赤と黒のゲキジョー・号泣裁判 2015.03.13


スタジオに涙があふれる
これは…
(中村)やってないんです。
事件はある日突然あなたの身に起きるかもしれない
(宏一)ごめんな。
(みの)あなたならどうしますか?
法廷。
そこは人生の劇場
(みの)『号泣裁判』
その日ある地方裁判所で殺人事件の第1回公判が行われた
認知症の母親を息子が殺した事件
なぜ息子は愛する母親を手にかけたのか?
それが明らかになるにつれ法廷中が涙することになる
(宏一)間違いありません。
まずは…
(検察官)この裁判を通してどうすればこの事件を避けることができたかを考えたい。
本件は認知症を発症した実母である被害者を在宅介護して…。
裁判は開廷から異例の展開となった
検察側が被告の犯した罪を明らかにする冒頭陳述
検察は事件に至るまでの被告人による母親の介護がいかに過酷で孤独なものであったのかを述べ始めたのである
(検察官)掃除洗濯食事の用意排せつの補助などの…。
(ふじ)キツネが来おった。
(宏一)おふくろ。
駄目だって。
(ふじ)追い出せ。
追い出せ。
(宏一)やめてくれ。
キツネなんかいないから。
(ふじ)キツネじゃ。

(ノック)
(宏一)はい。
はい。
はい。
(男性)うるさいですよ。
何時だと思ってんですか?
(宏一)すみません。
すみません。
夫が病気で亡くなりそのショックからか認知症の症状が出始めたのだ
(宏一)おふくろ?おふくろ?わっ。
あっ…。
何やってんだよ?
(宏一)買い物行かなかったのか?
(ふじ)うるさい!
(宏一)あっ。
そのうち食事の支度など日常生活ができなくなっていき…
父の死後母と二人暮らしだったこともあり被告人は母親の介護に追われるようになっていった
(宏一)おいおいおい。
何やってんだよ?おふくろ。
(ふじ)私のおにぎり。
(宏一)むくから。
おなか壊しちゃうだろ?
(ふじ)おにぎり。
昼間は目を離すと何をするか分からず。
夜は…
(宏一)おふくろ?
(宏一)おふくろ?
(宏一)おふくろ…。

