NHKニュース おはよう日本 2015.03.14


金沢駅の現在の様子です。
多くのファン、そして利用客の視線の先、北陸新幹線です。
東京行きの502号、これ、上りのかがやきとしては2番列車になります。
ああ今、滑るように金沢駅、発車しました。
この白、アイボリーホワイト、空色、銅色のボディーが、どことなくきょうは、誇らしげに見えます。
そして遠くから見てみましょう。
今発車した列車です。
この列車、終点、東京駅にはおよそ2時間半後の9時32分に到着する予定です。
きょう、金沢駅から出発する午前中の指定席の列車、ほぼ満席となっているそうです。
ゆっくりと東京へ向けて走りだしていきます。
おはようございます。
さあ、お伝えしましたように、北陸新幹線が開業しました。
けさ、開業した区間ですけれども、長野から先、こちらご覧いただきましょう。
長野から先の金沢までの区間となります。
これまで東京・金沢間は、最も速い直通列車かがやきで、およそ2時間半で結ばれることになります、これで。
これまでよりも1時間20分短縮されることになります。
東京から北陸が、ぐっと近くなった気がしますよね。
金沢駅では、けさ出発式が行われました。
きょう午前3時過ぎの金沢駅です。
一番列車の発車まで、まだ1時間半ありますが、すでに大勢の人が列を作っています。
開業の瞬間に立ち会おうと、列は駅の外まで伸びています。
新幹線の改札が開くと、乗客たちが次々とホームに向かっていきました。
そして1番列車の出発式が開かれました。
午前6時過ぎに、金沢発の1番列車、かがやき500号が、東京に向けて出発しました。
その1番列車が途中で停車した最初の駅、富山駅では。
北陸新幹線が延伸した長野駅でも、一番列車の自由席を確保しようと、朝早くから100人以上が列を作りました。
北陸新幹線の車両はアイボリーホワイトや空色といった、日本の伝統的な色遣いを意識したデザインとなっています。
東京からの一番列車も、午前8時46分に金沢駅に到着する予定です。
では現地から伝えてもらいましょうかね、再び北陸新幹線の上りの始発駅、金沢駅から中継で伝えてもらいます。
越塚さん。
北陸新幹線かがやきが停車する金沢駅です。
北陸新幹線の開業で、石川県ではこれまでの2倍、年間およそ500万人の観光客を見込んでいます。
一方で、移動時間が短くなることから、日帰り観光客が増えることも考えられているんです。
地元では、宿泊客を増やそうと、あの手この手の戦略が練られています。
加賀百万石の城下町、金沢。
力を入れているのが、泊まってこそ満喫できる、夜の観光です。
日本三名園の一つ、兼六園では、新幹線開業に合わせて、ライトアップが始まります。
季節ごとに変化する、兼六園の風情を夜にも堪能してもらうねらいです。
ご乗車誠にありがとうございます。
こうした夜の観光スポットをまとめて楽しめるバスも運行。
運転手みずから、お勧めスポットを案内します。
宿泊してもらうための戦略は、朝も続きます。
兼六園の隣にある飲食店では、40年ぶりに朝食を出すように。
地元の名物、治部煮など、石川県の食材をふんだんに使った朝ごはんです。
能登半島にある志賀町でも、北陸新幹線で訪れた客を呼び込むためのサービスを始めました。
着目したのは立地。
周辺の観光地に近いという地の利を生かしました。
レンタカーで訪れて志賀町に宿泊すれば、最大5000円の宿泊代を助成することにしたんです。
町を観光の拠点にしてもらうのがねらいで、4月から本格的な運用に踏み切ります。
このほかにも、昔ながらの町家や古民家を生かした宿泊施設も増えています。
北陸新幹線の開業を機に、石川県独自のさまざまなおもてなしが始まっています。
金沢駅からお伝えしました。
越塚アナウンサーも、ネクタイもあれ、新幹線の銅色にかけているんでしょうかね。
さあ、番組の冒頭でご紹介しました、かがやき502号、金沢駅を午前7時に出発して、もう実は予定どおりですと、富山県に入っているんですよね。
富山県の新高岡駅付近を走っていると見られます。
かがやきが次に停車する富山駅から中継でお伝えします。
こちら、北陸新幹線の開業に合わせて、新しく出来た富山駅です。
すでに2本の新幹線が、東京に向けて出発しました。
このあと8時26分には、東京からの1番列車が到着します。
さて、ここ富山では、新幹線開業が、企業の在り方や、働く人たちの暮らしぶりにも影響を与えています。
東京と北陸を結ぶ時間が大幅に短縮されることから、首都圏から富山に本社機能を移す企業が相次いでいるんです。
富山県黒部市にある、ファスナーなどを製造する大手メーカーの工場です。
本社機能の一部を、東京から移転させました。
移転先に選ばれた理由は、新幹線の開業で、格段によくなる首都圏からのアクセスです。
