大塚家具社長パワハラ疑惑　写真週刊誌報道、社員に「バカじゃないの」

２月２６日の記者会見で質問に答える大塚久美子社長 Photo By 共同

　経営体制をめぐり親族間で対立を深める大塚家具の大塚久美子社長のパワハラ疑惑が１３日発売の写真週刊誌で報じられ、会社側はスポニチ本紙の取材に「（報道内容を）把握しておりませんし、特にお話しすることはございません」と答えた。

　記事は「鬼のパワハラ言動」という見出し。仕事熱心な一面に触れる一方、社長室へ報告に来た一部の社員に対し「バカじゃないの」「とても人間の考えとは思えない」などと一方的に罵声をあびせたとの内容。このほか、父親の大塚勝久会長を公然と批判していたとする社員の言葉なども取り上げている。

　久美子氏はこの日、都内で「企業価値の創造」に関する会見を開き「親族間の感情的な対立とか人格批判のような文脈から見るだけではなくて、ガバナンスの観点からも見ていただきたい」と訴えた。

　２７日の株主総会に向けて、父娘の委任状争奪戦は、現在、綱引き状態が続いている。勝久会長側は、自身の持つ約１８％に妻や親族分を合わせて約２５％を確保したとされる。対する久美子社長は、資産管理会社と社長側支持を表明している米投資ファンドの持ち分を合わせて約２０％を押さえた。従業員持株会は自由投票としており、社員も２分の可能性がある。

　勝負の行方は保険会社や銀行、個人株主の動きが左右するとみられ、それぞれを取り込もうと会長は株主配当をこれまでの３倍、社長は２倍にすると発表している。