きょうの料理 大原千鶴のシンプル京ごはん「新たまねぎの丸ごと煮」 2015.03.16


(一柳)
旬の食材を使った季節感あふれる料理で人気の…
京都の山里にある料理旅館に生まれた大原さんは子どもの頃から店のまかないを任され手早く作れるおいしい料理を常に考えていました
そんな大原さんが提案する「シンプル京ごはん」
大原さんが「おいしくするために必要」と絞り込んだものだけで構成したシンプルレシピを毎月シリーズでお送りします

(テーマ音楽)食材や手順はシンプルでありながらもおいしくおしゃれなレシピをご紹介するシリーズです。
教えて下さるのは料理研究家大原千鶴さんです。
(2人)よろしくお願いします。
3月に入って店先でも春野菜が目につくようになりましたね。
山菜とか菜の花とかね。
うれしくなりますよね。
やっぱりそういう野菜を見ると冬寒かった時期からあ〜待っていたっていう気分になりますよね。
畑もやっぱり寒い冬を越えないとお野菜ってうまく育たないのでこれからが楽しみなんですよ。
さあそんな今月の食材がこちら。
大原さんも育ててらっしゃる…。
まだうちのは小さいですけどね。
春を告げるといわれる新たまねぎ。
皮が薄くて水分が多くて柔らかいのが特徴です。
そして何といっても甘いですよね。
普通のたまねぎは生だと辛いんですけども新たまねぎは辛さがすごく和らいでおいしいですよね。
生のままでやさしい辛みを。
そして火を通してさわやかな甘みをいかしていきたいと思います。
それでは今日ご紹介するメニューです。
こちらです。
今回はこちらの3品をご紹介します。
さあまずは…生の新たまねぎを薄切りにして桜えびとみつばを入れて酢であえました。
新たまねぎの甘みだけですっきりと仕上げた一品になっています。
さあ続いては…濃いめに焼き色をつけた新たまねぎにおしょうゆをからめました。
ほんのり焦げた香ばしい香りが食欲をそそるんですよ。
見てるだけでもおなかが鳴ってきそう。
そして最後は…新たまねぎをうまみたっぷりの鶏そぼろのおだしで丸ごと煮込みました。
新たまねぎのトロッとした甘みとおだしのしみこんだ味が加わって本当においしく頂けます。
それでは「新たまねぎと桜えびの酢あえ」から教えて頂きます。
じゃあ生のまま調理していきたいと思います。
材料がこちらです。
ツーステップになります。
ではまずは…。
まずは新たまねぎの皮をむいてこれをもうスライサーでスッスと切っていきたいと思います。
スライサーで切るとやっぱり薄くて…。
で均一に切れるので味のしみこみ方も一定になるので楽なんですよ。
下にはボウルで水を張って…。
たっぷり張って。
まあ調節ができるものであればなるべく薄くして頂くのがおいしいかな…トロッとした感じにもなりますしね。
生で頂くという事ですからあんまり厚すぎると…。
やっぱり辛みが立ってしまうので少し薄めに切っていきたいと思います。
これぐらいですかね。
だんだん危険になってきたのでこれぐらいにしておきます。
こんなにたっぷりスライスできましたね。
これをお水にさらすのはお好みなんですよね。
辛みを調節するためですので辛いのが苦手な方はお水何回も替えてさらして頂いたらいいと思います。
これ手で今…。
少しもんでほぐして全体の辛みを抜きます。
もうこれぐらいでいいと思うのでこちらの方を今日はお酢であえていくのでギュッと絞りますね。
しっかりと絞って…。
こうしてても新たまねぎってやっぱトロッとしておいしい甘みがあるのがよく分かりますね。
香りだったりたまねぎを切っていると目が痛くなったりって事ありますけれど…。
でも新たまねぎはだいぶそういう事がないですね。
じゃあこうしてギュッと…またおあえしていきますとここからも水分が出るのでギュッと絞るのがポイントですね。
次はこちらの方が桜えびになります。
こちらの方の…ちょっとお魚臭みがありますのでお湯で流していきます。
表面の香りをね。
これは水とかではなくお湯。
お湯の方がいいですね。
熱いお湯で表面の魚臭さをとりますね。
これはこうして水分をきって頂いてこの上に入れていって頂いて結構です。
たまねぎの上に桜えびが入りました。
あとこちらの方にみつばの軸ですね。
ゆでて切ったものです。
これを彩りに加えています。
でこちらの方に今からお味を付けていきますけどもお酢にお塩ですね。
これをよく混ぜましてこちらの方に加えていきます。
ボウルに入りました。
甘みは全く入れてないでしょ?お酢そして塩ですもんね。
