イスラム国は、「2020年の勝利」を信じていた
フセインが書き残した、終末までの7段階
さて、今回もまたまたイスラム国のお話から。意外と知られてないんだけど、彼らのロードマップは終末思想が基本になってるの。
前回はイスラム国がどうやって成立したのかを見ていったね。ザルカーウィー(1966-2006)がアルカイーダのビン・ラディンに傾倒しはじめたソ連のアフガン侵攻時代(1989年)から、いまの指導者バグダーディー(1971-)がカリフを名乗りはじめる(2014年)までを振り返ってみたよ。
それから、イスラム国をどう呼ぶかっていう問題。これはけっこう反響があってうれしかったな! おもしろい!って言ってくれる子もいたり、イスラム国って呼ぶのはけしからん!って怒っちゃう子もいたりして! あはっ(≧∇≦)
世界が終わりを迎えようとしている?
わたしはあえてイスラム国って表記してるけど、みんなは自分が思う通り呼べばいいんだよ。宗教について考えるときに、正しい意見があるなんてことのほうが珍しいの。わたしはみんなといっしょに考えるきっかけができればいいなって思うよ。
いずれにしても、世界のムスリムや誤解しがちな人たちに配慮するのは大切なこと。BBCでも「いわゆるイスラム国」とか「IS」とかだし(じつはそれほど神経質に統一してない!)、NHKでも「過激派組織IS」っていってるね。わたしもこれは大賛成!
池内恵先生が書いた文章で、なるほどなーって思う記事があったから、よかったら読んでみてね。「中東・イスラーム学の風姿花伝:『イスラーム国』の表記について」。もちろん、これもひとつの意見なんだけど。
でもね、何度も言うけど、根本的な問題は彼らが何者なのかってこと! いろんな説明の仕方があるけど、わたしは彼らのイデオロギーが宗教としてどう見られるかってところで考えていきたいな。
そういうわけで、今回はイスラム国の終末思想について。このことは意外にもあまり報じられてないんだけど、イスラム国のイデオロギーのなかには終末思想があるんだよ。つまり、世界が終わりを迎えようとしてるってこと。