ニュースウオッチ9▽全国の教職員に脅迫状が…▽震災で変わった?日本人の意識 2015.03.13


300万円支払え。
金を郵送するまで復しゅうは続く。
各地の小中学校の教職員などに送りつけられた脅迫状です。
受け取ったのは2500人余り。
NHKの調べでは、沖縄県を除く46の都道府県で確認されています。
脅迫文は、A4版の紙1枚にびっしりと。
お前の教え子の親からの依頼で、行動を開始する。
かつて教え子の人格を傷つけ、侮辱したなどとして、現金300万円を、タイに郵送するよう要求しています。
さらに、現金を郵送する方法を、事細かく指示しています。
厚さの薄い週刊誌の真ん中のページを開き、現金を平らにはみ出さないように挟む。
脅迫状を送りつけられた教員は。
2500余りの脅迫状の多くは、今月10日前後に送りつけられたと見られています。
封筒に書かれた宛名は手書きです。
差出人の名前はありません。
消印が押されたのは。
徳島中央郵便局です。
送りつけられた脅迫状には、こちらの郵便局の消印が確認されています。
消印の多くは、徳島市内の郵便局のものだと見られています。
300万円の送り先となっているバンコクでは。
現金の送り先となっているのが、バンコクにあるこちらのアパートです。
20代のタイ人の女性が部屋を借りていますが、今はその姿はありません。
タイ人の女性に住所を貸すよう頼んだという日本人男性が、取材に応じました。
1月下旬、日本人と見られる女性から、タイで会社を立ち上げたいので、現地スタッフの履歴書の送り先となる住所が欲しいと依頼され、知人のタイ人女性の住所を教えたということです。
これまでのところ、実際に郵便物が送られてきたことはなく、日本人と見られる女性からの連絡は、途絶えているということです。
教職員を狙った脅迫状。
各地の教育委員会によりますと、10年以上前に退職している教職員にも送りつけられていたことから、古い教職員名簿を使って送られた可能性があるということです。
実際に現金を送る被害は、今のところ、確認されていないということです。
警察は、恐喝未遂などの疑いで捜査を進めることにしています。
こんばんは。
脅迫状を送りつけられた教員は、大変卑劣な方法だと話していましたが、同時に、どうにも不可解な行為です。
郵送の費用だけでも、相当なお金をかけての脅迫行為。
動機は一体どこにあるのでしょうか。
さて、唯一定期運行されてきたブルートレイン、北斗星の最後の列車が、午後7時過ぎに、札幌に向けて、上野駅を発車しました。
大勢の方に見送られました。
すごいですね。
日本中が一種のさよならブームに包まれています。
そして、こちらはですね、福島県の郡山駅の今の様子なんです。
北斗星、このあと9時52分に、この郡山に停車する予定なんですが、もう人が集まり始めてるということなんですね。
この郡山到着のタイミングで、再び中継でお伝えしたいと思っています。
次です。
福島県内の除染で出た土などを保管する、中間貯蔵施設への土などの搬入が、きょうから始まりました。
施設を受け入れた大熊町、双葉町にとっては、苦渋の決断でした。
ただ、搬入のメドが立っているのは、全体の僅か0.1%。
しかも中間貯蔵のあとの最終処分の行方は、ほとんど見えないままです。
大熊町の中間貯蔵施設です。
こちらでは、除染で出た廃棄物の搬入が、初めて始まりました。
中間貯蔵施設は、福島第一原発の周辺で、先月から工事が始まっています。
きょうは、およそ6キロ離れた大熊町の仮置き場で、一時保管されていた土など、およそ12立方メートルが、施設の中の保管場に搬入されました。
土などが入った袋を載せたトラックは、午後3時前に到着。
防護服を着た作業員が早速、クレーンを使って、シートで覆ったアスファルトの上に置いていきました。
政府は、保管が始まったきょうから30年以内に、福島県外で最終処分を完了する方針です。
震災の発生から4年を経て始まった、中間貯蔵施設への土などの搬入。
避難生活を続けている大熊町の住民は。
また、最終処分場については、候補地の選定を含め、具体的な工程は示されていません。
ほかにも課題が残されています。
除染で出る放射性物質を含む土などは、福島県全体で最大東京ドーム18杯分に当たる2200万立方メートルあるとされています。
しかし、中間貯蔵施設は、用地確保に向けた地権者との交渉が難航。
施設の完成の時期は見通しが立っていません。
このため、今のところ、搬入のメドが立っている量は、2万立方メートルで、全体のおよそ0.1%にとどまっています。
福島県の内堀知事は。
今の大阪市を廃止して、5つの特別区を設ける、いわゆる大阪都構想。
その設計図にあたる協定書が、きょう開かれた大阪市議会の本会議で、賛成多数で承認されました。
協定書は、来週、大阪府議会でも承認され、5月17日にも、住民投票が実施される見通しです。