(宏一)おふくろ!おふくろ!何やってんだよ?足どろどろじゃないか。
乗って。
ほら。
そう。
よし。
はい。
いくよ。
大丈夫?
認知症の症状が進むにつれ昼と夜が逆転
しかも働いていた会社をリストラされ派遣の仕事に就くが収入は激減した
(ふじ)ねえ。
真夜中も30分1時間置きにトイレと言って起こされ…
目を離せば夜の街を徘徊する
被告人は独身で母一人子一人
頼れるきょうだいもいなかった
(宏一)どう?気持ちいい?あったかいだろ?
掃除洗濯食事。
排せつの補助
夜母の介護でほとんど眠れないまま仕事に出掛けるというつらい日々が2カ月余りも続いた
(宏一)はい。
じゃあ次はニンジンね。
はい。
あーん。
はい。
どう?ハハハ。
(宏一)はい。
しゃがんでいいよ。
ゆっくりね。
そうそう…。
(男性)おい。
大丈夫か?おい。
あっ。
ああ。
大丈夫です。
(男性)現場でぼうっとしてると危ないぞ。
(宏一)気を付けます。
すいません。
(検察官)その介護はあなたを追い詰めましたか?
(宏一)最初は母親の介護を苦痛だと感じたこともありました。
けど目の前で老いていく母親がかわいそうで忍びなくてできるだけ面倒見ようって決心したんです。
母への思いから一人で介護すると決意するが状況はさらに悪化していく
(警察官)おばあちゃん。
お名前教えていただいてもいいですか?・
(宏一)おふくろ。
(宏一)どうしたんだよ?
(警察官)国道沿いを一人で歩いてるところを署の警官が保護いたしまして。
母が何度か徘徊の末に警察に保護され被告人は苦渋の決断をする
(宏一)というわけで休職させていただきたいんです。
(男性)いや。
残念です。
山岡さんは派遣先からの評価も高くてうちとしても残っていただきたいんですがそういう事情なら…。
仕事を休職し介護に専念
それは収入がゼロになることを意味していた
弁護士が証人を要請した
(弁護人)ここで証人を要請します。
(弁護人)被告人の担当だったケアマネジャーの方です。
(女性)よろしくお願いします。
在宅介護のアドバイスを受けようと被告人はケアマネジャーに相談していた
デイサービス?あのう。
それは幾らぐらい掛かるものですか?1割ですか。
収入のない被告人にとってその1割負担すら難しかった
(女性)あと福祉事務所で…。
生活保護ですか。
(宏一)母の介護で仕事を休職してるんです。
何とか生活保護をお願いできませんか?
(職員)頑張って働いてください。
(職員)あなたにはね…。
これ以上会社にも迷惑は掛けられないと結局退職を余儀なくされた被告人
失業保険が切れたら完全に無収入になってしまう
被告人は何度も福祉事務所を訪れ生活保護を願い出るものの…
(職員)だから…。
(弁護人)被告人が生活保護受給を断られた後あなたは被告人に会っていますね?そのとき被告人は何と言っていましたか?
(女性)おっしゃってました。
(弁護人)実は…。
しかし…。
質問を変えましょう。
ケアマネジャーとして被告人親子の生活ぶりをご覧になってきましたね。
(女性)お疲れにはなっていましたが…。
(女性)介護をしているご家庭はとてもお部屋や家が荒れているケースが多いんですが介護だけでも大変な状態にあるにもかかわらずいつもきちんと整理整頓しお母さんの身なりも小奇麗に身支度させていらっしゃいました。
(弁護人)このような結果になって今どういうお気持ちですか?
(女性)支えてあげられなかった自分たちにも責任があると思っています。
(女性)もし社会復帰するときは支援するつもりです。
その後介護をしながら働ける職場を必死に探したが再就職はままならず…
食べるものにも事欠くように
少ない貯金を切り崩しカードローンで食いつなぐ極限状態
おふくろ?一人で食べられるのか?
(ふじ)ああ。
おいしいね。
これもあるよ。
(ふじ)ごちそうさまでした。
(ふじ)ああ…。
突然母の病状に変化が
これまで不可能だった会話もできるように
(ふじ)おいで。
ああ。
いい子だね。
ああ。
ずっと一緒。
ずっと一緒だよ。
一緒だよ。
(宏一)トイレ?
(ふじ)ここで寝る。
(宏一)ここで?
(宏一)僕が寝てる部屋に来てはここへ入ると言いだすんです。
しかたがありませんのでおふくろと一緒に抱き合って寝ました。
そういう状態が続きました。
私が台所で食事の用意をしていると…。
宏一。
宏一。
(宏一)母は赤ん坊のようにはいはいをし私のところに寄ってくるんです。
それがかわいくてかわいくてなりませんでした。
そして抱き上げると…。
強く抱き返してくるんです。
おいしいね。
このお味噌汁。
お前食べないのかい?あっ。
俺買い物のとき外で食べてきたから。
これ全部食べていいよ。
もうすぐ寒くなるんだからさたくさん食べて精つけなきゃ。
被告人は母親に食事を与えるため自分は2日に一度しか食事を取っていなかった
そしてカードローンの借り入れは限度額に達しついに八方ふさがりとなった
自分が死ぬか行方不明になれば母に生活保護が認められ施設にも入れることは知っていた
しかし母を一人置いて自分だけがどこかへ行くという選択はできなかった
(弁護人)今回…。
(宏一)人に負担は押し付けられませんでした。
頼られたら誰でも迷惑ではありませんか?
生きるか死ぬかの瀬戸際に追い詰められても被告人は人を頼ろうとはしなかった
それは幼き日に心に刻み付けられた亡き父の言葉故だった
(父)男なら…。
(検察官)失礼な言い方かもしれませんがそれは…。
生きたいからこそ悩んだんです。
最初から精いっぱいなので苦しくても人に相談できない。
限界がきたら…。
命をそぐしかない
(宏一)おふくろごめんな。
もうお金が無くて生きていけない。
(宏一)もう死ぬしかない。
(宏一)もう年を越せるか分からない。
(ふじ)そうかい。
それはしかたがないねぇ。
おふくろ。
生きたいかい?生きたい。
でもお前と一緒。
ずっと一緒。
そうか。
おふくろごめんな。
もう終わりなんだ。
生きたくても生きていけない。
もう終わりなんだ
そして運命の日が訪れる
最後の食事は2人でコンビニで買ったサンドイッチ
身辺を整理して母と共に家を出た
(宏一)最後におふくろを喜ばせてあげたいと思いました。
(宏一)私が子供のころ親子3人で暮らした懐かしい町へおふくろを連れてってやりました。
(宏一)最後の親孝行のつもりでしたがお金が無くておいしいものを食べさせてあげることもできませんでした。
(弁護人)昔家族で一緒に食事した場所。
一緒に映画を見た場所。
そんな場所もあったんじゃないですか?ありました。
(弁護人)どう思いましたか?
(宏一)人の顔をまともに見られませんでした。
(宏一)でもおふくろとしゃべりながら歩いてると楽しかったです。
(宏一)もう少し続けばいいな。
(宏一)あてどなく懐かしい町を歩き回ってるうちに日も暮れてきました。
(宏一)おふくろ。
他に行きたいところはないか?
(ふじ)家の近くに戻りたい。
帰りたいなぁ。
死に場所を求めさまよう母と息子
心中するため人通りがなくなるのを待っているうち母は眠ってしまった
なぜこんなことになってしまったのか?
自分の何が悪かったのか?
死ぬしかもう道はない
(ふじ)あっ。
ああ…。
ああー。
(宏一)おふくろ。
ここで終わりだよ。
(ふじ)そっか。
(宏一)おふくろごめん。
ごめんな。
(宏一のすすり泣く声)
(ふじ)私がやるよ。
(宏一)その言葉を聞いて…。
もういいかい?
(宏一)もういいかい?おふくろ。
これで最後だ。
(宏一)これで最後だ。
おふくろが逝ってすぐに俺も逝くからな。
(宏一)ごめんな。
ごめんな。
ごめんな。
ごめんな…。
ごめんな。
ごめん。
(ふじの苦しむ声)
(宏一)追い掛けようと出刃包丁で刺し近くの木で首をつろうとしましたが死にきれず気を失って…。
気が付いたら病院にいました。
被告人がとつとつと母を手にかけた状況を語り法廷は静寂に包まれた
検察による論告求刑が始まった
(検察官)被告人は被害者の身の回りの世話を全て引き受け長年にわたって献身的に介護してきた。
被告人なりに一生懸命に被害者と2人今後も生活していける方法を模索していたが結局その方法を見いだすことができず将来に絶望し本件犯行に及んだものである。
罪を声高に問うのではなく犯行に至った心情について深く踏み込んだ論告が続いた
(検察官)しかしながらいかなる理由があろうとも…。
(検察官)今後の人生を生きぬいていくためには…。
そして求刑は…
懲役3年に処するのが相当である。
続いて…
被告人としては本当に心の底から母親を愛し最後の最後母親と2人で行けるところまで行こうと考えそれを現実に実行したのである。
(弁護人)また…。
最後に裁判官が聞いた
(裁判長)被告人。
言い残したことはありますか?惨めで悲し過ぎる。
私は母の命を奪ってしまいました。
けれど…。
