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 北朝鮮による拉致被害者らの再調査をめぐり、訪朝した日本政府代表団と北朝鮮の特別調査委員会との2日目の協議が29日午前、平壌市内で始まった。調査委側は、第2次大戦前後に北朝鮮で亡くなった日本人の遺骨問題の責任者が出席し、遺骨についての調査結果を報告するとみられる。

 初日に続き、協議は調査委が入る庁舎の特別調査委員長室で行われ、調査委副委員長の金明哲(キムミョンチョル)・国家安全保衛部参事が同席。北朝鮮に渡った日本人配偶者らの問題も議題とし、午後に総括協議を行い、今回の協議を終える予定。日本側は拉致被害者の調査を優先するよう求めており、日本人遺骨の調査結果が示されても、調査委による「初回報告」とは認めない意向だ。

 冒頭、日本人遺骨分科会責任者の金賢哲(キムヒョンチョル)・国土環境保護省局長が、日本人遺骨の専門家ら調査に携わった主なメンバーを紹介。「日本人遺骨の埋葬地に対する全面的調査を行った。活動の内容と調査を通じてわかったことを通報する」と述べた。(平壌=松井望美)