相棒 season2 2015.03.19


(神田喜一)あのー…私…人を殺してしまったんですが…。

(中園警視正)間違いないのか?その男が神田喜一というのは?
(三浦刑事)間違いありません。
本当にあの神田グループの…?
(内村警視長)他にいないだろう。
(伊丹刑事)信じられませんねそんな男が殺人なんて。
(三浦)あなた天下の神田グループの…それもトップでしょう?それが酔って見ず知らずの人を殴り殺すって…。
すみません…昨夜は酔ってて…。
酔ってたにしたって何か理由があるでしょう?たぶんすれ違ったときに肩がぶつかったとか…。
…チンピラかよ?すみません。
最近酒の量が増えて…。
わかりますけどね…。
わ…わかる?最近事故で息子さんを亡くしたばかりでしょう?
(伊丹)えっ?ニュース見ろよ!最近それでマスコミ賑わしてる。
(伊丹)あー…。
(三浦)それじゃ最初から詳しく話していただきましょうか。
(三浦)被害者の久保田さんとは面識はなかったんですね?はい…。
(三浦)殺害場所は池袋の「人世横町」でしたね?
(伊丹)だいぶ飲んだんですか?その人世横町で。
何をやってるんだ?
(杉下右京)おはようございます。
勝手に入ってきちゃ困るよ。
出て行け。
失礼いたしました。
(ニュース)「先日長男・陽一郎さんを亡くしその悲しみを報道陣に訴えていた神田グループの会長が深夜警視庁に逮捕されました」「正式な発表はまだですが神田喜一容疑者は池袋の飲食街で起きた殺人事件に…」
(角田課長)いいね一課の仕事は派手で。
(亀山薫)あ右京さん。
どっか行ってたんですか?ええ夕方になったら行きます。
行くって…どこへ?人世横町。
人世横町?右京さんが?昼間っから飲む話かよ。
こっちはシケてやんなおい。
どうせヒマですよ!あ…ここって神田グループの会長が人を殺した現場ですよね?ええ。
そんな人がこういう所で飲みますかねえ?え?…まあそういう人もいるんじゃないですか?調べるにはまだ少し早いですね。
調べるって何を?彼は昨夜ここで飲み泥酔状態だったそうです。
あ酒の勢いで殺っちゃったんだ。
そんなに飲んでいたなら店の人の記憶に残っていてもおかしくはありません。
はあ…でもなんでそんなことを調べるんです?いけませんか?だってもう自首してるんですよ?知っています。
だったら…。
君は帰ってもかまいませんよ。
いやここまで来て…。
頼んで来てもらったわけではありません。
2人で飲むとでも思ったんですか?…思いませんよ!ちょっとよろしいですか?はい?この写真の方なんですが…。
この方なんですが…昨日の夜こちらのお店には来てませんか?
(辻真理子)さあ…。
来たら覚えてるわこんな有名人。
圭太ちゃっちゃと食べなさい!いただきます。
変ですねえ…。
ええ…覚えてる店があってもよさそうですもんね。
ご主人が自首されたのは一昨日…おとといの深夜3時過ぎですがその夜ご自宅を何時に出られたのかと。
(神田礼子)たしか…深夜の1時までは家に。
つまり深夜1時にここを出られたわけですか?しかしここから事件現場まで車で1時間はかかりますね。
じゃあ飲み始めたのは…深夜2時?人世横町は遅い店でも深夜2時には閉まります。
えっ?…じゃあ飲む時間ないじゃないですか。
そうなりますねえ。
信じられないんです私…。
なぜですか?主人が飲むお店はいつも決まってて第一主人がお酒に酔って人様を殴るなんて…。
私の知ってる主人じゃないみたい…。
息子さん…ですね。