今夜の大阪市議会本会議。
特別区設置協定書の承認についてを議題といたします。
いわゆる大阪都構想の協定書について、審議しました。
平成29年4月1日に、政令指定都市の大阪市を廃止し、今の24区を5つの特別区に再編するとしている協定書。
5つの特別区は、東京23区のように、教育や福祉などの住民サービスを担うとしています。
賛成の諸君の起立を求めます。
採決の結果、大阪維新の会と公明党は賛成。
自民党、民主党系、共産党などは反対し、協定書は賛成多数で承認されました。
大阪市を廃止して、5つの特別区を設けるかどうか、賛否を問う住民投票。
その実施には、大阪府議会での協定書の承認も必要で、府議会では今月17日に承認される見通しです。
住民投票は5月17日にも実施される見通しです。
投票率にかかわらず、結果は法的拘束力を持ちます。
しかし、住民投票で大阪市を廃止して、5つの特別区を設けることが決まっても、大阪府の名称が、直ちに変わるわけではありません。
大阪都に名称を変更するには、国会で法改正などが必要となります。
東日本大震災の発生から丸4年。
あの震災が多大な影響を与えたのは、何も被災した人と地域だけではありません。
日本人全体の意識にさまざまな変化をもたらしました。
何がどう変わったのか、あるいは変わっていないのか。
4年がたった今こそ、考えます。
私たちは未曽有の災害を経験しました。
高まった防災意識。
計画停電により、当時、節電への意識が強くなりました。
そして、人と人とのつながり。
あれから4年たった今。
きょうは、意識の変化を探るうえで、さまざまなデータに着目していきます。
佐々木リポーターです。
平成23年10月。
内閣府が震災後、強く意識するようになったことを調査しました。
最も多かったのが、節電に努める。
計画停電もありましたよね。
そして、私たちが注目したのは、この2つです。
風評に惑わされない。
そして、食の安全に気をつける。
食を巡る相反するともいえるこの2つの意識。
それをうかがえるデータがあります。
震災が起きた年の3月、首都圏で何が売れたのか。
400万項目の集計です。
NHKがまとめました。
横軸は、日付を表しています。
この帯、2011年3月11日の直後に赤く盛り上がっているのは、通常の2倍以上、物が売れたことを示しています。
分析しますと、食品関係が際立って売れていることが分かりました。
震災直後に売れたのは、乾麺ですとか、缶詰などの保存食です。
ただ、いずれも1週間程度でふだんの売れ行きに戻りました。
ところが、10日以上たって、再び売れ始めた商品もあります。
それが、ベビーフード。
そして水などです。
実は、再びグラフが跳ね上がるところがあります。
ここ、23日。
東京の浄水場で、放射性物質が検出されたことが分かり、都は、この浄水場を利用する地域で、乳児に限って摂取を控えるよう呼びかけました。
24日には、摂取制限を解除したんですが、水はそのあとも売れ続けています。
一度芽生えた不安は長期化することも、データから分かります。
今、人々の食への意識はどうなっているのか。
取材しました。
私が訪ねたのは、東京の中央卸売市場です。
福島県の農産物が並んでいました。
福島産のふきのとうです。
きれいですね。
きれいな緑色です。
まんまるでかわいらしいふきのとうです。
そうですね。
福島県の農産物は、放射性物質の検査をして、安全性を確認したものが流通しています。
事故のあと、激しい逆風にさらされてきました。
事故直後、いちごは1パック10円に。
にらは1束1円にまで下落したことがあります。
農家や農業法人の売り上げを示す、農業産出額は、最新のデータで、震災前より1割程度低いままです。
ただ、変化も出てきています。
主力商品のきゅうりの取り引き価格は、去年とおととしの夏、全国平均を上回りました。
一方で、消費者の不安は完全には消えていません。
消費者庁の先月の調査では、福島県産の食品の購入をためらうと回答した人は17%でした。
千葉県船橋市の主婦、永山綾子さんです。
福島産の農産物が検査されていることは知っていますが、事故直後に抱いた不安を今も拭えないでいます。
野菜は通信販売で、産地を限定して購入しています。
鳥取産とか。
消費者の関心に応えることで、顧客を増やしている会社もあります。
こちらがベクレルモニターと申しまして。
農産物などの通信販売を手がけるこの会社では、原発事故のあと、放射性物質の量を測定できる機器を導入。
さらに、年に数千万円かけて第三者機関で検査し、重ねて安全性を確認しています。
この会社には、積極的に被災地の商品を買いたいという意見も寄せられているといいます。
生産者を応援するセットを作ってはいかがでしょうか?そこで、被災地の農産物や加工品を販売する取り組みも続けています。
被災地域ということを前面に出した商品というのは、売れますか?
