学生として、よく耳にする言葉があります。
「好きなことができるのは学生のうちだけだから、今のうちに色々経験しといた方がいいよ」
社会人の先輩方から往々にしていただく言葉です。
そのまま素直に受け取るのであれば、「社会人になったら仕事で忙しいし、学生のときみたいに親の脛かじって生きていくわけにもいかないよ」「時間があって、生活にも困らない今のうちに色んなことやっておきなさい」
という老婆心と捉えることができるわけですが、私はかねてからこう言われることに対してとても疑問に思っていました。
このように言われるときにはたいてい、「もう一度学生時代に戻りたいなあ」とか、「あのころはなんでもできてよかったなあ」といった言葉がくっついてくるのですが、そう言われる社会人の方々は今現在、自分で好きなことを選んでいないのでしょうか。
働きだしたら学生時代よりも自由でない、と本人が感じていることは間違いありませんが、ではなぜ自由でないと感じてしまうのでしょう。
著者:和田 有紀子(わだ ゆきこ)
東京大学経済学部4年生。高校生のときに第2回田辺聖子文学館ジュニア文学賞「読書体験記の部」にて最優秀賞を受賞したことがきっかけで、感じたこと・考えたことを外に発信することの面白さに気づく。2015年1月まで大学生向けのサイトglobal innovation naviの編集長を務める他、出版社の企画で米国CNN本社へ取材へ行くなど、ライターとしても活動。これからの時代を創ってゆく大学生にこそ、世の中のことを知り、自分の判断軸を持ってもらいたいと願い活動を続ける。
自らの選択と捉えるか、消極的選択と見るか
私たちは本当はいつだって自分の好きなことを選ぶことができます。「大学を出たら働く」ということはあまりにも当たり前になっているため、自分自身の選択のように感じられないかもしれませんが、働くという選択肢も実は自分自身で選んでいます。
学生だから、持て余した時間を使っていつでも海外を放浪することができるわけではなく、社会人だろうと本当にやりたいのであれば仕事を投げ出して海外を旅したらよいと思いますし、家でだらだらするという選択をしてもよいと思います。
それでも働くのは、ある人にとっては働くということが人生の意義であったり、自分のやりたいこと・成したいことだからであって、別の人にとっては、働かなければ明日のパンに窮し、社会的に白い眼で見られるからだと思います。
前者の人にとっては、働くということそれ自体が自分の選択によって選び取ったものであり、その人自身とても自由です。一方で後者の人にとって働くということは、消極的選択の結果であり、この場合きっと自分を自由だとは思っていないのでしょう。
全てを自身の選択とすることで解釈は変わる
こうした後者の人にとって「自由な時間」とは、「自分の余暇、または好きなことに充てることができる時間」を意味するのだと感じます。
確かに、自分の好きなことをする時間はできるだけ長く確保できると嬉しいですよね。
でも、だからといって「自由な時間=24時間-やらなければいけないこと(=仕事など)」と自分で勝手に決めつけるのはもったいないと思いませんか?
あなたの時間は100%、あなたが使い方を決めることができます。
大切なのは、やらなければいけないことがデフォルトとしてあるわけではなく、生活や家族やお金や楽しみを天秤にかけて、その結果自分自身で選択しているのだと認識することです。
同じようなことが就職活動にも言えます。
ベルトコンベアのように時期が来たらとりあえず説明会に行って、とりあえずエントリーシートを出して、明日のパンのためにそこそこ満足のいく企業に就職する。
これももちろん間違いではありませんし、そこで心から働きたいと思える企業に出会えたならそれはとても幸せなことです。
しかし前提として、何度も言いますが、あなたはいつでも好きな時に好きなことを選択することができます。
それこそ自由に自分の意志で未来を選ぶことができるのです。
”誰かのせい”にする『楽な生き方』が選択肢を奪う
もしあなたが今、自分は自由でないと感じるのであれば、それはあなたがあらゆることを他責にしているからではないでしょうか。
それはとても楽な生き方かもしれませんが、とても窮屈な生き方のように感じます。
よく「自由」と「責任」という言葉がセットで語られるように、自由でありたいならば、自分で自身の選択に責任を負う必要があるのです。
みなさんは自分の人生をどのように生きたいですか。
今のあなたは、間違いなくあなた自身が選び取った選択でできています。
私は、W. E. Henleyの“Invictus”という詩の中で語られる言葉が好きです。
I am the master of my fate, I am the captain of my soul.
私は自分で責任を持って選択をし、一度きりの人生を自由に生きたいと思います。