子という名に心当たりはありませんか?伊藤…まり子?日出子さんの知り合いの中にそういう人はいませんか?どうぞ。
こりゃどうも。
本当におかまいなく。
そのまり子さんという人と日出子と何かかかわりが?実は伊藤まり子さんという人が殺されましてね。
私どもはその捜査をやってます。
日出子が…。
日出子が何か関係があるんでしょうか?被害者の車の中から横溝日出子さん名義のクレジットカードが見つかったんです。
まさか日出子が…日出子はそんな子じゃありません!日出子のカードを…その殺された人が持っていた…。
指紋はたくさんついてました。
そりゃ使うたびに取り扱う人のものがつくわけですからね。
日出子を捜してください!日出子はまた悪い男に…。
日出子さん?私と気持ちの行き違いのようなことがありまして日出子は家に居つかなくなりました。
一晩中遊び歩く…酒は飲む。
帰ってくればまた私と口論です。
気がつくと…男がいました。
その男がひどい奴で…。
日出子から金をまきあげしゃぶりつくすと今度は私のところに来て日出子のために使った金がある。
そいつを返せという始末です。
日出子さんまだその男と?どうにかこうにか手を切って日出子は横浜を出ていきました。
日出子にしてみるとやり直すつもりだったんでしょう。
私はそう思ってます。
あの子はもともとそんなことができる子じゃなかった。
つまずきの原因は…私にあった。
私が…私が日出子を…。
横になりましょう。
どうもすみません。
牟田さん。
日出子を捜し出す手がかりになるなら私は何でもお話いたします。
じゃ1つだけお尋ねします。
日出子さんの相手の男というのは…?森本…森本…。
春子さん。
え?森本の下の名は何て言ったかな?さあ…私は…。
歳は30くらい…いや…もう少し若かったと思います。
職業は?横浜でホストクラブに勤めていると聞きました。
その店の名は?わかりません…。
あの…。
日出子さんと横溝さんとの間が気まずくなったのはもう気づいてらっしゃると思いますが…。
あなたのせい…とでも?はい。
日出子さんのお母さんが亡くなって1年とは経っていないのに私が横溝さんのところに出入りするようになって…。
私…努力して日出子さんと仲良くなろうとしましてね。
それがかえっていけなかったようです。
日出子さんを捜し出してください。
横溝さんは…ガンです。
進行性のガンで…もう手術も…。
本人には知らせていませんが日出子さんには言わなければなりません。
お願いします。
わかりました。
(話し声)
(君塚尚)はい森本吾郎。
ホストクラブ「ノアール」。
森本…とうとう何かやりましたか?とうとう…というような男か?毎日が綱渡りですよ。
金?女か?両方。
女に取りいって金を巻き上げてはギャンブルでパーッとすっちまう。
その森本がむしった女の子で横溝日出子というのを知ってるかな?さぁ…。
森本の周りの女は2人や3人じゃなかったですよ。
それにね素人さんのほうはどうも俺…。
その森本という人の住所を知りたい。
まあ2〜3心当たりはありますけど。
桜井さん!おっ。
ここに行ってくれ。
刑事官…あの…どうしてここへ?工藤さんこそどうしてここへ?岩城警部補の動きがおかしいんであとをつけてたんです。
刑事が刑事を尾行した?岩城君ここへ来てるのか?はい。
山下署を出て行った先が緑山署でした。
何だ。
前の勤務先?私も拍子抜けしたのですが1時間ばかり経って出てきて着いたところがここです。
で岩城君どこにいる?あっ!尾行はもう少しうまくやらなくちゃ。
あの…。
岩城君なぜここへ?刑事官は?同じ男のところにたどり着いたようですね。
森本吾郎。
はい。
1時間ほど張ってますが奴は現れません。
引き続き張り込みをお願いします。
頼む。
はい。
刑事官。
伊藤まり子の死に顔を見たときすぐに森本吾郎が浮かんだんです。
なぜ?1年程前のことです。