今はまだ、福島の農産物を買えないでいる永山さん。
今後、気持ちに変化が生まれるのではないかとも感じています。
きょうはスタジオに、東京大学名誉教授で政治学者の、姜尚中さんにお越しいただきました。
よろしくお願いいたします。
姜尚中さんは、震災の直後から、被災地に足を運んでいらっしゃいますし、震災をテーマにした小説もおととし、発表されました。
今、VTRを見ていただいて、いろんな心の変化というのがあると思うんですが、特にこの非常に繊細な食に関わる部分の変化、姜さんは、どんなふうに今、ご覧になりましたか?
やっぱり食っていうのは、結局、食物連鎖の中で、最後に行き着くところは人間なわけですよね。
ですから、人間がやっぱりそのことに対して防衛的になるのは、ある意味ではしかたがない面があって、だから非常にやっぱり、神経質というか、慎重というか、あるいは自己防衛ですね。
そういう傾向はやっぱりずっと、このビデオを見て、見えてくるんですけれども、しかし、同時に、やっぱりそれだけではなくて、何かこう、自分が物を口に入れる、それを消費行動を通じて、何か生産地と関わりを持ちたいと、何かそういう目も一方で見える気がしましたね。
登場された市場の方が一生懸命安全管理を徹底して、その結果、だんだん認めてくれる人も増えてきたのかなということもおっしゃっていましたよね。
そうですね。
認めてくれている人たちが、むしろ、大丈夫なんだということを信じたうえで、それを買うことによって、被災地を支える。
そうした行動が見えると?
ボランティアとか、普通の日常生活以外で、何かやっていくんじゃなくて、やっぱり消費というのは、かなり日常生活に根ざしてますよね。
それから、もう一つはやっぱり被災地の現場をずっと見てて、いろんなテレビとかそういうもので、やっぱり自分たちの弱さっていうのを、やっぱり痛感されたんじゃないか。
弱さ?
そういう弱さをやっぱり、どこかでこう、シェアするというか、分かち合いたいという、それが特別なことはできないけども、やっぱり消費行動を通じて、それにつながろうとしている、なんかそういうのがちょっと見えてくるんですけれどもね。
それぞれができる形で、続けていくということですよね。
やっぱり、そのほうがサスティナブルでやっぱりボランティアが一挙にわーっと出てきたときには、絆の大合唱で、やっぱり気が付いてみると、やっぱり復興していかなきゃいけないし、生産がなんとか稼働していかなきゃいけないし、そうすると自分たちが持続的に、等身大で何ができるんだろうかと考えると、やっぱり消費行動に通じてると。
そういうものが全国いろんな所に出てきてるんじゃないでしょうかね。
同時に、先ほどVTRに登場いただいた主婦の方、西日本の食材をできるだけというところがありましたが、やっぱり自分はそうはいっても、少し変わってきているし、これからも変わっていくんじゃないかということをおっしゃっていました。
必ずしも受け入れる人、受け入れない人という対立構造が少し揺れてきたのかなと。
そのとおりだと思います。
あの感じでも、白か黒かではなくて、間に、いくつかのいろんな模様があるというか、グラデーションがあると思うんですね。
その中で、自分もやっぱり変わっていくんじゃないかと。
そういう意識を持てる普通の方々が、前より増えたんじゃないかと思いますね。
福島の食材を買われる方も、かなり戻ってきている。
まだ足りないという見方もできますが、戻ってきているという、それはやっぱり、生産者、それから市場関係者の努力がやっぱりあってこそ。
そうだと思います。
間違いないですね。
その4年という時間の経過は、被災地の人々の中には、置き去りにされているという意識を持つ人も多いようです。
再び佐々木さんです。
NHKでは、毎年、岩手、宮城、福島の3県で、アンケート調査を続けてきました。
今回は701人の方に回答していただきました。
アンケートでは、およそ8割の方が、震災や原発事故への関心が薄れている、風化を感じると回答しました。
被災地の人たちは、忘れられてしまうことへの危機感を募らせています。
ここ、どうだっけって思うくらい、変わってきたんですよ。
風化を感じると答えた菅原文子さん。
震災のよくとしから、被災の経験を伝える語り部として活動してきました。
40年近く連れ添った夫を津波で亡くしました。
この半年で、語り部を依頼される回数が減ってきたという菅原さん。
被災地への関心が薄れてきているのではないか不安です。
菅原さんが所属する気仙沼市の観光協会です。
語り部の話を聞きに訪れた人の数は、この1年で2000人余り減りました。
PR活動に力を入れていますが、減少は食い止められていません。
忘れないでいてほしい。
誰かが自分を見守ってくれている、心配してくれていると思うと、生きる力になります。
アンケートにも被災地の外とのつながりを頼りにする声が相次ぎました。
被災地とのつながりが薄れていく中で、それを食い止めようという動きが、東京で始まっています。
今月オープンしたカフェ、わたす日本橋。
被災地と東京を、橋渡ししようという意味が込められています。
運営するのは大手不動産会社です。
宮城県南三陸町で取れた新鮮な海の幸を使った料理を販売し、地元の水産業の復活をアピールします。
さらに、ボランティアが被災地の中学生に、インターネットで勉強を教える学習支援も行っていて、被災地と東京を、双方向でつなげようとしています。