陽一郎の死が主人を変えたんでしょうか…?本当に愛してましたから…。
すでに会社を1つ任せていて…将来は…自分の跡を継がせるのだと…。
(礼子の泣き声)酒に溺れるのも無理ないっすよね…。
しかしその日は酒に溺れる時間はありませんでした。
あそうか。
どういうことなんすかねえ?飲んでいなかったのかもしれませんねえ。
えっ?しらふで面識もない男を殴った?本当に面識がなかったのでしょうか?は?殺害された被害者は保険会社の人でしたね?ああええ…。
(柳瀬和久)驚きましたよまったく…。
ホントに偶然なんですか?と言いますと?彼を殺したのは神田喜一さんなんですよね?ええ。
それが?彼その息子さんの示談を担当していたんです。
えっ?息子さん…あの事故で亡くなった?ええ神田陽一郎さんです。
じゃあ神田さんは久保田さんと面識があったんですね?いやそれはないと思います。
どうしてですか?私も何度か同席したんですが神田さんの示談はずっと先方の顧問弁護士が窓口になってましたから。
なるほど顧問弁護士が。
事故死したのは神田グループの御曹子ですからね。
どのような事故だったのでしょう?暴走したモーターボートが神田さんの乗っていた釣り船に衝突しまして…ボートの整備不良が原因だったようです。
釣り船ってことは…被害者もけっこう…?ええ。
5人ケガをして2人亡くなってます。
そのうちの亡くなった1人が…神田陽一郎さん?ええ。
…これが彼の示談書です。
示談は済んでいるようですね。
ええとっくに。
まだ24歳だったんだ…。
若いですよねぇ。
でもこれちょっとすごいっすね。
賠償額3億近いですよ。
ご存じですよね?…私が殺めてしまった方です。
それで?この方はどなたでしょう?ですから私が殺めてしまった…。
息子さんの示談係でしょう?は?まさかご存じなかった?この方…あの事故の示談をしていたんですか?本当に知らなかったんですか?息子の示談は弁護士の先生に任せていて…。
確かにそのようですねえ。
ええ。
ところで事件のときはかなり酔っていたとか?はい。
人世横町で飲んでいたとか?はい。
それは変ですねえ。
あなたはその夜深夜1時までご自宅にいました。
あなたの自宅から事件現場まで1時間かかります。
しかしあの界隈の店は2時には閉まります。
つまりあなたはあそこで飲む時間はありません。
あのときあなたは飲んでいなかった。
だから…あなたは酔っていなかった。
にも関わらず見ず知らずの人を殴って死なせた。
どうして私がそんなことを…!そう!あなたがそんなことをするはずがありません。
つまりあなたは殴った相手を知っていた。
何を言ってるのか…。
彼が息子の示談係であることを!私にそんなことをする理由は…。
見たことがおありのようですね。
…息子の示談書です。
例えばあなたはこの示談に不服で示談係の彼を呼び出し争いになり…殺害した。
…すみませんでした!やっぱり…!それは自供と受けとめてよろしいですか?たった1人の跡取りを事故で殺されたんです!それなのに示談係が提示した賠償額はたった3億…。
あの夜…それがどうにも我慢できなくなって彼をあそこに呼び出しました。
本当に…すみませんでした!なんで今まで黙ってたんですか?殺人より傷害致死のほうが罪が軽くすむと思って…。
何やってんだよお前らっ!?何だよぉ!?やるかぁ!?こんな接見許した覚えありませんけど!?たった今彼が殺人を自供しました。
(伊丹)おい送検作業を一旦ストップだ。
(中園)どうしたんだ?神田の送検事由を傷害致死から殺人へ切り替えます。
えっ殺人…?
