(場内拍手)
(信濃)え〜っと…101…川畑さん。
ああ〜ここやな。
よし。
ピンポーン
(インターホン)・
(川畑)は〜い!はいはいはいはい…。
はいはいはい。
どないしたんや?どないしたんや?はいはいはい。
(信濃)すみません吉本運送ですけれども…。
お荷物お届けに上がりました。
(川畑)ありがとうございます。
(諸見里)しゅみましぇんしょの辺に荷物置かしゃしていただいていいっしゅか?はい?しょの辺に荷物置かしゃしていただいていいっしゅかね?
(川畑)すみません何言うてはるか全然分からないんですけどね。
さっきから「しゅぽしゅぽしゅぽしゅぽ」しか聞こえてこない。
いや言ってましぇん。
「言ってましぇん」言うてもうてますやん。
よく聞いてくだしゃい。
僕が言ってるのはしゅぽしゅぽしゅぽぽです!言うてますやんもう!なんやったらそれしか言うてない。
いや滑舌悪すぎません?いやかちゅじぇちゅいいんでしゅけど。
(川畑)めっちゃ悪いがな。
いや悪いですよ。
だったらかちゅじぇちゅがいいところ見しぇましゅ。
ああ〜お願いします。
あいうえお。
まあまあここはね。
ふふっ。
かきくけこ。
これ次やがな次。
たち…。
おい飛ばすなおい!いちばん肝心なさ行が抜けてますよ。
しゅっ!
(川畑)いや集めるなおい!集めて握り潰したとてですわ。
言えました。
いや言えてないです。
どうなってるんですか?この人。
しゅみましぇんこいちゅ…。
(川畑)うつってるうつってる!さっきまでしゃべってましたやん。
(信濃)すみませんちょっとうつっちゃいまして…。
こちらサイン頂いてよろしいですか?
(川畑)分かりました。
すみません。
(信濃)一つ聞いていいですか?間違ってたらすみませんけどひょっとしてお笑い芸人の川畑さんですか?えっいやそうですけど…。
私テレビとか全然出てませんよ。
(信濃)違うんです。
僕ね1回だけライブで見たことあるんですよ。
(川畑)うわ〜1回だけやのに覚えててもうてありがとうございます。
(信濃)いえいえいえ。
でもさすが芸人さんですね。
こういう場でも僕たちのことを楽しまそうとしてくれてるんですね。
(川畑)なんもしてませんけどね。
(信濃)いやいや。
だってずっと「おにぎりせんべい」のモノマネして…。
誰がしとんねんそんなもん!「おにぎりせんべい」のモノマネなんかしてませんよ。
(諸見里)違いましゅよ。
名探偵コナンの友達でしゅよ。
誰や?それおい!なんかそれ色の黒い三角形のやつかいおい。
あれは元太君や!してません元太君。
(信濃)まあまあとにかく応援してますんでね。
(川畑)よろしくお願いします。
(信濃)記念なんで1枚写真撮らしてもうてもいいですか?
(川畑)いいですよどうぞどうぞ。
(信濃)すみませんいきますね。
カシャ!
(シャッター音)
(川畑)どこ撮っとんねんおい!ほっぺたのアップってどういうことですか?あなた。
(諸見里)僕もいいでしゅか?
(川畑)ああ〜いいですよ。
カシャ!
(川畑)どこを撮ってんねん!おかしいでしょ!ん?
(諸見里)1週間後取りに来るんで。
(川畑)現像せなあかんのかい!ちょっとおい!むちゃくちゃな人やなほんまにもう。
まあまあまあ小道具やなこれな。
やっと届いたな〜。
でも早苗ちゃんがえらい遅いな。
何してんのかな〜。
よいしょ。
よいしょ!
(早苗)泰史さん!
(川畑)あっ早苗ちゃん。
ははっ。
えらい遅かったなぁ。
(早苗)ああ〜ごめんねバスがなかなか来なかったの。
いやもう遅いからバス停まで迎えに行こかな思うてたんや。
ちょっともうそんなオーバーね。
そんなことしなくても今日から一緒に住むのよ?そうやな今日から早苗ちゃんと同棲かぁ。
いやうれしいな〜!ねえ!今までやったらここに来るのに2時間半はかかってたけどこれからはずっと一緒ね。
ほんまやな。
いやでも同棲なんかほんまに大丈夫なん?大丈夫。
親には会社の友達とルームシェアするって言ってるから。
そっか〜。
いや親御さんにうそついたんか…。
ごめんなぁ。
いいのよ。
私のお父さん私のことになったらすごく心配性やから正直に話しても反対されるだけやと思う。
そらまあな親御さんとしたらなぁそら同棲なんて心配や思うわ。
いやそれにましてやこんな売れてへん芸人の俺となるとなぁ。
でもな俺いつか売れて必ず早苗ちゃんのこと幸せにするから。
ありがとう泰史さん。
ははっ。
早苗ちゃん!泰史さん。
(和子)今日も頑張ってまいりましょう〜!
(川畑)早苗ちゃん!
(早苗)泰史さ〜ん!
(和子)ごめんください!どなたですか?管理人の桑原和子です。
お入りください。
ありがとう。
(川畑)なんや?それ。
ちょっと…。
和子さんけったいな挨拶やめてください。
(和子)申し訳ありませんね。
あの〜これねごみの収集日の変更でございます。
(川畑)ありがとうございます。
(和子)ちょっと川畑さんどなた?
(川畑)ああ〜言うてた僕の彼女です。
(和子)ああ〜そう。
いよいよここで一緒に暮らすのね。
(早苗)早苗といいますよろしくお願いします。
(和子)どうもどうも。
いや〜川畑さんべっぴんさんやないの。
(川畑)そうでしょ?
(和子)こんなべっぴんさんとええ〜こんな顔パンパンと。
いやほっといてくださいよ!いきなり悪口ですかもう。
(和子)いやいやいやごっついい…幸せなもんやな。
(川畑)いやいやそうです。
あっ早苗さんちょっとご忠告申し上げておきますけどちょっとね鍵の方はちゃんとしといてくださいね。
というのはねもうここは1階でございましょ?1階の部屋やからちょっとなんか今頃…物騒でしょうが。
(川畑)ああ〜なるほど。
(和子)はいはい。
防犯のことでちょっとお願いします。
(早苗)分かりました。
・ガン!ガン!
(物音)
(和子)あっ泥棒?
(早苗)ちょっと向こうから音するわよ!
(川畑)えっ誰かおんのか?おい。
誰や?出てこい!
(いちじま)スミマセ〜ン!
(川畑)えらいけったいなん出てきたなこれ。
ワタシ外国来た。
日本の家入るトコ分からなかった!
(川畑)えっ?外国の人?
(和子)らしいね。
怪しい者じゃない!
(川畑)めちゃめちゃ怪しいがな!ワタシ日本文化好き!学びたい!ホームステイお願いシマス!