この会社の社員、宮崎さち子さん。
このカフェの立ち上げの中心メンバーです。
宮崎さんは震災の3か月後から、休暇を利用して、南三陸町でボランティア活動を続けてきました。
最初は、軽い気持ちで始めたといいますが、繰り返し訪れるうちに、人間関係を深めていきました。
その後、宮崎さんの活動に関心を持ったほかの社員も、次々と被災地を訪れることに。
やがて会社の事業として、南三陸町を継続的に支援しようという動きが生まれ、今回のプロジェクトに結び付きました。
宮崎さんは南三陸の人たちの期待を感じて、参加することを決めました。
再び姜尚中さんです。
ちょっといろんなことを感じたんですけどね。
確かに、被災地の方々にとってみれば、だんだんだんだん記憶が薄れていくことは、非常に残念であると、それは確かにそうだろうなと思ったんですよね。
お気持ちはやっぱり理解されますよね。
最初に私も初めて震災のあとに、相馬市に入ったときに、いろんな方がね、異口同音に言ってたのは、忘れないでくださいというよりは、見捨てないでくださいということでしたね。
それで3年後、もしかして私たちは見捨てられるかもしれないという。
でも私は4年たって、必ずしもなんか風化して、何か、流砂のように、そういう記憶が消えていったのではなくて、何かこう、霜が降りるように、ずっと人々の意識の中に、それなりに定着したのではないか。
だから、この大手不動産のあの女性のように、自分の会社や職場や、生きている現場で、何か工夫すれば、ずっと持続的につながっていけるんじゃないかという、そういう試みが出てるような気はしましたね。
先ほど、姜さん、当初は多くの方がボランティアに行って、ある種、日本中が絆の一点張りだったと、ところが、少し等身大に取り組み出したのではないかという、なんかそれと通じるものがありますね。
やっぱりね、ハレとケという言い方がありますよね。
冠婚葬祭、いろんな行事があって、いつもとは違うことをやる。
今はケの働いている場所とか労働とか、そういう生活している現場からどうつながるかと、なんかそういう段階にやっぱり来たんではないか。
ですから、弱さをやっぱり分かち合おうと、でももう一方で、やっぱり不安だし、これでいいんだろうかという気持ちが、何か強いものにすがりたいというね、そういう意識ももう一方でありますし、なんかその2つが、せめぎ合っているようなふうに私自身は見てますけどね。
弱さをシェアする気持ち、それはやっぱりあのときの、恐ろしさのような、やっぱり等しくわれわれ日本人の中に残っていて、ただ一方で、それは何かに、強大なものにすがりたい。
そういうことでしょうね。
何かこう確実なもの、それはもしかしたら、ナショナリズムだったりするのかもしれませんけれども、でも、これは僕は、しかたがない面も一面あると思います。
やっぱり、何かにすがらないと、人は不安をかき消せない。
震災がある前から、かなり経済的な不安な状況がずっとあったわけですから。
だから、今、大切なことは、自然に対してもわれわれは弱いし、それから大変なテクノロジーを駆使して、なんでもできるんじゃないかと思ってきたけれども、必ずしもそうでもなかった。
そうすると、弱さを自覚するということが僕はとても大切なことだと思うんですね。
今、VTRに出てきた女性、大手不動産会社の女性も、ある種、それこそふるさとに帰る、帰省するような気持ちで支えながら、弱さをシェアして。
ところが実は、その弱さをシェアし合う気持ちが大きな会社を動かすようにもなるという。
本当そうだと思います。
ある種それが一番強いのかもしれませんね。
だから弱さを分かち合うことで、強いものが結局、あそこに動いていくというか、だから、もうちょっと、そのあたりをしっかり自覚して、弱さを分かち合うことは、結局は強じんな社会を生み出すというふうに考えたほうがいいんじゃないでしょうかね。
みんな、僕らマスコミのせいもあるかもしれません。
風化、風化ということばを、非常に多用してしまうんですけれども、これ、実はおととい、映画監督の岩井俊二さんも私は風化ということばは少しちょっと、違和感覚えるんですということをおっしゃっていて、僕ら、反省しなければならないんですが、何か風化とはまた別のさっき霜が降りるようにということばをお使いになりましたけれども、そこらへん、どうでしょう?もうちょっとお聞かせいただけますか?
やっぱりね、3年間はある種のそう状態だったと思うんです。
被災を受けた方々も、生きなければいけないという必死の思いで、それが虚脱感になってしまうんですよね。
被災の外側にいる方々も、4年たつと、ちょっとこう、そう状態のものから、自分の日常に戻って、足元から何ができるんだろうかという、そういう方向に少しずつギアチェンジができてるんじゃないかな。
だから、そういう点で私は、決してこれは風化でもないし、忘却でもなく、もっとこう、地道に長く、地下水のようにずっと継承されていくんじゃないかなと思ってます。
そういったものを呼び込んだものというのは、やっぱり震災直後の、やっぱり、そうはいっても絆ということばが多用されましたけれども、みんなでやっぱり助けに行こうよとか、やっぱりあれがあってこそだとは思うんですね。
たくさんの人が被災地に行きました。
被災地の方も、これは不幸なことですが、日本全国に散らばったという実際のことがありましたので、そういったこともやっぱり影響してますか?
