LUNA SEAが昨日3月14日に大阪・大阪城ホールにてバンドの結成25周年記念ツアー「LUNA SEA 25th ANNIVERSARY LIVE TOUR THE LUNATIC -A Liberated Will-」のツアーファイナルを行った。
昨年5月より全国各地で行われてきた今回のツアー。東京・東京国際フォーラム ホールAでのセミファイナル公演で「次のファイナル大阪城ホールで、俺たちは一度止まります」とRYUICHI(Vo)の口から予告されていたこともあり、どのような発表があるのかに注目が集まっていた。オープニングSEのベートーベン「月光」が流れると、LUNA SEAのメンバーが客席に360度囲まれたステージにゆっくりと登場。そして最新オリジナルアルバム「A WILL」のオープニングを飾るドリーミーなナンバー「Anthem of Light」でライブの幕を開けた。
RYUICHIは「今日ここにいる全員が俺たちと同じメンバーだから、客とかファンとかじゃないよ。全員で飛ばして行くぞ!」と宣言。「Dejavu」では鋭い眼差しをフロアに向けつつ、凄みを効かせたシャウトを響かせた。さらに5人は「JESUS」「Rouge」を連発して会場を埋め尽くす約1万3000人の“メンバー”とともに一体感あふれる空間を生み出していく。RYUICHIは「大阪は第2の故郷。初めて自分たちで機材車を運転して来たのも、大阪でした」という言葉に続けて、本ツアーの全42公演のチケットがソールドアウトしたことや、「今日も“超満”ということで、ほんとに驚いています」とコメント。さらにこの日のライブが生中継されていることに触れ、「LUNA SEAのメンバーとして狂っちゃってください」とお茶の間に呼びかけた。
ドラマチックなナンバー「銀ノ月」が届けられたあと、SUGIZO(G, Violin)が即興演奏を披露。リングモジュレーター、オクターバー、ワウなどを駆使したソロから「Glowing」へとなだれ込んだ。同曲の演奏後、SUGIZOはバイオリンを持ち、弓を額にかざして祈るような姿を見せてから、美しい音色を奏で始める。そこにINORAN(G)のアコースティックギター、RYUICHIの歌声が重なり、しっとりとしたジャムセッションが展開された。ドラムソロでは、真矢(Dr)が力強くドラムを叩いたり、「もっと来いよ!」と叫んだりするたびに、観客が真矢の名前を一斉に叫ぶというおなじみの掛け合いが繰り広げられた。
ドラムソロ明けに披露されたのは初期の名曲「BLUE TRANSPARENCY」。RYUICHIが歌う後ろで鋭いビートを刻み付ける真矢、芯のある低音を奏でるJ(B)、綿密なギターアンサンブルを紡ぐSUGIZOとINORANによるバンドサウンドに観客のシンガロングが重なった。RYUICHIは「学生時代からプロになるって決めてから、ずっと音楽の道にいるんだけど、なんかまだまだ進化できるんじゃない? なかなかないよね、25年経って“まだまだこれから”なんて。これもみんなのおかげだよ、ありがとう」と笑顔で語っていた。
ライブの中盤、名バラード「I for you」や、アッパーチューン「Thoughts」が演奏されたのち、Jのベースソロコーナーがスタート。Jは「ラストまで飛ばして行くぜ! 叫べるかー!」と煽りつつ、ワイルドなベースサウンドを響かせる。さらに何度も「飛べ!」と咆哮して勇ましい姿を見せつけた。勢いを保ったまま、再びステージにそろった5人はアグレッシブなナンバー「TIME IS DEAD」を演奏。RYUICHIによる「セカンドボイス!」という掛け声からSUGIZOがステージの真ん中で体をのけぞらせながらギターソロを炸裂させた。続けて「ROSIER」ではJが「行くぞ大阪!」と叫んでからマイクスタンドを投げるなど、攻撃的なパフォーマンスを繰り出していくメンバー。5人はラストに「absorb」を届けてライブ本編を締めくくった。
アンコールを求める声に再び5人がステージに登場。冒頭では「みんな、写真撮っていいよ。今、世界一熱い大阪城ホールを撮って、世界に発信してよ」とRYUICHIが提案するサプライズがあり、観客は記念撮影を楽しんだ。RYUICHIは「俺たちが25年前は集まったときはただのクソガキだったの。みんながここに連れてきてくれたの。本当にどうもありがとう」と感謝を伝えた。そして「LOVE SONG」をエモーショナルに歌い届ける。ここではスクリーンにインディーズ時代の写真やライブ映像や、1992年のデビュー、1996~97年の活動休止と再開、2000年の“終幕”、2007年の一夜限りの復活ライブ、2010年の“REBOOT”、今回のツアーの記録などLUNA SEAの歴史を辿る映像が映し出された。
さらにアンコールは続き、「全員の狂喜乱舞が見たいぜ!」というRYUICHIのシャウトから「Metamorphosis」「TONIGHT」「WISH」が届けられ、場内にまばゆいばかりの光景が広がった。そして「大阪、めっちゃ好きやねん」と5人それぞれが叫んだメンバー紹介に続いて、ラストナンバー「GRACE」が届けられた。その後鳴り止まない声援を断ち切るように語り出したRYUICHIは「俺たちは確かにここで立ち止まります。当分ツアーという形ではみんなに会えないかもしれない。でも俺たちには未来があるから。次はさらなる高みを目指しているから。愛してるよ、大阪!」という言葉を残して、メンバーとともにステージを去った。
なお終演後、スクリーンではLUNA SEAが6月27、28日に千葉・幕張メッセ 国際展示場 1~4ホールにて主宰イベント「LUNATIC FEST.」を開催することがアナウンスされた。同イベントの特設サイトでは3月20日に次なる情報がリリースされる。「史上最狂」「狂おしき奇跡のFES。」というキャッチフレーズが踊るこのイベントにどのようなラインナップが出揃うのか、続報にも注目しておこう。