私のいた緑山署管内で死亡事故がありました。
マンションの屋上から1人の男が落下して死亡したんですが死んだのは阿部英一。
ノアールというホストクラブの男です。
ノアール!?はい。
森本吾郎の勤務先じゃないか。
森本についてお調べになったんですね。
阿部が落ちたマンションの聞き込みで争ってる声を聞いたという複数の証言がありまして阿部英一の交友関係を洗ってるうちに浮かび上がってきたのが…森本です。
阿部と森本は普段から馬が合わず客の女性をとったとらないでつかみ合いまでやったことがあるんです。
内偵を続けまして…心証はクロ。
何度も呼んで事情聴取をしました。
(森本)〔アリバイアリバイってあんた言うけどさそんな夜中に何してたか証明できる人間があんたの周りに何人いる!?〕〔あの晩お前の部屋に明かりがついていなかった証言がある!〕〔電気消して寝てたんだよ!帰るぞ俺は!〕何とか森本の尻尾を捕まえようと自分たちが歩き回った矢先とんでもないことが起こりました。
告訴です。
阿部英一が死んだその晩のそのころ森本に乱暴されたと訴え出た女がいたんです。
それが伊藤まり子でした。
えっ!?森本にとっては完璧なアリバイです。
しかしそれは…森本を逮捕して拘留するにはうってつけの理由じゃないか。
ところが伊藤まり子の訴えは民事なんです。
民事!?損害賠償。
はぁ…。
森本は事実を認めて示談で何らかの賠償を払う。
…ということで決着しました。
都合の良すぎる話だと思いませんか?私伊藤まり子に何度も会って…。
乱暴されたのは嘘じゃないか森本のアリバイ作りに協力しているんじゃないのか…つきとめようとしました。
しかし…崩せませんでした。
君が伊藤まり子と連れだって歩いているのを以前2〜3度見たことがあるという人がいたんだ。
君は君で行き先も言わずうろつき回る。
うちの刑事が尾行したくもなるさ。
証拠が何1つあるわけじゃないしとにかく森本吾郎の反応を見たいと思いました。
で?簡単に口を割る奴じゃありません。
しかし鑑識の調書の中で証拠を…。
証拠と言えないまでも奴を参考人として呼べるものを見つけました。
え?伊藤まり子の車の中から検出された氏名不詳の指紋です。
指紋?緑山署の事件のとき森本吾郎の指紋をとってあったんですが今度の氏名不詳の指紋が一致しました。
しかし森本が犯人という決め手にはならないな。
伊藤まり子の車に以前同乗したことがある…と言い逃れます。
横溝日出子という名に心当たりはないか?横溝日出子?あ…伊藤まり子の車の中から見つかったクレジットカードの名義人。
刑事官。
あのカードからも森本の指紋が出ました。
横溝日出子は森本に痛めつけられていた…。
死体のあった車に彼女名義のカードが落ちていた…。
それに森本の指紋が付着してた。
まあ…いろんな考え方があるがとにかく横溝日出子を捜し出さなきゃならんな。
手がかりは?たった1つ。
北海道にいるかもしれないという噂だ。
北海道?住民票は横浜のままだ。
転出届は出てない。
刑事官!マリモか…マリモね…。
函館のマリモって聞いたことがあるか?は?いや…ありません。
札幌のマリモは?いや。
マリモっていうのは天然記念物でそう簡単に手に入るものではない。
土産物で売ってるのは確か養殖物だ。
それにしたって養殖できる場所は限定されるだろう。
北海道といっても狭まってくるわけです。
それからもう1つ。
君の所属は山下署刑事課だ。
抜け駆けはいかんよ。
はい。
じゃあいいね。
刑事官!調べてきました。
マリモが分布しているのは山中湖と下北半島の左京沼と…。
ちょっと待って!それはどうでもいいの。
北海道。
はい。
北海道は阿寒湖です。
所轄は釧路になるな。
協力を頼もう。
・
(電話の音)もしもし。
ああ…。
今夜も帰れそうもないな。
晩飯どうした?俺を待ってなくてもいいんだよ。
どうせそうなるだろうと思って私もう先にいただきました。