(川畑)いやホームステイってあの〜ここに住みたいってことですか?オウそうや。
(川畑)偉そうやなおい!なんや?それもう〜。
いやでもねいきなりホームステイ言われてもなぁ。
(早苗)いいじゃないの住ましてあげれば。
(川畑)そうかて二人の生活が今日から始まんねんで?
(早苗)そうやけど外国の人には優しくしてあげましょうよ。
(川畑)いやいや早苗ちゃんはええかもしれんけど和子さんがねぇ!私いいわよ。
(川畑)いいんですか!?フォローしてくださいよ。
(和子)芸の肥やしになるのよ。
(早苗)あっそうよそうよ。
(川畑)二人にそう言われたらどうもしようないもん。
分かりましたホームステイオッケー!
(いちじま)オオ〜アリガトウ!
(川畑)せっかくもう二人の生活始まる思ったのに…。
(啓之)スミマセ〜ン!
(和子・早苗・川畑)わあ〜!
(川畑)いや…えっ?ちょっと待てよおい。
なんや色違いで横に伸びたん出てきたがな。
なんすか?スミマセンワタシ外国から来た。
日本の家の仕組み分からない!入る所分からなかった!!
(川畑)いやあなた声の出し方の仕組みも分かってへんでしょ。
ごっつい声やなぁ。
日本文化を学びたい!ホームステイお願いシマス!
(川畑)えっこの人も…。
あなたもここに住みたいんですか?オウそうじゃ。
(川畑)どんどん偉そうなってる。
いやいや「そうじゃ」言われてもね一人ね来てもうてるから…。
(早苗)いいじゃないのもう一人くらい。
(川畑)いやでもやな…。
(早苗)ほら最初に来た人ももう一人仲間がいた方が心強いでしょ?
(川畑)いやでも和子さんが…。
ええよ。
(川畑)言う思った!フォローして…。
ちっ!もうしゃあないな。
(和子)言うとくよ。
芸の肥やしよ。
(川畑)分かってますもう。
じゃああの〜ホームステイオッケー!アリガトウ!いやいやいやすみません握手は手と手なんですよ。
分かっとるわい!ほなせぇやお前!
(和子)もうカッカしなさんな。
(川畑)なんやもう〜せっかく二人っきりや思うたのに〜。
(小)スミマセ〜ン!
(川畑)ええっ!?あれ来てこれ…。
今度えらい縦に長いの出てきたな。
ワタシは日本文化を学びに来た。
日本の家入る所分からなかった。
(川畑)あなた正解ですよ。
あなただけ正解です。
アア〜とにかくこういう所でホームステイがしたいと思ってるのでなんとかひとつよろしくお願いします。
(川畑)ペラペラやん。
すごいな。
アア〜ちょっと日本語が分からない。
(川畑)うそつけおい!めっちゃ分かっとるがなこれ。
アア〜お願いシマス。
(川畑)いやこれは…もう〜。
(早苗)まあいいじゃないの。
(川畑)ええっ!?いや和子さんが…。
もう何人来ても…やけくそや。
(川畑)どうでもええんかい!味方になってよもう。
分かりましたじゃあホームステイオッケー!オッケーですか?アリガトウゴザイマス。
オオ〜ホームステイ。
(早苗)1日に3人も外国の人が来るなんてすごいわね。
(川畑)まあなびっくりやわ。
あの〜すみません皆さんどこの国の方なんですか?
(いちじま)ブラジル!
(啓之)ブラジル!ブラジャー!
(川畑)何してんの?何してんの?
(3人)ハハハハッ。
(川畑)すみません。
(川畑)すみません何して…。
アア〜これは日本文化の一つ三段落ちデス。
(川畑)そんなんありませんよ!そんなんないです。
こういうのを学んでるんデスネ。
日本人に初めて言われたコトは「3つ目は必ず落とせ」という…。
(川畑)誰と会うたんや!それが気になるわもう。
今のうまくいきました。
あの〜同じ質問もう一回してクダサイ。
(川畑)いやもうええでしょ。
復習しときたいから。
(川畑)復習?学んでるからネ。
(川畑)邪魔くさいなもう〜。
どこの国から来たんですか?ブラジル!
(いちじま)ブラジル!
(啓之)ブラブ〜ラ!
(3人)ハハハハッ。
(川畑)すみません。
すみませんさっきよりレベル低いですけどね。
(川畑)いや腕ないよ!腕全然ない。
(啓之)スミマセンもう一回だけ聞いてもらっても…。
(川畑)もうええやんもう。
もうええんちゃうの?いやあの〜コノ子も落としたいハズやから。
(川畑)「落としたい」?ちっ!もうしゃあないな。
どこの国から来たんですか?
(啓之)ブラジル!ブラジル!
(いちじま)ブラジル!
(川畑)いやいやいやいや。
いやいやボケてないやん。
アア〜コレは日本文化の一つすかしデス。
(川畑)よう知っとんなそれ!こういうの勉強してマス。
すかしとかかぶせとか天丼とかひな壇での裏回しのしかたとか。
(川畑)誰も知らんよそんなん!俺らまったく知らんから。
(和子)川畑さん今のあちらのボケプロから見てどう見ます?いやプロってそんな大層な…。
プロって何?プロ?
(和子)この方関西のお笑い芸人。
(いちじま・啓之・小)エエ〜!ウソ!?初めて見た!会いたかったのよ!えっゲイニン?
(川畑)まあ…。
ゲイニン?うわっすごいゲイやね。
おかしいってだから!えっ皆さんブラジルの方なんすか?お知り合いかなんかですか?アア〜知り合いじゃないデス。
兄弟デス。
(川畑)めっちゃ知り合いやないか。
日本ではそれはすごい知り合い。
ココ長男次男でボク三男やねんな。
(川畑)いちばん下かいな。
ココ年子やねんケドココひと回り離れてんねん。
(川畑)そんな離れてんの?そう。
ボク今年で42歳やねん。
(川畑)50まわっとるやないか!ようホームステイとか…。
日本の言葉あんまり分からないケドよく言われるのは「えらい若う見えるな」っていう…。
(川畑)それや!俺もそれが言いたいわけや。
なんやのこれ。
(早苗)楽しい人たちじゃないの。
自己紹介したら?
(川畑)ああ〜そやね。
あの〜ここで住んでます川畑泰史と申します。
(和子)私管理人の桑原和子です。
どうも。
(早苗)泰史さんの彼女で早苗です。
カワイイ。
(啓之)あの…何カップですか?
(川畑)何を聞いてんねやもう。
Cカップです。
(川畑)答えんでええから!私Fよ。
(川畑)対抗すなおい!これどうFやねんおい!長さが。
(川畑)そんな単位ちゃうよ!カップの大きさやからね。
皆さんお名前は?ああ〜コヤーブです。
(いちじま)イチジーマです。
(啓之)忘れた。
(川畑)ええから。
それもういちいちええから。
(3人)ハハハハッ。
(川畑)別におもろないからそれ。
(啓之)いやあの…ワタシ…。
(川畑)なんすか?ほんで名前。
あれ?あれ?あれ?ワタシ…。
アカンアカン忘れた。
(いちじま・小)エッ!?記憶喪失かも!アカンコレまじのやつや!おいオレの名前は?