あると思いますよ。
やっぱり、むくなもの、なんの罪もないものがあんな状態になったと、それはやっぱり共感ですよね。
それに対する共感がやっぱり、あの絆の大合唱になったし、今度は、それがただなくなっていったんじゃなくて、それがもうちょっと地下水のように、それこそ僕は、トリクルダウンだったんじゃないか、雨漏りしたんじゃないかなと、経済以上に、実は意識のところがしっかりとトリクルダウンして。
上のほうから下のほうへ染み渡っていくと。
染み渡ったと思います。
それが、いろんな試みとなって、今流水となってね。
少しずついろんな所に出てきてるんではないかなと思うんですけどね。
被災地の方が、やっぱり本当に復興ということを考えたときに、これから力を貸してほしいんですという話もありました。
願わくば、そうした湧水のようになった、共有された気持ちが、そこにもう一回向き合う、向かっていくといいですよね。
本当にいいですよね。
そこから、福島、いろんな所から、いろんな形で逃げて来られたり、あるいはそうせざるをえなかった人たちがいますから、そういう方々がまたたくさん種をまかれていくんじゃないでしょうかね。
なるほど。
震災から4年という月日をどう考えるかですが、風化ということばで一緒くたに大合唱するんじゃなくて、もう少し、足元に生まれてきている芽を、今、生まれてきているプラスの面を、これから見ていく必要もありそうですね。
だからなんか、マゾヒスティックに、何か風化だ、風化だっていうふうに、そういうのは、意外とメディアはやりがちな…。
もう少し、肯定的なものを肯定的に見たほうがいいと思いますけどね。
被災地には今も大変苦しい思いをされてる方が、たくさんいらっしゃいますが、そうした力を私たちが添えることができればということを、今、非常に強く感じました。
姜先生、きょうはどうもありがとうございました。
ありがとうございました。
次のニュースです。
東洋ゴム工業が製造・販売した建物の揺れを抑える免震装置に、国に認定された性能を、満たしていないものがあり、一部は認定を不正に受けていたことが分かりました。
心よりおわび申し上げます。
国土交通省によりますと、東洋ゴム工業が、平成15年から23年にかけて、国の認定を受けて、製造・販売していた免震装置に、求められる性能を満たしていない製品があったことが、会社からの報告で分かりました。
このうち3件の認定は、性能を満たしているという虚偽の申請を行って、不正に取得していたということです。
性能を満たしていない免震装置は、18の都府県にあるマンションや病院など、55棟の建物で使用されていて、国土交通省は、安全性に問題がないか調査するよう、会社に指示しました。
委員長の報告のとおり、可決いたしました。
一般会計の総額が96兆3420億円と、過去最大となる、新年度・平成27年度予算案は、衆議院本会議で採決が行われ、自民、公明両党や、次世代の党などの賛成多数で可決されて、参議院に送られました。
新年度予算案は、来週16日から参議院で審議が行われますが、国会の審議日程が窮屈になっていることから、年度内の成立は困難で、社会保障費などの支払いに支障が出ないよう、暫定予算案の編成は、避けられない見通しです。
