「きょうの健康」です。
今週はこちら島根県川本町にやって来ています。
久田さんこの島根県はご長寿の方がとっても多いそうなんですね。
そこで今回は「めざせ健康長寿!ロコモ徹底対策」。
詳しくお伝えしていきます。
(テーマ音楽)
(拍手)さあ今週は「ロコモ対策」をテーマに4日間にわたってお送りしていきます。
早速お話を伺う方をご紹介致しましょう。
整形外科がご専門で島根県をはじめ全国のロコモ対策に積極的に取り組んでいらっしゃいます。
近藤さんといえばNHK朝の連続テレビ小説「てっぱん」ご覧になった方も多いと思いますがこの「てっぱんダンス」の振り付けをなさった方なんです。
この独特の振り付けがすごい人気になってこの「てっぱんダンス」ブームになったという事ご記憶の方も多いと思います。
このお二人にお話を伺っていきます。
どうぞよろしくお願い致します。
(拍手)今日はこのロコモという言葉まだよくどういう事なのか分からないという方も多いと思います。
どんな事なのかという事から内尾さん教えて頂けますか?ロコモといいますのはロコモティブシンドロームの略なんです。
ロコモティブシンドロームといいますのは運動器の障害により介護が必要な状態要介護な状態になっていたりあるいはその危険性の高い状態の事をいいます。
この運動器というのは実は骨や関節筋肉神経などを含めたものを全部いいます。
そしてロコモティブシンドロームは骨では骨折が起こります。
あるいは関節軟骨椎間板ですと痛みが起こってきます。
あるいは筋肉とか神経ですと筋力低下やバランスが低下をします。
こういった事がそれぞれが体に歩行障害歩く事ができなくなったりします。
それが進んできますと介護が必要な状態ひいては寝たきりをもたらすという事になっています。
こういったそれぞれの疾患が実は全体のその状態としてロコモティブシンドロームロコモになるんだという事なんです。
なるほど。
全身の状態として捉えていくという事なんですね。
実はこの要介護の原因の中で関節疾患あるいは骨折・転倒というこちらの割合を合わせますと20%を超えていまして1位の脳血管疾患よりも多いんです。
これからの要支援あるいは要介護を少なくするためにもこのロコモに対してどういうふうに対策していくかというのは極めて大事な事になっていくと思います。
近藤さんいかがですか?この要介護などの原因がロコモが非常に大きいという事なんですね。
これはちょっとびっくりですね。
これはすごい大事な事なんですね。
(久田)そうするとこの対策というのはどのようにしていけばいいんでしょうか?まずは病気であるという事痛みとかそういったものがあれば医療機関を受診して頂いて病気や疾患をしっかり知って頂く。
最初はいろんな関節とかそういったとこに痛みが…。
痛みがありますと当然動かなくなる。
動けなくなりますよね。
そうしますと動かないもんですから体重が増えますよね。
それから筋力も落ちてしまいます。
そうしますとこれがまた体重が増える事によって関節に無理がいってより痛みを増してきます。
それがどんどんどんどん進んできますと最終的には歩けなくなって介護が必要の状態になってきます。
悪循環をもたらすという事になります。
近藤さんは体の中でダンサーでいらっしゃいますがどこか痛みを感じるところとかちょっとここが弱いななんてところはありますか?僕もたくさん動いてますがやっぱりひざ…危ないですね。
そんな時何か対処法としてなさってる事はあるんですか?やっぱり積極的にストレッチとトレーニングはしてますね。
筋力は落ちないようにしてます。
トレーニングをしながら動かしていくという事なんですね。
自分がロコモかどうかその危険性があるかどうかという事を知っていく事が大切だと思います。
そこで今日はロコモをチェックする簡単な方法がありますのでご紹介しましょう。
次の7つの項目のうち日常生活で思い当たるものはないか1つずつチェックしていきましょう
これは実際にやると転倒の危険があるので試さないで下さい
家で行うやや重い仕事掃除機がけや布団の上げ下ろしなどが困難
まず近藤さん何か当てはまる事ありましたか?家の中でつまずいたり滑ったりしますね。
意外ですね。
じゃここはチェックが入りましたね。
さあ会場の皆さんはどうだったでしょうか?ちょっと聞いてみましょう。
寺澤さんお願いします。
では会場の皆さんにも聞いてみたいと思います。
では7つ項目がありますがこのうち1つでも当てはまるという方手を挙げて頂けますか?あっほとんど…。
たくさんいらっしゃいますよね。
何が当てはまるんですか?片脚立ちで靴下がはけないのと階段を上るのに手すりが必要なのと15分ぐらい続けて歩けないのと時々家の中でつまずいたりもします。
そうですか。
いかがでした?2つ。
2つ…?上2つ。
「片脚立ちで靴下がはけない」。
それから「家の中でつまずいたり滑ったりする」。
これはどういう状況なんですか?大した事はないんですけどね。
まだそんなに…。
そんなにひどくつまずきませんよ。
ちょこっと…。
(久田)ちょこっとですね。
ありがとうございました。
やはり当てはまる方多かったですね。
実は1個でも当てはまっていたらロコモティブシンドロームです。
あら〜!じゃあもう先ほどたくさん手が挙がっていましたけども皆さんロコモの危険があるという事が分かってしまいましたね。
これ1つずつちょっと詳しく見ていきたいと思うんですが…。
まず「片脚立ちで靴下がはけない」というのは腰の周りひざの周りの筋力が低下してないか。
あるいはバランスが低下してないかというのを確認をして下さい。
それから「家の中でつまずいたり滑ったりする」。
それから「階段を上がるのに手すりが必要」。
これもももの筋肉が筋力が落ちたりした時に起こってくる状態です。
「家のやや重い仕事が困難」。
掃除とかですね。
…ですと腰周りの筋力が低下をしている。