けれどもし生まれ変わるのであればもう一度母の子として生まれたい。
(宏一のすすり泣く声)
法廷は涙に包まれた
(裁判長)判決を言い渡します。
(裁判長)主文。
被告人を…。
懲役2年6カ月。
執行猶予3年
異例の温情判決だった
判決で行政の在り方に言及するのも異例のこと
ありがとうございます。
現在介護されている高齢者の人口は500万人を超えている
あなた自身も…
(関根)すいません。
(みの)つらい選択だよね。
(みの)ホントだよね。
(関根)ホントつらかったですね。
(みの)これが現実です。
(みの)21歳。
どんな感想をお持ちですか?
(美和子)周りに迷惑を掛けちゃいけないっていうことで殺してしまうっていうのは「ごめんね。
ごめんね」っていう気持ちでつらかったと思うし。
ホントに…。
(みの)現実にこれあったことですからね。
(関根)そうですね。
(みの)ホントに。
結城先生。
どうですか?
(結城)やっぱりこの息子さんのように…。
どうしても2人の中でこもってしまうっていうか孤立化してしまって…。
やはり…。
(柴田)そうですね。
(みの)僕つくれると思うんです。
あのう。
今消費税って何%ですか?
(柴田)8%。
(みの)8%ですよね?もう法律で決まってそれを10%だの十何%に持ってくっていうんですよ。
相当な金額になるんですよ。
(関根)ええ。
(結城)介護サービスっていうか…。
(関根)そうですよね。
はい。
(柴田)はい。
そうです。
(柴田)それが一番よかった。
(結城)ですから今…。
10万人?
(結城)介護離職っていうんですが。
ですからいっぱい…。
(結城)やっぱりそういう…。
(峰)そうですよね。
だって介護する人たちの…。
何て言うんですか?給料とかって全然恵まれてないじゃないですか。
(峰)まずそういった…。
だから総合的にやってかないとこんなの絶対無理ですよね。
(結城)で国も例えば今地域包括支援センターっていうのがありまして。
こういう介護者で悩んでいる方に対しては今無料で孤立化しないようにどんなささいなことでもいいので相談に行ってですね。
全国で4,300カ所ありますから絶対…。
(みの)だって僕それ見て4,300カ所でびっくりしたけど昔からさ遠い親戚より近くの他人っていうよね?
(柴田)ああ。
はいはい。
(みの)感じましたね僕それ。
(柴田)よく介護してる…。
例えばうちの母なんかはこんなこと。
こんなちっちゃいことを相談しちゃ申し訳ないって言うんですよ。
(峰)そうそうそう。
昔の人はみんなそうなんだよね?
(みの)そういう気持ちあるよね?
(みの)遠慮しちゃうというね。
(柴田)私さえ頑張れば大丈夫なんだから。
私さえっていったらすごく私をどんどん頑張らしちゃう。
(峰)追い詰めてくんだ。
逆にね。
(みの)我慢すればいいとかね。
(柴田)そうなんですよ。
(みの)だからここに出てきた彼がね「僕は自分でできるところまでやるんだ」その気持ちは僕は尊いと思いますよね。
それでやっぱり限界がありますよ。
個人の力にはね。
(関根)はい。
(結城)特に…。
(結城)やっぱり…。
(みの)ホントそうだと思います。
僕は今日このテレビ見てる人に…。
(みの)それよりも国会議員の全員にこれ一度見てほしいね。
(関根)そうですね。
(みの)ホントに見てほしい。
(みの)さて続いては痴漢という言葉ありますね。
その痴漢の冤罪を晴らすために3年間闘った裁判なんです。
もしもですよ…。
(みの)さあどこまで闘えますか?
その日被告人として法廷に立ったのは…
(裁判長)職業は?
(中村)高校で数学を教えています。
掛けられた容疑は痴漢だった
中村はバスに乗った
(中村)えっ?いや。
ちょっ…。
ちょっと。
何なんですか?
(女性)あなた…。
(中村)痴漢!?
(中村)何言ってんだよ?そんなのするわけないだろ。
ふざけるな!
(女性)だったらもう帰ってください。
ああ。
帰るよ!チッ。
何だよ。
冗談じゃない。
(運転手)ちょっと。
待ちなさい!
(男性)おい。
(中村)なっ…。
やってないんだって。
(中村)なあ。
おい。
ちょっ…。
俺痴漢なんてやってないの!
(中村)やってないんだって。
なあ。
おい。
ちょっ…。
俺痴漢なんてやってないの!
この日同じ学校で教師をする4歳年上の恋人倉田絵美と会う約束をしていた
(刑事)正直に言っちゃったらすっきりするよ。
(中村)だからホントにやってないんです。
(刑事)目撃者もいるんですよ。
だったら連れてきてくださいよ。
犯行を否認し身柄を拘束された
(呼び出し音)
(アナウンス)留守番電話に…。
(アナウンス)留守番電話におつなぎします。
彼の身に何かあったのでは?
絵美はそんな不安に襲われた
依頼した弁護士と面会することができた
いつになったらここから出られるんですか?そんなに?
(弁護士)裁判しても99.9%は有罪です。
無罪判決が出ることはまれなんです。
えっ?
(弁護士)それでも頑張れますか?
中村は高校で生活指導を担当しており日ごろから生徒たちを厳しく指導していた
(中村)お前も。
なあ?吉田。
スカート短過ぎだ。
校則違反だぞお前。
(生徒)中村マジうざい。
(中村)おい。
子供たちを…。
生徒たちのためにもやっていないことを認めるわけにはいかなかった
一方絵美は心配のあまり眠れぬ日を送っていた
(教師)あっ。
倉田先生。
倉田先生。
ニュース見た?ニュース。
(絵美)ニュース?
(教師)中村先生が痴漢で逮捕されたって。
(絵美)痴漢?
(教師)本人は否認してるようだけど。
万一のことを心配していた絵美は…
(絵美)よかった。
そして…
これは冤罪に違いないと確信した
(刑事)もういいかげん正直に話したらどう?
(中村)最初からずっと正直に話してますよ。
そんなはずないって。
ちゃんと調べてくださいよ。
(刑事)もちろん調べてるよ。
目撃者がいれば無実を証明できるかもしれない
(絵美)すみません。
12月22日の夜あった痴漢事件の目撃者を捜しています。
絵美は朝から晩まで事件のあったバス停に立ちたった一人で目撃者を捜した
そして毎日手紙を書いた
(絵美)「学校は裁判が終わるまで休職扱いにしてくれるそうだから心配しないで」
(絵美)「きっと無実を証明できるって信じてる」「だから頑張ってね」「冬休みが終わる前に出られるといいね」ありがとう。
絵美。
28日間の勾留後ようやく保釈が認められた
しかし…
自分は痴漢の犯人として見られている
その恐怖心で外出さえできなくなった
そんな彼に力を与えてくれたのは…
(絵美)後で留守電聞いてみて。
じゃあまたあした来るね。
(アナウンス)お預かりしている最初のメッセージです。
(生徒)先生…。
(生徒)先生…。
あいつら。
(生徒)ねえ先生。
信じてくれる子供たち。
それが彼を奮い立たせた
みんなありがとな。
裁判が始まった
第2回公判では被害女性への質問が行われた
(女性)私は…。
(検察官)被告人の両手はどうなっていましたか?
(検察官)どういうふうに触られましたか?それで…。
何か謝ることがあるんじゃないですか?
つまり痴漢行為がなされたのは被害者が耐え切れなくなって振り向くまでの数十秒間であると確認された
さらに検察側は…
(検察官)被害者の近くには誰がいましたか?
取り調べで痴漢しているところが映っているといわれた映像は画像が粗く辛うじて位置関係が分かる程度だった
被告人質問が行われた
(弁護士)荷物は持っていましたか?
(弁護士)被害者はどうしてあなたのことを痴漢だと思ったんでしょうか?
(中村)たぶん…。
(弁護士)でもリュックを前に抱えると相手のお尻まで届かないんじゃないですか?
(中村)いえ…。
弁護士はある写真を提出した
裁判に向けて中村と絵美は無実を立証する証拠づくりを行った
(中村)ちょっとだけ測らせてもらうんですけど気にしないでください。
(絵美・中村)すいません。
被害者と同じ身長の女性に協力してもらった
その写真で…
そして…
(弁護士)あなたはバスに乗車中何かしていましたか?
(バイブレーターの音)
(中村)それで…。
何か謝ることがあるんじゃないですか?
(中村)えっ?
(弁護士)それを証明するものがあります。
(中村)そこの中央の今指している部分。
白い部分が携帯の画面です。
その映像で被害者が耐えかねて振り向く直前まで携帯を操作していたと訴えた
しかしあまりにも粗い映像
裁判官は納得しているようには見えなかった
そして検察官は予想外の質問を投げ掛けてきた
バスを降りた後に思わず被害者の女性の方を怒鳴ってしまったことを謝りたかったんです。
そのことを謝罪して被害者の方の誤解を解きたいと思いました。
このように無理やり罪を着せられることに比べればお金で解決することも不本意ですがしかたがないと思いました。
示談交渉をしていた事実は裁判官の心証を害したと思えた

