大阪府警東署の警察官が、遺失物横領事件の捜査で同府内の30代の男性を任意で取り調べた際、暴言や暴行で自白を強要したとして、男性の弁護団が7日、大阪市内で記者会見し、同署の警部補(34)と巡査部長(31)を特別公務員暴行陵虐容疑などで大阪地検に告訴すると発表した。
大阪府警は、国家公安委員会が定める「被疑者取調べ適正化のための監督に関する規則」に抵触する恐れがあるとして、調査を開始。警部補らは暴言については認めているが、暴行は否定しているという。
府警によると、名刺の入った財布を紛失した女性(23)が不審なメールが届くとして、2月に被害届を提出。9月3日、遺失物横領の容疑者として浮上した男性を約7時間、任意で取り調べた。男性は容疑を否認した。
告訴状によると、警部補と巡査部長は「このまま知らん言うたら会社も令状とって捜索するぞ」「手出さへんと思ったら大間違いやぞ、こら」などと言って男性に自白を強要。肩や太ももをたたいたり、け飛ばしたパイプイスが男性の足に当たったりするなどの暴行を加えた、としている。
弁護団は、男性がICレコーダーで録音した取り調べの様子を公開。警部補らはデータを消すよう指示し、目の前で消去の操作をさせ証拠の隠滅を図ったが、データは別のフォルダに移っただけで残っていたという。
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