週刊 ニュース深読み「見えない“子どもの世界”〜川崎中1殺害事件から考える〜」 2015.03.14


開業の日を迎えた北陸新幹線。
金沢駅には早朝からおよそ5000人が集まりました。
1番列車の発車まで、まだ1時間半ありますが、すでに大勢の人が列を作っています。
1番列車に乗る乗客たちが、次々とホームへ。
高鳴る気持ちが、鼓動が伝わってきそう。
そして、午前6時。
今、北陸新幹線が動き出しました。
上りの1番列車、かがやき500号が、東京に向けて出発しました。
1番列車の通過を待つ沿線の人たち。
横断幕を掲げて歓迎しました。
あっ、来た来た!
待ちに待った新幹線だったんですね。
見えない。
東京駅からも午前6時過ぎに下りの1番列車が出発しました。
金沢駅には午前8時46分に到着する予定です。
おはようございます。
週刊ニュース深読みです。
ここにも鉄道ファンの方が。
気分を盛り上げようと、イメージでかぶってみました、いかがでしょうか?さあ、ところでこの北陸新幹線で運転されている車両なんですけれど、実はね、もうすでにご覧になったという方も多いんです。
というのは、これ、北陸新幹線のために開発された車両なんですが、1ねんまえから一足先に東京・長野間で運転されていました。
走ってたんですか?
ちょっとこちら見てください。
今の東京・長野間ですね。
今回、開通するのが、長野と金沢のおよそ230キロの区間です。
東京と金沢は、最短で、これまでより1時間20分ほど早いおよそ2時間半で結ばれるということなんですね。
飛行機も早いですけど、列車には列車の、車窓の楽しみがありますよね。
ちょっとね、こちら北陸ならではの景色、ご覧ください。
何が見えるんでしょう?
3000メートル級の山々が連なる立山連峰。
立山連峰、見えますか?
ですね。
そしてその反対側からは、一面に広がる日本海が望めるんです。
これは楽しみですね。
もう片方には山、海、山、海。
で、北陸新幹線の開業で沿線各地では何が起きているのか。
東京から順に見ていきます。
決まってるのでやります。
出発進行!東京の旅行会社です。
首都圏と北陸を結ぶ旅行プランの予約数が、去年のおよそ5倍に増えているということです。
そこでパンフレットを増刷。
体験ツアーなども充実させました。
こちらは長野駅です。
これまでの終点から通過地点に変わり、うかうかしていられません。
そこで北陸新幹線の開業に合わせて、駅ビルを改装しました。
長野の特産品が楽しめる店舗をそろえ、観光客を呼び込もうというのです。
おやきにおそばにお酒ですね。
新潟県には、上越に続いて2本目の新幹線が通りました。
これ、上越妙高駅前の通りなんですが、150本ののぼりが並べられました。
これ、メッセージが書かれているんですが、寄せたのは、地元の人たちおよそ1500人に上ります。
のぼりだけに?
新幹線に夢を乗せて。
友達と知らない場所へレッツゴー。
今度は富山。
富山県は開業に合わせ、こんなPR動画をインターネット上で公開しました。
これ、撮影に参加したのは、県民およそ3000人。
すごい。
沿線など72か所で撮影が進められたということなんです。
この動画の一方で、開業のPRに一役買おうと、こんな動画も作られています。
踊ってるんですよね。
これ、名付けて、とやまde踊ってみた。
という動画?
地元の高校や大学に通う女性6人が製作したんです。
県内の観光スポットでダンスを披露する動画で、これ、富山県も支援しています。
今度は金沢。
新幹線は金沢へ。
沿線の小高い丘には、新幹線を眺められる公園が作られました。
公園をわざわざ作っちゃったんですか?
来た、来た!すげぇ!速い!
夢中ですね。
観光スポット、金沢城では明治時代に火災で焼失した城門を、開業に合わせて復元しました。
新幹線の開業は街の景色を変えています。
そして最上級の客室、グランクラスの乗務員も、準備は万端です。
金沢に新たに営業所を置いたJRの子会社が、出発式を行いました。
頑張ろう!
そして新幹線はまだ開業していませんが、金沢から特急で40分台で行ける福井。
新幹線を降りた観光客に、少し足を伸ばしてもらおうと。
なんですか?恐竜?恐竜ですよね。
そうなんです。
駅前に巨大な恐竜のモニュメントを登場させました。
福井県は、恐竜の化石が多く発掘されるんですね。
この北陸新幹線なんですが、金沢から西に延伸する工事も進められています。
こちらです。
金沢と福井県の敦賀の間の区間は平成34年度に開業することが決まっています。
さらに金沢と福井の間、このオレンジの区間については、開業時期を早められないか、現在、検討されているということです。
次です。
今週、3月11日、東日本大震災、そして福島第一原子力発電所事故の発生から4年となりました。
毎月11日に行われている一斉捜索。
この日も行われました。
これまでに死亡が確認された人は、1万5891人、行方不明者は2584人に上っています。
岩手県山田町で、漁業を営んでいる五十嵐康裕さんです。
震災当日、船を守るため自宅に家族を残して、1人で沖に出た五十嵐さん。
2日後に戻ると、家族5人は自宅とともに津波に流されていました。
妻と2人の子どもは行方不明のままです。
自宅があった場所で祈りをささげた田倉晴昌さん。
津波で息子を亡くしました。
東京で開かれた政府の追悼式。
宮城県の菅原彩加さんは、母を亡くしました。
津波を前に、がれきに足を挟まれた母を置いて、避難せざるをえませんでした。
多くの人たちが、今も避難生活を続けています。
被災地で最大規模およそ1000世帯が暮らす仮設住宅でも、11日、慰霊の集いが開かれました。
仮設住宅などでの避難生活を余儀なくされている人は、全国でおよそ22万9000人に上ります。
そして東京電力福島第一原子力発電所で起きた事故。
その原発からおよそ15キロ、福島県川内村の丘からふるさとの方向を見つめる坂本恭啓さんです。
坂本さんは、今も避難指示が続く富岡町の出身です。
ふるさとのそばで暮らしたいと、富岡町を望めるこの場所に、去年、引っ越してきました。
福島第一原発では、増え続ける汚染水が依然として深刻な問題で、東京電力は当初、今月末までとしていた処理の目標を断念しました。
津波で被害を受けた、福島県南相馬市にある水田では、以前、稲作をしていた農家が、再開を目指してがれきを取り除いていました。
仙台市では、きょうから国連防災世界会議が始まります。
きのうの準備会合では、会議で取りまとめる世界が取り組むべき防災対策の指針について、議論が行われました。
次です。
次はこちらです。
いないいないばあ。