鯖の味噌煮おいしかったですよ。
はいごくろうさま。
刑事官。
今思い出したんですが。
阿部英一が墜落死したとき…いや…殺されたとき調書にしなかった人がいたんです。
え〜!?阿部英一が子どものころに世話をしたことがある女性です。
通夜のときにあまりにも泣くので事情を聞こうとしたんですが…。
やっと聞き出してみたら十何年も会っていないと言うんです。
でまあ調書はとらなかったんです。
・
(電話の音)刑事官。
釧路の所轄からです。
もしもし。
どうもご面倒をおかけしまして。
は?わかった?横溝日出子の所在がわかりましたか!はい。
どうもありがとうございました。
はい。
こちらから出向きます。
刑事官。
北海道へ私を行かせてください。
森本はクロです。
横溝日出子という女性の供述次第では今度こそ逮捕状をとれます。
虫が好かないというだけでクロと決めつけるなよ。
どうも。
横浜の桜井です。
(高橋進)いらっしゃいませ。
ここに横溝日出子さんって方いらっしゃいますか?はい。
横溝は今休憩中でちょっと外へ出ているんですが。
ちょっと?はい。
まもなく戻ると思うのですがどちら様でしょうか?いや待ちます。
私…ここの責任者で高橋といいます。
横溝日出子にどういうご用でしょうか?会ったうえで。
(横溝日出子)私…横溝日出子ですが。
は?ここではなんですから外でお話できませんか?高橋さんには私のほうからお願いしておきますから。
形どおりの質問から始めます。
あなたここ数日お勤めを休んだことありますか?いいえ。
そのことを証明してくれる人はいますか?はい。
勤務表がありますしホテルの方たちに聞いてくださればわかります。
間違いなくあなたのカードです。
私紛失の届け出しました。
二週間程前ですね?はい。
横浜で見つかったんですよ。
横浜…?なぜ横浜か心当たりありませんか?私の言うことが間違ったらそう言ってください。
カードを紛失したそのころあなたのところへ…ここ北海道へ…森本吾郎が姿を現した。
森本吾郎がここへ来た目的は何ですか?お金です。
仕方なくこの近くのボッケで会いました。
(森本)〔俺事業を始める〕〔もうクラブで女のご機嫌とってる歳じゃないからな〕〔協力してくれる人がいてね出資してくれると言うんだがあと少し足りない。
どうだろう1千万ばかり出してくれないか?〕
(日出子)〔そんなお金私にあるわけないでしょ!〕〔だからさ。
日出子のお父さんに頼んでくれよ〕〔そしたら俺お父さんに会って事業計画を説明するから〕〔どんな顔して私の父に会うつもりなの!?〕〔あなたがこれまで私にどんなことしたか忘れたの!?〕〔すまなかった。
俺は日出子が好きだ〕〔俺はやり直したいんだよ!日出子のために…〕〔はなして〜!〕
(高橋)〔やめろ!〕〔何だお前!〕〔やめて!やめてよ!〕
(日出子)森本はそれっきり帰っていったようです。
財布の中からなくなっているのに気づいたのは夜になってからです。
森本がホテルに訪ねてきたときに騒ぎ立てることもできません。
とりあえずティーラウンジに座ったんですが高橋さんに呼ばれてハンドバッグを置いたまま席を離れました。
森本はそのときカードを抜き取った…そう思ったんです。
すぐに紛失届を出してカードの契約も取り消してしまったんです。
カードを持っているとまた面倒なことが起こりそうな気がしたものですから。
あなたの言うことに間違いはないと思いますが一応ウラをとらせてもらいます。
は?あなたのアリバイ。
森本が本当に来たのかホテルの人たちに確かめます。
刑事課です。
ああ岩城さん。
おっ。
いやごくろうさん。
横溝日出子に会った。
うん。
「わかった。
少なくとも森本が横溝日出子のクレジットカードを盗んだ疑いは濃厚だ」窃盗容疑で森本吾郎の逮捕状をとる。
桜井さん。
…はい。
私たち1泊して明日横浜に帰るんですが一緒に行きませんか?