(内村)自供したのか?はい。
ただ正式な取り調べではなかったのですが…。
どういうことだ?…彼らが。
これからすぐに取り調べを再開します。
殺人で送検準備しといてくれ!その送検作業少し待ってもらえませんか?そうですよ。
自供させたの俺らなんですから。
君は黙っていてください。
(内村)杉下黙るのはお前だ。
これ以上捜査を混乱さすなっ!混乱って…俺らはね…。
亀山君。
行きましょう。
ったく…!せめて自白調書に俺らの名前書かせてもらいましょうよ。
またあいつらの手柄になっちゃいますよ?聞いてます?どうしたんですか?もう終わった事件でしょ?…まだ始まったばかりです。
先方の顧問弁護士とは何度か。
示談交渉はスムーズに?ええ何の問題も。
どうぞ。
あの…神田さんは不満だったのに顧問弁護士が勝手に示談を進めちゃったとか…?まさかそんなことありませんよ。
ほらここに神田喜一さんの署名と捺印も。
示談交渉のほうは何ら問題がなかったわけですねぇ。
ええ。
むしろもう1つのほうが難航していたようで。
もう1つのほう?神田グループの御曹子ばかり報道されてますけどあの事故ではもう1人亡くなってるんです。
ああそうでしたね。
ちなみにどなたでしょう?えっと…ああこの人です。
辻篤志…神田さんの息子さんと同い歳ですよ。
またまた偶然。
この示談もあなたと亡くなった久保田さんとで?いえこの示談は久保田1人でやってました。
こちらのほうはまだ示談が済んでいないようですね。
ええ遺族との交渉が難航していまして…。
ご遺族は一緒の住所に?この辺なんですけどね…。
右京さん偶然の上にまた偶然が…。
ええ。
ああそこです。
あ…もう開けますからどうぞ。
辻真理子さんですね?…えっ?ああ…あんたたちこの間の…。
ええ…先日この人のことを訊きに。
ああ上谷の…。
カミヤ?カミヤではなくカンダ。
神田喜一さん。
ああそう…最近よくニュースで見る…。
この近くであった殺人事件のニュースですか?ええ。
彼の息子さんが事故死したニュースは?…ええ。
あなたの息子さんも同じ事故で亡くなってますよね?篤志のこと訊きに来たの…?息子さん…ですか?最後の写真よ。
息子さんの示談まだお済みでないとか?…それで?神田さんのほうは済ませたようです。
だから?あなたのほうには何か問題があるのかと。
あ…なんでそんなこと話さなきゃいけないの?無理にお訊きしませんが。
吸っていい?どうぞ。
示談ね…。
保険会社の話では交渉が難航しているとか。
だって…篤志が死んでまだそんな経ってないのよ?それなのにお金の話なんて…!なるほど…。
話はそれだけ?だったらちょっと飲んでいってよ。
すみません勤務中ですので。
じゃあ出て行って。
はい…また来ます。
亀山君。
あ…はい。
右京さん。
はい?犯人は神田さんじゃないと思ってます?…はい。
示談した後に示談係が殺されてるからですか?それもあります。
偶然同じ事故で同じ歳の人が死んでるからですか?それもあります。
偶然事件現場とあの母親の店が近いからですか?…それもあります。
わかんねえなぁ…。
(宮部たまき)フフッ…。
あ…おかしいっすか?ううん違うの。
思い出し笑い。
えっ?右京さんのことがわからないって。
ああ今俺が言った…。
ううん。
私も昔言ったの。
えっ?亀山さん。
この人がわからないのは今始まったことじゃないんですよ。
ですよね…。
でも訳もなくわからないことを言う人でもないし…。
そろそろお茶漬けにしてください。
はいはい邪魔者は退散いたします。
あの…これから言うことおかしかったらすみません。
君からおかしなことを言われるのは慣れてます。
あそうか。
さっきの母親の店の写真なんですけど…。
亡くなった息子さんの写真ですか?ええ。
似てる…気がしたんですよね…。
誰にですか?あの…神田さんの息子さんに…。
同い歳だったからかもしれませんけどねなんか気になって…。
なるほど…。
俺が感傷的になってるだけかもしれませんけどね。
いえ…それだけではないかもしれません。
え?…非常識よ。
水商売の女を昼間に訪ねてくるなんて。
すみません。
今度は何?調べたのですがあなたには結婚の形跡がありません。
してないもの結婚なんて。
つまり事故で亡くなった篤志君は父親の認知を受けていない。
ちょっとあんた…何の権利があって人のプライバシーを…。
篤志君の父親は…。
彼ではありませんか?あなたは先日この人を「カミヤ」と言いました。
ああ上谷の…。
それが少し気になりましてね。
調べたら神田さんの旧姓が上谷でした。
神田さんは婿養子だったんですね。
真理子さんあなたは彼の結婚前の姓を知ってました。
つまりあなたは結婚前の彼を知っている。
違いますか?ヤな人ねぇ忘れたかったのに…。
どういうことですか?どうもこうも昔の話よ。
聞かせてください。
捨てられたのよ上谷に。
24年前…。
24年前ということは…そのときあなたは妊娠なさってた。
そう…であっちも身ごもってた。
あっち?彼の今の奥さんですね?それで彼はあなたではなく資産家の女性を選んだ。
そう…自分の事業を成功させるためにね。
ハッ…土下座したのよ?私に別れ話を切り出したとき慰謝料いくらでも出すって。
そんなもの欲しくなかった!そんなこと望んでなかった!