旧日本海軍の戦艦武蔵とされる船。
アメリカの探査チームが、フィリピンのシブヤン海の海底から、映像をインターネットで生中継しました。
専門家は、巨大な主砲があった跡など、特徴的な構造が相次いで確認されたことから、武蔵だと決定づけられたとしています。
こんばんは、気象情報です。
きょうも太平洋側を中心によく晴れました。
こちらの沖縄県で、きょうから始まった収穫とは。
沖縄特産のもずくです。
ここ、うるま市は、県内一の産地です。
平敷屋漁港には、水揚げされたもずくが次々と運ばれてきました。
収穫の最盛期を迎えるのは、4月から5月にかけてですが、この時期、少し早く取れるもずくは、ひと味違った食感が楽しめるんです。
いいですね。
沖縄、きれいな青空でした。
土日のお天気はどうでしょうか?
あしたも広く晴れて、お出かけ日和という所多くなりそうですね。
一方、日曜日は沖縄から関東にかけて、雨が降りやすくなりそうなんです。
では、雨や雪の予想を見ていきましょう。
あしたの朝6時です。
西日本や日本海側では、雨や雪の所がありそうです。
ただ、そのあと昼ごろには、この雨雲、抜けていきそうなんですね。
あしたの日中は、いったん晴れるという所が多くなりそうです。
そして、日曜日の朝6時になると、また九州に雨雲が広がってきます。
そして日曜日の日中は、西日本で広く雨、そして夜には、関東地方でも雨の所が出てきそうです。
では天気図を見ていきましょう。
あすは西から高気圧が移動してくる予想です。
詳しく見ていきましょう。
この高気圧が次第に東へと移動してきますので、あすの日中は晴れるという所が多くなりそうですね。
一方で前線に近い関東では日中、雲が広がりやすく、にわか雨の降る所もありそうです。
あすの日中は穏やかに晴れる所が多そうですね。
そうですね。
土曜日、あすは広い範囲で晴れ。
そして、日曜日は沖縄から関東で雨が降りやすくなりそうですね。
気になるのは、花粉という方、多いと思うんですけれども。
その花粉の予想です。
特にあしたの土曜日は、大阪や東京などで非常に多い予想となっていますね。
そして今度の日曜日は、新潟、それから東京では多い、そして仙台でも、やや多い予想となっているんです。
広い範囲で今、スギ花粉、ピークを迎えているという所が多くなっています。
特にあす、非常に多いという所もありますので、対策なさってください。
マスクや眼鏡を活用したり、また、家に戻ったときには、手洗い、それからうがいもしっかりしたほうがいいですね。
とうとうお出でになりましたね。
廣瀬さんです。
こんばんは。
どんなサッカー日本代表になるんでしょうか。
ハリルホジッチ新監督が来日し、3年後のワールドカップに向けた意気込みを語りました。
ハリルホジッチ新監督。
今月27日の強化試合から指揮を執ります。
そのハリルホジッチ新監督があすから視察を始めるJ1。
こちら、川崎フロンターレの中村憲剛選手は、日本代表を外れたことで、サポーターとの結び付きを、より強めました。
フロンターレ一筋13年。
チーム悲願の初タイトルへの思いとは。
そのサポーターたちのアイデアを取り入れ、ことし生まれ変わった本拠地のスタジアム。
俺が案内するんですよね?