(生徒たち)先生。
(中村)おう。
お前ら。
(生徒)先生…。
ありがとな。
卒業式行けなくてごめんな。
(生徒)ううん。
しょうがないよ。
(生徒)そうだ。
今度…。
(中村)ああ。
きっと行くよ。
(生徒)じゃあね。
(生徒)じゃあね。
先生。
(中村)ああ。
気を付けてな。
教え子たちのためにも無罪を勝ち取らなければならない
右手のアリバイを証明するため弁護側は新たな証人を呼んだ
それは…
教授によって映像は見えやすく加工されていた
(弁護士)この映像で被告人はじっと手を見ているように見えるんですが。
(山本)手ではなくて…。
(山本)それを見てる。
または操作してると考えるのが妥当だと思います。
この映像鑑定で…
ところが検察官は…
(検察官)34分12秒ですが…。
(山本)左手についてはきちんとした鑑定を行っていないのでこの場では分かりかねます。
そして判決が言い渡された
(裁判長)主文。
被告人を…。
(ざわめき)
(裁判長)理由。
そんな…。
(みの)痴漢っていうのは卑劣な行為ですよ。
それはね。
(関根)はい。
そうですよね。
(みの)絶対許されませんよね?だけれども…。
(峰)先ほど言ってた…。
(みの)やってないんだってあの信念ね。
無罪を勝ち取るためにどうするか?こっからなんです。
皆さんに見ていただきたいのは。
覚悟していたもののショックは大きかった