読んだことがあるという方も多いと思います。
私もよく、出産のお祝いにこれ、選びますね。
さらにですね、そのほかにも、こちら。
龍の子太郎ですとか、ちいさいモモちゃん。
龍の子太郎は、私は小学校のときに、劇をしたことがあるんですけれども。
というように、皆さん、子どものころに親しんだとか、今、お子さんに読み聞かせをしているという方というのも多いのではないでしょうか。
本当にお世話になりました。
これらの作品を生み出した児童文学作家の松谷みよ子さんが、老衰のため89歳で亡くなりました。
親から子へ、そしてまたその子へ。
愛され続ける作品を生み出した生涯でした。
今、こちらの図書館では読み聞かせが行われています。
定期的に開かれている読み聞かせの会。
亡くなったことを受けて、急きょ、松谷さんの作品が題材に選ばれていました。
雨こんこん降ってるもん。
うそっこだけど降ってるもん。
松谷みよ子さんは、大正15年、東京・神田に生まれました。
戦時中、疎開先の長野県で児童文学を学び、25歳で作家としてデビューしました。
代表作の一つ、いないいないばあ。
この作品では、さまざまな動物がいないいないばあをします。
いないいないばあ。
こんこんぎつねもいないいない、ばあ。
赤ちゃんから親しめる作品作り。
生前のインタビューで松谷さんは、子どもと同じ目線に立つことの大切さを話しています。
昭和39年に発表されたちいさいモモちゃん。
50年以上にわたって5つの続編が発表されましたが、実はこのシリーズ、自身の家族がモデルになったといいます。
中では両親の離婚についても描かれていました。
それまでの児童書としては、異色の内容でした。
ママとパパは、いろいろお話をして、さようならをすることに決めました。
松谷さんは、戦争の悲惨さや愚かさを扱った作品も多く発表しています。
生み出された作品は500を超えました。
読み聞かせに参加したお母さんです。
お母さん自身も幼いころ、松谷さんの本に親しんだといいます。
最近では、3歳のお兄ちゃんが内容を覚えて、8か月の妹に読んであげるということです。
子どもと真正面から向き合い続けた89年の人生。
その思いは、これからも作品の中で生き続けます。
続いてはこちらです。
静かな集落に衝撃が走りました。
月曜日、兵庫県淡路島の洲本市で、平野浩之さんの一家3人が、刃物で刺されて死亡。
別の住宅に住む平野毅さんと妻も死亡しているのが見つかりました。
警察は近くに住む無職の平野達彦容疑者を逮捕し、殺人の疑いで調べています。
調べに対し、今回の事件について語るつもりはないなどと供述しているということです。
被害者や家族は、先月中旬以降、9回にわたって警察に相談し、インターネットのサイトに中傷する書き込みをされたなどと訴えていたということです。
書き込みは、遅くとも5年前から行われていました。
警察は書き込みの内容などから、平野容疑者が被害者に一方的に恨みを募らせた可能性があると見て調べています。
アメリカ軍普天間基地の移設先とされている、沖縄県の名護市辺野古沿岸部で、沖縄防衛局はおととい、去年9月から中断していたボーリング調査を再開しました。
ボーリングを止めろ!
埋め立て予定地の近くでは、反対する住民などが、中止を求めて集会を開きました。
移設計画に反対する沖縄県の翁長知事は。
菅官房長官は、次のように述べました。
サッカー日本代表のハリルホジッチ新監督が、きのう来日。
記者会見で抱負を述べました。
ハリルホジッチ新監督は、旧ユーゴスラビア、今のボスニア・ヘルツェゴビナ出身の62歳。
去年のワールドカップブラジル大会で、アルジェリアを初めてのベスト16に導きました。
ありがとう。
3か月後に迫ったワールドカップアジア2次予選に向け、早速、きょうからJリーグの試合の視察を行うことにしています。
およそ10万人が犠牲となった東京大空襲から70年。
火曜日、東京都慰霊堂には多くの遺族らが訪れ、犠牲者に祈りをささげました。
ほとんどが焼け死んでしまったんです。
墨田区の言問小学校では、地域のお年寄りの体験を聞く、特別授業が行われました。
腕時計型の情報端末、スマートウオッチ。
アップルは9日、日本を含む世界で、来月24日に発売すると発表しました。
アップルウオッチは、iPhoneと連携させると、通話とメールができるのが特徴です。
日本での販売価格は、最も安いモデルで4万2800円、最も高級なモデルは、金などを使っているため、128万円以上です。
腕時計型の情報端末では、ソニーや韓国のサムスン電子などが先行しています。
ソニーの最新機種では、端末に直接、音楽をダウンロードすることができます。
またサムスン電子の最新機種では、スマートフォンがなくても電話やメールができます。
アップルの参入で、市場の活性化につながるのか、注目されそうです。
続いて深読みのコーナーです。
神奈川県川崎市で中学1年生の上村遼太さんが殺害された事件から3週間あまり。
悲しみは今も広がっています。
多摩川の河川敷事件のあった現場です。
今も多くの方が訪れて手向けられる花が増え続けています。
地元の人たち、そして全国からも寄せられる花束。
殺害の疑いで逮捕された3人の少年に対し警察の調べが続く中現場に寄せられる声は…。
事件の前顔が腫れ上がるほど何度も殴られていた上村さん。
SOSを発信していました。
(着信音)
(着信音)
(着信音)いずれのメッセージもスマートフォンのLINEの中で発信され大人には届きませんでした。
きょうの「深読み」川崎中1殺害事件を機に考えます。
子どもたちの世界は昔と何が変わりそして、今どうなっているのか。
きょうも、メール、ツイートでの参加、お待ちしております。
特に子どもさん、中学生、高校生の方、よかったら本音を聞かせてください。
大人は一体どうすればよかったのか。
なぜ助けてあげられなかったのか、そんな声がどんどん集まってきているんですが、まず事件を振り返ってみたいと思います。
こちらでちょっと、簡単にですが、ご説明します。
上村さん、去年の11月ごろから、年上の少年グループらと一緒に近くのゲームセンターなどで遊ぶ姿が目撃されるようになります。
去年の12月には、容疑者の18歳の少年と知り合いました。
そして、ことしの1月からは、学校に来なくなります。
1月中旬には、顔にあざが出来ているのを、上村さんとつきあいのある別の少年グループが気が付くんですね。
18歳の少年が振るった暴力に対して、別の少年グループ、家に押しかけて、謝罪を要求しました。
事件の前に、上村さん、グループとは別の友人に、LINEで殺されるかも、助けてなどと、メッセージを発信していました。