中村選手に案内してもらいました。
観客席が。
これいいじゃないですか。
なんかごはんとか置いて。
なんか落ち着きますね。
注目は、J1で唯一という座席です。
これ、ファミリーシートといって。
またさっきとは違うんでしょうね。
また違う。
たぶん、子どもをそこで、あそこの広場で遊ばせて。
ここでフリースペース。
ドイツ1部リーグ・ウォルフスブルクのスタジアムを参考に作られました。
中村選手のお勧めはスタンドの一番上の席です。
わー!高さがあります。
これはすごいですね。
またこの、景色が。
景色が開けてて。
見えますか?あれ。
分かりますか?
えっ?東京タワーとスカイツリー。
いっぺんに?
いっぺんに同じ角度から。
かなり高い位置からふかんでき、チーム全体の動きやフォーメーションの駆け引きなどを楽しむことができます。
サポーターのために初優勝を。
中村選手がその思いを強くした出来事がありました。
去年、ワールドカップのメンバーから落選した中村選手。
直後のホームゲームで、サポーターが特別な横断幕を掲げてくれたのです。
先週の開幕戦。
フロンターレは、中村選手の活躍もあって快勝。
悲願の初優勝へ。
特別なシーズンにかける思いはさらに高まっています。
選手っていうのは、サポーターによって生かされてるんですよね。
そうなんですよ。
一方で、インタビュー中に何度も、サポーターと一緒にという、中村選手のことばがありました。
サポーターを思う中村選手の熱い気持ちも伝わってきました。
あす、ホーム開幕戦です。
センバツ高校野球が今月21日に開幕します。
組み合わせ抽せんが行われました。
出場32校のキャプテンがくじを引き、1回戦の対戦相手が決まりました。
大会1日目、第2試合の大阪桐蔭は、史上5校目の夏春連覇を狙います。
2日目の第1試合に登場する桐蔭は、53年ぶりの出場です。
3日目の第3試合、おととし優勝の浦和学院と大会連覇を目指す龍谷大平安が対戦します。
4日目の第1試合は、センバツ初出場の英明と、春夏通じて初出場、大曲工業が対戦します。
5日目の第3試合、松山東は82年ぶりの出場です。
6日目、1回戦最後の試合は、東海大四高と豊橋工業との対戦です。
開会式の選手宣誓は、敦賀気比のキャプテン、篠原涼選手に決まりました。
スポーツコーナーはまだまだ続きますが、定期運行としては、きょうで最後となったブルートレイン北斗星。
福島県の郡山駅にまもなく到着するということです。
児林リポーターが行っています。
児林さん。
今、ゆっくりと駅のホームに列車が入ってきているところです。
寝台特急、北斗星です。
上野発札幌行きの列車。
定期便としてはこれが最後の列車となります。
この北斗星なんですけれども、昭和63年に、運行を開始しました。
来年、北海道新幹線が開業します。
それで運転が難しくなることですとか、また、車体の老朽化などで、今回のダイヤ改正に合わせて、廃止することが決まっています。
こちら、福島県の郡山駅。
今、ゆっくりと停車したところです。
時刻が9時52分、3分になったところですね。
ほぼ定刻どおりの到着です。
この青い車体のブルートレインですが、全国各地でその姿を見ることが徐々にできなくなってきています。
今回の北斗星の廃止で、全国のブルートレイン、その定期便としてはすべてが姿を消すことになります。
本当に惜しまれながら、きょう、この日を迎えています。
寝台特急、北斗星です。
福島県の郡山駅をまもなく出発するところです。
多くの鉄道ファンが詰めかけています。
子ども連れもいます。
小さいお子さん、そして年配の方もいらっしゃいます。
本当に多くの方に愛されてきたんだなということを、この現場にいると、感じることができます。
ホームからは、まもなく出発しますというアナウンスが聞こえています。
