賢者の知恵
2015年03月15日(日) 週刊現代

東京五輪の「総合演出」はこの人に決まる「最高の栄誉」を手にするのは誰?

秋元康、三谷幸喜、蜷川幸雄、野田秀樹、「大穴」北野武に、ウルトラCは宮崎駿

週刊現代
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「アイドルが踊るだけのショーは見たくない」—五輪の開会式では、開催国の「民度」が問われる。その開会式を仕切るのが「総合演出」だ。東京五輪が成功するか否か、命運は「この人」に託された。

佳子さまが開会宣言!?

2020年、7月24日金曜日、午後8時の新国立競技場—。

8万人の観衆が見守る中、突然、地下から何千もの騎馬隊が登場し、戦国時代さながらの合戦を繰り広げる。舞台が暗転し、再びステージに光が戻った時、先ほどまで憎しみ合っていた武者たちに村人も加わった数千人規模の群衆が、全員で一糸乱れぬタップダンスを舞う。さながら映画『座頭市』のワンシーンのようだ。

一方、上空を見上げると、そこには、宇宙船が浮遊している。その中から次々と未来人に扮した人々が降りて来て……。最後には、日本が世界に誇る俳優・渡辺謙にエスコートされ、日本のプリンセス佳子さまが登場し、高らかに開会宣言を行う。

「総合演出」を北野武(68歳)に任せたら、2020年の東京五輪では、こんな開会式が見られるかもしれない。

東京五輪の本番まで残り5年。今、組織委員会では、来る東京五輪の「総合演出」を誰に任せるべきか、頭を悩ませているという。

「北野監督の総合演出には、賛否両論あると思いますが、私はぜひ見たいですね。彼は『笑い』をうまく取り入れつつ、ほろっとさせる演出もできる。ぜひ北野ワールドを世界に披露してほしい」(脳科学者の茂木健一郎氏)

前回のロンドン五輪では、ダニー・ボイル監督が演出を務め、ジェームズ・ボンドとエリザベス女王がヘリから降りてくるというド派手な演出が話題になった。さらに聖火を持ったデイビッド・ベッカムが船で登場し、最後にはポール・マッカートニーが『Hey Jude』を歌い、花を添えた。

前々回の北京五輪でもチャン・イーモウ監督がチーフディレクターとして演出に関わるなど、近年、五輪の演出は映画監督が務めることが主流となっている。

北野本人もかつて会見で、こう語っている。

「北京もロンドンも、演出をやったのは映画監督。なら東京は俺でしょ。企画はいっぱい出すけど、めちゃくちゃ言うから怒られると思うけどね(笑)」

北野が演出する斬新な開会式—確かにちょっと見てみたい気もするが、五輪は国を挙げての一大プロジェクトであり、日本の誰もが納得する人物というのはなかなか難しい。品行方正とは言い難い北野はやはり「大穴」止まりだろう。

江戸川大学メディアコミュニケーション学部教授で、ディズニーリゾートのプロデュースを手がけた濱田逸郎氏が語る。

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