(真理子)この子…この子を認知してよ。
あなたの子供にして!私は捨てられてもいいから…ねお願い…お願い!
(真理子の声)この子の父親になって!お願い…!恨んだわ…。
いえ今でも憎んでる…!あの男は神田グループの会長だなんて言ってるけど本当は私と篤志を捨てて逃げた卑怯な男なのよ!皮肉よね…。
…そうですね。
そのときの子が2人とも同じ事故で死ぬなんて…。
バチが当たったのよあの男に…。
事故の後神田さんはここへ来たんですね?あの事故があってから私…ここにあるお酒全部飲んだわ…。
店も開けずに…。
あの男が来たのはそんなとき…。
やってないわよ…。
飲みたいなら勝手に飲んでって…。
真理子…。
(真理子の声)それが24年ぶりの再会…。
死んだんだ陽一郎が。
君の息子も…いや君と私の…。
お客さんどなたですか?すまなかった…。
帰って。
話がしたかった。
今さら…。
今さらなのはわかってる!でもじっとしてられなかった…!陽一郎が死んだとき一緒に亡くなった子が君の子だと知ってただとにかく会わなきゃいけない…いや会いたかった!勝手よそんなの!わかってる!ただ…どうしても謝りたかった。
それで…どうしたんですか?追い返したわ。
しかしそれ以来たびたびここへ来るようになった…。
あの事件が起きた夜も…。
来たんですか…ここへ?来たわよ。
それで?追い返したわいつものように。
もう一度お訊きします。
辻真理子さん知っていますね?知りません。
しかし真理子さんはあなたを知っていました。
あなたが庇っているのは彼女ですね?…何のことでしょう?神田さんもういい加減に…。
そんな女性知りません!あなたねぇ!亀山君!刑事さん。
…はい?殺したのは私です。
だいたいその女性に彼を殺す理由があるんですか?ありますよ。
神田さん…あなたにあったように。
私に?あなたは示談金が不服で示談係を殺害したと言った。
それが?だったら彼女にも同じ動機が成立します。
しかも彼女はあなたと違って示談が難航していた。
刑事さん。
…はい。
それはその女性が殺した証拠になるんですか?状況証拠には。
それでその女性を逮捕できるんですか?無理でしょうねえ。
自白でもない限り。
私はその自白をしてるんですよ。
そうですねぇ。
違う!あなたはどう見ても彼女を庇ってる!何度でも言います。
殺したのは…私です。
神田さんには彼女を庇う理由があります。
わかってます彼が犯行を認めてる以上どうしようもありません。
だから右京さん彼女のほうを落としましょう!どうやって落とすんですか?おお。
今よ一課で調べてる神田喜一のニュースやってんだよ。
前に立っちゃうもんなこれな…。
「逸失利益が2億5千万円葬儀費用や慰謝料を入れると3億円近くになると思われ…」3億だってよ…スゲェな。
それでも不満だっつて殺しちまうんだから金持ちってヤダね〜。
3億か…。
宝くじでも当たんねえ限り俺たちには拝めんよ。
もし俺が彼女の立場でもやっぱ3億ふんだくるまでは納得できないっすよね…。
すみませんすみません!だってね同じ事故で同じ歳の人が死んでるわけですから…。
亀山君お手柄です。
は?君はまったく面白い人です。
大切なことに気づいたかと思えばその実ほとんどわかっていない。
ほめてる?けなしてる?どちらかは問題ではありません。
あそうか。
あれ…あれ?どこへ行くんですか?この示談を担当した保険会社ですよ。
えっ?えー…はいはい。
嫌がらせかしら?…はい?いつも昼前に来るのは。
神田さんはいつも夜こちらを訪ねていたようですね?え?あの事件の夜も。
ああ…。
あなたが示談係の彼を殺害したあの夜ですよ。
昨日神田さんとお話しました。
あなたのことも聞きました。
…そう。
はい。
やっぱりね…。
やっぱり?あの男はまた私を裏切ったわね…。
そうよあの夜あの男がここに来て…。
真理子…!これは君が…?なんで…また来たの…?どうしてこんな…!来ないでって言ったじゃない…なんで来るのよ!?一緒に警察へ行こう。
帰って…。
大丈夫だ…私がついてる。
もう放っといてっ!放っとけないよ!言ったじゃないか…君に詫びたいって。
今さら勝手だが…俺は君に詫びたい。
嘘…。
嘘じゃない!じゃあ証拠を見せてよ!本気で詫びる気があるんだったら証拠を見せてよ!あんた…私の代わりに警察行ける?嘘よ…。
あなたにできるはずないもの!私と篤志を捨てて逃げたあなたにできるはずないもの!逃げないよっ!今度こそ…!