しかしそうしたSOSに、大人が気付くことができずに、事件が起きてしまいました。
今回、たくさんのご意見を頂いています。
千葉県、50歳の男性からは、被害者は親思いの一方、…。
ユージさん、ブルボンヌさん。
よろしくお願いします。
よろしくお願いいたします。
ではまず、なぜ上村さんを救えなかったのか、中山アナウンサーのこんなプレゼンからスタートです。
おはようございます。
子どもたちの異変に大人たちがどうして気付くことができないのか。
その子どもたちを見るときの、その壁となっているものが、なんなのかというのを、きょう、模型で一緒に見ていければと思っております。
まず、今の現代っ子って、こんな特徴があると、専門の方、おっしゃってます。
こういう方が増えている。
空気を乱したくない、波風立てたくない、だから本音言いたくないという方が増えているそうなんです。
でもなんか、まあ大人もみんなそうですよね。
そうも言えますかね。
やっぱりその大人、一方なんですけど、なかなか子どもたちを見ることができない状況になっていた。
例えば家、お父さん、お母さん、働いています。
朝から晩まで働いてる。
上村さんの場合も、お母さん、シングルマザーだったと。
シングルマザーであるので、朝から晩まで、一生懸命働かれてて、子どもが日中、何をしているのかっていうのを、なかなか気付けなかったと言っている。
その地域にいる周りの大人、近所の人たちは、つきあいがなかなか薄いものに今、なってきているので、なかなか声をかけることができない。
学校を見てみるとです。
先生たち、忙しいんです。
しかも最近はこんなことがあるんです。
先生が、学校以外の時間に個別に生徒と連絡を取ることって、原則禁止。
連絡取るときは、保護者の方にという学校増えてる。
これってどうしてかといえば、教師が個別に個人の生徒の携帯に連絡をして、わいせつ事件になってしまったケースっていうのも相次いでいた部分、そこを見てという話もあるんです。
悪い面を断ち切るために、よい関係まで断ち切ってしまっている状態なわけですよね。
というのが今なんでしょうかね。
で、川崎の事件では、先生がやっぱり、上村さんが来なくなったということで、家に連絡を取ったんですけど、お母さんには連絡取ってたものの、なかなか上村さん本人には連絡がつかなかったというのが、現実起きている。
でもです、あの事件をむだにしたくない。
あの河川敷で会った方々も皆さんおっしゃってます。
だから今、もう本当、皆さん、なんとか子どもたちの変化気付こうと、気付こう、見よう、見ようという機運が高まっております。
ですが、なかなかその間にある壁が高い。
見ようと思っても、なかなか見ることができなくて、さらに最近では、急激にこの壁が高くなってしまっているといえるんですね。
この壁の先、どうしてこんな高くなっちゃったのかっていうあたり、皆さん、ご覧いただきましょう。
子どもの世界、今、こうなっております。
スマホですか?
そうですね、スマホを持っておりますね。
スマートフォンです。
所持率、使用率なんですけれども、中学生、4割ぐらいに、今、なってきていると。
4、5年前見てみると、ほとんど使ってなかったんですね。
これずーっと今、増え続けていて、高校生に至ってはすでに9割近くの方が、スマホを利用している。
どうしてこんなにスマホを使いたがるのかっていうと、専門家いわく、ここがあったんです。
この、これをやりたい。
それがLINEだったんですね。
LINEやってらっしゃいます?
やってますね。
やってらっしゃる。
ブルボンヌさんも使ってやっる。
私はやってません。
やってない。
私の父、母もやってないんですけど、そういう方に、ちょっと改めて、ご存じの方、多いかもしれませんが、どういったものなのか、簡単に言いますと、スマホの中で、やり取り、メッセージすることができるものです。
簡単に言います。
メールとの違いですね、LINEは、連絡先を交換すると、相手と友達関係ということで、友だちっていう形になるんですね。
その友達と、ここです、大きく違う、メールと違う、グループを作って、そのグループ内で、いろんな友達と同時に会話ができる。
要は、メールっていうのは、一定の相手に手紙を送るようなイメージですけど、LINEはネットの、このスマートフォンの中で井戸端会議をしているような感じですね。
井戸端会議となると、いろんな人がいろんなことを言うので、とにかくぽんぽんぽんぽん、やり取りが速い。
早く展開して。
しかもこれが大きな特徴です。
相手に自分のメッセージが読まれたかどうかっていうのを、既読っていう表示で確認することができる。
となるとですよ、相手が読んだ、読んでくれた、じゃあ返事しなきゃってことで、またメッセージを送る。
そうしたらまた既読がついた、送り返す、送る、送り返すってエンドレスで続いていくことで、子どもたち、ごはん食べるときも、トイレに入っているときも、お風呂に入っているときですら、LINEしているっていう子が増えている。
目の前に大人がいても、LINEに夢中になってしまっている現状があるわけなんです。
ありますね。
うちの子もやってますね、LINEを。
もともとは、携帯電話っていうものを、僕たちと連絡が、何かあったときに取れるために与えてたんですね。
なのでシンプルな、電話だけできる携帯だったんですけど、ただ、それだと学校でみんな違う、みんなスマートフォン、みんなLINEやってる。
僕だけLINEに入れないと、僕だけ学校で話題についていけないということで、うちもそのことばに負けて、与えています。
そういったところが、やっぱり子どもたちの間でも使われる理由になってて、その子どもたちが交友関係、LINE上でどんなものになっているのか、見てみるとこうなんです。
複雑なんですね。
今、学校の友達ってありましたけど、お話が。
この子の学校の友達、これ例えばグループがあるとします。
同じ制服着ている友達ですけど、この女の子が、別の学校の友達をグループに招き入れました。
すると、この子とこの女の子は会ったことないんですけど、LINE上では簡単に友達になれちゃう。
この友達が、さらに別の友達、バイト先の仲間など、いろいろな交友関係あるんです。
その先ともつながっていって、その先には、会ったこともない、よく分からない人とも友達関係、友達、LINE上では築くことができるというものになっているんです。
じゃあ、うちの子は誰と友達なんだろうと思ったり、子どもの会話に出てくる友達がこう言ってたって言ってたりするときの友達って、ものすごいたくさんある?