(日出子)いいえ私は…!お父さんが…病気なんです。
入院してます。
私お会いしたんですが…良くない。
…悪性のガンです。
(桜井)あなたのことを捜し出してくれと涙声で…。
心配してました…また森本のような悪い奴がつきまとっているんじゃないかとね。
会いたがってました。
元気な顔をお父さんに見せてあげましょう。
刑事官。
横溝日出子さんです。
牟田です。
あなたを必ず連れてくるようにと私に命じた方です。
ありがとうございます。
いや…。
こちらが高橋さん。
日出子さんの身辺警護の方です。
はっ?冗談です。
日出子さんの上司です。
個人的な関係については…まだ捜査しておりません。
気分はどうですか?ええ…まあ。
日出子…。
元気そうだ…良かった…。
阿寒か?阿寒湖にいたのか?母さんあのころとっても元気だったね。
おかしいぐらいはしゃいでさ温泉で私と泳ぎの競争してた…。
入院って聞いて心配したけど思ってたよりずっと元気。
心配…してくれていたのか…!ねえお父さん。
うん?会ってもらいたい人がいるんだけど。
えっ?私の働いてる会社の人で…高橋さん。
高橋進さん。
初めまして!そうか…そうだったのか…。
私日出子さんがどうして阿寒にいたのかわかる気がします。
日出子さんのお母さんがお元気だったころ家族旅行が阿寒湖だったんです。
…最後の。
日出子さんの胸の中でお母さんは生きてるんです。
…私のせいです。
えっ?私のことが目障りだから余計にお母さんを忘れられないんです。
そりゃ考え過ぎでしょう。
日出子さんが高橋さんと一緒に来たのは新しい出発をするということをお父さんに知らせたかったんですよ。
…私はそう思いますよ。
でもそのことと私とは別でしょう。
いや…日出子さんはお父さんの病気も知らずお父さんを見捨てることになってた。
しかしそのお父さんの側にあなたがついていてくれた…。
そういうことがわからない日出子さんだとは思いません。
春子さん…父と結婚してください。
えっ…?父が死ぬと思いたくないんですが少しは遺産もあるはずです。
春子さんは父の奥さんとして…。
嫌です私!そんなこと考えたくもありません。
横溝さんを好きになってしまったのも成り行きでしたし横溝さんが病気になってしまったのも…。
私…今はあなたをお母さんと呼べません。
でも父にとっては大事な人です。
だから父と…。
・
(車が停まる音)森本だ!森本!桜井!森本吾郎発見!緊急手配願います!現在地…。
どうもありがとうございます。
窓開けろっ!!おい開けろっ!!…何ですか!?匂うよあんた。
アルコール漬けじゃないか?免許証。
免許証…。
手間取らせるなっ!!ないの?
(パトカーのサイレン)・
(電話の音)はい刑事課。
…場所は!?刑事官!…刑事官!森本です。
・
(中山)ありましたっ!
(牟田)解剖の結果だが死亡推定時刻は午前0時から2時の間。
刃物で腹を刺されている。
それによる失血死。
現場付近で見つかったナイフ。
被害者の血液が付着している。
しかし傷口と照らし合わせた結果はどうもおかしい。
そうでない疑いもある。
ただし犯行のときには被害者も加害者も激しく動いてるわけだからそういう傷口になる可能性もないわけじゃない。
考慮に入れておいてほしい。
…現場周辺の聞き込みは?今のところ目撃者はありません。
不審や異常を感じたという証言も得られておりません。
聞き込みを続けてくれ。
はい。
森本の職場のホストクラブ「ノアール」そのほか人間関係を徹底的に洗おう。
…もう1つ。
凶器と思われるこのナイフから指紋が検出された。
指紋は1つだけ。
今のところ誰のものかわかってない。
(岩城)刑事官!伊藤まり子を殺したのは森本と私は思い込んでました。
奴のしっぽを必ずつかんでやるというつもりで動いてきました。
でも森本は殺された…一体誰に?伊藤まり子と森本の2つの事件はつながってる気がする。
ただの勘だがね…。
すみません!…高橋さん?
