カシャ!カシャ!カシャ!カシャ!
(光子)あなた。
(目黒)あぁ。
まだ痛い?
(目黒)あれだけのけがだったんだからな。
でもまあ痛み止めもらってりゃ何とか。
(光子)そう。
(目黒)来週には退院の日取りも決められるだろうって。
良かった。
ならもう大丈夫ね。
うん。
あのね。
なあ。
あっ…何?そっちは?私は…私の話は後でいいの。
あなたは何?うん。
あのな退院したら…一緒に…。
あなた!あなた!大丈夫!?あなた!誰か早く!誰か!早く〜!・大丈夫ですか?早く!主人が…。
・ストレッチャー急いで。
・はい。
(田口公平)大丈夫ですか?長谷川先生。
顔色が。
(長谷川)ん〜?
(遥)あぁ〜やっと食べられる〜。
はぁ〜。
それ全部1人で?文句あんの?ありません。
食べられるときに詰め込んどかないと次いつになるか。
はぁ…。
はい医局です。
えっ?わかりました。
整形病棟に移ってた目黒さん急変したそうです。
(光子)あなたあなたあなた…。
(佐藤)はい後はこっちで。
(光子)あなた…。
(美和)すいません。
こちらでお待ちください。
(光子)あのでもどうしてこんな急に。
どうして?
(長谷川)目黒さんは?
(美和)佐藤先生が。
速水先生も間もなくいらっしゃいます。
すいませんお願いします。
はい。
目黒さん落ち着きましょう。
あの主人に何があったんですか?とにかく落ち着きましょうねっ。
もうすぐ退院だってもう大丈夫だって。
(滝沢)モニター出ました。
バイタルプルス81サチュレーション90。
血圧73の…。
(佐藤)ST上がってる。
ヤバいぞ。
(速水晃一)12誘導心電図。
(一同)はい!
(遥)胸部誘導ちょうだい。
キンコーンキンコーン…
(心電図の音)
(白鳥圭輔)グッチー。
白鳥さん。
目黒さんが。
心停止です。
心マしろ。
DCスタンバイ!
(一同)はい。
(滝沢)DC準備できました。
代われ和泉。
(佐藤)VFです。
チャンバー。
(遥)はい。
チャージ150。
150チャージしました。
離れろ。
(遥)VT…だめです。
もう1回。
チャージしました。
離れろ。
(遥)戻りません。
アミオダロンとマグネシウムiv。
カテ室は?
(弥生)空いてません。
どこも埋まってるみたいです。
(美和)貸して。
挿管できるか?長谷川。
いつでもいけます。
滝沢フェモラール出して消毒しろ。
(滝沢)はい。
バルーン。
前すいません。
急げ花房!すぐにカテしないと間に合わないぞ!はい。
第2カテ室ですか?至急カテーテル室を使用したいのですが…。
来週にも退院の予定が立つって。
なのに何があったんですか?今先生たちが調べていますから。
ここで待ちましょう。
・
(足音)あっ…。
キンコーンキンコーン…
(美和)だめです。
院内すべてのカテ室で処置が行なわれていて動かせるカテ室がありません。
速水先生。
ポータブルの透視装置を持ってこい。
はっ?ここでやる。
ありえないですよそんなの。
カテ室が使えないならここでやるしかないだろ。
(佐藤)危険すぎます。
ポータブルの血管透視じゃ病変の見極めが難しすぎます。
責任はおれが取る。
急げ!先生たち行くわよ。
(永山・浅野)はい!倒れたときの状況はどんな感じだったんでしょうか?和泉先生!容態は?AMIでVTストーム。
ここでカテーテル治療をやるって。
ここで?そんな…。
佐藤ちゃん家族からカテーテル治療の同意を取ってきてくれ。
本気ですか?こんな環境で緊急の心カテなんて。
ほかに方法があるのか?