その友達、いろんなグループがある中で、これ、グループがいろいろあるんですけど、グループ、大きなグループの中のさらに中に、例えば同じ趣味、ちょっとカラオケ行く仲間ということでやり取りをしている仲間がいたとする。
その先にさらに友達がこのグループに加わったりして、大きなグループの中にまた小さなグループが出来たりして、グループ、メンバーが広がったり、また中でグループ分裂したり出来たりってことを繰り返すことから、今の子どもたちの交友関係、アメーバ化といわれる表現でいわれるんです。
細胞分裂繰り返して、いろんな所にいろんな組み合わせになっていくと。
でですよ、こうなっていくと、かつてはクラスの友達とか、部活仲間とか、親たちも見ることができたんですけど、今の交友関係って、なかなか把握することは難しい。
難しいですね、やっぱり体と体で触れ合ってサッカーするとか、鬼ごっこするだったら、この確認できますからね、ただLINEの中で中で、たとえとして変ですけど、鬼ごっこしてるのか、何をしてるのか分かんないけど、見えないですから、ってなると?分かんないです?
まさに見えない。
見られるのはグループ内の人だけ、グループでどんな人とやり取りしているのかって、そのグループ内にいないと分からないし。
そのグループ入れてよって言ったら?
子どもたちの立場からすると、親に、そんなグループに入れたら、まずね、ほかの友達になんて思われるか分からない。
自分の親がこんなグループ内に入ってきたら。
入れない、親は入れない。
だから親からすると、グループ内のどんな人がいるのか分からないので、その中でどんなやり取りしているのかすら親は把握できない。
こうしたことで、どんどんどんどん子どもたちの世界が、大人から、より見えなくなってきてしまっていたというわけなんです。
上村さんの場合も、LINE内でSOS、発信はしていたんですが、大人、気付くことができなかったっていう。
このネットワーク自体は、今のSNSっていわれているものとかとも同じで、大人も同じようなことを始めているんだけれども、そういう複雑な人間関係を、この年のうちからやったときに、気持ちがどうなるのか、よりデリケートな人間関係とかに対してね、ちょっとしたことでもめちゃったりする世代が、こういうことに関わるとどうなるのかっていう問題でもありますよね。
本当ですね。
なんか問題があったときに、その悩み事を相談するのは、やっぱりこのLINEの中になっちゃうんですかね?
なりがちですね。
ますます見えないですよね。
見えないです。
だからもう、見るしかないと思います。
見る?LINEを?
うちはね、見るようにしてるんですよ。
で、勝手に見ると、さすがに息子も、なんか、なんかだまされた気持ちになってもやだから、ちゃんと言うんですよ。
その代わり、うちは、LINEをやってもいい、やってもいいんだけど、どういうやり取りしているか分からないし、あなた、まだ小学生だから、見させてもらうからねって。
だから携帯のロックも禁止なんです、うちは。
それが嫌なんだったら、今までどおり、本来の目的は、なんかあったときのやり取りのための携帯電話だから、そっちに戻しちゃうよ、LINEやってていいから、なんかあったら見させてもらうからねって言っています。
そういうケースって、でも例外的ですか?なかなか見せてくれるものじゃないですか?
見せないですね、基本的には見せないですね。
だけど、それは持たせるときに、この条件だから見せるって言うたから、それはもう最初にやらないと、後出しでは子どもたちは、今さら無理やっていうのが、子どもたちの中でルールが出来るからね。
いや、僕、お母さん見るから、僕のときには、こういうことは書かんといてなって、例えばその子は、その子は言うてるんですよね。
言うてますね、最初に。
そうすると、それはいけるんですけど、後から見せてって言うても。
例えば好きな子の話とか、先生の悪口とか、そこにはかけないでしょ。
だから後出しじゃなくて、最初にルール決めはったことは非常に重要やと思うんです。
これ、ちょっと手荒いやり方ですけど、例えば後出しで、やっぱりうちの子はLINEやらしたくないと、で、お金払っているのは親ですから、止めようと思えば、止められるじゃないですか。
その止めてしまうっていうのは、ちょっとやり方としては荒いんですか?
それは親としていいと思います。
ただね、小学生だから止めれる。
おいくつですか?
うちは今、小学校高学年っていう言い方をして、あんまり特定の年齢は言っていません。
高学年です。
小学生やったら、まだいけますけども、例えば高校生とかだと、止めると、なんだよ!て抵抗しますよね。
抵抗しますよね。
抵抗しますよね、だから持って当事者になる前に、大人が考えないと。
本当、思いますね。
ただちょっと、上村さんの事件に戻りたいんですけど、LINEの中で、SOSを出してたんですよね?ってことは、子どもたちは、複数でこれを見てたんですよね。
それを大人に言う子は、いなかったんですか。
なかなか、そもそも子どもって、先生に告げ口したりしたら、後で仕返しされるということで、親に言ったり、先生に言ったりしないものですけども、今回の上村さんのケース、その学校側の担任の先生、本人やそれからお母さんには、一生懸命連絡を取ろうとしているわけなんですが、周りの生徒、あるいはクラスメートには話を聞いてないんですね。
それっていうのが、学校に来ない、不登校の子どもがいる場合に、対応するマニュアルのようなものがありまして、やっぱり欠席何日だったら電話をする、何日になったら家庭訪問するっていうのがあるんですけれども、友達やほかの生徒に話を聞きましょうっていうことにはなっていないんですよね。
禁止されてるわけではなくて、積極的にやる必要はないみたいな感じ?
そうですね。
決して禁止されているわけではないんですけれども、意識の中に、何かほかの生徒たちにその話を聞くことが、その子のプライバシーを侵害するようなことになってしまうっていう意識があるのかどうか、分かりませんが。
子どもがなんか、子どもの世界を持ちたい、守りたい、大人じゃない世界が欲しいっていうのは、なんか分かるような気がするんですけれども、でも助けて、殺されるっていうような文面って、まるでそこに倒れている人がいます、救急車呼びますか、呼びませんかぐらいの大ごとじゃないのかと思いますが、どうなんでしょう?