それから2キロといいますのは1リットルのジュースあるいは牛乳が2パックでもう2キロなのでそれを持っていくだけでもなかなか大変だという方はひざの周りの筋力が低下をしているという事が疑われます。
あと「15分くらい続けて歩けない」という事ですが持久力の低下というほかに実は腰の脊柱管狭さく症という病気なんですがそういった事で起こる事がございます。
それから横断歩道ですが1秒1メートルという事で計算をされています。
つまり横断歩道を渡る時にそのスピードでは歩けない渡れきれないという事になりますと歩くスピードが落ちてるという事を示しています。
(久田)そうなんですね。
それでは自分が当てはまったロコモかもしれないというふうに思ったらどうしていけばいいですか?まずは疾患であるかどうか医療機関を受診して頂いてその疾患である事を知るという事です。
そして先ほどお話ししましたように痛みから起こってくる負の連鎖となりますのでそれを断ち切る意味でもちゃんとした痛みの対処も必要です。
特に動かないとかそういうところも問題になってきますので動く事運動も大事になってきます。
1つ当てはまった近藤さんはいかがですか?注意していきたいと思います。
そうですね。
気を付けて体を動かして下さい。
はい。
ここまでロコモどういう事なのかという事を皆さんと一緒に見てきましたが最近では高齢者だけの問題ではないという事なんですね。
はい。
実はこういった問題なんですが子どもたちが最近体が硬かったり運動器の障害があったりするという事が分かってまいりました。
実は島根県では随分前から子どもたちの運動器の疾患障害ないかという事をずっと定期検診で調べてまいりました。
そうしますと実は子どもたちの中に1割から2割ぐらい運動器の疾患があるという事が分かってまいりました。
運動しないあるいは体が硬くなってしまう運動器の疾患があるとこういった事が分かった事で子どもたちの運動器をしっかり診ていこうという事の必要性重要性が叫ばれて運動器検診という事がクローズアップされたというところであります。
私どもは島根県の方ではまず家庭で子どもたちの運動器の障害ないかどうかをチェックしてもらってそれを検診に役立ててもらおうかと。
そういう取り組みを行ってきました。
子どもたちの運動器のチェックですね。
どのようなものなのか見てみましょう。
内尾さんが考案したのは家庭に配られるマークシート式の問診票です
学校での集団検診の前にまずは家庭でチェックを行うというものです
例えばこちらの項目。
「おじぎすると肩甲骨の高さは同じですか?」。
これは背骨が左右に曲がっていないかを調べる項目です
問題はないようですね。
次は…
これは筋肉や腱の柔軟性のチェック。
さあどうでしょうか?
ハハハ…!転んでる!できてないよ。
待って!待って!
少し体が硬いようです。
これらのチェックは親が子どもの体の状態を正しく知る事にも役立っています
この問診結果によって医師も注意が必要な子どもを重点的に診察できるなどより効果的な運動器検診を行う事につながっています
さあ子どもの運動器検診チェックの様子ご覧頂きましたが近藤さんはふだん子どもにダンスを教えたりする事もあるんですか?ありますね。
見ていて運動器どうですか?よく分かります。
本当に硬いんですよね。
硬いし…動きがギクシャクしてますね。
そうなんですね。
ほかにはどんな項目をチェックしていくんですか?「前屈がどのくらいできるか?」。
これも体の硬さを診ております。
時々腰に障害を持ってる子どもたちの中には前屈してると痛みが起こったりします。
そういったところもチェックをしています。
下の「関節の動きが左右同じか?」の中で例えば「両手を高く挙げて下さい」と言ってもバンザイがまっすぐできない子がいます。
こんな感じです。
そういった子もいましてそういった子どもたちの中で肩の障害とか肘の障害を伴ってる子どもたちもいるという事なんです。
そうなんですね。
こうやって見てきますとロコモというのはやはり年齢関係なく若い方もそれから高齢の方もやはりきちんとチェックして知っていくという事。
自分の今の運動器はどうなのかという事をチェックしていく事が大事ですね。
はい。
特に子どもの時から子どもはやがて青壮年そして大人高齢者につながっています。
小さい頃から運動器の大切さを知って頂いてロコモにならないような予防を小さい頃からして頂きたいと思います。
そうですね。
さあそれではロコモ対策として具体的にどのような事をしていけばよいのかという事を次回詳しくお伝えしていきたいと思います。
どうもありがとうございました。
(拍手)2015/03/16(月) 20:30〜20:45
NHKEテレ1大阪
きょうの健康 めざせ健康長寿!ロコモ徹底対策〜島根県SP「あなたはロコモ?」[解][字]
ロコモとは骨や関節、筋肉など運動器の障害により介護が必要な状態になったり、その危険性が高い状態のこと。ロコモかどうかを簡単にチェックできる方法をご紹介する。
詳細情報
番組内容
ロコモとは、骨や関節、筋肉など運動器の障害により介護が必要な状態になったり、その危険性が高い状態のこと。運動器はすべて連動しているので、一つでも悪くなると全体に影響が及び、やがては寝たきりなどにつながる恐れもあり、健康長寿にはロコモ対策が欠かせない。自分がロコモかどうかをチェックする7つの項目を紹介する。また将来のロコモ予防には、子どものときからの対策も大切。島根県での取り組みについても伝える。
出演者
【ゲスト】ダンサー・振付家…近藤良平,【講師】島根大学教授…内尾祐司,【キャスター】久田直子,寺澤敏行
ジャンル :
情報/ワイドショー – 健康・医療
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
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