(中山)横溝さんですね?…えっ!?森本が!?昨夜はおふたりは?…私たちは疑われてるんですか!?まあ警察の決まり文句です。
(田代)連絡お願いします。
…失礼します。
あー中川課長ね…。
あんた手荒いことやったんじゃないのか?
(取り立ての男)刑事さん…うちは森本に金貸してるんですよ?死んじまったら元も子もないじゃないですか。
いや…実際に死んだんですよね。
私どうすればいいんですか?上からさんざん言われてますよ。
お前が早く取り立てないからこんなことになったんだって。
刑事さん何とかなりませんかね?指紋くれないか?
(取り立ての男)えっ?指紋だよ。
…ほら。
多少とも関係のある人物からすべて指紋を採りましたが該当するものはありません。
ただいまー。
おかえりなさい。
なんだちっとも驚かないんだな。
うちはそういう暮らしですもの。
お食事は?うん済ました。
お風呂わいてますよ。
君恵に成田まで送りに行ってやるって言ったんですって?君恵の出発はいつだったかな?今日ですよ。
えっ?もう行っちゃいましたよ。
送ってやったのか?もちろんですよ。
俺に電話ぐらいしてくれたらいいじゃないか。
仕事で家にも帰れない人に電話なんかできますか。
君恵笑ってましたよ。
あン?小学校のときからお父さん約束の半分はすっぽかした。
もう慣れっこだって。
…まったくね。
そうだメロンのいただきものがあるんですけど食べる?うん。
もしもし?…気がかりになってきたことがある。
指紋のことだがまだ照合してないのが2人いた。
1人は横溝博之もう1人は内山春子。
念のために調べたい。
うん…よろしく。
刑事官。
このナイフの指紋と横溝博之の指紋が一致しました。
…やっぱりそうか!中山。
はい!適当な理由を考えて内山さんを病室から連れ出してくれ。
横溝博之を1人にしたい。
横溝1人と話をしたいんだ。
あの…連れ出す理由は?自分で考えてくれ何でもいい!…はい。
(ノックの音)・
(横溝)はい。
こんにちは。
ちょうど春子が何やらの用で出かけてるもので…。
ええ。
…私にまた何か?今日はちょっと気の重い役目です…。
森本吾郎が殺されたこと知ってますね?はい…。
森本を刺したと思われるナイフが近くに落ちてました。
そのナイフから指紋が出ました。
…あなたの指紋でした。
何か言い分がありますか?しかしあなたは病気で現場に行くことだって容易じゃない。
…タクシーを使えば苦もないことです。
調べました。
それに該当するタクシーはありません。
森本を私たちは追ってた。
警察でも発見できなかった森本とあなたはどうして会えたんです?森本から電話があったんです。
〔娘さんの日出子さん…いい男つかまえたようだね〕
(森本)〔「1千万明日私の口座に振り込んでいただきたいんです」〕〔日出子さんとのことはそれで一生口には出しませんから〕
(横溝)〔「そんなことで日出子と彼の仲が壊れるはずがない!」〕〔壊れるまで彼にじっくり話しますよ〕〔例えばラブホテルに行ったとき彼女がどういうふうに甘えたか〕〔ベッドに入るとどういうふうに俺にすり寄ってどういうふうに足を絡めてどんな声を出したか…〕
(横溝)〔「やめろっ!!やめろ…!!」〕
(森本の笑い)私は金を持って行くと言ってやりました…。
1千万円も?そんなことはどうでもいいことでしょう。
そのとき私は森本を殺すと決めていたんですから…。
どうせ私は長くない。
いや…!仮に森本にやられたとしてもそれはそれで…。
そのとき春子さんは?もちろん用を言いつけて私の家へ帰しました。
…それから?