(啓之)分からん。
コイツの名前は?
(啓之)エッ分からん。
このDカップの子の名前は?その子DカップちゃうCカップや!
(川畑)覚えとるやないかいそれ!
(啓之)オオ〜。
(3人)ハハハハッ。
(川畑)ネタかいおい!コレいつもやってるやつやねんな。
もうええわ!どうもアリガトウゴザイマシタ!
(川畑)終わらんでええから。
別にネタの終わりとかいらん。
いやそんなことよりあなた名前は?シミーズ。
(川畑)「シミーズ」?また変わった名前やね。
確かに「シミーズ」というのは日本の言葉では少しおかしな意味と聞きマシタ。
でもブラジルで「シミーズ」という意味は「女性用の下着」という…。
(川畑)一緒やねそれ。
日本とまったく一緒や。
チョット分からない。
私コヤーブという名前。
日本では大変珍しい名前と聞きマシタ。
でもブラジルで「コヤーブ」というのは「小さい」という意味…。
(川畑)日本語やないか!何?
(川畑)「何?」やあらへん。
ずっとしゃべれてたやないか。
チョット聞こえない。
(和子)川畑さんやいやい言わんと楽しく優しくしてあげて。
異文化交流いうたら大事なのよこれからの時代。
皆さんと仲よくしてください。
前を失礼します。
大丈夫?
(和子)大丈夫でございますよ。
ほんとにねうれしいわこんなにぎやかになって。
ほなホームステイの皆さんじゃあ…。
何?ソレ。
「また」。
(川畑)ダジャレかいな!なんやもう。
あっ!「じゃあ…。
また」。
すばらしい腕の持ち主。
(川畑)感心せんでええわ。
弟子入りしたいぐらい。
(川畑)せんでええそんなもん。
ああそう。
いやでもなんかさっきチョット分からない言葉あった。
何?「カノジョ」って何?
(川畑)いや…恋人。
エッ?ウソつけ!
(川畑)いやほんまやがな。
こんなカワイイ子とこんな汚い顔したヤツ?誰が汚い顔や!だるま落としのいちばん上みたい。
やかましいわ!いやあの…今日から同棲するんよ。
結婚してないのになんで一緒に住む?確かに結婚はしたいよ。
そやけどまだまだ売れへん芸人やからなもうちょっと先にしてまあいつか売れたら親御さんに挨拶しに行ってちゃんと結婚しようと思ってるよ。
相手女の子やねんからいつかいつか言うても30までには結婚したりぃや。
(川畑)お前誰やねんおい!ようおっさんに言われるけど。
財布の紐は嫁はんに握らせろヨ。
(川畑)よう知ってるなぁそれも!なんのアドバイスやねん。
四つ角取った方がエエで。
(川畑)それオセロのアドバイスやな。
結婚となんの関係もあらへん。
いやいやとにかくそうするから。
アア〜いや…でもチョットウ〜ンなんていうんでしょうアア〜大変恐縮なんですケドモおなかがチョットすいてきたかなみたいな。
できれば金目鯛的なもの…。
(川畑)えらい高いの言うなぁ。
クエでも…。
(川畑)高級魚やないか。
(啓之)なんか食わせろ!
(川畑)偉そうやなおい!
(啓之)腹が減ってんねや!殺す気か〜!
(川畑)違うがな。
何?こいつほんま…。
(いちじま)ちゃんと手だけは洗え。
(川畑)洗うわおい!こいつら失礼やなもう。
(早苗)すみませんじゃあなんか作ってきますね。
ちょっと待っといてくださいね。
(メール受信音)
(早苗)あっ。
えっ!どういうこと!?
(川畑)早苗ちゃんどないしたん?どうしよう…今からお父さんがここに来るって!えっ!なんでお父さんここの住所知ってはんの?お母さんから聞いたのかも。
もしものときのためにお母さんにはここの住所教えてあったのよ。
そうなんや。
えっ…来てはんの?こっちまで。
「お父さん」?
(川畑)いや…なんもない。
(早苗)あっもうそこまで来てる!
(川畑)えっ!?
(早苗)ええ〜どうしよう。
(川畑)俺ちゃんと挨拶するわ。
ピンポーン
(川畑)ちゃんと挨拶する。
(川畑)どうもあの〜私…。
あれ?誰もいてないで。
(早苗)あれ?そこにいたのに。
(川畑)早苗ちゃん…。
(早苗)いや…。
(川畑)えっいてないよ。
ええっ!?もう帰ったんちゃうか。
(池乃)帰ってません帰ってません。
どうもどうも。
(川畑)なんか声聞こえるで。
エッ?
(池乃)私が上がらしてもらいました。
(川畑)どこ?
(池乃)いやだから…。
今素通りしましたよ。
ドコ?
(池乃)ここここ。
ここです。
ドコよ?
(池乃)だからね今…。
(場内笑い)
(池乃)あの…完全に皆既日食になっとったけど。
すみません声聞こえますかね?怖い…。
ほな声に近づいてもらえますか?声の方へ。
こっちですよこっちですよ。
はいこっち。
・見下げてごらん
(一同)わあっ!ちっさ。
(池乃)「ちっさ」って…。
「ちっさ」って見えてるやないですか。
いや見えてない。
(池乃)初めから見えとったでしょ?わざとらしいよみんな。
なんか目ぇ合わさんように「ああ〜」とかって。
なんですか。
「ここやここや」。
「声聞こえるねんけどなどこにいてんのや?どこや?」。
「・見下げてごらん」。
「わあっ!」。
ええ年した大人が5人もそろうて合わせて「わあっ!」。
格好悪くないんですかほんとに。
ありがとうございました。
(川畑)いや礼言うんですか。
(池乃)いやいや…まあ歓待と受け止めさしていただきます。
(早苗)お父さんどうしてここに?
(池乃)早苗ええ話や。
お前に話があって来たんや。
(早苗)話?
(川畑)あの…はじめまして川畑泰史と申します。
早苗さんとは真剣におつきあいさしていただいております。
(池乃)おつきあい?
(川畑)はい。
あの…。
はい?おおっ。
(川畑)えっ?いや…ええ〜!いやいやいや〜なんやもう〜。
ははははっ!
(川畑)はははっ…。
顔パンパンや。
なんの話ですか!懐かしい人に会うたんかな思うて。
(池乃)いやいやいや…。
(川畑)ドキドキしました。
(池乃)珍しい人に会うたからね。
(川畑)あっいやあの〜早苗さんは必ず幸せに…。
(池乃)いやいやあの〜つきあいしてるとか言うたね?
