こんにちは中江有里です。
今日からいよいよ小論文の書き方について学んでいきます。
小論文…嫌ですね僕。
嫌いです。
やめましょう。
はあ?何言ってんのよ。
駄目よ。
ちゃんと勉強した方がいいわよ。
小論文っていうのは大学入試でも出る所あるし就職試験でも出される事多いから自分たちの経験のために絶対やっといて損はないと思うよ。
いやいやいい無理無理。
何かもう小論文別に書けなくても生きていくし俺。
違う事やりましょうよ。
はあ?はい。
今の2人のお話聞いてどちらの言い分になるほどと思いましたか?じゃあ岩崎さんだという人手を挙げて。
あれ?じゃあ槙尾さんだという人。
全員槙尾さん派でした。
何だよこれ〜!出来レースだよこんなもん。
何でそう思うんだよ宏紀。
(宏紀)何か岩崎さんの言葉に…という事は逆に槙尾さんの言葉には…?説得力の理由って何だと思いますか?えっ…。
小論文に必要なのは説得力。
という事で今日は主張合戦をしてみましょう。
3人ずつ紅白のチームに分かれます。
3つのテーマについて先鋒中堅大将がそれぞれ主張しより説得力のある方がポイントをゲット。
テーマはですねこちらです。
という事でじゃあこのテーマで主張合戦。
みんな頑張ってね。
(生徒一同)オ〜!先生今日は主張合戦という事で判定のポイントは何でしょうか。
まずは…そしてもう一つは…オリジナリティってなかなか難しそうですね。
そうですね難しいですね。
同じテーマでも自分なりの切り口で主張を生み出して自分の体験をなるべく入れるようにしてほかの人との差を出す。
それがその人らしさ主張になります。
例えば健康というテーマが与えられたとしたら主張を「朝御飯を抜くのは健康によくないと思います」。
一緒に持って頂いてよろしいですか?朝御飯を抜くのはよくない。
はい。
…という主張をします。
そして自分が実践してみたら体調がすぐれずいらいらして勉強が手に付かなくなったという自身の経験を…置きます。
これが根拠ですね。
でも個人差もあるでしょうしたまたま体調が悪くなったという事も考えられる。
そう言われるっていう可能性ですよねこのぐらぐら感っていうのはね。
痛いところを突かれてしまったんですがこれだとまだまだ弱いんですね。
そこで主張と根拠が確かに支えられる何かを示さなければいけない。
例えば御飯は炭水化物なんですが炭水化物は脳のエネルギー源なので不足すると集中力が低下する。
という科学的な説明を分析として入れますとこのようにしっかりと安定してくる。
そうですね。
この分析が入る事によって頼りなかった主張がしっかりと支えられましたね。
そうですね。
そして新聞テレビなどのメディアあるいは統計データなどの客観的な情報をふだんから集めておくとそういった事も使えるようになります。
主観だけじゃなくて客観的なデータ。
ふだんから考えを深めておくというのもいいですね。
そうですね。
是非そうしてもらいたいと思います。
それとも必要ない?街行く人に主張とその根拠を聞きました。
いる…いります。
じゃあいる方で。
(取材者)ちなみにその根拠を教えて頂きたいんですけど。
服装だけはきちんと協調性を合わせて自分たちの考えで個性を出していければいいんじゃないのかなとは思います。
いらないと思います。
(取材者)それは何ででしょうか。
何か…みんなはどう思うかな?主張と根拠を考えてみてね。
NHK紅白主張合戦司会のかもめんたる槙尾です。
岩崎です。
自分の主張を客観的な根拠と分析のもとに審査員にぶつけるこの戦い。
果たして赤白どちらが勝つのか。
まずは先鋒の宏紀君と優津季さんの対決です。
テーマは…
(岩崎)宏紀君からどうぞ。
はい。
はい。
え〜ずばり言います。
僕は優先席はいらないと思います。
もともと全席優先席だっていうふうに僕は考えるんですけど…。
何でかっていうとバスとか電車とか何にしても優先席っていうのは1車両3席とか6席とかしかなくて…。
でも困ってる人はそれ以上絶対いるんですよ。
そういう時に普通の席も譲らなきゃいけない状況が生まれてくるはずなんです。
僕の体験した事なんですけど電車に乗った時にすごく混んでてよく見ると席が結構空いてるんですよ。
あそこ座ればもっと乗れるのにと思ったんですけどよく見たらそこが優先席で…。
優先席って何か特別な席だから座りづらいなっていうイメージが結構僕の中でも強くてそのせいで無駄に車内が混んじゃったりとかする状況があるんですよ。
こういう点から優先席は必要ないんじゃないかっていう主張が生まれました。
私は優先席が必要だと思います。
前にニュースで全席優先席にしたが結局は譲ってもらえないという苦情がたくさん来て廃止になったというのを聞いた事があります。
やはり優先席でない普通の席は譲らないでいいという考えがまだたくさんの人が持っているからだと私は思います。
でも優先席があれば優先席という名の存在だけでみんなが譲らなければという考えが生まれて自然にお年寄りや妊婦さんに席を譲る事ができると思います。
なので私は優先席があるべきだと思います。
ありがとうございました。
(拍手)優先席の是非について主張が割れた先鋒戦。
より説得力があったのはどっち?判定です。
どうぞ!