すでに80人の社員が、東京から移って働いています。
本社機能の移転は、メーカーとして大切な、生産拠点の環境改善につながりました。
東京から転勤してきた人事部長は、組合と直接対話して素早く判断。
社員の働きやすさを追求しています。
この移転によって暮らしぶりが大きく変わった社員もいます。
脇本歩さんはおととしの6月、3人の家族と共に、横浜市から引っ越しました。
東京勤務のときには通勤時間が電車で1時間半。
今では自宅から車で10分です。
通勤は、往復で3時間近く短くなり、家族と過ごす時間を楽しめるようになりました。
新幹線の開業が決め手となった本社機能の一部移転。
会社のトップは、大幅に向上したアクセスを、販路の拡大や経営判断のスピードアップにつなげたいと話しています。
VTRで紹介した企業は、4年前の東日本大震災をきっかけに、災害リスクを分散させる観点から、本社機能の移転を検討し、新幹線でぐっと近くなる富山を移転先に選んだということです。
ここまで富山からお伝えしました。
さて、北陸新幹線以外にも、けさ、東京でも新たな路線が開業しました。
上野東京ラインです。
上野駅と東京駅の間のおよそ4キロを結び、JRでは、並行して走る山手線などの混雑緩和につながるとしています。
こうして、新たな路線が華々しく開業する一方で、お別れする列車もあります。
東京・上野と札幌を結ぶ寝台特急北斗星です。
最後の定期運行に、多くのファンが別れを惜しみました。
昨夜の上野駅です。
およそ3000人が詰めかけました。
東京と北海道をおよそ16時間かけて結んできた北斗星。
個室の寝台や、食堂車を備えた豪華列車の先駆けとしてデビューしました。
しかし、北海道新幹線が来年開業するのに伴って、定期運行から引退することになりました。
この北斗星に、旅行会社の添乗員として、120回以上乗ってきた永山茂さん。
最後の走りを見送りました。
北斗星の引退で、昭和33年から運行が始まったブルートレインは、臨時列車を除いて、半世紀以上の歴史に幕を閉じることになります。
最後の北斗星は、現在も走り続けていて、上り列車、下り列車ともに、午前11時過ぎに、終着駅に到着する予定です。
北斗星だけではないんですね。
トワイライトエクスプレス、それからはくたかやほくえつといったこの3月で引退する列車も数多くあります。
利用した方、それからファンの方はもちろんなんですけれども、運転士さんだったり、車掌さんだったり、整備士さんだったり、関わった人たち皆さんの心には、いつまでも走り続けるんじゃないかなというふうに思いますね。
ですよね。
そして北陸新幹線も同じようにこれから愛され続ける列車になってほしいですよね。
その北陸新幹線、金沢よりも先に伸びることが決まっていて、福井県の敦賀を結ぶ区間が、平成34年度に開業する見通しです。
ここまでは北陸新幹線の開業についてお伝えしました。
次のニュースです。
大阪市に本社がある東洋ゴム工業が製造販売した建物の揺れを抑える免震装置が、国に認定された性能を満たさず、一部の認定が不正に取得されていた問題。
国土交通省は、装置が使われている建物の安全性を調査するよう会社に求めるとともに、製造販売に至った経緯を調べることにしています。
国土交通省はきのう、大阪・西区にある東洋ゴム工業が、平成15年から23年にかけて、国の認定を受けていた免震装置に、求められる性能を満たしていない製品があり、一部の認定が不正に取得されていたと発表しました。
国土交通省によりますと、問題の免震装置は、全国18の都府県にある、マンションや公共施設など55棟の建物で使われ、中には揺れを抑える性能が基準の半分程度しかない装置もあるということです。
免震装置は、建物の土台部分に組み込まれ、通常は交換が可能ですが、建物の構造は装置の性能も考慮して設計されていることから、国土交通省は東洋ゴム工業に対して、それぞれの建物の安全性に問題がないか調査するよう指示しました。
今回の不正について東洋ゴム工業は、担当者が意図的にデータを改ざんしたという見方を示しています。
国の認定を受けた製品は、企業側に基準を満たしたものを販売する責任が生じるため、国土交通省は、社内の品質管理の態勢など、製造販売に至った経緯を調べることにしています。
今回の問題について専門家は。
安全保障法制の整備に向けた与党協議で、座長を務める自民党の高村副総裁は、今月中に与党としての考え方の方向性を取りまとめるため、来週20日に案を提示する意向です。
一方、公明党は国際法上の正当性などの3原則を掲げて、自衛隊の活動の拡大に歯止めをかけたい考えで、高村氏と座長代理を務める公明党の北側副代表との調整が、取りまとめに向けた鍵を握るものと見られます。
