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 AFP通信によると、大型サイクロン「パム」が直撃した南太平洋の島国バヌアツで15日、非常事態が宣言された。オーストラリアなどは食料や医薬品を積んだ軍用機を派遣し、現地のNGOなども救援活動を本格化させているが、被害の把握は難しい状況だ。別の島国ツバルでも「パム」による水害が発生し、政府が非常事態を宣言した。

 国連は、未確認情報としてバヌアツで44人が死亡したとしている。国際NGOオックスファムによると、首都ポートビラの90%の住宅が被害を受け、村ごと破壊されたところもあるという。ただ、バヌアツは約80の島からなる。「パム」の影響で通信網が遮断されたため、人的被害や建物被害の確認が遅れている。日本政府はバヌアツ政府の要請を受け、約2千万円相当の緊急援助物資を送ることを決めた。

 一方、ツバルのソポアンガ首相は15日、ニュージーランドのメディアに対し、「人口(約1万人)の45%が被災した」と述べた。