(横溝)この部屋にあったものです。
私はタクシーを拾って森本との約束の場所へ行きました。
〔ウッ…!!〕
(横溝)森本と向き合うといきなり刺しました…。
争ったら負けると決まっていますからいきなり体ごとぶつかって刺しました。
私は家ではなにかと手間のかかる亭主です。
面倒なことは一切女房まかせです。
果物は食べますが自分でナイフを使ったことはありません。
いや…私が言いたいのはこのナイフの指紋です。
普段使ってるのは春子さんなのにあなたの指紋だけしかない。
それは…ふき取ったんだ。
春子に迷惑がかかるといけないから。
ずいぶん冷静だったんですね。
私が森本を刺した。
そしてそのナイフに私の指紋が付いた。
それだけで十分じゃないですか!自分以外の指紋をふき取っておこうとまで考えた人がどうしてナイフを死体の近くに置いてきたんですか?置いてきたんじゃない!あ…あわてて転んで手から離れてしまったんだ…捜したが見つからなかった…!横になりましょう。
無理をさせてしまいました。
牟田さん…。
私を…逮捕しないんですか?あなたは逃げませんよ。
横溝はひょっとして誰かをかばってますね。
娘の日出子か高橋…あるいは両方…。
誰ですか?ああ君は初めてだった。
横溝博之の…まあ奥さんのような人だな。
あれが内山春子…。
うん。
どうした?あ…いいえ。
警察の人来たんですね。
(横溝)気にすることはないさ。
一緒に…私も阿寒湖へ行ってみたい。
日出子さんも高橋さんも一緒であなたと私と4人…。
湖は広いんでしょう?広い。
湖の向こうに雄阿寒岳というのがそびえているんだがこれが1日のうちに何度も機嫌が変わるんだ。
雲に隠れたり顔を出したり…。
湖のほとりの林にはエゾシカがいるんだ。
これは近づいては来ないけど逃げようともしないんだ。
よほど人になついてるらしい。
…つまらないかなこんな話。
ううん話して。
「オンネトー」というのがあった。
(春子)オンネトー?阿寒湖から少し外れた所にある小さな湖で雌阿寒岳の麓だ。
(横溝)「オンネトー」というのは「青い湖」という意味だそうだがそのとおり水が青いんだ。
コバルト…そうコバルト色だ。
水がキレイすぎてね魚が棲めないそうなんだ。
えっ?本当だよ。
硫黄かなんかの毒が流れ込んで。
(春子)毒?うん…それで絵の具を溶かしたようなコバルト色になるそうだ。
春子を…連れて行きたいね。
連れてって。
良くなったら必ず…。
なにか割り切れない…森本を殺したのが仮に横溝だとしても。
伊藤まり子を殺したのは誰だ?森本か?…とすると2つの事件はまったく関係ないということになる。
本当にそれで解決だろうか?君の…この事件にさかのぼって考えてみたいんだよ。
はい。
被害者です。
阿部英一。
調書はこれで全部か?はい。
先日もお話しましたが調書以外に阿部英一の子どものころの知り合い…。
ああ泣いて調書にも出来なかったという…。
(激しい泣き声)刑事官…阿部英一が死んだとき言葉にもならないほど泣いていたのは…内山春子です。
内山春子?