そういう場合に受け止める感覚が備わっている場合はOKなんですけれども、なかなかスマホの世界、LINEの世界だと、リアリティーが伝わってこないというのが。
それこそスタンプで、ヘルプみたいなかわいいアイコンで作られてるものもあって、そういうものもふだん、きょう仕事が忙しいからくらいで使っちゃったりするような環境の中では、どれぐらい切迫したメッセージなのか伝わりづらいかもしれない。
分かりやすく助けてとか、殺されるかもとか、死にたいとか、そのことばですら、今、軽くなってるんですよ。
僕らの息子の友達どうしのやり取りの中でも、かぜひいた、死ぬかもとか。
もちろん今元気ですよ。
でも、死ぬかもとか、助けてとかが、結構軽く出ちゃうんです。
みんな、大丈夫かとか、さらっとおわってしまうけーすもおおいんで、どこまで伝わってたかも分かんないですね。
殺されるかも、殺されるかも!かも分からないし、殺されちゃうかもーっていう感じに聞こえちゃう、読めるっていう感じがあるかもしれないですね。
文字だけではなかなか伝わらない。
伝わらないですね。
大人は見れば、やっぱりはっとするようなもの?
だと思いますけどね。
いろんな意味で、今、見ることができなくなってるんですけどね、一番多いのが、子どもたちは大人に言えないじゃなくて、積極的に言わないんですよ。
大人はね、特に教師は暴走するって。
だからスマホのこと。
教師が暴走する?どういうことですか?
だからスマホとか、いじめられてるとか言うと、次の日、学年集会されちゃうから。
教師に言うたらいかんのやって、いろんな子から聞きましたね。
先生としてはよかれと思って。
それはよかれと思って言うんですけど、次の日、学年集会をされて、さらし者にされるから、やめとけっていうふうに僕たち思ってるのって、複数の学校で、複数の子から聞いてる。
私はもともと中学校の教師なんですけれども、もともと学年集会してました。
それ、守るためにやってたのが、そういうふうに思われているとしたら、非常にこれは失敗だなと。
本当だ。
子どもたちから来ていますね。
まず12歳。
やっぱり私もLINEがないとだめですと書いてありますが、もう一つ16歳の方から親に言うと、もっとひどくなるというのが子どもの考え。
だから、親や先生に言えなくてネットの仲間に助けを求める16歳でした。
そして親に本音言えなくても、LINEとかで友達になら本音言えるって書いてありますね。
うーん…。
そこが子どもにとって信頼できる大人、誰でもいいんですけど、先生でもおじさんでもおばさんでも、近所の誰でも、スポーツ少年団の方でも誰でもいいんですけど、自分にとって、この人大丈夫だみたいな人がね、なかなかいないんですよね。
そうですか。
ただ、危険を取り除きたいからといって、なんで親が子どもをすべて把握しようとするの?それはおかしいだろという声もある一方で、中1の子どものLINEは禁止にしました。
アカウントも強制削除です。
とありますし、それから、メールもこんなのが来ています。
大人が介入できないくらい、子どもの世界が広がる。
子どもはまだ未熟で、判断力に乏しいのだから、スマホを与えない勇気を親が持つべき。
そして初めにルールを設ける、使い方を話し合うなど、親としてやるべきことはたくさんあるはず。
38歳の女性はおっしゃっています。
そのあたりでちょっともう一つ、ご覧いただきたいものがあって、ご紹介いたします。
きょうお越しの竹内さん、ただ禁止するだけじゃ、うまくいかないよということで、こんな提案をされていらっしゃるんです。
大人は子どもの下請けに。
下請け?
これ、どういったことかというと、今もツイッターなどで来ておりましたけど、大人に、ああでもないこうでもないって子どもたち言われると思うんだけど、突っぱねる。
ましてや大人が、LINE使えない人から、そんなこと言ってきたら、聞く耳持たない。
という中で、竹内さんはこれをした。
これ開きましょう、サミット。
これ、いろんな学校の生徒たちに集まってもらって、代表の方々に来てもらって、LINEについて日頃、悩んでいることや、どんなふうに付き合ったらいいのかということを、話し合ってもらう場を作ったんです。
これ、全国各地で今行われておりまして、例えば岡山。
去年の秋から話し合いが行われていて、県内20以上の学校から、34人の生徒が集まって、話し合い続けられております。
その中でここ、大人がいます。
教育委員会や学校の先生など、大人いるんです。
でもあくまでも先生たち、大人たちは生徒、中学生たちの話の行方見守るのみ。
ポイントはあくまでも主役は子どもたち。
大人はいわば観客である。
議論に口は出しませんとなると、子どもたちですね、議論も非常に深まって深まって、いろんな案が出てきたそうなんです。
そもそも子どもたちも、LINEって、自分たちの時間、取られちゃうし、なんとかしないといけないなっていう意識は相当持っていた。
で、こんな、まず、例えば、スローガンが生まれたんです。
その画面で築いた友情は本物ですか?これ、子どもたち自身でLINEを介したやり取りの相手とのその信頼関係って、ネットの中だけだと、ちょっとこれってどういうものなのかっていうのを。
自然に中学生の中から出てきた?
