2015.3.13 13:01

強姦致傷事件で逆転無罪「女性が誘いに同意していた可能性」

 路上で声を掛けた女性を乱暴したとして、強姦致傷罪に問われた男性(41)の控訴審判決で、東京高裁が「女性が誘いに同意していた可能性がある」として、裁判員裁判の実刑判決を破棄し、逆転無罪を言い渡していたことが13日、分かった。

 男性は、2013年10月の早朝に東京都内の路上で、面識のない女性に声を掛けて乱暴し、けがを負わせたとして起訴された。

 男性側は一審段階から、同意があったとして無罪を主張していたが、昨年7月の東京地裁判決は、懲役6年の求刑に対し懲役3年6月の判決を言い渡していた。

 高裁の八木正一裁判長は6日付の判決で「男性が名刺を渡し、女性もメールアドレスを教えるなどしており、同意があった可能性は否定できない」と指摘。同意を否定した被害者の証言に不自然な点があり、男性にも無理やり乱暴する意思があったとは認められない、と判断した。(共同)