桜えびからだしけが出てそしてたまねぎの甘み…辛い中にもある甘みでこちらの方がすごくお味が深くなっていくんですね。
みつばも入るとお色もきれいでしょ。
赤白緑と。
こうしてあえて頂いたらこれを盛りつけて頂いて完成になります。
完成です。
桜えびのコクが新たまねぎとよく合っておいしいんですよ。
新たまねぎ白いですよね。
そこに緑のみつばと赤いえびがきれいだと思います。
それでは材料復習しましょう。
これ大原さん冷蔵庫でおいたりすると…。
一日おくとまた辛みもやわらかくなってでしっとりしてまた違うお味で楽しんで頂けると思います。
お好みでお試し下さい。
次は…火を入れて甘みを引き出した一品になります。
主な材料こちらです。
コロンと一つ。
新たまねぎだけですね。
これをお料理していきたいと思いますが。
ツーステップになります。
まずは…。
皮をむいた新たまねぎですね。
これはわざとこの芯を残しといて下さいね。
バラバラにならないように。
これを半分に切って6等分ぐらいに切っていきますね。
芯が付いてるとほんと扱いやすいですねこのあと。
いいと思います。
ほぐれたらほぐれたでいいんですけれどこれ形をいかすとかわいらしいのでね。
じゃあこれを…粉をつけていきますね。
側面の所薄くつけて…。
このツルッとした所はあんまりつかないですけども無理につけなくて構いませんしね。
かたくり粉をつけていくというのは…。
かたくり粉をつけるとまず焼き目もきれいにつきますしそして油が浸透してそのあと調味料なんかの味もからみやすくなってちょっとトロッと仕上がりますしおいしくなるんですよね。
こうして全体につきました。
さあ次の工程に。
焼いていきたいと思いますね。
焼くんですけれどもフライパンにはごま油とラーユが入ってます。
たっぷりめですね。
こちらの方にこのたまねぎを並べていきますね。
これはごま油香ばしい香りですね。
ラーユでピリッとちょっと辛みを足してますけどお子様なんかで辛いのが苦手な方はラーユなしでごま油だけで大丈夫です。
並べましたらふたをして頂きましてちょっと火を弱めて5分間いろいろ面を変えながら蒸し焼きにして下さい。
ちょっと大きいコロンとしたものなので違う面にしたりツルッとした側面…背中の方外側も焼いて頂いたりして5分してゆっくりと火を通して頂いたら大丈夫です。
そして5分たったものがお隣。
こちらになりますね。
あ〜きれいな色。
おいしそうでしょ?トロッとしてね。
こんなふうに5分ぐらいゆっくり火を通していくと中の辛みだったものが全部甘みになってほんとにトロッとしておいしく仕上がるんです。
甘い香りがしてくるんですよね。
やっぱり甘みがあるのでカラメルのような感じになりますでしょ。
それがこの新たまねぎのおいしいところですよね。
じゃあここにおしょうゆを入れていきます。
そして煮詰まりそうだったら火を切って頂いて。
全体に粉を打ってるのでからみやすいと思います。
そちらの方におしょうゆをこうしてからめていって下さい。
あらおいしそう。
いや色がいいですね〜!おいしそうだわ〜。
もうすぐに召し上がりたいでしょ?そうですねご飯が欲しくなる…。
もうちょっとお待ち下さいね。
こんな形でこれを盛りつけて頂いたら完成です。
赤とうがらしを散らして「新たまねぎの粉焼き」完成です。
新たまねぎをじっくり焼いて香ばしさと甘みを引き出しました。
それでは材料で復習していきましょう。
新たまねぎはかたくり粉をつけて味をからめやすくしました。
そして蒸し焼きにした事で更に甘みを引き出しました。
私の大好きなお料理です。
是非お作り頂いたらと思います。
続いては「大原流シンプル料理術」のコーナーです。
今回はこの時期ならではの新たまねぎの楽しみ方をご紹介したいと思います。
私のお気に入りの方法で新たまねぎのドレッシングを作りますよ。
まずは皮をむいた新たまねぎをすりおろします。
さっきみたいに芯を残して頂くとバラバラになりにくいのでうまくすりおろす事ができると思います。
続きましてみりんですね。
お鍋に入れて中火にかけます。
沸いてきてアルコールを蒸発させるんですね。
みりんの甘みやうまみが凝縮されるのですごくおいしくなるんですよ。
焦げ付かないように時々混ぜながらね。
で煮きってからすりおろしたたまねぎに入れていきますね。
そのあと米酢サラダ油が今入りました。
あとお塩小さじ1ですね。
この割合で…お塩以外は同じ分量ですので混ぜて頂くといいと思います。
こちらを混ぜて完成です。