与党協議はきのうまでに5回を重ね、政府側はいわゆるグレーゾーン事態への対処、自衛隊による外国軍隊への後方支援、集団的自衛権の行使について法整備の全体像を示し、説明を行ってきました。
これを受けて、自民党の高村副総裁はきのう、共通認識ができていることについて具体的な方向性を取りまとめたいと述べ、今月中に与党としての考え方の方向性を取りまとめるため、来週20日に案を提示する意向を示しました。
高村氏は先週、次のように述べています。
一方、公明党は、自衛隊の活動の拡大に歯止めをかけるため、国際法上の正当性などの3原則を掲げており、国連決議に基づかない活動を後方支援する場合に、国際法上の正当性をどう担保し、自衛隊が海外での邦人救出などに当たる際に、自衛隊員の安全確保をいかに図るか、法律に明記するよう求めています。
公明党の北側副代表は、集団的自衛権の行使などを巡って、先週このように指摘していて、武力行使の新3要件に該当する事態について、国民にわが国が武力攻撃を受けた場合と同様な深刻、重大な被害が及ぶことが明らかな状況とした政府の答弁などを重視する姿勢を見せています。
礒崎総理大臣補佐官はきのう、与党協議に出席したあと、記者団に対し、今後、高村座長と北側座長代理がよく議論したうえで、来週20日にペーパーが出てくるという見通しを示しており、両氏の調整が与党としての考え方の方向性の取りまとめに向けた鍵を握るものと見られます。
国連加盟のほぼすべての国が参加して、今後、各国が取り組むべき防災や減災対策の指針について話し合う、国連防災世界会議が、きょうから仙台市で開かれます。
世界各地で災害が相次ぐ中、各国がどのように連携して被害を減らしていくのか議論され、日本政府も、東日本大震災を教訓に、事前の防災対策の重要性などを訴えることにしています。
国連防災世界会議は、およそ10年ごとに開かれ、ことしで3回目です。
100人を超える首脳級や閣僚級をはじめ、国連に加盟するほぼすべての国の代表が参加し、きょうから5日間、仙台市で開かれます。
きょうは午前中、天皇皇后両陛下をはじめ、各国の代表や国連のパン・ギムン事務総長、安倍総理大臣などが出席して、開会式が行われます。
その後、各国の代表が意見を表明し、この中で安倍総理大臣は、東日本大震災での各国からの支援に感謝を述べたうえで、日本の知見や技術を生かして、各国の防災対策に貢献していく考えを述べることにしています。
国連によりますと、過去10年間に世界各地で相次いだ災害で、およそ70万人が犠牲となり、経済的損失は、日本円でおよそ168兆円に上っています。
会議ではこうした被害を各国がどのように連携して減らしていくのか議論され、最終日に具体的な方針を採択する予定で、日本政府も東日本大震災を教訓に、事前の防災対策やより災害に強いまちづくりの重要性などを訴えることにしています。
会場では期間中、さまざまな展示やシンポジウムが開催され、防災について学ぶことができます。
その中の一つ、東日本大震災の被害の実態や、復興の現状について発信する展示を、中継でお伝えします。
津波で押し流されたがれき。
震災から2週間余りたった宮城県沿岸部の光景です。
目の前に立つと、津波の威力、感じます。
震災を世界の人に感じてもらいたいという思いが込められています。
この展示会場では、東日本大震災の被害の大きさを知ることができます。
このモニターでは東日本大震災と国内外の地震、比較することができます。
例えば阪神・淡路大震災と比較してみますと、マグニチュード9に対して、阪神・淡路大震災は7.3。
亡くなった人の数、1万8000人余りに対して5000人余り。
そのほかにも壊れた家の数や被害額なども示されています。
こうして比べてみると、いかに東日本大震災の被害が大きかったのかというのが感じ取ることができます。
そうですね。
震災の被害を受けた東北。
ここから、どう前に進んでいくのか。
市町村の復興の取り組み、こちらで展示されています。
例えば、仙台市の取り組みを見てみますと。
こちら、下の部分は沿岸部の地図になっています。
上は海、下は陸、この青の部分は浸水したエリアになっています。
海から、この津波が押し寄せていくと、内陸奥深くまで深く行くんです。
では、どうやってこの復興、行われているのかというと、多重防御です。
沿岸部分には防潮堤、内陸にはかさ上げした道路が造られて、何重にも防御をしているんです。
こうした展示、被災地のクリエーターの方たちが製作しました。
メンバーの一人、佐藤さんです。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
世界の人たちにこの展示、どう感じてもらいたいですか?