汽笛が聞こえました。
今ゆっくりと、北斗星、動き始めました。
ファンの方からは、ありがとうという声も聞こえています。
走り始めた北斗星。
定期便としてはこれがラストランです。
このあと、あす午前11時15分、札幌駅に到着する予定です。
列車が今、郡山駅を後にするところです。
途中駅なんですけどね、これだけたくさんの人が別れを惜しみに来てるんですよね。
手の振り方も、なんか名残惜しいような感じが伝わってきますね。
今、あかいテールランプが、北のほうへと去っていきました。
名残惜しい感じ。
まあしかし、定期列車としては最後、これから臨時便では、運行されることもあります。
さあ、それでは廣瀬さん、スポーツ、続けてください。
大相撲春場所です。
新関脇の照ノ富士、きょう勝てば、新三役として71年ぶりの初日から6連勝になります。
栃煌山と対戦しました。
照ノ富士、今場所は勝ち越しが目標で、記録は意識していません。
二本、なかなか入らないか。
入りました。
もろ差し。
おっと、肩越しに左の上手を取りにいった。
これはどうか。
栃煌山の攻め。
あー、なかなか攻めきれません。
しのぐ照ノ富士。
右を巻き替えた。
照ノ富士!寄り切りました。
うーん、なんという守りの強さ。
中入り後の勝敗です。
臥牙丸が4連勝、千代鳳が初黒星です。
遠藤は左ひざのけができょうから休場。
安美錦が6連勝です。
白鵬は幕内807勝として千代の富士に並び、歴代2位となりました。
突っ張ります、高安。
やや慎重に見ている横綱・白鵬。
張って、頭でいきます。
今度は押していく、引いた!引き落としました。
白鵬6連勝。
大リーグ・ヤンキースの田中将大投手。
オープン戦初登場です。
田中は先発のマウンド。
主力を並べたブレーブスが相手です。
大リーグ2年目、実戦のスタート。
ストレート系のボールで、ゴロのアウトが取れてよかったと、納得の投球で抑えます。
田中は1年目の去年、右ひじのじん帯を部分断裂。
2回を投げてランナーを出さず、その影響を感じさせませんでした。
サッカーJ1。
今夜、第1ステージの第2節。
柏レイソル対ベガルタ仙台の1試合が行われました。
試合は、ベガルタが前半に先制し、終了間際、レイソルが同点に追いつきました。
1対1の引き分けです。
J1、このほかの8試合はあす行われます。
さあ、北斗星、ラストランですが、私、子どもが小学生のときに、日曜日、運動会だったんですが、土曜日に夜まで青森で仕事をしていて、翌日、飛行機で帰ろうかと思っていたんですが、そうだと思って、北斗星に乗れば、わりと早く運動会が見れるなと思って乗ったことがあります。
2015/03/13(金) 21:00〜22:00
NHK総合1・神戸
ニュースウオッチ9▽全国の教職員に脅迫状が…▽震災で変わった?日本人の意識[二][字]

全国の先生に脅迫状“教え子の復しゅう”現金を要求…恐喝未遂▽福島の中間貯蔵施設 除染土などを搬入開始▽震災後どう変わった日本?…姜尚中が語る“人々の意識の変化”

詳細情報
番組内容
【キャスター】大越健介,井上あさひ,【スポーツキャスター】廣瀬智美,【気象キャスター】井田寛子
出演者
【キャスター】大越健介,井上あさひ,【スポーツキャスター】廣瀬智美,【気象キャスター】井田寛子

ジャンル :
ニュース/報道 – 定時・総合
ニュース/報道 – 天気
スポーツ – スポーツニュース

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音声 : 1/0+1/0モード(デュアルモノ)
日本語
英語
サンプリングレート : 48kHz

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