長野、20日6番復帰!原監督電撃視察「戻ったと感じた」
◆イースタン・リーグ ロッテ3―4巨人(ロッテ浦和)
昨秋に右肘、右膝を手術した巨人・長野久義外野手(30)が、20日のオープン戦・対日本ハム戦(東京D)から1軍復帰することが19日、決定した。この日、イースタン・リーグのロッテ戦(ロッテ浦和)に「3番・中堅」で先発出場。3打数無安打も、試合を電撃視察した原監督が「コンディションは戻った。1軍合流ということでいきます」と明言した。20日は「6番・中堅」での先発出場が濃厚。リーグ4連覇、日本一奪回を目指す布陣が整ってきた。
右肘をかばう様子も、右膝を気にするそぶりもない。長野は力いっぱいスイングし、目いっぱい足を動かした。
「もう大丈夫です。問題なく動けたと思います」
小雨が降る中のゲームは遊ゴロ併殺、三振、一ゴロという結果。だが、この試合を電撃視察した原監督は、バックネット裏で大きくうなずいていた。長野が7回守備からベンチに下がると、2人は球場内の一室へ消えた。
数分後、長野との話し合いを終えた指揮官は、球場を後にする際、明言した。
「(打席の)結果はともかくとして、コンディションは戻った、と本人も私も感じた。(長野と)話もして、明日から、1軍合流ということでいきます」
手術前と変わらぬ本来のプレーができていると判断、20日の日本ハム戦から1軍昇格させることを決めた。さらに指揮官は「(スタメン?)そうだね。それが正しいだろう。(打順?)無責任には言えないが、まあ、6番とか7番くらいじゃないか」と即スタメン起用することを宣言した。
準備はできている。実戦復帰2戦目となった18日のイースタン・ロッテ戦(ロッテ浦和)では、右翼フェンス直撃の適時三塁打を放つなど、5打数3安打1打点。1軍戦は昨年10月18日のクライマックスシリーズ最終ステージ・阪神戦(東京D)以来となるが「ここまで、長かったといえば長かったですが、元気な姿を見せられるように、リハビリをやってきました」と自信をのぞかせた。
27日の開幕までちょうど1週間。オープン戦は残り3試合。長野は「もうちょっと早く復帰できると思っていました」と本音を漏らす一方、「結果を求めてやっていきます」と気合十分だ。首脳陣の信頼が厚いとはいえ、外野は豪華メンバーがしのぎを削っている。プレーでライバルたちを圧倒し、開幕スタメンを奪い取るつもりだ。
リーグ4連覇と日本一奪回へ視界が開けた。開幕オーダーは右ふくらはぎの張りから復帰したばかりの阿部、打撃不振で2軍調整中の村田の状態などがあり、いまだ流動的だが役者はそろってきた。長野の加入により「水鉄砲打線」が「エアガン打線」に進化するのか。はたまた、一気に「マシンガン打線」へと変貌を遂げるか。(尾形 圭亮)
◆長野のここまでの経過
▽14年11月上旬 右膝、右肘を手術。
▽19日 退院。その後、G球場などでリハビリを開始。
▽15年1月6日 グアムで自主トレ開始。
▽中旬 ランニングシューズを履いて加速走、左腕のみを使ってのティー打撃を行う。
▽2月1日 キャンプイン。両手を使ってのティー打撃再開。
▽2日 硬式球を使ったキャッチボールを再開。
▽13日 屋外でフリー打撃を再開、91スイングで12本のサク越え。うち6発は場外。
▽3月17日 イースタン・ロッテ戦(ロッテ浦和)で5か月ぶりに実戦復帰。3打数無安打も豪快なスライディングを披露。
▽18日 復帰2試合目にして5打数3安打1打点。