青色申告の準備に追われ、約1週間ほどこのクレジットカードの読みものの更新をサボってしまいました。ほんと、何度かここでも愚痴ってはいますが、確定申告がもうちょっとラクになれば日本のGDPが3~4%は上がるんじゃないかな?とさえ思うくらいです(事業を放ったらかしにして、申告の準備をしなくてはいけないため)。
さて、そんな苦労した青色申告の準備もそろそろ終わりそうなので、今回、私が学んだ『劇的にラクに青色申告をする方法』をまとめてみたいと思います。私同様、記帳作業が憂鬱で仕方ないという方は是非、参考にしてみてくださいね。
青色申告を劇的にラクにする方法まとめ:
1.クラウド会計ソフトを利用する:
まず一番大事なのが、クラウド会計ソフトと呼ばれる会計ソフトを利用することです。市販されているやよいの青色申告や、勘定奉行といったようなソフトの、クラウド版(インターネット版)ですね。
これを利用するとどんなことが出来るのかというと、ネットバンクやクレジットカードの利用明細書の内容を、自動的に記帳することが出来るようになります。たとえば三井住友銀行から取引先A社に10万円を振り込んだ場合、通常の会計ソフトでは貸方借方の両方を入力し、10万円と入力する必要性があるのですが、クラウド会計ソフトではネットバンクから情報を自動的に取得して記帳してくれます。
- 通常の会計ソフト:
自分で貸方借方を選択し、金額を入力する(摘要の入力も必要) - クラウド会計ソフト:
ネットバンクから情報を取得し、自動的に記帳してくれる(必要なのは確認ボタンを押すだけ)
クラウド会計ソフトは学習する:
また、クラウド会計ソフトでは仕分ルールを覚えてくれるため、毎月、ウェブデザイン会社に支払いをしている場合には、それが『外注工賃』だということを学んでくれることも出来ます(勘定科目を選択する必要性がない)。
更にネットバンクやクレジットカード明細から支払先情報も取得するので、摘要欄にそれらの情報を入力させることも可能ですよ*1。
おすすめはMFクラウド確定申告:
ちなみにクラウド会計ソフトは現在、主に3つ存在するんですが、その中で個人的に一番おすすめなのがMFクラウド確定申告ですね。このソフトは簿記の知識がある方にとって使いやすい仕様になっているので、昔から会計ソフトを使っていた方にとっては使いやすいものになると思います。
『あんまり会計知識がないから不安…』という初心者の方には、freeeというクラウド会計ソフトのほうが良いという話も聞くので、こちらも是非、選択肢にいれてみてください。業界最大手のクラウド会計ソフトです。
2.クレジットカード決済を多用する:
クラウド会計ソフトを導入したら、次にしなくてはいけないのがクレジットカード決済を多用することです。
なにせいくらクラウド会計ソフトを利用している場合でも、現金払いをしたものまで自動記帳してくれるわけではありません。あくまで連動可能なのは、ネットバンキングを通じて振込をした場合や、クレジットカードで支払いをした場合に限られるためです。
- クラウド会計ソフトが自動入力してくれるのは、ネットバンク経由の支払いやクレジットカード決済のみ。
そのため、記帳をとにかくラクにしたい!というのであれば、いつでもどこでもクレジットカード払いをしてしまうのが良いのですね。これであれば自動的にクラウド会計ソフトが仕分けしてくれるので、余計な手間が生じません。
理想は事業用のクレジットカードを作ること:
その上で、更に記帳作業をラクにしたいと思うのであれば、『経費の支払いのみに使うクレジットカード』を作ってみてください。
これならそのカードで支払ったものはすべて経費、それ以外のカードで支払った場合には私的な支出と分けることが出来るようになるため、『これは個人支出かな…いやいや、経費かもしれないぞ…』と迷う事がなくなります(迷っている時間がロスに繋がります)。
- 事業用のカードを使う:すべてが経費なのでシンプル
- 個人向けカードで経費を支払う:どの支払いが経費かわからなくなる
尚、厳密にいうと個人向けに発行されている楽天カードや三井住友VISAカードといったクレジットカードを、経費の支払いに使うことは出来ません。利用規約違反に当たるためです。
もし経費の支払いが多いという方や、仕入れにクレジットカードを利用する場合が多いという方は、個人事業主向けの経費支払いに使えるクレジットカードを作ってみてくださいね*2。
3.現金払いしてしまったものはアプリで読み込む:
クレジットカード払いやネット銀行経由で支払ったほうがラクだということはわかったけれども、それでも現金払いをしなくてはいけない場所ってありますよね。現金払いのみの飲食店や、地方の高速バスとかですね。
こういう時は、MFクラウド確定申告が用意している、レシート読み込み用のアプリを利用しましょう。
- 会計ソフト-MFクラウド会計・確定申告(アプリ)
こちらを利用するとレシートをスマホで撮影するだけで、自動的に仕分けデータとして書き起こしてくれるので、入力の手間が大幅に削減されます。現金払いをしたからといって手入力で貸方借方の勘定科目を設定するなんて、面倒そのものですからね…。
ただ正直、まだまだ発展途上なアプリなので使い勝手が悪いところもあるので、今後の改善に期待しましょう。
4.電子マネーを活用する:
最後がこれ。電子マネーやプリペイドカードを活用することです。
記帳をラクにするためには、出来る限り記帳数を減らすのがコツ。そういう時に、たとえばスタバカードなどのプリペイドカードは重宝します。
- プリペイドカード使用:チャージ金額を経費に出来る
- プリペイドカード未使用:都度、記帳する必要性アリ
まぁ税務署によってはチャージ金額を一括で損金算入することに文句をつけてくる場合もあるかもしれませんが、そういう時には明細書を別途プリントアウトして保存さえしておけば問題ないでしょう。
Suicaも使いよう:
同様にSuicaなどの電子マネーも同様です。交通費の支払いでしか使わないSuicaを用意すれば、そのチャージ金額をそのまま旅費交通費として計上することが可能。
1件1件、140円や210円といった交通費を入力していくのは途方もない作業なので、電子マネーをうまく活用して入力をラクにしてしまいましょう。
ちなみにMFクラウド確定申告ではSuicaの利用明細書も読み込むことが出来るので、それを利用すれば交通費の詳細を自動入力することも出来ます。個人事業主ではそこまでする必要性はないと思いますが、法人経営者の方はそのくらいやってもOKかもしれませんね。
2016年こそは劇的にラクにしよう:
以上、青色申告を劇的にラクにする方法まとめ…でした。
これら4つの方法を駆使すれば、青色申告なんて簡単も簡単になるはず…。取引先からの振込も、振込で支払った外注工賃も、街で使った事務用品費もすべて自動的に記帳してくれるようになるので、みなさんがやることが従来の1/5くらいになりますよ。
私も来年こそは1日で青色申告の準備が終わらせられるように、法人向けのクレジットカードを作成してみました。今後、すべての経費はこのカードで支払ってしまおうかと思っています。