(優津季)わ〜!お〜!あれ?
(岩崎)これは…。
一回優先席は廃止にしたけれどもっていうあの一つの客観的な根拠が一気にグッと白組勝ちの方向にさせましたね。
続く中堅戦。
テーマは…
(理乃)私はアルバイトにも昇格制度があるべきだと思います。
理乃さんが挙げた根拠は…対する瑞生君。
(瑞生)若者がたくさんのお金を持つという事は悪い事です。
根拠は…なるほど。
この対決瑞生君の勝利。
これで白組2ポイントゲット。
後半に続く。
言葉の…。
(一同)言葉のプロに聞いてみよう。
国民が刑事裁判に参加する…どうして裁判官になろうと思われたんですか?裁判官の仕事は検察官や弁護人といった対立している当事者の主張をよく聞いてどちらに説得力があるのかという事を考える仕事なんですね。
私自身はやはり双方の言い分を聞いてじっくり考えて判断するというのが自分の性格に合ってるのかなというふうに思いました。
なるほど。
じっくり考える…。
裁判員裁判では話し合いが行われると思うんですけれどもその場合の裁判官の役割とはどういうものなんでしょうか。
積極的な意見交換ができるような雰囲気作りを裁判官がしなければいけない。
そこが大切な裁判官の役割という事になります。
雰囲気作りですか。
はい。
確かに緊張するでしょうし萎縮してしまいますよね。
そうなんです。
初めて裁判に参加される方ですので…。
ですのでこれまでの裁判官と違って一般市民の…専門的な知識だけではなくてそうしたコミュニケーション能力ユーモアも必要だという事なんですね。
はい。
なるほど。
社会的な問題を考えるのになかなか自分の体験だけではやはりうまく考えにくい…難しい事があると思うんですがそういった場合メディアなんかの情報っていうのとはどういうふうに向き合っているんでしょうか。
裁判では当事者が提出した証拠にのみ基づいて判断をするという大原則があるんですね。
ですのでメディアから与えられた情報を証拠のように扱って判断するという事は許されないんです。
ただ社会に大きな影響を及ぼすような利害関係の複雑な事件ですとか専門性の高い事件そういった…そういった理解力を磨くためには日頃からいろいろな分野の方とお話をしたりさまざまなジャンルの本を読んだりそれから問題意識を持ってテレビや新聞の報道に接するという事が必要不可欠だなというふうに感じています。
主張についての根拠を挙げその説得力を競う…2対0で白組リード。
いよいよ最後の戦いです。
最後は大将戦。
これに勝った方が勝者となります。
(一同)お〜!
(槙尾)今までは何だったのよ。
まさにお約束の展開。
迎えた大将戦のテーマは…まずは圭祐君が主張します。
え〜まずですね姿勢のいい人は男らしいもしくは女らしいと考えました。
その根拠について僕は段階的に考えていこうと思います。
まず男性についてなんですが姿勢がいいとすごい自信を感じさせませんか?こうやっているのとこうやっているのではこうやっている方がすごい自信があるように見えるじゃないですか。
そんで自信があるっていうのはかなり頼りがいがあるっていう事だと思うんですよ。
それで女性について考えてみると姿勢がいいと上品な雰囲気が生まれると思うんですよね。
例えば中江さんとかすごい上品な雰囲気が漂ってるじゃないですか。
また旅館のおかみさんとかもすごい姿勢がよくてそこには上品な雰囲気があるじゃないですか。
その上品な雰囲気っていうのが女性の品格といったものにつながってくると考えるんですね。
よって姿勢のいい人は男だったら男らしくなるし女だったら女らしくなると考えました。
え〜っとまず単刀直入に言いますと女らしい男らしいっていうのはありません。
私はまず女の子らしいといったらおしとやかなイメージがあって男らしさといったら「めそめそしちゃ駄目。
力強くあるべき」っていうのが頭に浮かんだんですけれどもじゃあ「あるべき」っていうのは誰が決めたものなんだと。
私の小さい頃の話になるんですが小学校に上がる時にみんなランドセルを買ってもらうじゃないですか。
私水色が好きだったんで水色のランドセルが欲しかったんです。
でも親に女の子なんだから赤いランドセルにしなさいと言われてすごい納得できない気持ちがあったんです。
でも今はいろんな色を自分の自由に好きなように背負っている子たちがいっぱいいてそういうのを見てるともう今は「女らしくあるべき男らしくあるべき」っていう周りからの固定概念じゃなく自分がどうしたいかによってその境目を決められるんだなって思ったので「女らしい男らしいっていう境目は自分で決めるものだ。
そんなものは元から存在しないんだな」と思いました。
(拍手)
(槙尾)ありがとうございました。
さてどちらに旗が挙がるのか。
判定です。
どうぞ!