(絵美)何?お通夜みたいな顔して。
最高裁まで闘うんじゃなかったの?そうだよ。
これ買ってきた。
(中村)乾杯。
(絵美)乾杯。
それは事件以来1年半ぶりのお酒だった
無罪判決だったらお祝い
有罪判決だったらやけ酒を飲もうと決めていたのだ
うまい。
(絵美)ホントだね。
2人に落ち込んでいる暇はなかった
(中村)映像の解析ですか?
(弁護士)はい。
あの粗い映像でそこまで立証できるかな?とにかく私たちで映像を見てみましょう。
何か分かることがあるかもしれないじゃない。
(中村)そうだね。
山本教授の研究室に通い車載カメラの映像を繰り返し見続けた
そして…
控訴審第2回公判で証人として再び山本教授を呼んだ
それは…
見えなかった左手が見えるようになったのだ
(山本)つり革から伸びている丸みを帯びたもの。
これが左腕です。
これを送ってみましょう。
左腕は前後に動いているだけだと分かります。
(弁護士)つまり左腕はずっとつり革をつかんでいたということですね?はい。
この映像の鑑定ではそうなります。
(中村)もし絵美が嫌だったら…。
(絵美)幸平さん。
私ね考えてみたの。
これから先の自分の人生を。
(絵美)そしたらね…。
幸平さんのいない人生は思い付かなかった。
絵美。
私の気持ちも一緒よ。
裁判が何年かかっても私は幸平さんと一緒にいる。
最後まで闘う。
ありがとう。
控訴審第4回公判で再び被告人質問が行われた
(弁護士)あなたは…。
(中村)ありませんでした。
彼女にメールを送ることに注意を奪われていたんだと思います。
(弁護士)ちなみに…。
(中村)そのままお付き合いをさせていただいて…。
(弁護士)いつです?
(弁護士)それは事件の日ですが何か理由があったんですか?私にとって苦しくつらい思い出の日になると思います。
しかし私を支えてくれて一緒に生きてくれると言ってくれた彼女と結婚をするということでこれから2人で生きていくという決意の日。
そして彼女にこれから毎年感謝できる日として最悪な一日を最良の一日に変えられると思い入籍しました。
(中村)この春で…。
(中村)しかしそれでも街なかで…。
この3年間私は私の無実が示されるように必死に生きてきました。
しかし私が本当に必死になりたいのは…。
(中村)だからお願いします。
私を学校に戻してください。
どうか私を教師に戻してください。