(川畑)はい。
(池乃)仕事は何をしとるんだ?あの〜アルバイトをしながらなんですがお笑い芸人を。
(池乃)ほう〜お笑い芸人ね。
(川畑)ええ。
でもいつか売れて必ず幸せにしますんで。
(池乃)しっかり頑張って売れなさい。
はははっ。
もう終わった終わった話。
(川畑)「終わった」!?
(池乃)早苗とは別れてもらいたい。
(早苗)ちょっとお父さん!
(池乃)早苗お前に話があるいうて来たんはな実はお前にええ縁談が持ち上がったんや。
(早苗)縁談?
(池乃)わしの取り引き相手でNGKコーポレーションという大企業があんねん。
その息子さん…社長の息子さん御曹子がお前にひと目ぼれをしたという感じでな改めて正式にお見合いをしたいとこう言うてきてはんねや。
なっ。
(早苗)私そんなのしないわよ。
私は泰史さんのことが好きなの。
(池乃)はははっ。
結婚はな好きとか嫌いとか…まあそれも大事やけど大事なんは経済力。
分かるな?うん。
ああ〜こんなんもうあかんあかん。
認めんぞ。
(川畑)いやあの〜今は確かにあかんかもしれませんけど結婚するまでには必ず売れてなんとか幸せにできるように…。
皆最初はそんなこと言うねん。
なっ「売れて」「一生懸命」…。
もういいもういいもういい。
別れなさい。
(早苗)ちょっと勝手なこと言わないでよ。
(池乃)あとなお父さん若い頃な結婚して苦労したんだお金で。
お前にそういう思いさしたくないから言っとんのや。
(川畑)いやあの〜なんとか…。
(池乃)ああもういいから。
分かったな?
(早苗)ちょっと待ってよお父さん。
いいから!今度来るまでには別れとくように。
分かったね?
(早苗)そんな…。
ブレイク!ブレイク。
(川畑)なんで急に英語しゃべりだしたん?オア…セパレーツ!
(川畑)あっ「離れる」…。
んっ!んっ!ユーライト。
ユーレフト。
ノース。
サウス。
(川畑)だんだん雑になってきましたね!
(川畑)いや〜情けない話やな。
結局俺の経済力か。
俺は好きな女の子一人幸せにする資格もないんか。
川畑。
(川畑)なんで呼び捨てやねんいきなり。
なんや?えらいこっちゃな。
(川畑)はははっ…。
分かったんかな?今の。
アア〜言葉の意味はところどころしか分からなかったが川畑はホントに早苗のコトが好きなんやな。
(川畑)まああの〜あの子はな俺にとっては天使のような子やねん。
だから俺あの子には絶対恩返ししたいなと思うてんねや。
恩返し?
(川畑)あの〜俺昔ずっとバイク乗っててで山道走ってるときに事故起こしてしもたことがあってな。
エッ?そのときにあの子が俺を見つけてくれてで俺の代わりに救急車呼んでくれて俺の意識が戻るまでずっとそばにいてくれたんや。
まあそれがきっかけでつきあうようになってんけどつきおうたあとも早苗ちゃんはず〜っと優しいままでな。
だから俺なんとかあの子には恩返しがしたいねん。
あの子がもしピンチになったら俺は命を張ってでもあの子守ろうってそう思うてんねや。
早苗の話を聞いてたら早苗はものすごうエエ子やな。
オレ早苗のコトが好きになってきたわ。
(啓之)オレも好きになってきた。
(いちじま)オレも好きになってきた。
(川畑)ほんまええ子なんですよ。
(早苗)皆さんよかったら向こうで休んでください。
早苗そんなコトより川畑と別れてオレとつきあってくれ。
(川畑)いやおかしいやろ!「好きになった」ってそういう意味やったんかいな。
エッ何?向こうで俺らが寝る?
(川畑)そうやがな。
チョット待ってじゃあ二人は?
(川畑)ここで寝るがな。
(3人)エエ〜ッ!何?ソレ。
(川畑)いや「何?それ」ってごく当たり前なことやがな。
(啓之)おかしいやんか!川畑は外で寝ろ!
(川畑)それいちばんおかしい!なんで俺外で寝なあかんねん。
川畑は日本から出ていけ。
(川畑)どんだけ外やねん!日本の外行かなあかんのか!あかんあかん。
お前ら行けもう。
はあ?
(川畑)いや「はあ?」やないがな。
なんやオレは早苗と二人で寝たいねん。
(川畑)いやそれは分かってるよ。
分かったうえで否定してんねや。
今日だけ頼むわ。
(川畑)いやいやいやいや。
そ…そういうことでない。
「ちょっと宿題見して」みたいに言われても。
いやもう無理無理。
向こう行け。
分かったほな四人で向こう行こ。
(川畑)いやなんで俺もや!?なんで俺行かなあかんねん!お前だけなんで早苗と寝んねや!よう考えてみぃ!ソレおかしいやろ!
(川畑)いやおかしない。
恋人同士やで。
知らん!
(川畑)いや「知らん」やない。
もう電気…電気消すでもうほんま。
ほんまあほか。
はよ向こう行け。
代わってくれよ…。
(川畑)いやだから!そんな低いトーンで言われても一緒や。
2時間だけでエエから。
(川畑)いやいや…。
それ無理無理。
一回早苗の横で寝たいねん。
(川畑)あかんあかんあかん。
もうはよ行け!お前もコッチ来いほんだら。
(川畑)なんでや!いやもう全然会話がかみ合わへんねや。
はよ向こう行けやもう。
ケチやな!
(川畑)「ケチ」…。
ケチとかいう話やない…。
そろ〜っと閉めるなほんま。
はぁ〜ほんまにもう。
ホームステイやったらまあしゃあないけどな。
じゃあ今日はゆっくり寝ようか。
なっ。
はぁ〜。
おやすみ。
(3人)おやすみ。
(川畑)なんやねんおい!なんでおんねん?「おやすみ」って言うからや。
(川畑)いや早苗ちゃんに言うたんや。
早苗に言うたんか?
(川畑)そうや。
主語がナイから。
(川畑)いやそらそうやろ。
いや戸閉まってて二人しかいてへんかったら「おやすみ」言うたら…。
もうしゃべってんとはよ寝ぇや。
もう夜やでもう!いつまでしゃべってんねんもう!
(川畑)はあ!?11時まわってんで!知らんで明日起きられへんかっても!なんでおかんみたいやねんお前。
はよ寝ぇもう!