出てきた、そうなんですね。
このスローガン、いくつも作って、自分たちの学校で生徒たちに広めて、正しい使い方をみんなで認識していきましょうというねらいがあった。
このスローガン作る以外にも、こんなことをやっていこうということで、いろんな案が出てきました。
これ、実態をまず知りたいということで、どんな使われ方してるのとか、アンケート取りましょうとか、使い過ぎを防ぐようなアプリ作れないかなとか、使うときの注意点まとめた啓発動画作っちゃおうというようなことが出てきたんですね。
ちなみにこのアプリ、その名も桃太郎。
岡山県。
ブルボンヌさん、鋭いですね。
使い過ぎっていうことでこれ、10分がたつと、キジが羽ばたくそうなんです。
キジが出てきて。
まだ案ですけどね。
案の段階。
子どもたちが作りたいというてるだけなんです。
非常に興味深い、20分たったら、30分たったら犬が出てきたり、猿が出てきたり、40分たったら、桃太郎が。
画面のうわーっと出てきて…ができない。
子どもらの案ですけどね。
案なんですって。
でもいいですね。
そうしたものを、でも、子どもたちだけだと実現するってなかなか難しい。
となると。
ここで初めて。
そう、大人が出てきます。
大人が下請けします。
これどういうことかというとですよ、アンケートを取るときに印刷とか郵送とか必要になるの、新聞社が受け持ちしましょうよと。
その集めたデータを分析していくなどは教育委員会が行いましょうと。
アプリ作るその会社っていうのは、人脈、大人たちの中で生かせば、紹介できる。
動画作るときにカメラマンとか、編集っていうのは大学生がやれるし、その親って、動画作るときに、親役で出てもらっちゃおう。
大人と子どもがこうして一体になるという形なんですね。
子どもたちからのほうから大人へ働きかけて、大人、子どもつながったということなんですよね。
やっていく過程で、子どもたちはどんどんね、最初はみんな固まるんですね。
何か意見を言おうと思ったら、ちらちら横を向く。
何を見てるかいうと、連れてきた先生の顔とか、お母さんの顔とか、これ、どこまで本音言うていいのかなって、探るんですけれども、とにかくいいよと、本音を言おうというと、すごい、実は自分らも大変なんやと、中には2時までやってる、いやいや、私4時までやってるとか、夜が明けたこともあるとかね、そんな話まで出てきて、じゃあどうしようかという話になって、そこでいろんな所が協力したっていう、そんな感じですかね。
で、大人もなかなかやるやんかと思うと、本音が出てきて、僕らが一緒に介入できるって、そんな順番ですかね。
ちょっとその前に戻りますけど、スマホを与えなければいい、規制すればいい、LINE禁止すればいいってことに関してはどうなんですか?ご意見は。
僕ばっかししゃべっていいですか?私もね、もともと中学校の教員で、出たてのころは禁止すべきだと思ってました。
だけど、今のこの状況で禁止するとかえって深く潜ってしまう現状があるんですね。
勝手に禁止するだけでは。
だから子どもらと相談しながらやっていくのがベストなんじゃないですか。
ある県ではね、条例で禁止しているところもあるんですね。
その中のある市は、持つこと自体、持たないって宣言してる。
そうすると、所持率が2割以下で一見いいんですけども、僕そこに入り込んで、調査をすると、自分の町では子どもにスマホを買い与えにくいと。
だから隣の市で買う。
子どもにはスマホ持ってるって言いなや、先生には言いなやと。
黙っとけっていう保護者があったったんですよね。
全部とは限りませんけどね。
基本的にすごく魅力的なものとか、そういうものを禁止するのは原則禁止なんですよね。
禁止は禁止なんですよね。
だって目の前にすごくおいしいスイーツかなんかあったら、それ、見ながら我慢するのは、大変じゃないですか。
ちょっとできない、それ。
だったら、大体そういうときにするのは、そこから目をそらすこととかね、少しこう、食べるんだけれども、少し減らすとかね、回数減らすとかね、そういうことなんですよね。
そういうふうに工夫しなきゃいけないんですよね。
だめだって言っちゃうと、かなり厳しいです。
じゃあ、この方法っていうのは、だめだっていうんじゃなくて、自分たちで自主的においしいお菓子があるときに考えようと。
まず考えようと。
自分たちも考える。
そうすると、いや、実は、彼らにアンケートを取ったんですけど、県下の教育委員会と、地元の採用シェフが一緒になって、全中学校に取ったんです、県が。
そうすると、スマホが面倒くさいと思うことがあるっていうのが半分以上、6割、7割いってたんですね。
子ども自身もやっぱりつらい、嫌なこともあると。
だからどうしようかということに子どもがやっと言った。
おいしいお菓子を食べ過ぎないようにどうしたらいいかってお話ですよ。
そこに工夫しようと。
取り上げちゃったら、どんどん欲しくなるだけですもんね。
ただこの子たちは、学校を代表してくるような、どっちかというと、問題あまり起こさないような人たちだったりしないんですか。
この取り組みは広がりを見せていくものなんでしょうか。
そこがポイントで、だから一方的にこちらが決めてもだめなので、これから県下でどれだけ広がっていくか、どれだけおおくのひとがやっていけるかっていうのが僕はポイントだなというふうに思ってます。
なるほど。
ツイートも来ています。
どうぞ、どうぞ。
子どもたちね、自由に話してもらうということが、すごく重要なポイントで、子どもたちっていうのは、さっきからおっしゃってたように、大人とか先生とか、周りの様子を見てるんですよ。
賢いですよ、子どもは。
だから雰囲気感じて、ある意味、その大人が言ってほしそうなことを言っちゃったりするんですよ。
それはちゃんと押さえておいたほうがいいです。
ただ、本当にしゃべっていいんだという雰囲気を出しとかないと、そこを感じてもらわないと困る、ああいう話し合いはできないです。
愛知県でね、夜9時までっていうルールを、刈谷市でね、公聴会とPTAが出したんですよね。
それで子どもらにアンケートを取ると、中3の賛成は3割だけやったんですよ。
だけど、これね、それだけ聞くと、なんかあまり意味がなかったと思うんですけど、中1では逆に7割ぐらいが賛成してるんですよ。
これ、どういうことかというとね、さっきの議論になるんですけど、中3ではもう遅い。
中1やとまだ7割くらいがそういう習慣ついてない。
だからもっと言うたら、小学校ぐらいで、今ちょうどやっているね。
うちがそうですね。
そのへんでルールを決めるというのがいける年なんですよ、まだね。
だからもっと進むと、さっき所持率、中学生3割強ってフリップ出ていますけれども、実際、中学生、LINEやってるのは、8割、9割なんですね。
スマホだけじゃなくて、音楽プレーヤーとか、親のお下がりでやってるので、だからもう、中学校になってからでは、彼らが言うには、もうちょっと遅いんちゃうかと、小学生くらいにいわないけないちゃうかと、岡山の子らは言うてますね。
どんどん進んでいます。
LINEが悪いわけじゃない。
使い方しだい。
まさにそう。
LINEがない時代でもいじめはあった、していいこととしてよくないことを教えていくべき。
子どもがって、守らなければいけない存在扱いしすぎ。
何歳でも相手は一個の尊重すべき人間だと思ってますか?禁止は無意味だよ。
実際、禁止されたらむしろそれをやりたいと思うもの。