(絵美)ありがとうございます。
(母)気を付けて。
ゆっくり。
(絵美)お母さん。
ありがとう。
絵美のおなかには新しい命が宿っていた
(裁判長)主文。
原判決を破棄する。
被告人は無罪。
ありがとうございます。
(中村)皆さん。
ホントにありがとうございました。
ありがとうございました。
(絵美)よかったねぇ。
3年にわたる闘いでようやく勝ち取った無罪判決だった
(一同)よかった。
よかった。
(みの)すごいよね。
バス停に行ってさ「目撃者いませんか?」ってあの信念ね。
(峰)彼も彼女がいなかったらねあそこまで頑張れたかどうか。
(柴田)最初に示談を言っちゃってるじゃないですか。
(みの)そう。
でもあれも。
先生。
あれもあれでしょ。
(大澤)あれもねつまりやっている自覚があるから示談を申し込んだんじゃないかとみられがちなんですよ。
(関根)なるほど。
例えば酔っぱらってケンカしたとかだとお互いの意見をちゃんと聞くじゃないですか。
(関根)ところが痴漢の場合は女の人が「やった」と言うともうやった前提なんですよね。
泣き寝入りしちゃうことが多い。
(大澤)多いから。
(大澤)法律関係者。
特に…。
(みの)これは先生。
あれですか?判例っていうんですか。
判例としてはきちっと残ってくわけですか?
(大澤)残ってきますね。
最近といっても2〜3年前ですが。
(峰)例えば電車とかってカメラなんかないじゃないですか。
(大澤)そうですね。
(峰)絶対不利ですよね?
(大澤)そういう意味では…。
(大澤)これをどういう言い方をするかというと悪魔の証明。
悪魔の立証と。
(柴田)悪魔の立証?
(大澤)だから…。
じゃあ弁護側そんなことを。
無罪の立証ってできないじゃないか?そうではなくてあくまでも…。
(みの)まあやってないことを証明するのはホントに難しいと思いますよ。
よく言うじゃない。
疑われるようなことをしないのが一番なんですけど。
でも難しいですよ。
混んだ電車や何かで。
(関根)満員電車なんか特にね。
(柴田)そうですよ。
(みの)皆さん。
日本人ならば誰でも裁判員に選ばれる可能性があるんですよ。
あなたが裁判員に選ばれたとしたらあなたは死刑を下せますか?
男が耳かきサービスをする店の女性店員にストーカーとなって付きまといその女性と祖母を殺害した事件の裁判
(検察官)住居侵入。
刑法130条前段。
(検察官)殺人。
同法199条。
以上です。
実はこの裁判は全国的に注目されていた
それは一般市民が選ばれて判決を決める裁判員裁判で初の死刑求刑がされる可能性があるからだった
被害者2人の命と被告人の命の重さ
果たして下された判決とは?
検察は冒頭陳述で事件の経緯をこう主張した
被告人は2年前の2月ごろインターネットで耳かき店の存在を知って興味を持ち客として来店しました。
初めて来店したとき派手ではなく普通っぽい雰囲気のかずみさんのことが気に入りました。
(検察官)被告人は次第に来店回数や時間を増やしましたが…。
耳かき店とは女子大生などの若い耳かき小町たちが耳掃除耳つぼマッサージ頭のマッサージなどで極上の癒やしを提供するとうたった店
(森田)「今週の土曜日は夜6時から5時間予約お願い」
被害者のかずみさん個人のメールアドレスを聞き出し被告人は直接メールで予約を取るようになった
長時間店に入り浸る中プライベートな会話も交わすようになり安らぎの時間を求めて被告人はかずみさんにのめりこんでいった
週末だけだった通いもいつしか週に3〜4日になり長いときは1日7〜8時間も店にいたこともあった
(かずみ)おいしい?
かずみさんが別の街にある系列店で掛け持ちを始めると被告人はそちらにも通うように
今日これから向こうでしょ?
(森田)どうして?どうせ向こうで一緒だし。
どうして?別に平気でしょ?何で駄目なんだよ?
(森田)ねえ!ねえ!
(検察官)被告人は被害者を長時間指名するうちに耳かき店の外で一緒に食事をしたいと思うようになりました。
(かずみ)外で会うのは駄目なの。
いいかげんにして。
分からない。
分からない分からない。
(検察官)次の日も来店。
食事に誘うが彼女の対応にいら立って…。
(店長)お客さま!?
(検察官)被告人は直接会って謝れば再度店に出入りすることを許してもらえるだろうと考えました。
無理。
なぜここまで被害者に拒絶されるのか理解できなかった被告人
悩んで夜眠れなくなった
大切な安らぎの時間を奪われた
その思いがやがて…
なぜ被害者にここまで拒絶されるのか?
悩んで眠れなくなり許してもらえなければ大切な安らぎの時間が失われてしまうと考えた
被告人は店での会話で得た断片的な情報やかずみさんが自宅近くで写した携帯の写真からついに自宅を突き止めた
そして…
(森田)何でだよ?無理です!
(検察官)被告人はメールするが受信されないためメールアドレスを変更したと思い…。
そして被告人は…。
(検察官)犯行当日の朝被告人はペティナイフ果物ナイフハンマーをショルダーバッグの中に入れ電車で被害者の家に向かいました。
(検察官)右手で玄関の扉を開け鍵が掛かっていないことを確認するといったん閉め気持ちを落ち着かせおよそ10分後ショルダーバッグのチャックを開けいつでも凶器を取り出せるようにして玄関から押し入った。
(検察官)玄関扉を閉めた後靴を脱いで上がろうとしたところおばあさんに見つかり…。
(イト)あんた誰!?
(検察官)声を上げられました。
このまま騒がれると…。
(検察官)被告人はハンマーでその頭を5回殴りつけました。
さらに首を目がけて果物ナイフを16回以上振り下ろして首や顔面などをめった刺しにし即死させました。
かずみさんは2階の自分の部屋で寝ていた
(かずみ)やめて!やめて!
(検察官)被害者は「やめて」などと何度も叫び抵抗しましたが被告人は「この野郎」などと怒鳴りながらペティナイフで少なくとも5〜6回突き刺して気管を断裂させるなどしました。
被告人が被害者の家に侵入し…。
(検察官)今回の事件の争点は…。
家に侵入。
2人を殺害した事実について争う点がなく争点は量刑。
「どのような処罰にすべきか?」ということ
裁判員制度が開始されて初めて一般市民の裁判員が死刑か否か被告人の生死を決める厳しい判断を迫られることになった
続いて弁護人による冒頭陳述
(弁護人)被告人は犯行後正気に戻り当日の夜から反省し泣いています。
(弁護人)果たして…。
死刑回避を主張する弁護側
検察は遺体の写真と凶器を示し犯行の残虐性を訴えた
写真の性質上裁判員のモニターにだけ映し出された
(検察官)イトさんの写真です。
医師によると死亡まで2〜3分。
現場における即死と認定されました。
(検察官)かずみさんの写真です。
(検察官)少なくとも5〜6回は刃物を突き刺してます。
ハンマーは長さ26cmで血液ようのものが付着。
果物ナイフは刃の長さ9.5cmで根本からわん曲している。
ペティナイフは刃の長さ13cmで血液ようのものが付着している。
死刑か否かを左右するのが祖母の殺害
それは偶発的なものなのか?
はっきりとした殺意を持ってのものだったのか?
傍聴席にはかずみさんの父親もいた
こう語ったという
耳かき店の店長や同僚が検察側の証人として呼ばれた
(検察官)店ではどんなサービスを?
(店長)耳かき店ですので耳のエステと顔肩手のマッサージなどです。
(検察官)性的サービスは?
(店長)一切ありません。
(検察官)勤務態度は?
(店長)一番に出勤して掃除を手伝うとかみんなが嫌がることを率先してやる子でした。
表裏もなくお客さまからも好かれてました。
(店長)はい。
(森田)店のルールというけどそれは君の意見だろ?
(店長)いえ。
(森田)ホントは僕と彼女の間を裂きたいんだろ?
続いてかずみさんと一緒に店で働いていた女性が証言台に立った
あのさ。
僕のことを「カッコ良くない」「普通」「カッコイイ」で評価するとどの辺にいるのかな?
(かずみ)うーん。
普通よりちょっと上かな?何だよ?そんなに低いのかよ?どうなってんだよ?おい。
ごめん。
それ以外に何か…。
(女性)系列店に行く前に夜中も入るんだから横で一緒に寝ようとか彼女が寝ていて起きたとき顔が近くにあってキスされたかもしれないと言っていました。
裁判長からも質問が出た
(女性)ねえ?かずみさ何でそんなに頑張んの?
(かずみ)うーん。
だから…。
(検察官)被告人に対してはどう思いますか?
(検察官)処罰については?
検察側は身勝手な思いからストーカーをし明確な殺意を持って2人を殺害したという主張
だが第3回公判では…
弁護側による被告人質問で被告人は検察の主張に反論していく
(弁護人)犯行後は自殺を考えましたか?
(森田)はい。
(弁護人)どうして思いとどまったんですか?今回の事件は…。
それを…。
(弁護人)なぜ食事に行くことになったんですか?
(弁護人)約束の日かずみさんの様子は?風邪をひいてぐったりしていました。
被告人は周りに聞こえないよう携帯電話のメモ機能を使いかずみさんに聞いたという

