賢者の知恵
2015年03月14日(土) 週刊現代

がん糖尿病肥満老化…何にでも効く 驚異の「腸内フローラ」——調べてみたら、本当に凄かった

「NHKスペシャル」で話題沸騰!

週刊現代
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腸内の絨毛の様子〔PHOTO〕gettyimages

病気になるのも、太っているのも、臆病な性格も、じつは「腸」が原因だった—嘘みたいだが、本当の話。腸の中に生息している1000種類、1000兆匹にも及ぶ細菌が、そのカギを握っている。

寿命も左右する

いま、世界中で国家プロジェクトが始動して研究が進んでいる「腸内フローラ」をご存じだろうか。がんや糖尿病、アレルギーといった病気や、肥満、老化の原因など、身体のあらゆることに関係していると言われており、その機能が次々に明らかになってきている。

医学の世界に「腸内フローラ革命」が起きようとしているのだ。

腸内フローラとは、腸内に生息している細菌の生態系のこと。フローラは「お花畑」を意味するが、花畑にさまざまな花が咲いているように、腸内にさまざまな細菌が生息しているイメージだ。

腸内細菌の世界的権威で、理化学研究所特別招聘研究員の辨野義己氏が解説する。

「腸内細菌は1000種類以上あると言われており、人間の腸には合計で1000兆匹もの膨大な腸内細菌が棲んでいます。その重さは1・5kgにもなる。どんな細菌がどれくらい生息しているか、その生態バランスは人によって異なります」

母親の胎内にいるときは、腸の中に細菌はいないが、生まれたあと、母親からの母乳をはじめとして、さまざまな細菌が体内に入り込んでいく。置かれる環境によって人それぞれの腸内フローラができあがっていくので、腸内細菌の種類も、構成比も、千差万別。

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