(川畑)ちっ。
分かった寝るよ。
はよ寝ぇもう!分かった。
寝たら行くねんな?分かりました寝ます。
朝刊来るわもうそんなんしてる間に。
寝たか?寝たわ。
行こうか。
(啓之)うん。
ホンマ…汚い顔しやがって。
(川畑)ちっ。
やっと行きよったなほんま。
最悪やなもう。
まあまあそやけど寝なしゃあない…。
あっそうや玄関の鍵閉めとかんと…。
和子さん言うてはったな。
(川畑)よし。
はぁ〜ほんまもう!なんやねん…なんや?あれほんまにもう。
まだおるがなおい!向こう行ったんちゃうんか?お前!さすがデスネ。
(川畑)何が「さすが」やねん。
戻ってくる間に一回コッチちらって見たのに「はぁ〜ほんまもう…。
なんやねん…おい!」。
一回スルーする…。
普通の人間やったらこの辺でつっこんでるところを一回コッチまでノリつっこみしてから「まだおるやないかい!」。
(川畑)そんな…。
なんも考えんともうはよ寝ろやもう。
そんなんどうでもエエねん。
はよ寝ぇ言うてんねん!お前や。
俺寝よう思うたらお前が…。
起きてるからや!はよ寝たらエエだけの話やホンマに。
(川畑)分かった。
寝るから…。
寝ぇや!
(川畑)ほんまにもう…。
ちっ。
はぁ〜あもう。
やっと二人になった…。
まだおるやんおい!なんやねんこれ!
(いちじま)さすがデスネ。
(川畑)はあ?
(いちじま)分かってたのに一回乗ったあとつっこむ。
(川畑)同じように言わんでええ!もうええからそれ。
もう行け。
(いちじま)オレが早苗と寝るんや。
(川畑)うるさい。
はよ行けお前。
(いちじま)向こう行けや。
(川畑)「向こう行け」やない。
はよ戸開けて…。
(いちじま)オレが早苗と寝るんや。
ブゥ〜〜!
(おならの音)
(いちじま)お前が向こう行けや!
(川畑)何しとんねん。
行けや!
(川畑)ええかげんにせぇほんま!よっしゃこれもう閉めといたろう絶対来んように。
よしこれで大丈夫。
はぁ〜やっと二人で寝れるわ。
よいしょ。
(早苗)臭ぁ〜!ごほっ…。
ちょっと泰史さんおならしたでしょ?してへんがな俺。
ちょっと何よ?この臭い。
もう〜腹立つ!私向こうで寝るから。
(川畑)ちょっと早苗ちゃん。
いやちょっと…。
なんも効いてへんがなこれおい。
早苗ちゃんそんな…。
ちっ。
もうええわ一人で寝たらええねやろほんまもう!はぁ…。
臭ぁ〜!ええ〜っ!?
(川畑)あぁ…もう朝かいなこれもう。
はぁ〜あ結局…えっ?早苗ちゃん向こうで寝て腹立つわこれ。
俺一人やんけ。
せっかく同棲生活の初日やのに一人でこんなん上げて…。
一人暮らしとなんも変わらんわ。
ほんまあんなホームステイ頼むんやなかった。
ほんまにもう…。
何しとんねんおい!ごっついケツ出しやがって。
お前どこで寝とんねんおい!ブゥ〜〜!何こいどんねんおい!臭ぁ〜!この臭いやんけおい。
(2人)おはよう。
(川畑)なんで肩組んでんねん。
おかしい。
(早苗)臭ぁ!また泰史さんね?
(川畑)いや違う。
こいつやん。
これやんちょっと…。
おはよう。
(川畑)何してんねんおい!いつの間にできてんの?ちょっと。
何してんの!?ちっ。
ふた組か…。
俺なんで一人ぼっちやねん!お前関係あらへん!布団直しとけ。
(和子)もう川畑さんそう興奮しなさんな。
(川畑)いやそうかて…。
(和子)そんなことより結婚を反対されてるらしいね。
(川畑)しゃべったんかいな。
アア。
みんなで川畑と早苗のコト心配してんねや。
(川畑)もうそんなんええから。
二人うまいコトいってほしい。
(川畑)ええよもう。
和子さん気にせんとってください。
ピンポーン
(川畑)はい。
(池乃)早苗どうや別れる決心はついたか?
(早苗)ちょっとお父さん。
(池乃)昨日一日ゆっくり考える時間を与えたんやぞ。
(早苗)そんなに簡単にはいかないわよ。
(池乃)何を言うとんねん。
もう見合いのセッティングは出来とるんや。
急がなあかん。
(早苗)強引すぎるじゃない!
(池乃)早苗ええかげんに気付け。
なっ。
恋愛ごっこはもうええから現実をもっと見つめろ。
お父さん早苗は川畑のコトが好きや。
(池乃)なんですか?この長い男は。
なんですか?短い人。
(池乃)まあまあそれはいい。
お互いに一長一短があるからな。
まさにデスヨネ。
(池乃)そんなことよりもなっ冷静になってよう見てみぃ。
どこがええんや?あの顔見てみぃ。
お前…なんか岩みたいな肉だんごみたいな顔してどこがええんや?早苗はアノ顔が好きや。
岩みたいな肉だんごみたいなサーターアンダギーみたいな顔…。
増えとる!
(池乃)まあまあ…ええわ。
とりあえずな相手の人に会うたらお前も気持ちが変わる。
実はもうそこまで来てはんねん。
なっ。
(早苗)そんな!
(池乃)会うだけでも会いなさい。
悪いことは言わん。
なっ。
あっこっちですどうぞ。
エエッ!何?
(川畑)相手の人?
(島田)ああ〜どうもどうも。
はいはいはいはい。
おじゃましますぅ〜。
ああ〜すまんな。
ああ〜早苗さん。
私NGKコーポレーションの社長島田と申します。
あっこっちが私のせがれです。
(耕一)耕一です。
よろしく。
アカン…アイツもサーターアンダギーみたいな顔してる。
ヤバイ。
早苗取られるかも分からん。
(川畑)いやあのな別に早苗ちゃんはああいう顔が好きなわけではないねやこれ。
揚げたパン好きなんちゃうん?
(川畑)違うわ。
(耕一)早苗さん。
失礼します。
いや〜写真も美しかったけど実物はもっとお美しいですね。
さあお見合いしましょう。
(早苗)お断りします。
私はここにいる川畑泰史さんのことが好きなんです。
(島田)えっ?
(耕一)彼氏がいるんですか?ちょっと。
池乃さんこれはどういうことですか?いやいやまああの〜そのうちなんとかなりますから。
「なんとかなります」では困るんですよ。
私たちはねあなたに呼ばれて来たんですよ。
それなのに娘さんに彼氏がいてるってどういうことですか?いやだからそれは…。
無礼じゃないですか!そうでしょうが!すぐ娘さんを説得しなさい早く。
(池乃)分かりました。
(島田)ほんとにもう!
