2015年、スピードワゴンの小沢一敬の注目度が急上昇している。1月18日の『ブラマヨとゆかいな仲間たち アツアツっ!』(テレビ朝日系)に相方の井戸田潤とコンビで出演し、その直後の1月22日には『アメトーーク!』(テレビ朝日系)で小沢をフィーチャーした「小沢という変人」が放送された。
◆奔放で天真爛漫な“ベテラン女優”っぽい?
この流れは2015年に入って突然始まったのではない。2014年年末の『アメトーーク年末5時間スペシャル』のアメトーーク大賞で小沢は、流行語部門1位、反省部門1位と2冠に輝いているから、この1年の言動が2015年の露出へとつながったのだろう。
しかし、その小沢をフィーチャーした『アメトーーク!』で、その日のタイトルが「小沢という変人」であることを聞いたスタジオ観覧客の反応は微妙で、司会の宮迫も「このリアクション、おそらくみなさん求めてなかった。わかるで」とフォローしていた。しかし、小沢が現れると、観客もその独特な空気に次第に引き込まれていた様子だった。
小沢が注目を集めるようになったのは、空気を読みまくる人の多いテレビの世界において、蛭子能収やDJ KOOのように予想不可能で自由に振る舞う人が珍しく、その枠のひとりであるということもあるだろう。しかし、小沢が単に空気が読めない人ともちょっと違うのは、実は小沢の言動は、男性芸人が言っていると思うと予測不可能なのだが、奔放で天真爛漫な“ベテラン女優”が言っているのならば、別に不思議ではないということだ。
小沢の女優を思わせる言動というと、例えば『アツアツっ!』では、ロジカルな話を求める周囲のプレッシャーに負けて、「(話すの)疲れちゃった」と話すことを放棄しようとし、司会の小杉から強くつっこまれると「怒んないで」と涙目になる。『アメトーーク!』では、思いついたことをそのまましゃべって話の腰を折ってしまう。『ゴッドタン』(テレビ東京系)の「マジギライ 1/5」では、女性たちにどんなに強く責められても、「女の子に強く言ったことないから」と言い返せずにまた泣き出してしまうのだ。
◆“不快”ではない“おもしろい”テレビサイズへの収まり
バリバリの男性社会である芸人の世界で、小沢のように縛られない人のおもしろさがフィーチャーされるのはむしろ良い変化ではないだろうか。とにかく小沢はポジティブで優しいし、感受性も豊かだ。クサくて甘すぎるセリフは言うけれど、人に強くつっこんだり嫌な気分にはさせたりしない。
以前、小沢のことが好きという女子アナウンサーに対して、有吉弘行は「小沢を選ぶなんてロクでもねー女だな、小沢だけは選んだらダメなのよ」と叱責していたが、それは男らしくないから頼りがいがないというアドバイスだろう。しかし、女性から見ると小沢には安心感や居心地の良さがある。ナルシストな部分があっても、心が優しい部分のほうが突出しているので、支持する女性がいるのも納得だ。
その一方、女性に対して本人的にはキメているはずのキメ台詞が滑稽で、その“残念すぎるキャラ”がおもしろいと、そこもまたウケている。そんな小沢がいま人気を拡大しているのは、彼の人間的なめんどくささ、残念さがテレビでフィーチャーされ、それが“不快”ではなく“おもしろい”というテレビサイズに見事に収まっているからだろう。
すっかりテレビでいじられ芸人の地位を確立し、その残念キャラが人気を急上昇させているが、小沢自身はこれまでになく漫才に前向きで、定期的に漫才ライブも行っているという。井戸田との関係性も良好のようで、キャラクターのおもしろさで一時的に注目されるだけではなく、今後さらに活躍の場は増えていくのではないだろうか。
◆奔放で天真爛漫な“ベテラン女優”っぽい?
この流れは2015年に入って突然始まったのではない。2014年年末の『アメトーーク年末5時間スペシャル』のアメトーーク大賞で小沢は、流行語部門1位、反省部門1位と2冠に輝いているから、この1年の言動が2015年の露出へとつながったのだろう。
しかし、その小沢をフィーチャーした『アメトーーク!』で、その日のタイトルが「小沢という変人」であることを聞いたスタジオ観覧客の反応は微妙で、司会の宮迫も「このリアクション、おそらくみなさん求めてなかった。わかるで」とフォローしていた。しかし、小沢が現れると、観客もその独特な空気に次第に引き込まれていた様子だった。
小沢が注目を集めるようになったのは、空気を読みまくる人の多いテレビの世界において、蛭子能収やDJ KOOのように予想不可能で自由に振る舞う人が珍しく、その枠のひとりであるということもあるだろう。しかし、小沢が単に空気が読めない人ともちょっと違うのは、実は小沢の言動は、男性芸人が言っていると思うと予測不可能なのだが、奔放で天真爛漫な“ベテラン女優”が言っているのならば、別に不思議ではないということだ。
小沢の女優を思わせる言動というと、例えば『アツアツっ!』では、ロジカルな話を求める周囲のプレッシャーに負けて、「(話すの)疲れちゃった」と話すことを放棄しようとし、司会の小杉から強くつっこまれると「怒んないで」と涙目になる。『アメトーーク!』では、思いついたことをそのまましゃべって話の腰を折ってしまう。『ゴッドタン』(テレビ東京系)の「マジギライ 1/5」では、女性たちにどんなに強く責められても、「女の子に強く言ったことないから」と言い返せずにまた泣き出してしまうのだ。
◆“不快”ではない“おもしろい”テレビサイズへの収まり
バリバリの男性社会である芸人の世界で、小沢のように縛られない人のおもしろさがフィーチャーされるのはむしろ良い変化ではないだろうか。とにかく小沢はポジティブで優しいし、感受性も豊かだ。クサくて甘すぎるセリフは言うけれど、人に強くつっこんだり嫌な気分にはさせたりしない。
以前、小沢のことが好きという女子アナウンサーに対して、有吉弘行は「小沢を選ぶなんてロクでもねー女だな、小沢だけは選んだらダメなのよ」と叱責していたが、それは男らしくないから頼りがいがないというアドバイスだろう。しかし、女性から見ると小沢には安心感や居心地の良さがある。ナルシストな部分があっても、心が優しい部分のほうが突出しているので、支持する女性がいるのも納得だ。
その一方、女性に対して本人的にはキメているはずのキメ台詞が滑稽で、その“残念すぎるキャラ”がおもしろいと、そこもまたウケている。そんな小沢がいま人気を拡大しているのは、彼の人間的なめんどくささ、残念さがテレビでフィーチャーされ、それが“不快”ではなく“おもしろい”というテレビサイズに見事に収まっているからだろう。
すっかりテレビでいじられ芸人の地位を確立し、その残念キャラが人気を急上昇させているが、小沢自身はこれまでになく漫才に前向きで、定期的に漫才ライブも行っているという。井戸田との関係性も良好のようで、キャラクターのおもしろさで一時的に注目されるだけではなく、今後さらに活躍の場は増えていくのではないだろうか。