初めまして。学生の時から村上先生のファンで、いつも読ませていただいております。
さっそくですが、私は幼い頃から小説家を目指しておりまして、現在も、インターネットに作品を公開しながら、物書きの真似事のようなことをしております。もちろん本を読むことも好きでして、様々なプロ、アマ問わず、様々な方々の作品に目を通して参りました。
しかしこの頃、素晴らしい作品と出会っても、嫉妬心に駆られてしまい、読破することができなくなってしまいました。と同時に、自分の作品と比べてしまい、とたん、自信を持って執筆した作品も色あせてしまい、文学賞に出す前に破棄してしまいます。子供のような質問で恐縮なのですが、先生はこのように他の文学者の方に嫉妬したりすることなどあるのですか。また、負けずに自分の考えや作品に自信をもつ方法などありますでしょうか。
(やりの、女性、26歳、会社員)
信じてもらえないかもしれないけど、僕は嫉妬心ってほとんどないんです。どういうものかもずっとよくわかりませんでした。最近になって、夢で見て「ああ、 嫉妬心ってこういう感情か」とやっとわかったんですが。だから、素晴らしい小説を読むと、ただただ感心するだけです。むしろ刺激されて、「よし僕も書こう」という気持ちになります。
あまり参考にならないですよね。すみません。
村上春樹拝