(池乃)なんとかなると思う…。
(島田)何が「なんとかなる」じゃ。
(池乃)早苗〜なっ考え方を変えろ。
(早苗)だから嫌って言ってるでしょ。
(池乃)結婚しても不幸になる…。
(早苗)不幸にはならない!「泰史さんがいい」って言ってるの。
好きや嫌いや言うてんの3か月…。
(早苗)自分のことは自分で…。
お父さんが決めないで。
(池乃)経済力…。
(早苗)嫌って言ってるの。
何回も言わせないで。
嫌なものは嫌なの。
貧しい…。
(早苗)だから聞いてる?私は嫌って言ってるの。
(池乃)私の話を聞け。
(早苗)聞いてるわよ。
私は嫌って言ってるの。
泰史さんがいいの。
勝手なこと…。
もういい!もういい。
もういいもういい。
もういい。
うんざりだよ。
勘弁してくれもう。
御免被りたいよふん。
結論は出ん。
いつからだ?言ってみろ。
いつから…いつからそんなつまらん女になってしまった?昔のお前はそうじゃなかった。
近所でも評判のかわいい…顔はかわいいし心も優しい。
学校では勉強がよくできる。
将来はどんな子になるんだろう…。
みんながお嫁さんに欲しがったほどのすばらしい女性だった。
そんなすばらしかったお前はどこへ消えちまった?悲しいよ。
今のお前さんならなもう生きてる価値はない。
生きてる必要はない。
自分一人で偉くなったと思ってる。
思い上がりも甚だしいよ。
そうだろ?いっそのこと死んじまえ。
あの世へ逝け。
いや地獄へ落ちろ。
なんとか言ってやってくださいボラギノール。
(耕一)誰がボラギノールや。
痔の薬でしょうが。
(池乃)いやだから…手に負えません。
(耕一)もういいですよ。
自分で話します。
僕を選んだ方がいいですよ。
(早苗)お断りします。
(耕一)おいお前早苗さんのこと諦めろ。
(川畑)あのね僕は早苗さんとつきあってるんです。
帰ってください。
(耕一)よく考えろ。
お前と俺じゃ経済力も見た目も全部俺が上だ。
(川畑)いやすみません見た目はほぼ一緒や思うんですけどね。
(耕一)大きなくくりが一緒なだけ。
(川畑)いやかなり狭めても一緒やと思いますけどね。
(耕一)うるさい。
諦めろお前は。
(川畑)突くことないでしょあなた。
(耕一)何をしてんねんお前。
チョット!もう!
(啓之)ドッチがドッチか分からん。
(早苗)泰史さん大丈夫?
(川畑)間違うてる!こっちこっち。
(川畑)あのねすみませんこれね私の部屋なんすよ。
あの〜お父さんはかまいませんけど関係のない人間は帰ってください。
(島田)何が関係ないんだ。
関係あるから。
関係あるからな…。
やめろお前。
やめろお前。
何やってんだ。
(佐藤)じゃますんで。
(川畑)また来た。
なんですか?
(佐藤)誰に口利いとんじゃい!
(川畑)怖っ怖っ。
(川畑)ちょっと土足で…。
(佐藤)俺ら花月組の者や。
ここに早苗って女おるやろ。
(川畑)どないしたん?メッチャおもろいな。
怖い人来てサングラス取ってどんな目してるんかなと思ったらものすごい大きかったな。
笑けるわ。
大きい…。
エッ誰かのモノマネしてます?
(佐藤)モノマネ?アフリカの赤ちゃんのモノマネ…。
誰がアフリカの赤ちゃんや!いやいやあの〜今僕が言ったんで…。
別に「アフリカの赤ちゃんですか?」言うたら「誰がアフリカの赤ちゃんですか!」って言うたらエエのに「誰がアフリカの赤ちゃんですか!」って別に前向かんでイイと思う。
別にええやろ!別にその〜言うときにかぎってなんかいつもより目大きくして強調させようとするというか。
別にそんなんしてへん…。
「誰がアフリカの赤ちゃんや!」。
(佐藤)やめとけまねすんなおい。
そんな開いたらまた別のもんに似てくるからソレせんでイイ…。
(佐藤)やってへんねん。
コッチに言うて…。
おもろいな。
コレ1人目でこんなに目おもろかったら次の人どんな目してんねやろな。
もう今から笑けてくるわ。
(けんじ)やかましいどほんま。
黙っとれこらぁええから。
俺らはな早苗に用があんねや。
しょうもなぁ。
しばいたろかほんまに!何がしょうもないねん?期待したけどなんか全然地味な目というかなんにもナイ顔というか季節で言うたら6月みたいな顔。
誰が6月じゃ。
確かになんの行事もないけど6月。
(啓之)なんにもナイ顔やな。
平べったい顔っていうか顔だけ見たらバリアフリーみたいなヤツ。
意味分からんわあほ。
なんの凹凸もないやろぼけほんま。
(いちじま)ウンコ〜。
悪口やろそれに関してはただの。
黙っとけええからお前らはよぉ。
腹立つ。
(けんじ)うるさいあほ!おいお前が早苗か?ちょっと俺らと一緒に来てもらおうか。
連れてこい。
(佐藤)へい。
どけこらぁ。
行くぞ。
(早苗)あっ…ああ〜!
(川畑)やめてくださいよちょっと。
(佐藤)がたがたぬかすな。
お前誰や?
(川畑)早苗ちゃんの彼氏です。
(佐藤)関係あれへん。
すっ込んどけ!
(耕一)おいチンピラどこの者か知らんけど今日のところは帰ってくれ。
タダでとは言わん。
いくら欲しいんや?
(佐藤)金なんかいるかぁぼけ。
殺すぞ!殺したらあかん。
(川畑)弱いなぁおい。
(佐藤)どけこらぁ。
はよ行くぞ。
(早苗)ああっ!
(川畑)放してくださいよ。
(佐藤)ええ根性しとんのう。
(川畑)なんですか?
(佐藤)なんやこらぁ!
(早苗)ああっ!
(けんじ)うちの姐さんがあんたに用がある言うてはんねや。
心配せんでもあんたには手ぇ出さへん。
おい姐さんお呼びせぇ。
(佐藤)へい。
エッ?怖い…。
(佐藤)姐さん姐さん!「姐さん」?エッ?なんか思うてたんとちゃうなぁなんか。
アレメスの信楽焼みたいな感じ…。
タヌキやん。
(啓之)うん。
バシ!バシ!
(藍)あほんだら!あれだけ堅気はんに迷惑かけたらあかん言うたやろうが!分からへんやつらやで!
(藍)うちの若い者がすんまへんでしたな。
で早苗いうのはどの子や?
(佐藤)あれです。
(藍)うちがここへ来た理由言うたんやろな?
(佐藤)いえそれがまだ…。
(藍)なんで言うてないねん!バシ!
(藍)自己紹介させてもらいます。
うちは花月組二代目霊代。
よろしゅう頼んますわ。
(川畑)あの…すんません途中から土俵入りみたいになってますよ。
いやあの〜相撲…相撲の…。
(藍)早苗はん。
(川畑)話聞けやおい!なんやねん。
(藍)あんたが早苗はんか。
かわいらしい顔しとるで。
(早苗)それで私になんの用ですか?ごほっごほっ。
(川畑)なんや?実はうちには…ごほっ…一人息子がおってな。
ごほっごほっ。
その息子が…ごほっ…あんたにひと目ぼれしたんや。
ごほっごほっ。
やっぱり母親に似た人を好きになるんやな。
(川畑)いやいやすみません共通点性別だけですよあなた。
どうか息子と結婚したってくれへんか?