(光子)今主人はどうなってるんですか?・
(ドアの開閉音)
(佐藤)奥さんちょっとよろしいでしょうか。
・
(ドアの開閉音)速水先生ここでカテーテル治療するって本当ですか?キンコーンキンコーン…DCもう一度。
はい。
チャージしました。
離れろ。
キンコーンキンコーン…洞調律に戻りました。
み…。
目黒さんわかりますか?光子…。
奥さんなら外に。
函館…。
えっ?光子…。
函館ですか?奥さんにそう伝えれば?ピピピ…ピピピ…VTです!目黒さん!長谷川挿管セデーション開始。
はい。
喉頭鏡。
(美和)はい!
(長谷川)挿管チューブ。
心筋梗塞?心臓の血管の一部が詰まっています。
カテーテルという管を足の付け根から入れて血管の詰まった部分を広げ血の流れを戻します。
危ない治療なんですか?出血感染脳梗塞血管損傷などのリスクがあります。
それと本来ならカテーテル室で行なう治療ですが緊急のため空いておらずこちらの初療室で…。
おいちょっと待て。
何だよそれ。
カテ室が空くのを待ってる時間はないんです。
どういうことですか?いや…普通はカテーテル室っていう専用の場所で特殊なX線透視装置を使って血管を確認しながら行なう治療なんですよ。
こ…ここで大丈夫なんですか?一刻を争います。
心臓の筋肉は一度死んでしまうともう元には戻りません。
早く血流を再開させないと心臓の機能にも甚大な影響を残します。
同意していただけますか。
初療室は放射線管理区域の指定は取ってあるのか?速水先生の指示で認可は受けています。
にしても危険すぎるだろ。
無理してやってカテーテルが血管を突き破ったらどうするつもりだ。
(光子)あっ…。
目黒さん!こっから奥へは…。
目黒さん。
でも主人が…。
あぁ…。
あぁ…。
カテーテル治療の同意頂けますか?
(光子)すれば…助かるんですか?最善を尽くします。
でも危険なんでしょ?速水先生なら可能性はあります。
代われ。
(永山)だめです。
ポータブル透視装置の貸し出し許可が下りません。
(佐藤)何?
(永山)初療室でカテーテル治療なんて前例がないから貸せないって。
和泉先生は?
(浅野)まだ交渉中です。
もういいです。
助からないなら楽に…。
ううっ…。
夫を楽にしてあげてください。
キンコーンキンコーン…ピピピ…ピピピ…
(光子)夫を楽にしてあげてください。
キンコーンキンコーン…ピピピ…ピピピ…続けろ。
はぁはぁ…。
続けろ。
考える時間は3分あります。
3分間心臓マッサージをやめればご主人は確実に命を失う。
確かに危険です。
絶対助けるとは言えません。
ですが…助かるかもしれない命だ。
このままあきらめたくはない。
ほんとに…まだ可能性が?ええ。
速水先生なら。
(遥)ポータブルの使用許可出ました。
今回だけ特別だそうです。
ただしご家族の方にはきちんとご説明し同意を得るようにと病院長が。
わかりました。
よろしくお願いします。
キンコーンキンコーン…
(遥)Cアーム取りにいくわよ。
(永山・浅野)はい。
(弥生)こちらに。
何を考えてるんだろうな速水は。
はっ?まさか目黒さんの口を封じるためになんてことはないよね?白鳥さん?速水はメディカル・アソートと収賄関係にあるかもしれない。
目黒さんがその証拠をつかんでしまったとしたら。
どっちにしろこの危険な治療中に目黒さんが亡くなってしまったとしても全力は尽くしましたがしかたがありませんでしたで済ませちゃうんだろうね。
何言いだすんですか。
忘れたの?グッチー。
ミスだと思って調べたら殺人の証拠は見逃してしまう。
でも殺人を前提に調べればミスを見逃すことはない。
すべての可能性をつぶすことでしか真実は見えてこないんだよ。
しっかしこの状況でカテーテル治療をやろうなんていくらなんでもむちゃすぎるよな速水のやつも。
でも助けるにはそれしか…。
助けるためのカテーテルかね?それとも…殺すためのカテーテルか?どっちにしろ使うのはメディカル・アソートのカテーテルなんだよね。
ガイドワイヤー。
(遥)はい。
メス。
(遥)はい。
シース7フレ。
(遥)はい。
ガイディングカテ。