日もちするのはいいですね。
はい。
このサラサラッと出来たたまねぎのドレッシングこれをアレンジしていきたいと思います。
まずは粒マスタードです。
ドレッシングに加えてよく溶いて混ぜるだけです。
粒マスタードがなければからしでも構いませんのでね。
ちょっとピリッとさせます。
続きましてにんじんでアレンジです。
にんじんは皮をむいてすりおろします。
汁も絞らずにそのまま入れて下さい。
にんじんの甘みが加わってすごくおいしくなります。
大体分量の2割ぐらいのにんじんのすりおろしを入れて頂くとちょうどいいんじゃないかなと思います。
最後は春の薬味木の芽でアレンジです。
そのまま包丁で細かくたたきます。
木の芽の香りが…春らしいドレッシングになるんですよ。
彩りもきれいでしょ?そうですね。
おいしいんですこれも。
このようにアレンジするとお味の変化や彩りもいろいろ楽しめるのでお料理のアクセントにいかがですか?たまねぎを使ったドレッシングというのはよく耳にしますがまず基本を作っておけばアレンジもいろいろできますね。
ちょっと召し上がってみはります?はい。
これが基本のたまねぎのドレッシングですけども。
はいどうぞ。
ありがとうございます。
立ったままですがいただきます。
はいどうぞ。
うん。
あっさっぱりしてて甘い…甘いですね。
そう。
みりんが入ってるのでうまみがすごく強いと思います。
あとたまねぎのおいしさもすごく入ってるのでこんな混ぜただけのドレッシングなんですけどもこれさえあればほんとにレタスとキュウリだけみたいなあっさりしたお野菜だけでもおいしいサラダが出来るんです。
今回こういうふうに他にもアレンジして頂きましたけれどそれぞれどんなお料理に合わせたらいいですか?今日持ってきてみましたのでいろいろやってみましょうかね。
まずこちらの方鶏のささ身なんですけれどもこちらの方このにんじんのドレッシングが色もきれいで合うかなと思うのでちょっとかけてみますね。
あっきれい。
ちょっとそちら回してみましょうか。
いいでしょ?う〜ん!甘みがあるのですごくおいしく…。
お子さんもきっとお好きだと…にんじん嫌いのお子さんでも多分いけはるんじゃないかなと思いますよ。
しっかりにんじんも入ってますしお野菜を食べているって感覚でドレッシング頂けますね。
でみりんが入ってる分油を少なくしてますのでとってもヘルシーなんですよね。
じゃあ次いきましょうかね。
次はマスタードのをかけてみます。
これは…?これマッシュポテトなんですよ。
お味も何も付いてないマッシュポテトにサラサラッとかけます。
こうしておきますと焼いたお魚とかお肉なんかと一緒に付け合わせでこのドレッシングで全部召し上がって頂いてもおいしいんですよ。
じゃあこれも置いてみましょう。
はいどうぞ。
さあそして…。
最後はこちらの方がちょっと豪華にタイのお刺身ですね。
これは木の芽のドレッシングがぴったり合うんです。
カルパッチョ風な感じですね。
そうですね。
ワインのおつまみなんかにもよさそうですね。
いいかもしれません。
きれいでしょ。
香りが豊かでおいしいです。
木の芽が春だけになりますけども夏場に近くなりましたら青じそとかバジルなんかも入れて頂くとおいしく召し上がって頂けると思います。
基本さえしっかり覚えておけばほんとに季節ごとにいろいろなお野菜と組み合わせて…。
おいしかったでしょ?おいしかったです。
ごちそうさまでした。
ありがとうございました。
「大原流シンプル料理術」のコーナーでした。
次は…丸ごと煮込んでトロリとした甘みが味わえる一品です。
主な材料です。
こちらです。
では早速。
やっていきたいと思います。
まずこちら鶏のひき肉ですね。
これをお鍋に入れます。
お鍋は火が付いてない状態冷たいまま入れて下さい。
ひき肉はもしできればももの方がコクがあっておいしくできるかなと思います。
そしてしょうが。
こちらの方にお酒を入れます。
冷たいままの状態でこのお肉にお酒を吸わすんですね。
これは火にかける前というのが大事なんですね。
そうするとお酒が全体によくなじみますので臭みがなくなるんですよね。
それからやっと…お酒がなくなってから火を付けていきたいと思います。
先にお酒を吸ったこの鶏ミンチを白くなるまで…ちょっと練って先に火を通します。
鶏のミンチっていいおだしが出るのでね。
これとたまねぎのうまみと合わさっておいしく出来ますよ。
色が変わってきましたね。
そうですね。
