以下は記事盗用疑惑4(上杉氏の訴状) の一部「上杉氏は読売記事のことを知らなかったのか」を転載したものである。

もうひとつの読売記事盗用疑惑(「上杉作成2011/3/23」 について)


上杉氏は、池田氏を提訴した訴状のなかで以下のように述べている。 <以下引用>
仮に、原告が読売記事の存在を知っていたとすると、3月19日付読売記事(甲3の1,2)とまったく同一の記事を、盗用であることが発覚する(ばれる)リスクを冒してまで、3月23日にメールマガジン(甲4の1)に掲載するであろうか。ジャーナリストである原告がそんな幼稚なことをすると考えるのはあまりに非常識で経験則に反している。当然、盗用といわれないために国数を増減したり、掲載国の順序を変更したり、勧告内容を若干変更するであろう。


ところで、上杉氏は今年10月に出版された著書『メディアと原発の不都合な真実』にも各国の退避リストを載せている。盗用疑惑をめぐる一連の話のなかで、上杉氏はこのリストのことに一度もふれていないが、そこには問題のメルマガと同じ2011年3月23日の日付で「上杉作成」とある。そしてこのリストには読売の19日記事のみならず、同紙の17日夕刊記事に掲載されたリストとも同一および酷似した表記がみられる。この情報は、訴状に添付された出口氏からのものとされる転送メールにも記載されていない。昨年3月23日、上杉氏はどこからこの情報を得てリストを作成したのであろうか。




表の見方
左上 読売新聞 3月17日夕刊  
赤: 上杉氏のリストと表記が同じ 
『メディアと原発の不都合な真実』 (2012年10月25日) 81頁

赤: 読売17日夕刊記事のリストと表記が同じ
橙: 読売17日・19日記事のリスト双方と表記が同じ (17・19日の表記は共通)
黄: 読売19日記事のリストと表記が同じ
左下 読売新聞 3月19日  
黄: 上杉氏のリストと表記が同じ 

上杉氏の表(右)でとくに目を引くのは、読売17日夕刊記事(左上)の、オランダ、ポルトガルの退避情報との表記・並びの一致である。ちなみにオランダ大使館HPおよびポルトガル大使館HPにはこのような日本語の情報は掲載されていない。

上杉氏は訴状のなかで、受けとったリストの情報は各国大使館HPで確認したと述べており、盗用疑惑への反論を最初に述べた記事でも、「 海外避難情報のソースはすべて各国大使館のHP 」だと述べている。しかし上杉氏によるこれらの話は、確認できる事実に反している。たとえば、上杉氏による問題のリスト=読売19日記事(左下)にある米国の退避情報のうち、「福島第一原発から80キロ圏外への退避勧告」は米大使館HPにも掲載されているが、それ以外の情報源はそれぞれ、

「チャーター機で約100人が台湾へ退避」-17日(米時間)国防総省国務省
「外交官らの家族約600人に退避許可」 -16日(同)国務省
「軍人の家族2万人の国外退去を支援」  -17日(同)国防総省

であり、これらについては(日本語でも英語でも)米大使館HPには掲載されていない。すなわち、各国情報を大使館のHPで得たという話もそこで確認したという話も疑わしい。とくにオランダ、ポルトガルのように大使館HPに日本語情報もなく出口メールにも記載のない、読売17日記事と同一表記の情報を、上杉氏は昨年3月23日にどこから入手し、リストを作成したのであろうか。


記事盗用疑惑4(上杉氏の訴状)