(弁護人)帰り際にかずみさんに何て言いましたか?
(弁護人)その後あなたはどうしました?
(弁護人)返事はあった?
(森田)はい。
「もう無理です」と。
(弁護人)それでどうしました?
(森田)同じ内容のメールをしました。
(弁護人)そしたら?
(森田)また「もう無理です」と返ってきました。
「これでメール最後にします」「もう店に来ないと言ったじゃない」というメールでした。
被告人は付きまとったのは恋愛感情ではなく出入り禁止になった理由を知りたかっただけと主張
さらに事件当日についても…
(森田)扉を閉めて廊下に上がって左側に上がったところでおばあさんに見つかりました。
(イト)あんた誰!?
(弁護人)そのときどう思いましたか?
(弁護人)おばあさんがかずみさんに会うのに…。
いいえ。
おばあさんの。
おばあさんの…。
(弁護人)ハンマーでたたいたということ。
イエスかノーで答えてください。
(森田)そうです。
(弁護人)何回たたいた?
(森田)覚えてません。
(弁護人)だいたい何回たたいたか覚えていない?
(弁護人)ハンマーの後にナイフを使った?はい。
(弁護人)何回刺した?
(女性)人殺し!もう嫌だ。
恐ろしい。
(職員)裁判の進行の妨げになります。
退廷してください。
(女性)人殺し!
その後も殺害状況についての質問が続くが被告人は肝心なところで…
弁護側は被告人は犯行時パニック状態だったと主張した
遺族側の意見陳述が始まった。
まずは…
(おじ)それは…。
そしてイトさんの妹も証言台に立ったが途中で泣き崩れ前もって書いた意見陳述を読むことができなくなった
そこで女性検察官が代わって読み始めた
遺族の悲痛な訴えが法廷内に響いた
事件後1カ月の間生死の境をさまよい亡くなったかずみさん
毎回裁判を傍聴してきたかずみさんの父親の意見陳述を代理人が代読した
(代理人)「私が真っ先に思い出すのは…」
家族にとって2人がどれだけ大切な人だったのか?
そしてどれだけ悔しいことだったのか?
そして検察による論告求刑
死刑か無期懲役か?検察はどちらを求刑するのか?
死刑求刑か否か?専門家でも迷う難しい裁判
(検察官)かずみさんとの関係を修復できないのは全てかずみさん側にあると考えました。
被害者に落ち度はなく身勝手で自己中心的な犯行であり誠に理不尽である。
来店を拒んだかずみさん側にまるで落ち度があるように主張していました。
(検察官)検察側としては…。
死刑を求刑します。
続いて弁護人による最終弁論が行われた
弁護人は犯行時被告人がパニック状態だったこと犯行後深く後悔していることを主張。
その上で…
(弁護人)このような…。
被害者の命の重さ。
そして被告人の命
裁判は…
(みの)今日本が抱えている大きな問題たくさんあります。
(峰)僕はやっぱり娘を持ってるんでそれはあのう。
今裁判にいらしてたお父さんの気持ちと…。
いや。
あのう。
同じで許すことは絶対にできないですね。
(みの)できないね。
(峰)絶対にできないですね。
僕が裁判員だったら絶対死刑って言います。
凶器を持って準備して家まで行ってますからね。
そこでパニックになったどうのこうのって言われても。
これは許せないですよね。
(柴田)犯人の人の命が大事っていつもこういうときに必ず言います。
じゃあ殺された人はどうなの?何の罪もないのに。
殺された人のそっちの命の方が私は大事だと思うんです。
生き残った加害者の人格がどうの命がどうのこうのってふざけんじゃない。
私は娘いますけど許せない。
(関根)許せないですよね。
(みの)命は命をもって償ってくれと言いたくなります。
(柴田)言いたくなる。
(峰)やっぱり加害者…。
人権派といわれる人たちが擁護したりしますけど。
やっぱり被害者って…。
いなくなっちゃってるわけですもんね。
そこを絶対にいろんな形で保護していかなかったらこの日本がおかしくなりますよね?そう思う。
(大澤)あのう。
いわば…。
われわれ…。
そういう認識がされてきている。
私は犯罪被害者の方の運動をしてきてる人間ですからそのことを強く言いたいんですけど。
それが始まってから…。
(大澤)なかなか…。
(峰)死刑ってあれですよね?何人あやめたかっていうのでもあるみたいなこと言いますよね?
(峰)無期懲役ってどのぐらいなんですか?
(大澤)実際は有期懲役の最高刑よりちょっと出た。
今では…。
(柴田)私思うんですけどああやってもしもそのう。
何だっけ?その無期懲役になって…。
その後をちゃんと見といてほしいんですよ。
出て。
十何年なり二十何年なり三十何年なり入って。
だけどその後出てきたときにホントにあの人格は直ってるかどうか?それが私たち普通に生きてる人間たち。
(みの)どうもね「罪を憎んで人を憎まず」
(柴田)建前でしょ。
(みの)そういう建前がどうしても日本の場合強いような気がしますよね。
こういう番組にしていただくとね裁判ってものを皆さん自分のことのように考えられるじゃないですか。
で今まで出された…。
これが大事だと思う。
この番組の意味はそこにもあると僕は思ってます。
(みの)さて皆さん。
実際の裁判ではいったいどんな判決が下されたのか?死刑か?あるいは無期懲役か?裁判員はどちらを選んだのかこれから見ていただきます。
そして迎えた判決の日。
果たして…
(裁判長)主文。
無期懲役。
裁判員たちが出した結論は…
(裁判長)よって当合議体は主文のとおり被告人を無期懲役に処することとした。
以上で終わります。
結局検察側は控訴を断念し…
被害者遺族の…
裁判員制度が始まって以来この事件のように私たち誰もが被害者や被告人の命の重さを見詰めねばならない時代がきている
2015/03/13(金) 21:00〜22:52
関西テレビ1
赤と黒のゲキジョー・号泣裁判[字]

