経済

15年度は倍増の月474円 電気代の電力買い取り料上乗せ

 再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度で、標準家庭の電気料金への上乗せ額が、2015年度は14年度の月225円の2倍超となる月474円になることが19日、分かった。年間では5688円になる。経済産業省が算定した。5月の料金から適用される。

 運転を開始する太陽光発電の急増が見込まれるため。政府は再生エネの導入拡大と国民負担の抑制の両立を掲げており、難しいかじ取りを迫られることになる。

 上乗せ額の算定では1カ月当たり300キロワット/時の電力を使う標準的な家庭を想定した。

 太陽光発電は風力やバイオマスなど他の再生エネに比べて事業を始めるまでの時間が短く、買い取り価格も高めに設定されたことから多数の事業者が参入した。経産省は15年度の太陽光の買い取り価格を引き下げる方針だ。

 政府は6月までに30年の電源構成比率をとりまとめる予定。国民の負担が増えることで、再生エネの導入目標の議論に影響する恐れがある。

 買い取り制度は再生エネの普及を目指し12年7月に導入された。大手電力が買い取る再生エネ電力の費用を電気料金に上乗せする。

【共同通信】