(君塚尚)ホストの阿部英一?知ってますよ。
何度か飲んだことあります。
身の上話ようなもの聞いたことないかな?この男ねちょっと寂しいところがありましてそれがクラブに来る女性たちに受けていたってとこがあるんですよ。
俺が聞きたいのは身の上話。
ですからそこなんですよ。
いつだったか…酔って話してくれましたよ。
(阿部英一)〔赤ん坊のころに俺実の母と別れてもらわれていったらしい〕〔へぇ…養子か〕〔子どものころはいい目みてたんだよぉ〕〔でも養父ってのが事業で失敗してなんと俺も一緒に一家心中しちまったんだ〕〔じゃあんた今幽霊だ!〕
(2人の笑い)〔俺だけ助かったんだよぉ!〕
(君塚)〔わかってますよ!〕〔それから児童相談所養護施設…なんだかんだあってたどり着いた先がホスト〕〔うん…あんたもかわいそうな子なんだな〕〔そうでもないよぉ!〕〔施設のころかわいがってくれた女の先生がいた…〕〔母親ってこんな感じかなーって子ども心に思ったね〕〔美人かい?〕〔うんっ!〕〔なにかの拍子に思い出すことがあるんだ。
会いたいけど…〕〔今どうしてるの?〕〔女の人のご機嫌をとって生活してまーす!〕〔会いにくいよなぁ!〕いや…ありがとう。
いえっとんでもないです!では私はこの辺で…。
あっ岩城君。
(川竹)犯人捕まったんですか?これを見てほしいんだが。
こういう人来てない?お客さん?阿部英一の知り合いなんだ。
(川竹)えっ?…いた!店に?いや店の前で待ってたんですよ。
いつのこと?1年前…阿部が死ぬ何日か前のことですね。
店が終わって阿部と私が帰ろうとしたら…。
〔どうした?〕
(川竹)〔騙した女か?〕
(阿部)〔昔の先生だよ!〕〔お前を待ってんじゃないの?〕
(阿部)〔そんなはずないよ!〕
(岩城)内山春子に出会ったことが阿部英一の不幸につながった…という考え方はできませんか?うーん…。
横溝日出子が森本ともめたのも1年前…。
阿部英一が内山春子と会って死んだのも1年前…。
トラブルの元は森本だ。
内山春子は横溝日出子とその父親の苦しみを知る立場にあった…。
それをなんとか解決しようと思って森本と同じホストクラブにいた阿部英一に助けを求めた…。
人と人を結ぶいくつもの線がみんな内山春子に集まってくるということだな。
しかし状況だけで証拠は何もない。
明日内山春子を任意で呼ぶ。
すみません。
205に人を入れないように。
はい…?内山春子さんは?昨日は早めに家へ帰りましたよ。
えっ…?いつもここに泊まってるんでしょ?いつもとは限りません。
内山春子がいない?病院にも自宅にも姿が見えません!
(パトカーのサイレン)はい刑事課です。
…もしもし?あ…はいっ!刑事官!刑事官とお話したいと言ってます!誰?内山春子さん…!あ…もしもし?私…伊藤まり子さんを殺しました…。
そして森本吾郎も…。
(牟田)「もしもし?」横溝さんは私をかばってるようですが2人を殺してしまったのは私です。
どちらが本当のことを言ってるかわかっていただけますね?
(牟田)「もしもし?そこはどこですか?」牟田さん…1つだけ心残りがあります。
横溝さんの最期をみとれないことです。
あと半年だとお医者さんに言われています。
私…先に行って待ってますと伝えてください。
お願いします…。
もしもし!どこにいるんです!?春子さん死んじゃいけない…!
(電話の切れる音)
(テープの音声)聞こえますね。
音楽がかすかに。
アイヌの…アイヌの民謡じゃないか?春子さんがどこに行ったのか心当たりはありませんか?今死に場所を探してるんです!しかし罪を犯したのは私で春子は…。
春子さんはどこへ!?心当たりは!?…昨日私たちは阿寒湖の話をしました。
阿寒湖?そのとき私…今気になることを思い出したんですが…硫黄の溶け込む湖のことを話しました。
そこは魚も棲めない所だと言ったんです。
オンネトーです。
日出子さん…。
お待ちしておりました。
(高橋)ご苦労さまです。
(アイヌ民謡)
(アイヌ民謡)・
(岩城)止まりなさいっ!!あなたが死んでしまったら横溝さんは救えない!横溝さんは自分が犯人だと言ってる!あなたをかばって!真実を話せるのはあなただけだ!お母さん!お母さん…。
(牟田)春子さん。
阿部英一さんが屋上から落ちたときあなたは森本がやったと思ったんですか?はい…。
横溝さん親子が森本に苦しめられていた。
あなたはそれを解決したくて英一さんを頼った…。