本当の裁判記録を基にドラマ化!法廷は涙に包まれた▽認知症母を壮絶介護!なぜ息子は母を殺さなければならなかったか▽悔しい…ストーカー殺人遺族の悲痛な叫び

詳細情報
番組内容
 事件は特別な人の特別なことではなく、突然誰でも巻きこまれるもの。この番組は法廷が涙に包まれた実在の裁判記録をもとに3つの事件を完全再現化し、加害者、被害者、裁判員・・・それぞれの立場ならどうするのか考えていく。

 まずは2006年に起こった「認知症母殺害心中未遂事件」。母の認知症が悪化した被告は休職し介護をするが、生活保護が受けられずお金がなくなりついに心中を決意してしまう。結果被告だけは
番組内容2
死にきれず・・・。母を愛し続けた被告の想いが法廷で明かされた。
 続いては2011年に起こった「バス車内痴漢えん罪事件」。教師だった被告はバスに乗車中突然痴漢の疑いをかけられる。しかし被告の恋人と生徒たちは被告の無罪を信じた。支えられた被告は勝ち目のないと思われた戦いを始めるのだった。
 最後は、2009年に起こった「耳かき小町殺人事件」。
番組内容3
秋葉原耳かき店員にほれ込み、ストーカー行為を繰り返した被告は彼女とその祖母を殺害。裁判員制度が施行されて初めて死刑を争った注目の裁判。死刑か無期懲役か。被害者の命と被告の命・・・“命の重さ”を問われた裁判員たちが出した判決は!?
出演者
【司会】
みのもんた 

【ゲスト】
峰竜太 
関根勤 
柴田理恵 
筧美和子 

【専門家】
大澤孝征(弁護士) 
結城康博(淑徳大学教授)
スタッフ
【編成企画】
水野綾子 

【プロデューサー・総合演出】
近澤駿 

【演出】
武田幹治 

【制作著作】
ローリング 

【制作】
フジテレビ

ジャンル :
バラエティ – トークバラエティ
ドキュメンタリー/教養 – ドキュメンタリー全般
ドラマ – 国内ドラマ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

OriginalNetworkID:32724(0x7FD4)
TransportStreamID:32724(0x7FD4)
ServiceID:2080(0x0820)
EventID:23336(0x5B28)

カテゴリー: 未分類 | 投稿日: | 投稿者: