「アイ・ラブ・壁ドン・キス・デート♪」と小学生女子たちが繰り返し唄っていた

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先日、すれ違った下校途中の小学生高学年女子のグループが「アイ・ラブ・壁ドン・キス・デート」というフレーズをリズミカルに繰り返し歌いながら歩いていてへぇ面白いと思った。

壁ドンについてはよく知られているように以下の3つの意味で最近使われるようになった。

壁ドン – Wikipedia
1.集合住宅などで隣の部屋が騒がしい時に壁をドンと殴る行為。
2.男性が女性を壁際に追い詰めて手を壁にドンと突く行為。
3.壁を叩きたくなるほどの不満や憤りを感じた時など、腹が立った時に壁を殴る行為

このうち2がマンガやアニメ、テレビのバラエティ番組などで一般的に知られていて、よく見かける。最近は壁ドンはもう古い、これからは顎クイだ!とか言われてたりもするけど。

この「唱え唄」の特徴として
1.「アイ(a-i)・ラブ(ra-bu)・カベ(ka-be)・ドン(do-n)・キス(ki-su)」と2音の連続のあと、「デート」(de-e-to)と3音で締めるという非常に口ずさみやすい構成であること
2.モチーフが壁ドン、キス、デートと性的なものであること。<性的・身体的>なモチーフは替え唄など子どもの文化の代表である「唱え唄」で見られる特徴の一つでもある。
3.壁ドン→キス→デートと短い単語の繰り返しだけで一つの完結したストーリーになっていること。
4.さらに、冒頭にアイ・ラブとつけることで歌い手の主体性があり感情表現にもなっていること
といったところだろうか。

ちなみに「アイ・ラブ・壁ドン・キス・デート」というフレーズで検索しても特に何も出てこないので何かコミックなりテレビ番組なりの直接的な影響なのか、「壁ドン」という流行の言葉から彼女たちが独自にうみだしたものなのかはわからないが、すれ違う瞬間に耳にしただけなのに一瞬で覚えてしまったので、凄いよく出来たフレーズだと思う。

これ、流行っているんでしょうか。それとも局所的なものなんでしょうか。あるいは、もしかするとこれから知らず知らずに広まったりするんでしょうか。子ども文化って気付くと余裕で四半世紀ぐらい受け継がれたりするので、もしかしてそういうものの一つの誕生の瞬間だったかもしれないとちょっと思ったり思わなかったりしています。

あ、チャイルドロア研究的には時期や地域の情報も重要か。2014年2月、神奈川県逗子市でのことです。

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