(早苗)えっ!
(藍)ごほっごほっ。
実は見てもうたら分かるとおり…ごほっ…うちは病弱でな。
(川畑)まったく分かりませんけどね。
逆になんか変な病気ぎょうさんあんのちゃうかなと…。
もう先が長うないんや。
(川畑)えっ?ごほっ。
せやから早う息子に結婚してもろうて…ごほっごほっ…組を継いでもらいたいんや。
ごほっごほっ。
(川畑)あの〜ちなみになんの病気なんですか?巻き爪や。
(川畑)いやせき関係あれへん。
巻き爪でせきは出んでしょ。
(藍)せきが出るんや。
(川畑)はあ?
(藍)病名はインフル巻き爪や。
(川畑)ややこしいなおい。
そんなんあらへんでしょ。
いや普通…。
(藍)早苗はん。
(川畑)話聞けやおい!なんや。
(藍)どうか結婚したってくれへんか?
(早苗)そんなん言われても無理…。
(藍)そう言わず頼むわ。
(川畑)いや…届くわけないでしょう。
(藍)なっ?
(早苗)嫌ですよそんなん。
はあ〜。
うちがここまで言うても言うこと聞かれへんか?ほな分かった。
すまんがもう時間や。
(川畑)えっ?
(藍)きっちり取らしてもらうで。
(早苗)えっ?
(川畑)えっ?ちょ…ちょっと…。
(川畑)いやおやつの時間かい!
(藍)あの男は誰や?
(けんじ)早苗の彼氏です。
(藍)黙ってぇ!バシ!
(藍)おどれに聞いとらんのじゃ!アイツに聞いてたやろ!分からない。
(啓之)オウ。
なんでどつかれてる?怖いわもう。
(藍)ほう〜これが彼氏か。
(川畑)はい。
(藍)えらい丸顔やで。
(川畑)いやいやいやいや。
いやあなたが来るまでは私ダントツでしたけど来た途端王座奪われましたよ。
(藍)ここにおってもらち明かんわ。
早苗さん連れといで。
(佐藤)へい。
(川畑)いやあの…。
(佐藤)どけ。
ええからどけ。
おい行くぞ。
(川畑)ちょっとやめてくださいよ。
(佐藤)しつこいやっちゃで。
足腰立たんようにしたろかい!
(川畑)なんぼでも殴ってください!僕はね命を懸けても早苗さんを守ってみせます。
(佐藤)上等や。
ほなやったる!
(藍)待ちぃ!
(藍)あんたええ目しとるなぁ。
(川畑)なんや?びっくりした。
いきなりチュウしてくんのかな思うた。
びっくりした…。
一途な男の目や。
うちの負けや。
(川畑)えっ?あんたら二人見とったら旦那と出会うた頃思い出したわ。
うちかて極道にほれたわけやない。
ほれた男がたまたま極道やったんや。
極道の女のほれた腫れたは命の取り合いや。
歯茎腫れたら歯医者に行くんや。
ここが腫れたらおたふく風邪や。
あんたおたふく風邪か?
(川畑)あんたや!チャンピオンや言うてますやん。
(藍)おたふくはうつったら難儀や。
(川畑)いや…ははっ。
行こか。
(川畑)聞けや話を。
(けんじ)どうぞ。
バシ!なんでアイツばっかりどつかれてんねん。
まあ胸スッとするけどな。
(啓之)うんうん。
(川畑)あぁ〜よかった。
(早苗)泰史さん大丈夫やった?
(川畑)大丈夫。
(早苗)あぁ…ありがとう。
(耕一)いや〜野蛮な連中でしたねぇ。
さあ早苗さんお見合いしましょ。
ようそんなことおっしゃいますねぼんぼん。
ず〜っとびびってらっしゃったじゃないですか。
ええっ?あっお父さんちょっとあの〜川畑さんの言葉お聞きになりましたかねぇ?私は思うんですよ早苗さんをず〜っとしっかり守り通すのはぼんぼんじゃなくて川畑さんじゃございませんかねぇ。
あの〜言っときますよ。
僕はびびってなんていません。
(和子)えっ?無駄な争いを避けただけです。
僕のような賢い人間を選んだ方がいいですよ。
(川畑)早苗さんは僕とおつきあいしてるんです。
帰って。
(耕一)金のないお前がどうやって早苗さんを幸せにできるんや?
(川畑)お金の問題やないと思う…。
(島田)あのな君言うとくぞ。
芸人はな浮き沈みの激しい世界だ。
いくらきれい事を言ってもな幸せな結婚というのはまずは金なんだよ!
(川畑)いや…。
(耕一)NGKコーポレーションの御曹子に仕える…私のような男に仕えることができるんや。
これ以上の幸せはないやろ。
ちょっと待ってもらえますか。
ではなんですか?あなたはうちの早苗を召し使いのように仕えさせようとそういう意味ですかね?私のような男のそばで一生世話ができるんや。
彼女にとってそれがいちばん幸せでしょ。
いや違いますね。
夫婦というものは本来対等なんですよ。
ねっ。
もう昭和の初期じゃないんですよ。
夫婦は対等。
男女同権。
そしてお互いの幸せを築き上げていく。
これが真の夫婦の姿だと私は思っております。
お父さんあなたは息子さんにどのような教育をなさったんですかね?
(島田)いやいやいや間違ったことは言ってないでしょ。
(池乃)おお〜間違ってないとおっしゃるんですか。
(島田)ああそうですよ。
そうですか。
よく分かりました。
じゃあ今回のこの見合いの話はなかったことにしてもらえますか。
(島田)いや池乃さんそんなこと言っていいんですか?うちとの取り引きがね中止になるとねおたくはすぐ倒産しますよ。
(池乃)ふふっ…倒産?結構じゃないですか。
娘の幸せのためならばね会社の1つや2つ潰れたってどうってことはありませんよ。
(島田)はは〜そうですか。
そこまで言いますか。
分かりました。
おい耕一帰るぞ。
なんだほんとに!帰れパゲ!