ほんとこれで50gですから少しでいいんです。
ほんとにちょっとですね。
これでももう十分いいごちそうになるのでね。
じゃあこのぐらい白くなってきましたらこちらの方におだしを入れていきます。
ちょっとたっぷりですね。
こちらの方が沸くまで火にかけておきますね。
沸いてきましたのがこちらになります。
いいおだしが出てますよね。
アクが出てると思いますのでこのアクだけ少しすくっておきます。
このかつお昆布のおだしと鶏もよく合うのでね。
いい香りですもんね今ね。
うまみがたっぷり。
こんな感じでいいかなと思います。
じゃあアクをとったところにたまねぎを入れていきますね。
このまま丸ごと。
ゴロンって感じですね。
でたまねぎはしっかり肩までつからなくてもこれぐらいでだんだん沸いてきたらしんなりして時々上下を返して炊いて頂くと大丈夫ですのでね。
この形。
あんまりお鍋が大きいとさっきのおだしの量では足りませんので。
こうしてたまねぎ入れましたらうす口しょうゆを入れて下さい。
これでふたをして頂いて沸きましたらちょっと火を弱めて頂いてコトコトと15分炊いて頂きますね。
今入れてるものっていうのはおしょうゆが入りましたがよく「煮る」っていうとみりんとか入れるのかなと思いますけど…。
たまねぎは新たまねぎで特に甘みが強いのでもう甘みは何も入れなくってもすごくおいしく出来ます。
火の状態は弱火ですね。
はい。
火をまず強くして沸いてきましたら弱火にしてふたをして炊いて頂きます。
そしてコトコトコトコトいっています。
15分煮たもの。
うわ〜!フワーッと甘い香りが。
ですよね。
これでもう大丈夫そうですか?丸ごと炊いても15分でこんなふうによく炊けるんです。
普通のたまねぎだとやっぱり30分ぐらい炊いて頂かんと丸ごとやとなかなか火が通らないんですけどもこれは新たまねぎならではという感じやと思いますね。
じゃあこちら炊けましたものを器に盛りつけて頂きます。
みつばを添えて「新たまねぎの丸ごと煮」完成です。
鶏肉のうまみの効いたおだしが新たまねぎにしみこんだとってもやさしいお味になってます。
食べると心までほっこりする一品になると思います。
そぼろとスープもたっぷり入れて頂くといいと思います。
それでは材料復習しましょう。
新たまねぎは水分が多くて柔らかいので煮込む時間も半分に短縮する事ができました。
今日も素材の持ち味を存分にいかしたものを教えて頂きました。
ありがとうございます。
いろいろやりましたけれどもね。
生で新たまねぎのやさしい辛みをいかしたおあえそして火を通してさわやかな甘みをしたものが2品合計3品作らせて頂きましたけどいかがでしたでしょうか?やっぱり今回も簡単でそれでいて食欲進むような…。
新たまねぎの甘みですごくお料理の手間が省けるというか楽にお料理させて頂ける…新たまねぎっていい素材ですよ。
甘いっていうのがやっぱり一番の特徴になりますか?はい。
そしてやっぱり柔らかく早く煮えます。
春ならではの食材だと思いますね。
さあ今日ご紹介した内容は「きょうの料理」3月号に詳しく載っています。
そしてテキストには…これらも掲載されています。
どうぞ参考になさって下さい。
大原千鶴さんに教えて頂きました。
(2人)ありがとうございました。

(テーマ音楽)2015/03/16(月) 21:00〜21:25
NHKEテレ1大阪
きょうの料理 大原千鶴のシンプル京ごはん「新たまねぎの丸ごと煮」[字]

料理研究家として大忙しの大原千鶴さんが家族に作る「シンプルでも美味で美しい」旬の食材レシピ。3月は「新たまねぎ」を「酢あえ」「粉焼き」「丸ごと煮」で味わう。

詳細情報
番組内容
料理研究家として大忙しの大原千鶴さんが、夫と二男一女の家族に作る「食材と手順をシンプルに、素材の持ち味をストレートに、美しく、おいしく、楽しい」旬の食材レシピ。3月は「新たまねぎ」。桜えびとみつばを合わせた「酢あえ」、濃いめに焼き色を付けしょうゆをからませた「粉焼き」、鶏そぼろだしの「丸ごと煮」に調理して、「やさしい辛み」と「さわやかな甘み」を楽しむ。
出演者
【講師】料理研究家…大原千鶴,【司会】一柳亜矢子

ジャンル :
情報/ワイドショー – グルメ・料理
趣味/教育 – その他

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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