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米軍幹部 イラク軍へのイラン支援に懸念
3月10日 9時16分

イラク軍が隣国イランの支援を受けて過激派組織IS=イスラミックステートに対する軍事作戦を続けるなか、アメリカ軍の制服組のトップがイラクでアバディ首相と会談し、シーア派のイランが影響力を増すことは宗派対立をあおりかねないと懸念を伝えました。
アメリカ軍の制服組のトップ、デンプシー統合参謀本部議長は9日、イラクの首都バグダッドを訪問してアバディ首相と会談しました。
会談のあと、デンプシー議長は記者団に対し、過激派組織ISの壊滅に向けてはアメリカ軍主導の有志連合にサウジアラビアなどイスラム教スンニ派の国々が引き続き加わることが重要だとの考えを強調しました。
そのうえで、「イラクが挙国一致の政府を築けなければ有志連合が作戦を続けることは難しいと懸念している」と述べ、イラク政府が国内で少数派のスンニ派やクルド人を排除しないよう改めて訴えました。
イラクでは、過激派組織ISが支配する北部の主要都市ティクリットの奪還に向けてイラク軍がシーア派のイランと軍事作戦を行っており、アメリカ軍やスンニ派の国々で作る有志連合は加わっていません。
アメリカは、これまでISに対するイランの軍事作戦を、事実上、黙認してきましたが、デンプシー議長は、イラク国内でシーア派の影響力が一段と増せば宗派対立をあおり、アメリカ軍が率いる有志連合の今後の作戦にも影響が出かねないとして、こうした懸念をイラク側に伝え、くぎを刺すねらいがあったとみられています。

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