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地理的表示「山梨」 |
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地理的表示「山梨」ワイン
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「山梨」-日本におけるワイン発祥の地。
1000年以上の歴史を持つ日本固有のブドウ品種・甲州が根付いた土地。
2013年7月、日本で初めて「山梨」は正式に国が認めたワイン産地となりました。
これにより、例えばEUのワインリストでは、ワイン名と並んで「山梨」という
地理的表示が記載され、産地表示のある格上のワインとして扱われることが可能となりました。
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地理的表示とは?
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地理的表示とは、原産地の特徴と結びついた特有の品質や高い評価を備えている産品について、
その原産地を特定した表示をすることです。
例えば、「ボルドー」「シャブリ」「コニャック」「シャンパン」
「パルマハム」「ロックフォールチーズ」などです。
WTO(世界貿易機関)加盟国では、地理的表示を知的所有権と位置づけ、
それぞれの国で法的措置または行政的措置を行うことが義務付けられました。
これは、日本の国税庁が指定した地理的表示は、国際的に保護される、ということです。
つまり、地理的表示「山梨」は、国際的なブランドとして認められ、
他の国や地域で作られたワインに「山梨」や「山梨風」という表示ができない、ということです。
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「山梨」はどこのエリアのワイン?
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「山梨」と表示できるワインの産地は、山梨県全域におよびます。
「山梨」の地理的表示は、地域を限定するだけでなく、
産地としてのステイタスを守るために品種などの生産基準が設けられています。
生産基準
原料(ブドウ)について
・山梨県産のブドウを100%使用していること。
・ブドウの品種は、甲州、ヴィニフェラ種およびその他の品種
(マスカット・ベーリーA、ブラック・クイーン、ベーリー・アリカントA、甲斐ノワール、
甲斐ブラン、サンセミヨン、デラウェア)に限る。
醸造について
・山梨県内で醸造、容器詰めを行うこと。
・補糖したワインのアルコール%は、14.5%以下とし、アルコール添加は禁止する。
・最低果汁糖度は甲州種14.0度以上、ヴィニフェラ種18.0度以上、その他の品種16.0度以上の原料を使用。
ただし、気象条件に恵まれない年は1.0度下げる。
・アルコール度数は辛口が8.5%以上、甘口が4.5%以上。
・品種名をラベルに表示する場合、甲州種は100%使用していなければならない。
甲州種以外は、「国産ワインの表示に関する基準」(自主基準)に従い、75%以上とする。
品質の審査
・山梨県ワイン酒造組合が定めた「地理的表示における官能審査制度」により官能審査を実施し、
審査に合格したワインに、地理的表示「山梨」の表示が認められる。
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「山梨」の表示方法
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地理的表示「山梨」のラベル表記は日本語または英語で表記される。
例えば、
地理的表示「山梨」
Produce of YAMANASHI Japan
GI YAMANASHI
(GI = Geographical Indicationの略)
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その他、知っておこう!地理的表示「山梨」
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・「山梨」の表示が法的に規制されるのは、ワインにかかわるものに限定され、ブドウは規制されません。
つまり、「地理的表示における官能審査制度」審査に合格していないワインが「山梨産ワイン」と
表示することはできませんが、「山梨県産ブドウ使用」と表示することは可能です。
・EUの規定では、各国が法律で規定した地理的表示しか産地として表示出来ず、
産地表示のあるワインはそれが無いものと格が違うものとして扱われます。
例えばレストランのワインリストでは、ワイン名と並んで地理的表示が記載されます。
国に認められた地理的表示「山梨」のワインは、海外においても
産地表示付のワインとして扱われることが可能となりました。
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