そういった声が来ていますね。
最後に一番大事なのは、子どもたちが話し合う中で、僕らはこう言ってるけど、実は、本当に危険なことは分かってないんやと、教えてと。
だからやっぱりそこが、大人として、これは絶対だめだというふうに、強い気持ちでやっぱり言うのも、言うてやと。
あと一つは、LINEをやっている中で、LINEを制限するのは、もうかわいそう。
みんなやってるからね、それはいいんだけど、内容を見られるのも嫌かもしれない、子どもどうしの。
ただ、誰とやっているかだけは教えてくれってことで、一応LINEのグループに、人数なんて、1000人、2000人いるわけじゃないから、全然親が把握できる人数ぐらいなんですよ。
多くても100人、うちの子は実際、グループ作っても10人ぐらいなんで、全然知らないんで、その子たちが誰なのかを知っておきたいんで、例えばなんかイベントがあるたびに、全員うちに呼ぶんですね。
この子が何々君だ、この子は何々君だってちょっと親として、把握しときたい部分があると。
いいですね。
いいお父さんですね。
こういうお父さんばっかりやと日本の未来は明るい。
だから誕生日パーティーとかもみんなを招いて、もちろんごちそうもするし、ケーキとかね。
その中で子どもが誰と仲いいのか見えるから。
そういう見る場を、何回か設けるっていうのも大事かもしれない。
こういうお父さんじゃないお父さんがいっぱいいるのが今の日本の問題だと、僕は思うんですけど。
でもLINEとのつきあい方って、やっぱり時間かかりますよね、大人にとっても、それから子どもが、改めていくにしても、だけど、今まさに本当にもしかしたら友達に助けを求めてる子がいるかもしれないじゃないですか。
そういう子はどうやったら救ってあげられるのかっていうのも考えたいんですよね。
今回の事件を受けて、文部科学省が、全国の学校に、学校を休んでて連絡が取れない、あるいは学校の外のグループから何か暴力などを受けている、そして体や命に被害が及ぶ危険性のある子どもっていうのを緊急に調査したんですね。
そうしましたら400人以上に上ることが分かったんです。
中でも、中学生が半数以上なんですけれども。
逆に言うと、これまで気が付いていなかった、でもやる気になって調査をしたら、400人いるということが分かるという意味では、何か気付こうとすれば、気付ける、緊急性のある子にも気付けるということなんじゃないかなと思いますね。
逆に親とかね、近い人だと、いろいろ思いがあって言いづらいときに、昔の例えば、公衆電話にタダでも110番はかけられるように、何かあったときに、緊急の思いを訴えるセンターみたいなものが、発足していただくとかして、それがLINEから心の叫びを子ども向けに受け取る場所とかが出来ていったりするのもいいのかなと思います。
じゃあちょっと、ここで龍島さんの取り組み、子どもを救おうとしておられる取り組みについて見ていきます。
こちらにちょっと分かりやすくまとめさせていただきました。
龍島さんの提言は、大人みんなでおせっかいを、と。
今まさに、ブルボンヌさんがおっしゃったところとも通ずる部分もあるかもしれないですけど、龍島さんが実際に手がけたケースでご紹介します。
長い間、北海道警で働かれてて、いろいろと、非行少年に向き合ってこられたお仕事をされてきたらっしゃったんです。
その龍島さん、ある日、小学校の関係者からこんな相談を受けたんです。
不登校の児童がいるんだけれども、父子家庭で、家が、そのお父さんが不登校になったのは、学校でのいじめが原因、学校が悪いと。
よく抗議にやって来るんです。
でもそのお父さん、周りの近所の人たちからすると、どうもトラブルメーカーといううわさがある人。
しかも、子どもの虐待もしているなんてうわさもあるんです。
じゃあ、どうするものかと龍島さん考えて、この不登校児を助けるために、問題を解決するためにしたのが、これだったんです。
少年サポートチームで、この子の問題を解決しようとした。
この少年のサポートチーム?
そう、この少年のために、いろんな行政機関が協力したんですね。
警察に学校に教育委員会、そして児童相談所に保健所など。
龍島さん、皆さんに声をかけてですね、なんとかしようよっていうことで、声をかけて集まった。
まず話し合いしてみた。
すると、どうも学校とお父さんの間には、溝があるなということを、みんな分かった。
すると、保健所です。
溝をなくすために、調整役、必要ですよね。
調整役というと、お父さんが頭上がらないような人にお願いしたいところですよねと発言したんです。
するとそれを聞いた小学校の校長先生、あ、そういった、あの人がいるぞ、あの人がいたと気付いたんです。
それがこれ。
父親の元担任。
呼んできたんです。
で、チームに加わってもらったら、これ溝、取れたと。
父親とのコミュニケーション、円滑に取れるようになったそうなんです。
そうなると、次第に家庭内の状況が明らかになってきた。
保健所、心配していました。
そして児童相談所も心配してた、虐待がどうなのか。
児童相談所、見に行った。
子どもと接触ができた。
するとどうも、虐待は行われていないようだ。
でも今後、ちょっと心配もあるので、学校のプールの授業中には、痕跡などないか、確認するようにしてくださいと学校に提言していったんですね。
こうして問題を解決するたびに、いろんな話し合いをする中で、さらに分かったのが、お父さん、家庭がどうも安定していない、なんだろう、お父さん無職だったんです。
だったらば、なんとか経済的に支えようよ、みんなで。
この手があった。
生活保護の申請をしてもらおうか、これをみんなで行うように手伝ったんです。
当時、中心となったのは父親の元担任、いろいろ相談をする中で。
お父さんの、これ実は、父親の元担任は民生委員でもあったんですね。
そうした中で、家庭環境を改善していった。
すると不登校だった子どもが、ついに学校に通うまでになったと。
その後です。
中学校に進学します。
中学校でも元気に通っているというのを確認して、少年サポートチーム、よし、これでいいなということになって、みんな分かれていったということなんですよね。
1人の少年のために作られたチームなんですか。
現場で働いてる方でも、学校の先生にしろ、警察にしろ、児童相談所にしろ、子どもに関係している機関の現場の担当者っていうのは、目の前に子どもがいるんですよ。
その子のためになんとかしようというふうにしようというふうに動くんですよ、最初は。
そこから始まるんですよね。
抽象的な話じゃなくて、具体的に困っている子どもから出発するんですよね。
それでどうしていこうかということで、いろんな人たちに協力してもらってという。
これは、場合によっては、仕組みとして作ったほうが本当はいいんですけども。
どこの町にもありますもんね、児童相談所も学校も警察も保健所も。
あればできることなんでしょうか?でも。
実は、出しますけれども、この要保護児童対策地域協議会ってものがあるんですけど、これは法律的にバックボーンがある仕組みなんですけれども、これは全国の自治体の99%、ほとんど100%の所にあります。
少年サポートチームとはちょっと違うんですけれども、基本的にこの枠組みは使えるんですよね。
どこにでもあるんです、実は。
どうすれば、それがちゃんと機能するようになり、どうすればちゃんと子どもを救えるまでになると思われますか?