(真理子の声)その後死体と凶器の破片を運んだわ彼と…。
そして神田さんは自首を…。
ええ…。
でも…信じられなかった。
えっ?彼を…また裏切られるんじゃないかってそう思ったわ。
そんな…どうして?…どうして?24年間ずっと憎しみで生きてきたのよ?案の定裏切ったじゃない!違う…。
違わないわ!あの男は昔から何も変わってない…!だから最後まで…あなたなんか知らないって…。
だって…さっきあなた…。
僕は「あなたのことを彼に訊いた」…そう言っただけです。
彼はあなたのために今この瞬間も殺人犯になろうとしています。
24年間築き上げた地位も名誉も捨てて…。
真理子さんあなたがなぜ示談係の彼を殺害しなければならなかったのか…その動機はこれですね?保険会社から借りてきました。
こちらは亡くなった神田陽一郎さんの示談書。
そしてこちらが亡くなったあなたの息子さんの。
陽一郎さんは約3億。
あなたの息子さんは約3千万。
どうしてこんなに違うのよ…?なんでこんなに違うのよ…!?どうしてうちの子だけ…!それであの夜示談係の彼をここに呼び出したんですね?ふざけないでよ!同じ事故で同じ歳の子が死んでどうして!?
(久保田)ちょっと辻さん落ち着いて…。
認めないわよこんなこと!これは法律どおりの計算で…。
こんな示談絶対に応じないから!こちらもできるだけ善処して…。
じゃあせめて陽一郎って子と一緒にして!それは無茶です!上谷の子と一緒にして!いいですか?個人の逸失利益というのはですね…。
だってうちの子本当は上谷の…!賠償額の計算方法は法律で厳格に…!どうして…?どうしてうちの子だけーっ!?いい加減にしてくださいっ!あんた…死んだ子使ってそんなに金が欲しいのか?アーッ!お金が欲しかったんじゃない…。
ただ…自分の子供の命の値段を勝手に付けられて…。
それも上谷の子の10分の1だなんて…!同じ男の子供なのに…。
どうして死んでまで差をつけられなきゃいけないの!?しかしそれは人を殺害する理由にはなりません。
でも…!しかもあなたは24年間の憎しみを利用したんですよ?え…?神田さんに罪を着せるために。
真理子さん。
そのときあなたは本当に篤志君の命を利用したんですよ?
(泣き声)辻真理子さんがたった今自首しました。
あなたは間もなくここを出ることに…。
なぜだーっ!?…なぜとは?なぜこのままにさせてくれなかったんだっ!?あなたが自首をした本当の理由がわかったからです。
あなたは彼女と亡くなった篤志君のために罪を被ろうとした。
あの夜…真理子の店に行ったとき…。
じゃあ証拠を見せてよ!本気で詫びる気があるんだったら証拠を見せてよ!
(神田の声)そのとき蘇ったんです…24年前に言われた彼女の言葉が。
(真理子)お願い…!この子の父親になって…!あのとき…私はそんな彼女から逃げてしまった…。
罰だと思いました…。
罰…?私が篤志君を認めずだから陽一郎も亡くし…。
きっとすべて罰なんだと…。
なぜ…なぜ…このままにさせてくれなかったんです…?なぜこのままに…?結局また…私は彼女に対して何の責任も果たせませんでした。
あのときと同じように彼女も自分の息子も私はまた捨ててしまった…。
父親として何もできなかった…。
いや…父親にさえなれなかった…。
そうでしょうか?…えっ?僕は思います。
あなたが自首しようと思ったときやっと彼の父親になったのではないかと…。
辻篤志君の父親に…。
例えそれが一瞬であっても。
私があの子の父親に…?もしかしたら父親になるのに遅すぎるということはないのかもしれません。
(すすり泣き)2015/03/19(木) 16:00〜16:58
ABCテレビ1
相棒 season2[再][字]

「命の値段」

詳細情報
◇出演者
水谷豊、寺脇康文 ほか

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
映像
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz

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