はい…。
初め私…森本に会いました。
日出子さんはもちろん横溝さんにも近づかないように頼みましたが簡単にあしらわれてしまって…。
そうするうちに森本と同じクラブに…昔私が施設で働いていたころにとてもかわいがっていた子がいるとわかったんです。
阿部英一君です…。
(春子)私…すがるところがなかったので日出子さんたちのことを彼に頼んだんです。
彼は森本を説得しようとして争いになり…殺されたんだと思います…。
私が頼まなければあんなことにはならなかったんです…!その森本は伊藤まり子と結託してその晩暴行したというアリバイを作り告訴までさせた。
そのことをあなたは知ったんですね?1年も経ってから知りました。
私は伊藤まり子さんを捜し出して頼んだんです。
〔お願いします!あの日の森本のアリバイは嘘だったって警察に言ってください!〕
(伊藤まり子)〔バカ言わないでよ〕〔…降りて!〕〔お願いします!〕〔降りてって言ってるでしょ!…降りなさい!〕
(春子)そのことを森本は感づいたんだと思います。
強請りです。
私にそれほどお金がないのはわかってますから横溝さんに出してもらえと言うんです。
そうでなければ横溝さんに話すと…。
日出子さんを痛めつけたことは棚に上げて…。
森本が病院に電話してきました。
私の妙な動きを横溝さんは察したんだと思います。
問い詰められて私はとうとう横溝さんに言ってしまいました。
森本がどういう言葉で脅迫したか横溝さんは牟田さんたちに話したそうですがあれはあのまま私が受けた電話です。
で横溝さんは?はい…。
〔森本に会おう〕〔えっ…?〕〔私が決着をつける〕
(森本)〔あれ?…これはこれはおそろいで。
話が早くていいや〕〔そのカバンに1千万が?〕〔ウッ…!?〕
(横溝)〔あんたがやることはなかった…!〕〔私がやるつもりだった…〕いずれ自首するつもりでした…。
横溝さんの最期をみとったあとで…。
あなたは横溝さんと日出子さんのために自分を犠牲にしてしまったんだね…。
(春子)そんなきれいごとではありません。
私は…自分のしてしまったことをとりつくろうとしてあがいただけなのかもしれません…。
横溝さんのことは心配いらない。
当然日出子さんが側についていてくれる。
娘さんがしっかりと父親の手を握ることになる。
裁判所はあなたの気持ちはくんでくれるだろう…。
しかし犯してしまった罪は取り返しがつかない。
言っておくがね…あなたの人生が終わったわけじゃない!あなたはやり直せる!必ずやり直せる!そうですか…良かった!ありがとうございました…。
待ってます…。
自分の幸せをつかんで…私のことは忘れて。
忘れません!忘れません…。
刑事官。
うん?横溝さんは秘密を抱えたまま死んでいくつもりだった…。
それが内山春子への心づかいだった。
そうさせてやりたかったという気持ちも少しはありますね。
それで内山春子はこの先晴れやかに暮らせるだろうか?横溝日出子は幸せになれるだろうか?捜査は進めていくうちに人の心の内がわかってくる。
裁く矛盾を感じることもある。
何十年やったって難しい…。
岩城君…少しは山下署に慣れたか?はい。
…あ刑事官どうぞ。
えっ…?いいよ。
遠慮なさらずにどうぞ。
(2人の笑い)よいしょよいしょよいしょのしょ。
何ですかそんなたくさんの本?さあー勉強勉強!勉強勉強って…ブラジルのこと?君恵がどんな所に住んでるのかと思ってさ。
そんなこと調べたってどうせ仕事で行かれやしないんだから。
今度は大丈夫!必ずお前を連れて行く。
あてにしないで待ってますね。
リオのカーニバルのころがいいかな〜?ドンドコドンドコ…。
(笑い)・
(電話の音)はい牟田。
わかった。
…現場は?2015/03/19(木) 14:00〜15:51
ABCテレビ1
牟田刑事官事件ファイル[再][字]
横浜〜釧路湿原マリモが知る三重殺人の謎…霧の湖に立つ女は?
詳細情報
◇出演者
小林桂樹、東幹久、津島恵子、姿晴香、小林恵、峰岸徹、海部剛史、丸山秀美 ほか
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
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日本語
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