このパビリオンでは、東北の歴史や地理的な特徴に基づいた数多くの復興の在り方をご紹介しております。
それらの情報や記憶を紡いで、未来へとつなげていくということをお伝えしたいと思っております。
ありがとうございます。
ありがとうございます。
展示はこのあと10時から始まります。
仙台から中継でお伝えしました。
18日までの期間中、これらの催しは午前10時から午後8時まで、最終日は午後3時まで行われます。
入場は無料だということです。
スポーツ、筒井アナウンサーです。
おはようございます。
まずはこちら。
大リーグ・レンジャーズのダルビッシュ有投手です。
右ひじのじん帯の修復手術を受けることになりました。
復帰には1年以上かかる見通しで、今シーズンの登板は、絶望的となりました。
ダルビッシュ投手は今月5日のオープン戦で初登板し、1イニングを投げたあと右腕の張りを訴え、精密検査の結果、右ひじのじん帯を痛めていることが分かりました。
そのあと、3人の医師の診察を受けるなどした結果、じん帯の修復手術が必要と診断されていました。
手術は今月17日に行われるということです。
ダルビッシュ投手のメジャー復帰は、来年5月ごろになる見通しで、今シーズンの登板は絶望的となりました。
今シーズン活躍が見られないのは、ファンとしては残念ですけれども、その次のシーズンに向けて、なんとか回復を願いたいですね。
過去には、和田投手や藤川投手も同じ手術をして、復帰を果たしていますから、われわれもゆっくり待ちたいですね。
次はジャンプ、高梨沙羅選手ですね。
ワールドカップの最終戦で、3年連続の総合優勝、狙いました。
高梨は今シーズンの総合ランキングでここまで2位。
逆転での総合優勝を懸けて臨みました。
その1回目。
伸ばしていきます。
いいですよ。
128メートルを飛んで、トップに立つんですね。
そして2回目。
これも高いジャンプ。
今度も飛んで127メートル。
2本そろえた高梨は、4大会連続、通算30回目の優勝です。
ありがとうございます。
笑顔も見えますね。
しかし、ワールドカップの総合得点では、トップに34ポイント届かず、3年連続の総合優勝にはなりませんでした。
悩んだシーズンということばがありましたが、シーズン序盤に、特にね、苦しんだ時期、本人もあったそうなんですけれども、それでも4大会連続の優勝で終えた、本当、来季につながる終わり方でしたね。
スポーツをお伝えしました。
続いて気象情報です。
きょうも一日、お天気、変わりやすくなりそうですね。
南さん、お願いします。
きょうは東日本や西日本では雷雨の所がある見込みです。
午前3時の天気図です。
北日本はまだ西高東低の弱い冬型の気圧配置が続いています。
山沿いなどを中心に、きょうの日中も、にわか雨やにわか雪の降る所がある見込みです。
また西日本や東日本は、高気圧と高気圧の間に入って、上空には冷たい空気が流れ込んできています。
きょうの日中は、雷を伴った強い雨の降る所があるでしょう。
現在の雨雲や雪雲の様子です。
北日本の日本海側には、雨雲や雪雲があって、山沿いを中心に現在、雪が降っています。
また西日本は、雨雲に覆われて、また関東の南、伊豆諸島付近には発達した雲が見られます。
雷を伴っていますので、雷雨に注意が必要です。
きょうの雨や雪の移り変わりです。
北日本の日本海側、山沿いを中心に雪が降るでしょう。
朝のうちは西日本を中心に雨が降りますが、お昼ごろになると、東海や近畿などでも雨が降り、雷を伴う所があるでしょう。
標高の高い所は雨ではなく、雪が降る見込みです。
そして夕方以降になると、雨雲自体は東の海上へ抜けていくでしょう。
ただ、北日本の山沿いは夕方から夜の初めごろまでは、まだ雪の降る所がある見込みです。
2015/03/14(土) 07:00〜07:30
NHK総合1・神戸
NHKニュース おはよう日本[字]

北陸新幹線が開業。宿泊客を増やそうとする石川県内の取り組みなどを、駅からの中継を交えて伝える▽東日本大震災の教訓を発信する国連防災世界会議を中継を交えて伝える。

詳細情報
番組内容
北陸新幹線が開業。金沢駅と富山駅からの中継を交え、宿泊客を増やそうとする石川県内の取り組みや、本社機能の一部を富山県に移した企業の動きなどを伝える▽ブルートレインのなかで唯一、定期運行されてきた寝台特急「北斗星」が引退。ラストランの様子を伝える▽仙台市で開かれる国連防災世界会議。世界的な防災の戦略を議論するとともに、東日本大震災の教訓を発信する会議について中継を交えて伝える。
出演者
【キャスター】近田雄一,和久田麻由子,【スポーツキャスター】筒井亮太郎,【気象キャスター】南利幸

ジャンル :
ニュース/報道 – 定時・総合
ニュース/報道 – 特集・ドキュメント
スポーツ – スポーツニュース

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