(遥)はい。
佐藤ちゃんワイヤー追って。
(佐藤)はい。
永山透視。
(永山)透視いたします。
OK。
長谷川一瞬心マ中止。
(長谷川)心マ中止。
よし再開。
和泉造影準備。
(遥)はい。
佐藤ちゃんRAを30度。
(佐藤)RAを30度。
浅野ボリューム追加。
ミリスロールフラッシュ。
(浅野)末梢全開。
ミリスロール2ccフラッシュします。
滝沢呼吸止めて。
(滝沢)はい。
長谷川心マ中止。
造影開始。
(遥)はい。
造影剤入れます。
ここだ。
LMT左冠動脈主幹部が99%。
(佐藤)一度閉塞してますね。
これはやっかいですよ。
(遥)バイパス手術の適応ですね。
外科に連絡しますか?いや始めるぞ。
ダイレクトステントでいく。
心マ再開。
大丈夫ですか?治療は?血管の詰まっている場所がわかったので今からそこにステントというものを入れて血管を中から広げます。
ご主人が…多分奥さんへの伝言だと思うんですが。
函館ってそうおっしゃってました。
今何て?光子に函館。
ほんとに?ほんとにそんなこと言ったんですか?意識がもうろうとされてましたからはっきりとはわかりませんが。
ガイドワイヤー。
クロス。
ステント。
(遥)はい。
心マ中止。
(長谷川)心マ中止。
ステント進める。
スパイダー。
(佐藤)スパイダービュー。
位置OK。
和泉インフレーション。
(遥)はい。
1気圧2気圧。
そのまま9気圧までいけ。
(遥)はい。
8…9気圧です。
よし広がった。
続けろ。
(遥)はい。
1011…13…15気圧です。
OK十分だ。
心マ再開。
確認造影する。
心マ中止。
造影。
(遥)造影剤入れます。
キンコーンキンコーン…ピッピッ…
(心電図の音)
(美和)先生洞調律に戻りました。
(佐藤)脈拍42血圧75の40。
脈拍触知良好です。
(滝沢)やった!
(美和)バイタルも落ち着いてます。
(佐藤)やりましたね速水先生。
(佐藤)一命は取り留めましたがまた血管が詰まる可能性は残っています。
それと…血液の流れが一時的に止まっていたため低酸素脳症の可能性も否定はできません。
最悪の場合…このまま意識が戻らない可能性も。
そんな…。
夕方には麻酔から覚めるはずです。
何かありましたらお呼びしますので別室でお待ちいただけますか。
あなた。
じゃあ行きましょうか奥さん。
行くってどこに?退院間近の患者にどうして突然こんなことが起きたのか。
原因は何なのか。
誰のせいでこんなことになったのか。
そういうことちゃんと調べたほうがいいと思いますよ。
誰のせいかってそんな。
知りたいですよね奥さんも。
じゃあ行きましょう。
あぁ〜ムカつくな〜あのごきぶり厚労省。
何であんなこと言わせとくわけ?あの人はああいう人だから。
(遥)うわっかばってる。
もしかして厚労省の味方なの?いやそうじゃないけど。
(滝沢)仲よしですもんね田口先生白鳥さんと。
あっいや…。
(遥)あぁ〜そう。
田口先生は厚労省がうちのチームに送り込んだスパイだったんだ。
違うって。
そういうことなら言っとくけど…。
いやだから違いますって。
おれたちに過失はない。
目黒さんはもともと転落事故の胸部打撲で運びこまれた。
(回想佐藤)和泉先生末梢確保して。
はい。
(佐藤)長谷川先生四肢体幹の外傷チェックして。
はい。
ここどこだかわかりますか?
(佐藤)あのときの心電図には異常はなかった。
心エコーも正常だったよね?
(永山)壁運動も異常は指摘されていません。
(浅野)既往にも心疾患はありませんでした。
(滝沢)高血圧高脂血症糖尿病などの病歴もなし。
目黒さんはもともと狭心症を抱えていたんだろう。
それが事故と治療のストレスで急速に悪化し心筋梗塞を発症した。
でも狭心症の症状も訴えもなかったし年齢もまだ50歳。
気になる病歴がない以上心臓の精査まで普通やらないですよね。
そういうこと。
つまり心筋梗塞は全く予測できなかった。
ですよね?長谷川先生。
長谷川先生?違うかもしれない。
心筋梗塞は予測できていたのかも。
・目黒さん胸の痛みを訴えてたらしいじゃない。
整形外科では狭心症を疑わなかったの?
(橋本)これは監査ですか?先生目黒さんに痛み止めの薬処方してるよね。
それは…。
痛みは心筋梗塞のシグナルだったのかもしれない。
それなのに先生が安易に鎮痛剤を処方したせいでせっかくのそのシグナルが隠されてしまった。
その結果ここまで容態が悪化したんじゃないですか?文句は救命に言ってくださいよ。
向こうでは目黒さんの心臓には問題なしって言ったんですから。
えっ?
(橋本)狭心症の恐れがあるとわかってたらうちのほうだってそれなりに対応してましたよ。
「心電図心エコー異常なし」。
(遥)長谷川先生何の話ですか?おい長谷川。
佐藤先生覚えてます?あの日目黒さんの整形外科への移動の手続きしたのおれだったでしょ?
(佐藤)目黒さん一般病棟に行きましょうか。
向こうのほうがもっとゆっくり眠れますからね。
(美和)すいませんあの青木さん見ませんでした?えっ?
(美和)いないんです。
部屋にいないんです彼女。
(佐藤)おれは西病棟内を捜す。
田口先生ロビーを頼む。
はい!花房さんご家族に電話して。
わかりました。
(佐藤)長谷川目黒さん整形病棟への移動手続き頼む。
わかりました。
(遥)だから何ですか。
異常がなかったら誰だってすんなり病棟に送りますよ。
あったんだよ異常は。
えっ?今何つった?長谷川先生?目黒さんの心電図モニターを外そうとしたとき…。
(弥生)お布団失礼しますね。
(長谷川)心電図外しますよ。
(弥生)酸素も外します。
ピピピピピ…
(心電図の音)先生これ…。
あぁノイズ入っちゃったね。
大丈夫気にしなくていいよ。
心電図外しますね。
(長谷川)単なるモニターのエラーだと思って気にも留めなかった。
でも違った。
あれは心筋梗塞の兆候を示すショートラン不整脈だったかもしれない。
(遥)でも一瞬だったんですよね?
(長谷川)だとしても調べるべきだった。
いやそれぐらいおれがやってても見逃したかも。
ふっ…見逃しませんよ佐藤先生なら。
あの段階で心臓を精査していたら冠動脈の病変を発見できたはずです。
そうすれば心筋梗塞は防げた。
(滝沢)でもそんなこと言いだしたら医者なんて怖くて何にもやれなくなりますよ。
なぁ?だよね。
(長谷川)怖いことやってんだよおれらは。
バン!怖いことやってんだよ!一瞬の判断でひとの生き死に決めるとんでもなく恐ろしいことやってんだよ!はぁ…。
長谷川先生気持ちはわかる。
でもな…。
(遥)ちょっと…長谷川先生。
もう限界なんだよ。
忙しすぎて…前なら絶対にショートランを見逃したりはしなかった。
このままじゃおれはいつか患者を殺してしまいます。
もう怖くてしょうがないんですよ。
おれは受け取れねぇぞこんなもん。
なら速水先生に渡してきます。
(佐藤)おいちょっと待てよ!
(長谷川)ここの連中はおかしいよ!何でみんなジェネラルに付いていけるんだ!あの人のやり方は間違ってる。
(長谷川)おれらどこまで無理すりゃいいんだよ!?どういう気分なんだ?こんなふうに自分の陰口を聞くのは。
べつに。
お前が強いた負担のせいで優秀な医師が1人の患者を殺しかけた。
それでもお前はべつになんて言えるわけだ。
(長谷川)責任取って辞めますよ!
(佐藤)おい早まるなって!
(遥)長谷川先生!よくあることだこの程度。
目黒さんの意識は今も回復しない。
奥さんはちゃんとした説明を求めてる。
それでもお前はこの程度なんて本気で言えるのか!ああ。
今すぐ解決してやるよおれがな。
はぁ〜。
(遥)長谷川先生。
(佐藤)落ち着けって長谷川。
落ち着けって!
(長谷川)止めないでください佐藤先生。
おれはもうこんな状態限界なんですよ。
・
(光子)長谷川先生ですよね?はい。
本当に異常は何もなかったんですか?夫の心筋梗塞は避けられなかったんですか?実は…。
・4時まで待ってください。
後約45分。
ご主人の体格から見て麻酔から覚めるのはそのぐらいですね。
でも覚めない可能性もあるって…。
そのときはこいつが責任取りますんで。
速水先生?整形外科で確認されたとおりこいつが異常なしなんて書いたせいで胸の痛みを見逃すことになった。
当然責任は取るよな?長谷川先生。
はい。
責任って…どういう?私も常に辞表は用意してあります。
それぐらいの覚悟がなきゃ救命救急医なんてやってられませんから。
今回の急変に関しては私の判断が甘かったことが原因です。
申し訳ありませんでした。
ピピピ…ピピピ…とにかく今は…主人の治療をよろしくお願いいたします。
もちろんです。
大丈夫ですか?渡すもんがあるんだろ?おれに。
(佐藤)速水先生。
長谷川先生はちょっと疲れてただけで…。
(遥)ショートランを見逃しただけで退職だなんてそんな…。
出せ。
どうせ後43分で患者は目覚める。
(遥)良かったですね長谷川先生。
(佐藤)続けるしかねぇだろなっ。
一瞬で破ってくれちゃって。
おれが何ヶ月悩んでこれ書いたと思ってんだよ。
ここには辞める自由さえないのか。
はぁ〜。
心臓は落ち着いているようです。
これで意識が戻ればひとまず安心なんですけど。
先生。
いいんですよ一緒にいてくださらなくても。
あっもしかしてお1人のほうが気楽ですか?あっいえ…正直1人で待つのは怖いです。
でしたらもう少しだけいさしてください。
あのね夫がもう大丈夫だって聞いて私今日は…これを渡すつもりで来たんです。
仕事仕事で帰ってこない。
たま〜に帰ってきても会話もない。
一緒にいる意味ないんじゃないかなって。
夫の実家小さな居酒屋なんです。
帰ってきて居酒屋継がないかって言ってくれて私は大賛成ででも夫は帰らないってフリーライターを続けるって言い張って。
もしかしてその実家って…。
はい。
私と夫は函館出身なんです。
夫は倒れる前に私に言ったんです。
退院したら…一緒に…。
一緒に函館に帰ろう。
目黒さんそう言いたかったんですね。
だから意識がもうろうとされてる中でもあんなに必死で…。
函館…。
えっ?光子…。
夫がそんなこと考えていたなんて…。
どうして大事なこと後になってからじゃないとわからないんでしょうか。
奥さん来てください。
ご主人意識が戻りました。
えっ?麻酔がまだ残っていますが会話も少しだったらできますよ。
良かったですね。
行きましょう。
あのこれ…捨てておいていただけますか?責任を持ってシュレッダーにかけておきますね。
(光子)あなた。
(光子)帰ろ。
一緒に…函館に。
うっ…ううっ…。
ううっ…ううっ…。
うぅ〜っ!
(光子)先生ありがとうございました。
不整脈を見逃した程度で大騒ぎされちゃ現場はもたない。
それは医者の理屈だろ。
患者の立場になって考えろ。
長谷川だけじゃないんだよ。
今にもつぶれそうな医者なんて大勢いる。
医療ミスだと簡単に言いたがる患者と医者を守れない国がおれたちを疲弊させてるんだ。
わかるか?厚労省。
・
(三船)大変だったらしいですね今日も。
ええまあ。
(三船)カテ室以外でカテーテル治療だなんて失敗していたらどんな騒ぎになっていたか。
(三船)赤字をたれ流したうえに裁判ざたにでもなった日にはねぇ。
限界でしょ?はっ?ジェネラル速水の率いる救命チームはいろんな意味で限界だ。
それはあなたが一番よくご存じのはずですよね。
ジェネラルの後を継ぐのはあなたしかいません。
三船事務長おれは…。
あなたを後押しする準備はしてあります。
ジェネラルを排除する覚悟が決まったら是非ご相談ください。
いつでもね。
ふふっ。
ミルクと砂糖たっぷり入れておきましたんで。
ふっ…おれブラックしか飲まないんですよ。
知ってますよ。
でもたまには。
・「いくつの夜明けを数えたら」
(遥)じゃまた明日。
おぉ〜グッチーおはよう。
う〜わっもしかしてまた泊まったんですか?うん。
しかも朝から肉なんて。
あっグッチーも食べたい?いやいりませんよ。
食べたいつってもあげないよ。
くっそ〜。
んっ目黒さんの具合はどう?安定してます。
合併症の心配もなさそうです。
ふ〜ん。
しかしいくら調べても速水とメディカル・アソートの収賄の証拠は見つからないね。
やっぱり考えすぎじゃないですか?速水先生の言うとおり単にあそこのカテーテルが優秀なだけで。
あの会社はさこの15年でとんでもない急成長を遂げてるんだよ。
例の城東デパート火災があったころからですよね。
そう。
でその成長の裏では相当いろんなとこに金をばらまいてるらしい。
はい。
わかりました。
目黒さんが会いたいそうです。
えっ?
(佐々木)じゃあこれいつもの。
・
(美和)栗山さん。
申し送り始まるわよ。
はい。
(目黒)怖いんだよ最近。
転落事故だって何で落ちたのか事故の記憶がないからはっきりわかんねぇし。
おれな…政治家のゴシップ追ってたんだよ。
鴨志田議員…知ってんだろ?ええよく知ってますよ。
厚労省出身ですからねあの人は。
これ。
先月撮った写真。
この人って…。
それを雑誌に売り込もうとしたころから無言電話が始まってな。
ひょっとしておれまずいところ手出したのかもって。
鴨志田の接待をしてたのは大抵その男だった。
そいつにはこないだ妙なことも言われたしな。
病人は病人らしくおとなしくしておいたほうが身のためですよ。
何?余計なことはかぎまわらないほうがいい。
(目黒)ひょっとしてあんたが欲しがってる情報なんじゃないかと思ってさ。
ヤバいにおいがするんだよ。
鴨志田もメディカル・アソートの佐々木も。
それに佐々木としょっちゅう会ってる速水先生もな。
2015/03/19(木) 15:53〜16:48
関西テレビ1
チーム・バチスタ2 ジェネラル・ルージュの凱旋 #04[再][字]
「心筋梗塞」
伊藤淳史 仲村トオル 加藤あい 木下隆行 広田レオナ 白石美帆 西島秀俊
詳細情報
番組内容
フリージャーナリスト・目黒(嶋田久作)の容態が急変し、心停止に陥った。原因は心臓の血管の一部が詰まったことによる心筋梗塞。退院も近いと聞かされていた妻の光子(広田レオナ)は、回復していたはずの夫の体に何が起こったのかと取り乱す。
速水(西島秀俊)は血管が詰まった箇所をカテーテルで拡げる治療を試みようとするが、カテーテル室に空きがなく、十分な設備のない初療室で治療を行うと言い出す。
番組内容2
まもなく、速水の無謀な決断を知った田口(伊藤淳史)と白鳥(仲村トオル)はリスクが高すぎると意見するが、速水は聞く耳を持たない。
そんな折、白鳥は、初療室の様子をうかがう佐々木(堀部圭亮)を見かける。収賄関係を目黒に知られた2人が、口封じのためにわざと失敗の可能性が高い治療を強行し、目黒を殺そうとしているのではないか、と。白鳥の疑念を聞かされた田口は言葉を失い…。
出演者
伊藤淳史
仲村トオル
加藤あい
木下隆行(TKO)
浅見れいな
松坂桃李
足立理
竹内太郎
名取裕子
林隆三
堀部圭亮
利重剛
戸次重幸
白石美帆
西島秀俊
原作・脚本
【脚本】
後藤法子 ほか
監督・演出
【演出】
今井和久
植田尚
星野和成
白木啓一郎(関西テレビ)
【プロデュース】
豊福陽子(関西テレビ)
遠田孝一(MMJ)
八巻薫(MMJ)
音楽
羽岡佳
【主題歌】
松田聖子『いくつの夜明けを数えたら』(ユニバーサル シグマ)
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
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