現場の、先ほど、現場で子どもと接触している人たちはなんとかしたいと思うんですね。
こういう仕組みがあるっていうことを、知ってる方と知らない方もいたりして、また、これはどう使うんだみたいなね、基本的にこれは虐待対応みたいな話になっているんですけれども、実は要保護児童は非虐待の子どもだけじゃないんですね。
保護が必要な子どもっていう意味ですから、だから非行少年でも実はOKなんですよね。
そういうことも実は、あまり広がってなかったりとかしてるので、もとはあんまり堅苦しく考えないで、近所の公的機関の人たちとか、NPOの人とか、その子に何かできる人が集まって、話し合おうぞって、それでもう枠組みとして使う。
私のイメージだと、公共機関とかって、どうしても事なかれ主義的なものがあるイメージがあるから、このサイクルが出来ていても、そこの中を押していく、この子をなんとかしてあげたいっていう気持ちの人が、起爆剤のような方がいないと、きっと動かないような。
まさにそうです、まさにそうです。
そういう人を育てると、そういう気持ちがある人がいれば、やっぱりこういうの知ってる人とか、上司の人とがですね、これでやれよというような、後押ししてほしいですよね。
だから今回の川崎の先生たちなんかも、こういうのが使える、こういうのをやったらいいのにとか、どっかで分かってたりとか、そういうことを知っている上司の方がいらっしゃれば、使えた可能性はある。
助かったかもしれないですね。
そういう意味では、さっきも言いましたけれども、いろいろ組織はあって、でも、子どものプライバシーの問題とか、個人情報の保護の問題で、お互いに情報を共有しないみたいなことがあるわけですけれども、これは、そこは?
これの協議会に入っているメンバーは、守秘義務がばんとかかります。
民間の方でも、公務員の方だけじゃなく。
個人情報よりも優先される命ということは。
ちゃんと共有してやっていると。
そういうところに属していない一般の私たち大人は、たちまち今すぐ、何ができるでしょうか。
例えば児童相談所とか、そういうところに相談するということは可能です。
警察の少年サポートセンターとかもありますし、警察にもそういう少年専門の部署がありますし、児童相談所もありますし。
今すぐ目の前に、助けなきゃいけないという子どもがいるときは、もうそれはそうすることが大人の義務ですよね。
じゃなくて、こんな世の中でいいんだろうかと思っている大人としてはどうでしょうか。
やっぱり目の前で困っている子がおったら、とりあえず抱き締めてあげる。
大丈夫やで、ここにおいで、何かあったらおいでよっていう、昔で言ったら近所のおっちゃん、おばちゃんがやっぱ、まさにこれからいるんでしょうね。
私、少年院に住み込んだり、少年院とか、児童自立とか、実は中学校の教員で悩んでうまくいかなかったんで、住み込みで働いたんですよ、時期がちょっとあったんですね。
そのときに元少年院に行ってた男の子が、ある入ったいきさつを聞くとね、自分がたばこ吸うてたら先生が前を通り過ぎたと。
通り過ぎて、向こうのほうで真面目な子が名札付けてなくて起こられとったと。
俺はいいのかと思って、どついてしまった。
つまり彼は怒ってほしかった、先生に。
僕はそのときに、まだ若かったんで、怒ってほしい子どもの心情が分からなかったんですね。
だから、何かあったらあかんことはあかんって怒ってくれるし、でも何かあったら、言うといでやみたいなね、だめなことは叱る、強く叱る大人、何かあったらまもったる大人。
でも大人が相手の高校生の子どもを怖かったりしないんですか?
いわゆる非行少年とか言われる子どもたちも、もともとは最初、被害者は傷ついている子が多い。
今回の子もそうですよね、寂しいんです。
もともと傷ついてる子なんですよ。
そういう助けてほしいというか、加害者の側もですよ、でさえ、助けてほしいとか、かまってほしいとか、そういう気持ちでいる。
心の奥底ではそうなんです。
大人に絶望して、同年代の人に相談することが多かった気がする。
大人が人として信頼されるようになるのも大事じゃないか。
だから、今回の事件でいけないのは、もちろん加害者は絶対だめなことをしたし、被害者、かわいそうですけど、大人がね、もっと子どもを抱き締めてあげるというかね、子どものために無理やりLINE見せろというような強い大人を実は、日本の子どもたちは求めてるんじゃないかなと、僕は思ってます。
子どもから見て、尊敬に値する大人がいないから、子どもが大人を信用しなくなる。
宮城を応援する番組「宮城!やっぺぇTV」。
今回は南三陸町にやって来ました。
2015/03/14(土) 08:15〜09:30
NHK総合1・神戸
週刊 ニュース深読み「見えない“子どもの世界”〜川崎中1殺害事件から考える〜」[字]

川崎市の中学1年生が殺害された事件。番組では今回の事件を機に、いま子どもたちの世界はどうなっているのか、大人の目はちゃんと届いているのか、深読みする。

詳細情報
番組内容
全国に大きな衝撃を与えた川崎市の中学1年生が殺害された事件。なぜ大人たちは被害者の少年がたびたび発していたSOSに気づかなかったのか? 事件の詳細が明らかになるにつれ、やりきれなさや悲しみが広がっている。番組では今回の事件を機に、いまの子どもたちの世界に大人の目はちゃんと届いているのか、子どもたちの世界が見えにくくなっているのはなぜなのか、深読みする。
出演者
【ゲスト】ユージ,ブルボンヌ,【解説】北海道教育大学教職大学院准教授…龍島秀広,兵庫県立大学准教授…竹内和雄,NHK解説委員…寒川由美子,【キャスター】小野文惠,高井正智,【気象キャスター】南利幸ほか

ジャンル :
ニュース/報道 – 定時・総合
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
スポーツ – スポーツニュース

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