(佳波)やった〜!
(槙尾)という事で今回も白組の勝利〜!イエ〜イ!
(槙尾)聞いてみましょうか。
(岩崎)先生白…どうして?かなみんのですね…。
圭祐は…男が姿勢よかったら男らしい訳でしょ。
私は男だから…。
でも見た目が女だから女らしく見える。
(槙尾)あら?でもさっきだと男イコール男らしい女イコール女らしいってそこでもう決まっちゃってたから男だけど女らしく生きてる人もいっぱいいる訳だし…。
ちょっと主張っていう意味では…
(岩崎)でもいい勝負でしたよねみんな。
という事で皆さんお疲れさまでした。
それではまた次回の開催をお楽しみに。
次回あるんですか?第2回が開催されるんでしょうか。
あ〜ん。
おいしい?うまっ!ウフフフ。
おいしいこれ。
「砂をかむ」。
ジャリジャリする。
皆さんなかなか説得力のある主張ができていましたよね。
先生いかがでしたか?はい。
自分なりの切り口を見つけてしっかり主張できていたと思います。
また根拠も自分の経験から挙げられていました。
それに加えて分析というところが非常に大きな課題としてもう少し残っていますのでふだんから情報を集めながら日々考えてみて下さい。
皆さんどうですか?これから小論文書けそうですか?最初小論文って聞いた時にすごい難しそうで嫌だなっていう気持ちがやっぱり一番にあったんですけどこういうふうに対戦形式にしてみたりする事でやる気とかが引き出されたり何より楽しかったのでやる気が少しだけ出てきました。
少しだけと言わずどんどん出して下さいね。
本当にみんなオリジナリティあふれる問題提起をしていて聞いていて迷う感じでしたけどかもめんたるのお二人いかがでした?そこでどれだけの人の心をつかんであとは自分の意見を足してとか分析してっていうのをやっていく。
そこの最初の選びが…。
結構マジで語っちゃってますけど重要なんじゃないかなっていう…。
マジでいいです。
うんねえ。
私はね個人的にやっぱり男らしさ女らしさの議論参加したかったね。
(岩崎)怖いよ何かテンションが。
でも姿勢はよくしようかなと思いました。
これでみんなも小論文を書く前のテーマ選び準備にそれぞれのノウハウを…。
さようなら〜。
集めるための…。
(生徒一同)バイバ〜イ。
はっきりとした主張と根拠そして2つを結び付ける分析が必要です。
ふだんから統計データなどの情報を集めておきましょう。
2015/03/16(月) 14:20〜14:40
NHKEテレ1大阪
NHK高校講座 国語表現「小論文作成の準備」[字]
読む、書く、聞く、話す。あらゆる教科で必要な表現の基礎力を養います。ユニークな演習や様々な分野で活躍する表現の達人へのインタビューで、表現のコツを学びます。
詳細情報
番組内容
小論文と感想文の違いはなんだろうか。感想文は自分の気持や感性を表す。一方、小論文にははっきりとした主張と、それを支える根拠、さらにこの2つを結びつける分析が必要となる。小論文に求められる要素について知る。【出演】中江有里・かもめんたる、【ゲスト】平木正洋(東京地方裁判所裁判官)【講師】石垣明子(つくば国際大学)
出演者
【講師】つくば国際大学教授…石垣明子,【ゲスト】東京地方裁判所裁判官…平木正洋,【出演】中嶋理乃,大野瑞生,佐奈宏紀,佐藤優津季,薗佳波,斉藤圭祐,【司会】中江有里,かもめんたる,【語り】田中杏沙
ジャンル :
趣味/教育 – 中学生・高校生
趣味/教育 – 生涯教育・資格
バラエティ – その他
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