(島田)やかましいわあほ!なんじゃほんとに。
ええっ!?こんな無礼は初めてじゃ!ほんまに腹立つ!原辰徳〜!お情けですよこれは。
そう…そうか。
(早苗)お父さん。
早苗悪かったな。
お父さんお前の幸せのことを考えて逆に不幸にさせるとこやったな。
川畑君。
(川畑)あっはい。
(池乃)改めてお願いする。
早苗のことはひとつよろしくお願いします。
(川畑)ありがとうございます。
(池乃)ああ。
早苗お前もしっかりと…内助の功というやつだ。
しっかりついていって幸せな家庭を築くんだぞ。
(早苗)はい。
(池乃)じゃ私はもういても用はないから帰るとするか。
(川畑)ありがとうございました。
(池乃)お幸せに。
(和子)お父さんこれあの…足届かんでしょ。
(和子)前の方へ。
(池乃)ありがとうございます。
すみませんね。
芸能界というのはつらいと聞いとる。
いろいろ壁にもぶち当たるだろう。
そんなときは私に言ってきなさい。
私もこう見えて結構顔は広い。
(川畑)はい。
何かあったらそう…香港へ行け。
(川畑)香港?香港へ行って鉄道会社を経営するヨウという男に会うんじゃ。
道は開ける。
(川畑)あの〜その人が僕になんて言うてくれはるんすか?「よう!」。
(川畑)おいダジャレかいな!
(池乃)ダジャレだよ。
世の中すべからくダジャレだ!あはははっ!千鳥!
(川畑)すみません…千鳥?「ノブ」だよ。
(川畑)おいまたダジャレかいな。
(池乃)あはははっ!はっはっはっはっ!はっはっはっはっ!
(川畑)笑うただけかいな。
(和子)いや〜でもよかったですね。
(川畑)よかったですよほんま。
もううれしかったわ。
もう途中はどうなるかと思うてああ〜12時はどうかなと思いながら…。
あっ一時はどうかなと…。
(川畑)間違わんでしょそれ!
(和子)おめでとうございます!
(川畑)ありがとうございます。
ほんとよかった。
よかったな。
(和子)私赤飯炊きましょう。
(川畑)いや赤飯って大層な。
(和子)何を言うんですか!日本の文化じゃないですか。
おめでたいときには赤飯に限るんです。
皆さんにお裾分けしますから。
(川畑)ありがとうございます。
(和子)はいはい赤飯炊きましょ。
よかったよかった。
ねえほんとにもう。
ええ〜あっ赤飯どうやって炊いたらええんかな?
(川畑)はあ!?あっそうや!ああ〜炊飯器にケチャップ入れたろ。
(川畑)むちゃくちゃやおい!大丈夫かいなもう。
いや〜でもホントよかったですね。
ボクたちもココにホームステイしてホントによかったと思ってイマス。
(川畑)えっ?川畑のさっきの行動はまさにサムライ魂です。
(川畑)いやそんな…。
日本男児の強さ感動シマシタ!ホントに川畑の行動はすばらしかったデス。
ドレダケ大きな障害があっても信念があれば立ち向かっていける!その姿に感動しました!ここにホームステイしてよかったです!
(川畑)おたく普通にしゃべってますよ途中から。
急にうまなったんですかね。
(川畑)何がきっかけや?かもしれんな。
(川畑)「かもしれん」って…そんなもんなん?いや〜でもお二人お幸せに。
ボクたちはココを後にして次の旅に出たいと思いマス。
長い間お世話にナリマシタ。
(川畑)1泊しかしてへんやん。
もうええの?はい。
(早苗)でも行く所あるんですか?ある程度目星はつけてイマス。
(早苗・川畑)へえ〜。
ホントに最初川畑を見たときは汚いガマガエルみたいな顔してるな〜と思って…。
なんちゅうこと言うねん。
思ってイマシタガ今ではホントきれ〜いなガマガエルやな…。
ガマガエルかいな!結局変わらんがな。
川畑。
早苗を幸せにしたってくれ。
(川畑)うん分かった。
お前芸人してて売れへんっていうのはお前の勝手やからな。
結婚したとき嫁はん貧乏させんの関係ないねんから貧乏やったらすぐ芸人やめろよお前は。
お前日本人やろおい!日本の両親に育てられたんちゃうんかお前。
なんやねんほんま。
早苗。
(川畑)なんで…なんでそっちだけ抱きつくんや?ほんま。
(川畑)せんでええんやお前もまねして。
いや…お前にいたっては俺と握手してないからな。
腹立つわほんま。
早苗!
(川畑)なんや?えっ?
(川畑)いや抱きつきたいだけかいな!そうや。
(川畑)「そうや」?認めるな!まあホントに…ううっ…皆さんと離れ離れになると考えたら急に涙が出てキマシタ。
(3人)うぅ…。
(啓之)お手紙書きマス。
(いちじま)国際電話します。
ボクたちのコトを忘れないでクダサイ。
(3人)ううっ…ううぅ〜。
ううぅ〜ううっ…。
たまにはボクたちのコトを思い出してクダサイ。
サヨナラ!
(2人)サヨナラ〜!次のホームステイのとこ行こか。
(2人)うん。
ううっ…。
ホームステイさしてクダサ〜イ!
(川畑)向かいの家かい!
(すっちー)
(一同)イエ〜イ!新喜劇若手座員のおもしろい子を発掘するコーナーでございます。
今日は誰にしようかな?綾瀬はるかさんじゃないの?
(ゆり蚊)こんにちは。
ユニバーサル・スタジオ・ジャパンのクルーの人の案内の雰囲気。
皆さ〜んこんにちは〜。
ユニバーサル・スタジオ・ジャパンアミティ・ハーバービレッジへようこそ〜。
いってらっしゃい。
バイバ〜イ。
いってらっしゃ〜い。
これより先ですねご飲食ご喫煙フラッシュを使ってのカメラ撮影はサメがびっくりしちゃうのでご遠慮くださぁ〜い。
あっお手洗いですか?お手洗いはこちらま〜っすぐ出ていただきまして向かいに大きなサメがいてますのでそちら…ごにょごにょ…いってらっしゃいバイバ〜イ。
いってらっしゃ〜い。
3月29日なんばグランド花月で「烏川耕一のひょっとこ大感謝祭2015春」を行います。
今回で3度目です。
ゲストはミュージシャンのMINMIが来てくれます。
チケットは好評発売中。
来てね。
ヒュ〜
(口笛)2015/03/14(土) 12:54〜13:54
MBS毎日放送
よしもと新喜劇[字]【「海の向こうから来たお邪魔虫」】
川畑が住むアパートにホームステイしに来た小籔3兄弟。今日から彼女と同棲を始める川畑だが、そこに彼女の父親がいいなずけと一緒にやって来る。その上別の人からも求婚?
詳細情報
番組内容
川畑が住むアパートにホームステイしに来た小籔3兄弟。
今日から彼女と同棲を始める川畑だが、そこに彼女の父親がいいなずけと一緒にやって来る。
その上別の人からも結婚を申し込まれる始末・・・。果たしてホームステイは成功するのか!?
出演者
小籔千豊/清水啓之/いちじまだいき/川畑泰史/桑原和男/金原早苗/烏川耕一/島田一の介/酒井藍/清水けんじ/佐藤太一郎/信濃岳夫/諸見里大介/池乃めだか
ほか
ジャンル :
劇場/公演 – 現代劇・新劇
バラエティ – お笑い・コメディ
福祉 – 文字(字幕)
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